「一の宿倶楽部」が創立20周年 11月29日(水)、東京都内で記念式典開く

2023年10月30日(月) 配信

 一の宿倶楽部(蛭田憲市会長)は11月29日(水)、東京都千代田区の海運クラブで創立20周年記念式典を開く。

 同倶楽部は「宿主が安心して常連客に紹介できる宿」として、加盟する23軒がお互いに認め、信頼し合い、“感動日本一の宿づくり”を目指している。立地条件や特徴が異なる宿を、個性溢れる経営者が率いているのが特徴だ。

 創立から20年間、毎月加盟宿の経営者が集まり、経営ノウハウを明かしながら、宿の質とサービス向上のために熱い議論を交わしている。近年は日本文化や、旅館業の講義を学生向けに行うなど、人材育成にも注目し、各種企業とのコラボレーション企画や、趣向を凝らした会員向けキャンペーンの実施にも力を注いでいる。

 さらに、サービススタッフや板前が参加する研修に加え、加盟宿間での従業員の相互出向も行っている。

 加盟宿は次の通り。

【湯田川温泉 久兵衛旅館】(山形県)

【湯田川温泉 珠玉や】(山形県)

【大切な人とこもる宿 守田屋】(福島県)

【花鳥華やか風月の宿 籐龍館】(福島県)

【紀伊乃国屋】(千葉県)

【お宿ひるた】(千葉県)

【amane】(千葉県)

【那須高原の宿 山水閣】(栃木県)

【奥日光 ゆの森】(栃木県)

【名栗温泉 大松閣】(埼玉県)

【鹿覗きの湯 つるや】(群馬県)

【時わすれの宿 佳元】(群馬県)

【梨木温泉 はせを亭】(群馬県)

【蛍雪の宿 尚文】(群馬県)

【四季を味わう宿 山の茶屋】(神奈川県)

【観音様となりの宿 かしわや本店】(長野県)

【壺中の天 宿○文】(静岡県)

【花の小宿 重兵衛】(三重県)

【京料理とお庭の宿 八千代】(京都府)

【潮彩きらら 赤穂温泉 祥吉】(兵庫県)

【湯郷温泉 季譜の里】(岡山県)

【直島旅館 ろ霞】(香川県)

【数寄の宿 野鶴亭】(鹿児島県)

ライブコマース「JALPAK LIVE」を開始 JALとジャルパックが11月2日から

2023年10月30日(月) 配信

JALPAK LIVE接続イメージ

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長、東京都品川区)とジャルパック(平井登社長、東京都品川区)は11月2日(木)から、BIPROGY(平岡昭良社長、東京都江東区)と共に、ライブコマース「JALPAK LIVE」を開始する。

 

 ライブコマースは、ライブ配信とオンラインショッピングを組み合わせた、新しい販売手法。配信者と視聴者がリアルタイムで双方向のコミュニケーションを取りながら商品販売できることが特徴。1回目配信は、同日午後8時00分より「スカイスパYOKOHAMA」から、「JALサ旅ダイナミックパッケージ」を紹介し、販売する。

 

 近年、オンライン予約の普及や店舗の統廃合で旅行会社の店舗数が減少し、対面による接客が減少している。こうした状況に対応するため、オンラインを通じて直接、顧客とやり取りしながらニーズに合った商品を提案する手法としてライブコマースを導入するという。

 

 視聴者は、会員登録なしにJALWebから配信サイトに接続してライブ配信を視聴でき、気になった商品はその場で購入できる。

 

 今後両社は、日本全国各地の観光スポットや文化、地元の宿泊施設、観光施設をライブコマースで配信し、旅行商品を提供していく。


北陸新幹線の早期全線開業を 大阪でシンポジウム開催

2023年10月30日(月)配信

早期全線開業に向け機運を高めた

 関西経済連合会と関西広域連合、京都府、大阪府は10月27日(金)、北陸新幹線の敦賀駅(福井県敦賀市)―新大阪駅(大阪府大阪市)の早期開業に向け、関西圏の機運醸成をはかるため、大阪市内で「北陸新幹線整備促進シンポジウムin関西2023」を開いた。

 北陸新幹線は東京都と大阪市を北陸経由で結ぶルート。2024年3月16日(土)に金沢(石川県金沢市)―敦賀間が延伸開業するが、その先の敦賀―新大阪間の着工時期は未定となっている。

