JTB、シンガポール政観とSQ MICE誘致で連携へ

2024年2月7日(水) 配信

左からSTBのセリーン・タン北アジア局長、JTB執行役員の藤原卓行仕入商品事業部長、SQのシア・ナムクン日本支社長

 JTBは1月31日(水)、シンガポール政府観光局(STB)やシンガポール航空(SQ)と、MICE誘致や新たな需要創出に向けた連携協定を結んだ。期間は2年。シンガポールへの研修旅行や国際会議など団体旅行の商品開発を進め、販売強化や市場調査、誘致活動の人材育成などを協力して取り組んでいく。

 シンガポールの魅力について、STBのセリーン・タン北アジア局長は「ビジネスとレジャーの両方で最高の体験をできる」とアピール。アジア太平洋地域へのビジネスの玄関口であり、充実したレジャーとライフスタイル体験のほか、MICE都市としての表彰や実績から安心して企画・実施できると紹介した。

 SQのシア・ナムクン日本支社長は、日本に向けて「さまざまなニーズに合った幅広い商品とサービスを提供できることを誇りに思う」とあいさつ。続けて、木原哲夫旅客営業部長がSQの利便性の高い日本発着ネットワークと定評のあるサービスを説明した。

 SQでは、3月4日(月)以降に日本―シンガポール間に毎日10便、1日当たり約3000席の座席供給量となり、さまざまな規模のイベントに対応可能。MICE利用の特典で、機内特別ウェルカムアナウンスやヘッドレストカバーのカスタマイズ、超過手荷物料金の割引、専用チェックインカウンター、ラウンジアクセスなどを提供できるという。

 JTB執行役員の藤原卓行仕入商品事業部長は「徐々に海外旅行が回復するなか、MICEのビジネス領域の拡大を通して貢献していきたい」考えを述べ、今回の連携による具体的な取り組みを明かした。今後、共同で現地調査と旅行コンテンツの開発、シンガポールの販売強化やマーケティング活動、人材育成や新制度の構築を目指す。

 販売強化に関しては、シンガポールを重要方面の1つと設定し、リアルとWeb両面からの販売強化をはかる。JTBの持つ全国の法人支店網と法人サービスサイトからの販売を強化。さらに、MICEの新たな魅力や旅行提案を紹介する冊子「Another Singapore」も制作し、提供していく。

 なお、新制度はシンガポールでのMICEの顧客提案や同行などで魅力を発信できる人材を、3者共同で認定するアンバサダー制度を構築するとして協議を進めている。認定条件や、今回の連携協定後の継続などを含めて協議を重ねるとした。

鉄道大好き社員の福岡旅コラムを公開 ビッグホリデー

2024年2月7日(水) 配信

旅コラムイメージ

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)はこのほど、同社の鉄道大好きな社員「寿司詰太郎」さんが体験談を語る旅コラム「博多&福岡まちなか観光 鉄道マニアが語る!人気都市の理由!!」を公開した。2月12日(月)まで寿司詰さんセレクトの福岡のお土産が当たるキャンペーンも実施している。

 旅コラムでは、鉄道大好きな通称「寿司詰太郎」さんが実際に訪れて撮影した写真とともに福岡を紹介している。観光情報のほか、ちょとした雑学や独り言なども見所という。同社は九州エリアの旅行の参考にしてほしいとアピールしている。

 プレゼントキャンペーンは同社のXとインスタグラムで行っている。どちらも公式アカウントをフォローし、それぞれの条件を満たすと応募完了となる。

「会津発酵Week」を新宿高島屋で初開催  福島県、2月7日(水)~19日(月)まで 発酵膳や甘酒ショートケーキなど販売

2024年2月6日(火)配信

会津いろどり発酵御膳 1980円(税込)

 福島県は2024年2月7日(水)~19日(月)、新宿高島屋で会津地方の豊かな発酵文化を存分に体感することができるイベント「会津発酵Week」を初開催する。会津の発酵食材を使ったオリジナル御膳や特製スイーツ、ドリンクを販売する。

 県は「美を醸すふくしま」をコンセプトに、県内の豊かな発酵食文化を活用して観光誘客を促進する「ふくしま発酵ツーリズム」に力を入れている。今回は、新宿高島屋8階にある「発酵デリカテッセンカフェテリア Kouji&ko」にコラボレーションカフェを開設。期間中店内は、郷土玩具「赤べこ」や美を醸すふくしまオリジナルデザインで装飾され、会津地方の「発酵食材」を使った発酵メニューが登場する。

 美を醸すふくしま公式Instagramをフォローした人には、会場で発酵スイーツのプレゼントも。「ぜひこの機会に福島県の発酵文化に触れてみませんか」(福島県)と来店を呼び掛けている。