 シンポジウムで大阪府の吉村洋文知事は「北陸新幹線を大阪へつなげようという思いが一つになることが最も大切」と述べた。

 福井県の杉本達治知事は「大阪まで開業すれば関西の交流圏が大きく広がる。北陸新幹線は災害に強く大規模災害時には東海道新幹線の代替として機能する」と話した。

上諏訪街道、5年ぶりの呑みあるき 初の歩行者天国で実施

2023年10月29日(日) 配信

5年ぶりの呑みあるきは、多くの参加者で賑わった

 長野県諏訪市の酒蔵5軒を巡って日本酒を味わうイベント「上諏訪街道まちあるき呑みあるき」が9月30日に開かれた。2018年10月以来、5年ぶりに行われた。

 諏訪五蔵が立ち並ぶ国道20号を初めて歩行者天国にして実施された。これまで国道の両側を呑みあるきの酔客が千鳥足で移動していたため、安全面が問題視されていた。今回は国道を歩行者天国にする新たな安全策が講じられて長年の課題がようやく解決したといえる。待ちわびた日本酒ファン約3000人が参加し、各蔵自慢の地酒やまちあるきを大勢の人が愉しむことができた。

 国道20号沿いの酒蔵「舞姫・麗人・本金・横笛・真澄」の諏訪五蔵が一斉に蔵開きをして各蔵で試飲が楽しめるイベント。1998年から通算38回開催されたが、参加者の増加で交通安全対策が課題となり、2018年に一旦中止を決めた。20年3月に再開する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。

国道20号が初めて歩行者天国になって開催

 39回目の今回は、上諏訪街道21、諏訪五蔵会、諏訪観光協会、諏訪湖温泉旅館組合、諏訪商工会議所、諏訪市で実行委員会を組織。国土交通省長野国道事務所などの協力を得て、諏訪2丁目交差点から元町交差点近くまでの約500㍍を歩行者天国にして行われた。

 参加者はJR上諏訪駅前のアーク諏訪で参加証のリストバンドを受け取り、寺院や神社、旧家が残る上諏訪地区を歩きながら会場へ向かった。イベントは木遣りを合図に始まり、5つのプラカップが収まる紙箱を片手に行列をつくり、秋の日本酒「ひやおろし」や大吟醸、限定酒など各蔵自慢の地酒を味わった。

諏訪五蔵の呑み比べセット

 国道沿いの駐車場スペースには地元住民による屋台や地元飲食店が販売する「おつまみ屋台」が出店して、会場を盛り上げた。

 開会式では、実行委員長の金子ゆかり諏訪市長が「大いに飲み、歩きながら諏訪を楽しんでほしい」とあいさつした。上諏訪街道21の北澤光彦会長は「課題だった安全の確保は大きく前進した。これからは諏訪の魅力を発信していく方法を皆で考えていきたい」とアピールした。

 JR上諏訪駅近くには5軒の造り酒屋が並び、地元では「諏訪五蔵」と呼ばれ、街の歴史や文化を大切にしながら地域の食文化を守り続けている。甲州街道沿いに軒を連ねる各蔵元を歩いて巡り、丹精込めた美酒を楽しむ名物イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

「観光人文学への遡航(40)」 のんのように生きる

2023年10月28日(土) 配信

 NHK―BSプレミアムでは平日毎朝7時15分からかつての朝ドラが再放送されている。この9月までは能年玲奈主演、宮藤官九郎脚本、訓覇圭制作統括で2013年に放映され、大きな話題となった「あまちゃん」が放映されていた。

 

 そのころの私は被災地の復興支援には観光が大いなる役割を果たすとの想いが確信へと変わり、何度も何度も被災地を訪問し、学生や知り合いを連れて行っていた時期である。三陸鉄道の皆さん、久慈の皆さんとも仲良くなり、共に手を携えて観光振興による復興支援に尽力していた。なので、「あまちゃん」を見るたびに現地の風景、現地の人々のことを思い出し、さらに気合いを入れて頑張っていたなと、当時を振り返りながらその再放送を視聴した。

 

 今回は1回も見逃すまいと思って、すべて録画してついに全回コンプリートした。すべて視聴することで、改めて宮藤官九郎の脚本の面白さ、小ネタのぶっこみ方に感嘆した。その宮藤官九郎の小劇場の演劇のごとく縦横無尽にぶっこまれている小ネタを訓覇圭はバレーボールのリベロのごとくすくい上げる。最近は「伏線回収」という言葉が流行っているが、話題になることを狙った伏線回収は最初からしらける。伏線とは、人物造形をドラマが始まる前に丁寧にやっておくプロセスの中から派生的に出るものであって、話題になることばかりを狙った伏線は最初から頭隠して尻隠さずだ。伏線とはそもそも物語に深みを持たせるはずのものが、それを狙うことで余計に物語全体が浅くなっている。宮藤官九郎の伏線は表には出ない人の温かみや相手を想う気持ちに溢れている。変な人もみんな温かい。本放送から10年が経過して、いま再放送がこれだけ話題になるのも、コロナ禍という未曽有の危機を乗り切った今との共通点を多く見出しているからではなかろうか。