丸大旅館(長野県・白馬村)が破産手続き開始へ(帝国データバンク調べ) 

2024年2月6日(火) 配信

 丸大旅館(太田和夫社長、長野県・白馬村)は1月18日(木)に長野地裁松本支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億6100万円。

 同社は1981(昭和56)年11月に設立。白馬五竜スキー場近くで「丸大旅館」と「ホテル丸大」を運営していた。学生を中心に、冬季はスキー客、夏季はトレッキング客やクロスカントリー・自転車レースの選手などに利用されていた。

 しかし、過年度の設備投資の負担が収益を圧迫するなか、新型コロナの影響で売上が落ち込み、資金繰りは逼迫していた。「コロナ禍が沈静化したあとも業況の改善は鈍く、先行きの見通しが立たないことから事業の継続を断念した」(帝国データバンク)という。

Paidy、高速バスを後払い 「バスブックマーク」で

2024年2月6日(火)配信

高速バス予約サイト「バスブックマーク」に、後払い決済サービス「ペイディ」を導入

 Paidy(杉江陸社長兼CEO)は2月1日(木)、リンクオブマインド(寺岡幹真社長)が運営する高速バス・夜行バスの予約サイト「バスブックマーク」に、後払い決済サービス「ペイディ」を導入した。同サイトへの後払いサービスの導入は、今回が初めて。

 ペイディは、利用金額を翌月にまとめて「あと払い」できるサービス。利用金額を分割手数料無料(口座振替・銀行振込のみ)で3回、または6回、12回に分けて後払いができ、バスブックマークでは「翌月一括あと払い」と「3回あと払い」を利用できる。

 バスブックマークは、東京や大阪、名古屋など全国各地の都市間を結ぶ高速バス、夜行バスなどをお得に予約できるサービス。リーズナブルからハイグレードまで、自身の好みに合わせて選べる。

春節の沖縄入域観光客見通し 10日間で約3万1000席の予約見込み(沖縄観光コンベンションビューロー)

2024年2月5日(月) 配信

沖縄観光コンベンションビューローはこのほど春節の入域観光客見通しについて分析した

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長、沖縄県那覇市)はこのほど、今年の春節(2月10日)に合わせた中華圏などの入域観光客の見通しについて分析した。沖縄へ直行便を運航している台湾・韓国・香港・中国の各航空会社15社の報告によると、10日間で約3万1000席の予約見込みがあり、内訳として台湾51%、韓国28%、香港13%、中国8%となっていることが分かった。

 台湾や韓国については、期間中予約率が90%を超える日が数日あり、紅潮に推移する見込み。提供座席数は、今年度に入って緩やかに回復しているものの、コロナ禍前の春節時期と比較すると、約6割に留まることから、台湾、韓国を除く地域からの回復には時間を要するとみている。

 日本政府観光局(JNTO)によると、日本全体で見ても、2024年の春節時期における中国人観光客は、コロナ禍前の19年比で1~3割と予測している。要因として、日中間の航空便数が当初計画の6割程度にとどまっているほか、人気テーマパークの開園などにより、中国国内の旅行需要が高いことが考えられている。

 一方、1人当たりの旅行消費額はコロナ禍前の水準を超える見込みで、OCVBは「富裕層を中心とした訪日旅行需要は堅調」との見方を示した。

【観光最前線】城廻に名城スタンプ加わる

2024年2月5日(月)配信

金山城の遺構

 昨年、日本城郭協会選定の「日本100名城」と「続日本100名城」のスタンプを集め始めてしまった。

 200城の中には、訪れたことのある城もかなり多いのだが、犬山城や松本城にはそれぞれ5回程度、小田原城には15回くらいと、少し時間が空くと城と寺社を探す人間なのでそこはまったく問題ではない。新しい史料や論文などを読むとすぐにその城に行きたくなるので大歓迎だ。

 だがしかし、続のほうは公共交通機関がまったくない山の中や、冬季閉鎖の場所が多い。そもそも、簡単に城跡に行けない場所もある。そういう城のほうが地形や防御の工夫など当時の痕跡が良く残っていて面白いのだが、行くだけで、半日は時間を取られる。

 とにかく、公共交通手段で行かれないのだけはご勘弁を。

JTB、熱海市と意見交換 ビジネス利用客の促進へ

2024年2月5日(月)配信

熱海市のプロモーション事業を説明する齊藤栄熱海市長

 JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は1月24日(水)、本社ビルで静岡県熱海市(齊藤栄市長)とビジネス利用促進に向けた意見交換会を開いた。首都圏企業に対する熱海市へのビジネス利用の提案に向けて、新たな需要喚起に関する意見を交わした。