 

 放送終了後、能年玲奈は旧所属事務所からの圧力で在京キー局からは締め出され、全国ネットでの露出はなくなってしまったが、それでも岩手に行くたびに地元企業のCMで顔を見ることができて、よかったよかったといつも思っていた。

 

 今回の再放送に寄せた本人のインタビュー記事を見つけた。のんってローマ字で書いたら、nonってニコニコした顔に見えるではないですか、そして、世の中の不条理にはきちんとnonを叩きつけることができる人になりたいということが書かれていた。

 

 正面から戦うばかりの私は、彼女のようにしなやかに生きねばいけないなと大いに反省した。いつもニコニコしながらも、不条理な権力者の軍門には絶対に下らない。権力者からの恫喝と権力者への忖度に溢れた絶望的なこの国で、ニコニコしながらも決して希望を忘れない。

 

 私も残りの人生は、のんのように生きよう。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

岩国錦帯橋空港などでスマホ教室開催へ KDDIとANAあきんどが搭乗疑似体験など実施

2023年10月27日(金) 配信

4者がデジタルサービス体験型スマホ教室に向けタッグ

 山口県岩国市(福田良彦市長)と同県・和木町(米本正明町長)、KDDI(髙橋誠社長兼CEO、東京都千代田区)、ANAあきんど(原雄三社長、東京都中央区)は11月と12月に、岩国錦帯橋空港など3カ所でデジタルサービス体験型のスマートフォン教室を開く。基本操作のほか、オンラインチェックインや2次元バーコードを使用した搭乗の疑似体験などを行い、地域でのデジタルサービス利活用を促進するのが狙い。

スマホ教室では2次元バーコードを利用した搭乗を疑似体験する

 4者は10月27日に東京・銀座のKDDI施設「GINZA456」で会見を開き、取り組みを紹介した。

 KDDI経営戦略本部の江幡智広副本部長によると、同社は通信事業者として「つなぐ」ことを使命に掲げており、「心をつなぐ」ために安心で豊かなデジタル社会の構築を目指しているという。2024年度末までに累計1500万人のデバイド(格差)解消を掲げ、スマホ利活用によるデジタルデバイド解消で、誰でもデジタル化の恩恵を受けられるよう車両型出張auショップや自宅訪問型スマホ教室などの取り組みを実施している。

 内閣府の2021年度の通信利用動向調査によると、60代のスマホ所有率は8割を超え、70代でも6割を超える一方、利用用途は電話やメールなどの連絡がメインで積極的な利用には至っていないのが実情だ。

 他方、21年度内閣府高齢化白書では、60歳以上の必要とする情報や生きがいを感じるものの上位に「旅行」が挙げられていることから、今回は「旅行」に注目し、デジタルサービス体験型スマホ教室を開催する。昨今、航空業界でもオンラインチェックインやオンラインツアーなどデジタルサービスが拡大しており、誰にでも活用してもらえる環境整備が求められている。今回の体験をきっかけにオンライン行政手続きなど、多方面のデジタルサービスの活用促進を目指す。

 地域創生に向け、観光振興や産農振興を柱に事業を展開するANAあきんどは、山口県から「山口県型ワーケーション」の推進事業を受託。ワーケーションプログラムを展開するなかで、デジタルデバイド解消への取り組みの重要性を再認識したことから、今回の取り組みに至ったという。池田暢也地域創生部長は「エアライングループならでは取り組みとして、利便性の向上や地域課題の解決に努めていく」とした。

 地域側は事業主体となり、開催場所の提供や参加者の募集などを行う。山口県の両自治体は空港や鉄道などへのアクセスがよく、旅行を趣味とする人が多いことから、今回は錦帯橋空港などで教室を実施する。

 KDDIとANAあきんどは今回の教室の効果検証などを行い、今後に生かしたい考え。

観光庁「サステナブルな旅AWARD」創設 大賞は阿蘇温泉観光旅館協同組合の「『三方良し』の循環モデルの創出」が受賞

2023年10月27日(金) 配信

阿蘇温泉観光旅館協同組合の「『三方良し』の循環モデルの創出」が大賞に

 観光庁は持続可能な観光に対する機運が高まるなか、旅行業者における取り組みをさらに推進し、優良な旅行商品・取り組みを広く横展開していくことを目的に、「サステナブルな旅AWARD」を創設した。このほど、持続可能な観光に関する有識者の審査を踏まえて、大賞をはじめ、準大賞2点、特別賞4点の受賞商品を決定。