 熱海市は、JTBと2013年から観光ブランド・プロモーション事業を展開し、統一テーマだった「意外と熱海」が個人旅行向けブランドとして確立。熱海市の交流人口や関係人口を拡大させるため、23年10月に包括連携協定を締結した。観光施設の稼働率の平準化をはかるため、ビジネス利用の促進を中心にインバウンドや教育旅行などの新たな誘客領域を拡大させていく方針だ。

 意見交換会で、齊藤市長は「週末や年末年始、夏休みに集中してしまい、平日の旅館やホテルはガラガラ。日本の観光地が抱える共通の課題と認識している」と言及。このうえで、ビジネス利用の促進が「令和の新しい観光のモデルに成り得る」考えを述べた。宿泊施設や人材を有効に活用できる点を期待し、客単価の高いビジネス利用を進めることで、従業員の給与を上げ、観光業に優秀な人材を集めることの必要性を強調。単なる観光地ではなく、「ビジネスシーンでの利用に資する街」というブランディングをはかり、他の温泉地と徹底的な差別化をはかっていくとした。

意見交換会のようす

 現在、ビジネス利用の受入促進として、プラットフォーム機能の設置、会議・研修プログラムの開発、そのほか、BtoB向けコンテンツの開発、ビジネス利用需要拡大への取り組みを推進している。

 なお、3月26日(火)には都内ベンチャー企業向けプロモーションとして、3×3Lab Futures(東京・大手町)で、熱海ビジネス利用促進イベント「熱海DAY」を実施する。

市政60周年の北九州市「ファン感謝祭」開く 「映画の街・北九州」もPR

2024年2月5日(月) 配信

(左から)吉本実憂さん、武内和久市長、光石研さん

 福岡県北九州市(武内和久市長)は2月2日(金)、東京都・白金台の八芳園で、同市とゆかりの深い関係者を招き、「北九州市ファン感謝祭」を開いた。

 1963(昭和38)年2月10日に、門司市、小倉市、若松市、八幡市、戸畑市の5市対等合併により誕生した北九州市が、市政60周年を契機に新たな交流促進と、関係性構築をスタートさせようと、当日はさまざまなイベントが行われた。

 第1部では、「東京の大学生による原宿・表参道でのプロモーション」の取り組みを発表。その後、「北九州市と映画」をテーマに、市長と特命大使によるトークセッションが行われた。

 ゲストには、映画「逃げきれた夢」に出演した北九州市出身の俳優・光石研さんと、吉本実憂さんが登壇し、武内市長と北九州市の魅力について語り合った。武内市長は「昨年12月に『北九州市国際映画祭』を開き、小倉城天守閣前広場でレセプションを行った」と報告。さまざまな映画やドラマのロケ地としても、全面協力していることを紹介しながら、「映画の街・北九州として、これから長く映画祭を続けていきたい」と強い意気込みを述べた。

 第2部では、約300人が出席し交流会を行った。

日本専門新聞協会、新春講演会開く 日本総合研究所藻谷浩介氏「値上げし賃上げを」

2024年2月5日(月) 配信

藻谷浩介氏

 日本専門新聞協会(入澤亨理事長)は1月25日(木)、東京都内で新春講演会を開いた。日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏が「日本の進む道―本当のところどの点がダメで、どの点が大丈夫奈なのか。そして生き抜くためどう対処したらよいかー」をテーマに講演を行った。

 藻谷氏は「日経平均株価や名目GDP、税収は過去最高となり、日本経済の国際競争力は高い」と持論を展開。一方で「国内の給料が増えていないため、個人消費は伸びていない。国民の生活は苦しいままだ」との考えを示した。

 そのうえで、「GDPの約50%を占める個人消費は物価高を除いて1998年から2023年まで上がっていない。(国民が豊かさを実感するための)対策は値上げによる賃上げだけだ」と語った。

 また、インターネットでさまざまな情報が発信されていることに触れ、「チャットGPTで検索できる情報に価値はない。現場で取材した情報に重きを置かれる社会になるだろう」と話し、出席した加盟各社に「(新聞業界は厳しい時代だが)生き延びていただいて、正しい情報を流してほしい」とエールを送った。

 講演会後には、レセプションを開いた。入澤理事長は「AIの進化に伴って、真実と偽りの情報の区別が難しくなるなか、我われは迅速、的確、公正を柱に据えてきた。読者から支持を受け続けるだろ」と話した。

入澤亨理事長

 「7月のパリオリンピックの開催で社会のマインドも大きく変わる。今年の干支の辰のように加盟各社が発展することを祈念している」と語った。