 大賞には、阿蘇温泉観光旅館協同組合の「『三方良し』の循環モデルの創出」が受賞した。商品名は「特別な許可を得て草原体験! 噴煙を上げる阿蘇中岳火口と『千年の草原』E-MTBライド」。

 なお、表彰式は10月27日(金)、「ツーリズムEXPOジャパン2023大阪・関西」が開催されているインテックス大阪(大阪市)で行われた。観光庁はホームページ上に受賞商品の詳細などを紹介する特設ページを公開している。

 受賞した取り組み、受賞者、商品名は次の通り。

【大賞】「三方良し」の循環モデルの創出
受賞者:阿蘇温泉観光旅館協同組合
商品名:特別な許可を得て草原体験! 噴煙を上げる阿蘇中岳火口と「千年の草原」E-MTBライド

【準大賞】旅行者と地域をつなぐサステナブルな意識
受賞者:Tricolage
商品名:Connecting to Yatsugatake

【準大賞】サステナビリティをテーマに漁村の震災復興
受賞者:かまいしDMC
商品名:漁村集落の小さなお宿交流と漁民が守りつなぐ海山体験

【特別賞】旅行業者のノウハウが生む匠の新たな輝き
受賞者:クラブツーリズム
商品名:台東区の歴史・文化・魅力を再発見!“江戸の匠・職人”を撮る~第 3 弾~

【特別賞】地元民の語りが深める箱根の歴史と文化
受賞者:やまぼうし
商品名:日本遺産・箱根八里で古の旅路の追体験

【特別賞】棚田がつなぐ雪国里山の暮し
受賞者:HOME HOME NIIGATA
商品名:2泊3日十日町棚田トレッキング

【特別賞】地域の足を守る新たな需要発掘
受賞者:濃飛乗合自動車
商品名:気ままなバス旅「レールマウンテンバイクGattan Go!!」プラン

温泉むすめで温泉地の魅力発信 ファン獲得し若者を温泉旅行に 

2023年10月27日(金) 配信

(左から)和田氏、飯坂真尋ちゃん、齋藤氏

飯坂真尋入口に交流深め 飯坂温泉のファンづくり

 全国で若者の温泉旅行離れが課題となるなか、多くの若者が定期的に訪れる飯坂温泉(福島県)が注目を集めている。2019年、温泉地の魅力を国内外に発信する地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」のキャラクター「飯坂真尋」を活用した温泉街の活性化をスタートした。今では温泉街では知らない人はいないほどに同キャラクターが浸透し、飯坂真尋を入口に訪れたファンとの交流を通じ魅力を発信することで、温泉街のファンの獲得につなげている。地域密着型の取り組みを紹介する。

♢  ♢

 福島県・飯坂温泉は、バブル崩壊後の団体旅行の減少などで大規模旅館の閉館が相次ぎ、旅館数が半分以下にまで減少。温泉街の活性化が喫緊の課題となっていた。

 そんな温泉街が今、多くの若者が訪れる温泉地として全国から注目を集めている。原動力は、全国の温泉地活性化に取り組むエンバウンドが展開するコンテンツ「温泉むすめ」。飯坂温泉では2019年2月、同温泉地のキャラクター「飯坂真尋」の活用を開始した。

さまざまなグッズを制作

 飯坂真尋ちゃんプロジェクト2代目実行委員長の和田一成氏(ほりえや旅館)は「グッズの通信販売を禁止していることと、1業種1アイテムに制限していることでまちを回遊する流れが生まれました。ファンもフレンドリーなので、地域住民との交流が広がっています。イベントの前後には宿泊や店を貸し切ってのオフ会などを楽しむファンの方も多いです」と効果を語る。

 地元のファンは、「サブカルチャーに対する拒否反応もあったと思うが、ファンがグルメを楽しんだり名産品を購入したりすることで、温泉街への経済効果が数字に表れ、払拭されたと思う」「人がたくさん来るようになり、『観光客を迎えよう』と、地元の人の意識が変わってきた」と変化を語る。

 いまでは温泉街の宿泊施設や商店が、それぞれの制服やモチーフをもとに70以上のイラストデザインのパネルやグッズを用意し、ファンを楽しませている。最新情報はSNS(交流サイト)や地元紙を通じ、常に発信している。

 一方ファンもSNSで自身の感じた温泉街の魅力を発信。PR活動の一翼を担っている。

 ファンが温泉街の魅力を知るきっかけの一つになるのが、各温泉むすめのプロフィール。飯坂温泉観光協会の齋藤利香子事務局次長は「真尋ちゃんは、飯坂けんか祭りに参加するくらい勇ましい性格で、円盤餃子やラジウム玉子などが好きという設定です。プロフィールを通じて温泉街の歴史や文化に興味を持ってくださるファンが増えています」と語る。

 こうした変化を踏まえ和田氏は「パネルの設置やグッズ展開だけでは若者は呼べませんが、愛着をもって取り組んでいることが伝わればファンが生まれていきます。ファンのリピート率が高く、『毎週温泉むすめを活用している温泉地に出掛けている』という声も聞くので、若者の集客が課題となっている温泉地にとって導入は課題解決の一つになるのではないか」と指摘。「我われは、温泉むすめだけで温泉街を盛り上げようとは思っていません。真尋ちゃんは、若者に来ていただく入口です。今後は、長い間守り続けてきた文化や伝統、観光資源と共存させながら、新しい温泉街をつくることが目標です」と力を込める。

イベントに750人 交流も楽しむ

声優陣が飯坂温泉の魅力を紹介

 福島市内のパルセいいざかで9月16日、「温泉むすめ ミニライブ&トークイベントin飯坂温泉vol.2」が開かれ、約750人のファンが会場を訪れた。当日は飯坂真尋役の声優・吉岡茉祐さんのほか、山形県・かみのやま温泉のかみのやま庵役の進藤あまねさんら3人が出演した。

 吉岡さんは「飯坂温泉の温かさに触れていただいて、SNSなどで『良かったよ』の一言だけでもつぶやいてもらうことが、飯坂温泉の魅力を広げる第一歩」とファンに呼び掛けた。

イベント参加者をお出迎え
地域住民とファンが交流深める

 会場内ではイベント限定グッズに加え、飯坂ホテルジュラクや舛七酒店、寿楽園茶舗など7店舗と飯坂温泉観光協会がブースを出し、飯坂真尋デザインの特産品などを販売。会場内でファンと交流をはかりイベントを盛り上げた。

ファンが語る 温泉むすめへの想い

 ・「温泉むすめグッズと温泉、食事を楽しみに、全国の温泉地を巡っています。温泉街の方と交流できるところが最大の魅力ですね」
 ・「温泉やグルメ、地域の方との交流など、多方面に楽しむことができるのが魅力です」
 ・「飯坂温泉や月岡温泉など、温泉むすめを通じて知った温泉地も多く、今は色々な温泉地に出掛けています」
 ・「遠くを旅行するときには、温泉むすめが活用されている温泉地に行きたいです」
 ・「温泉むすめは、温泉地に気軽に出掛けられるきっかけになるコンテンツです。グッズやコラボレーション商品が販売されていて、パネルが置かれている温泉地には、ファンは必ず行くので、若い人を温泉地に呼び込む起爆剤になるのではと感じています」

オーバーツーリズムの未然防止・抑制へ 観光庁に「相談窓口」設置

2023年10月27日(金) 配信

 観光庁は10月25日(水)、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた相談窓口」を同庁内に設置した。自治体やDMOなどからの相談を受け付け、課題解決へ支援する。

 国内外の観光需要が急速に回復し、多くの観光地が賑わいを取り戻している。一方で、観光客が集中する一部の地域や時間帯によっては、過度の混雑やマナー違反による、地域住民の生活への影響に加え、旅行者の満足度の低下への懸念が生じている。

 これらの課題に対処するため、観光庁は関係省庁と連携して、観光立国推進閣僚会議を開催。相談窓口の設置は、10月18日にとりまとめた「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」に沿ったもの。

 【相談窓口】観光庁観光地域振興部 持続可能な観光推進室 ☎03(5253)8111〈内線27₋918、27₋915〉。

HISが雪ミク公式ツアーを11月2日から発売 限定特典とJRパス付

2023年10月27日(金) 配信

オフィシャルツアーイメージ

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は、冬の北海道を応援する「雪ミク(初音ミク)」のフェスティバル「SNOW MIKU 2024」が2024年2月10日(土)~11日(日)にウングベイ小樽(小樽市)で開催されるにあたり、11月2日(木)正午12時からオンラインでオフィシャルツアーを売り出す。

 ツアーには限定特典として、「ねんどろいど 雪ミク 冬のごちそうVer.」と「SNOW MIKU 2024 公式ツアー特典 オリジナル フォトアルバム」が付く。また、宿泊は札幌・小樽エリアの15施設から自由に選択可能。さらに、新千歳空港―小樽間の快速・普通列車自由席が乗り降り自由のフリーパス「JR札幌・小樽パス」も付く。

 旅行代金は7万1100~7万7600円(23年10月23日時点)。