「#カメラと旅する神戸」テーマに写真募集 神戸観光局×東京カメラ部

2023年11月7日(火) 配信

インスタグラムで写真募集

 兵庫県の神戸観光局は11月6日(月)、日本最大級のSNS写真コミュニティー「東京カメラ部」と共同でフォトコンテストを始めた。写真撮影を通じて街の魅力を発信するフォトツーリズム事業「カメラと旅する神戸」の一環。

 フォトコンテストは「#カメラと旅する神戸」をテーマに、思わずカメラを持って出かけたくなるような素敵な風景、これからカメラデビューをする人におすすめしたい神戸のフォトスポットなど、神戸らしい1枚を募る。募集期間は2024年1月16日(火)まで。

 応募はインスタグラムから。「カメラと旅する神戸」公式アカウントと東京カメラ部キャンペーン用アカウントをフォローし、「#カメラと旅する神戸」をつけて応募写真を投稿すると完了する。

 最優秀賞には神戸市内の宿泊施設で宿泊や飲食に使えるクーポン券3万円分を贈る。

 また、フォトコンテストの開始に合わせて、プロのカメラマンが監修の神戸市内のフォトスポットを紹介するWebサイト「カメラと旅する神戸~カメラデビューは神戸で決まり!~」を開設。観光客にも写真撮影を楽しんでもらい、SNSでの神戸の魅力発信につなげたい考え。

「観光学部・学科学生をどのように業界へと導くか?」 日本国際観光学会全国大会で議論

2023年11月6日(月) 配信

パネルディスカッション登壇者とコーディネーターの矢嶋敏朗氏(右)

 日本国際観光学会(会長=崎本武志・江戸川大学社会学部教授)は11月4日(土)、白百合女子大学(東京都調布市)で第27回全国大会を開催した。テーマは「観光学部・学科学生をどのように業界へと導くか?」。とくに旅行業界は、「稼げない企業体質」「不祥事を起こす企業風土」といった背景のなか、応募学生数の減少や内定辞退者の増加が見られる。ソリューション事業への傾倒など事業ドメインが転換している現状認識に加え、今後の方向性などを議論した。

 

観光業は学生の期待や負託に応えられているか

崎本武志会長が冒頭あいさつ

 崎本会長は冒頭、「コロナ禍の影響で、人員不足や観光業界離れが叫ばれている。“アフターコロナ”の今、観光業は学生の期待や負託に応えられているか。観光業界の第一線で活躍されている方々と、観光学部学科の教員、学生が理解を深める機会にしてほしい」と語った。

 パネルディスカッションには、藤島喜代仁氏(浦和大学社会学部教授)と、青木昌城氏(ホスピタリティコーチングサービス代表チーフコーチ)、神田達哉氏(サービス連合情報総研業務執行理事)が登壇。コーディネーターは矢嶋敏朗氏(日本大学国際関係学部准教授)が務めた。

 矢嶋氏は「観光学部学科に学生が集まりにくくなっている。5年、10年、30年後の旅行業、宿泊業を予測することは難しいが、今就職する学生は30~40年働くことになる」と討論の口火を切った。「多くの学生は『出口』を求めて大学に入ってきていることも事実。ワークライフバランスへの意識も高まっている。旅行業界はパラダイムシフトの最中にあり、大きく変わる業界の未来を考えられる学生を送り出す使命もある」と述べ、議論に入った。

 

(左から)神田達哉氏、青木昌城氏、藤島喜代仁氏

 

 日本航空(JAL)出身で客室訓練センター長を務めた経験を持つ藤島氏は、ビジネス需要回復の遅れによるイールド(運賃単価)の低下や、薄利多売的な状況のなか、イベントリスクの再来を想定した危機感が漂うなど、航空業界を取り巻く環境を説明した。

 航空業界を目指す学生に向けては、「経営に参画する総合職に近い感覚、つまり当事者意識や行動、対応などがより求められる」と最近のトレンドを語り、「希望するCA(キャビンアテンダント)としてではなく、組織やチームで働く『航空会社の社員としての価値』をアピールする必要がある」と強調した。

 帝国ホテル出身の青木氏は学生に向けて「『会社から選ばれる』ではなく、『自分が選ぶ』という発想を」と助言した。企業に対しては「学生を選んでいるという感覚では、先はない。『他人の人生を預かる』気概を持って、『学生に選ばれる企業』を目指してほしい」と力を込めた。

 神田氏は大手旅行会社へのインタビュー調査などの結果を踏まえ、ソリューション事業への傾倒や、「旅」に関与するタスクの減少など、事業ドメインの転換が著しい大手旅行会社に対し、「事業ドメイン戦略・戦術の明確化」を求めた。

 学生には、オフラインの意志疎通が拙劣で、自覚無き常識不足が引き起こす人間関係の崩壊など、明らかなコミュニケーション不足を指摘。そのうえで、教員には業界動向や各社ポートフォリオの周知による「就業・就社目的とのマッチング、社会人基礎力の習熟が必要」と述べた。

被災地で学ぶ「未来志向型教育プログラム」 東京・新渡戸中学校の生徒が参加(福島県南相馬市)

2023年11月6日(月) 配信

「リセットされたまちが、未来へのスイッチを押す。」

 福島県南相馬市(門馬和夫市長)はこのほど、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故の被災地をフィールドとした教育旅行「未来志向型教育プログラム」が、東京都中野区の新渡戸文化中学校で採用されたことを発表した。

 新渡戸文化中学校の生徒30人が11月14(火)~17日(金)に、「リセットされたまちが、未来へのスイッチを押す。」の採用第1号として、同市に訪れる。

 同市は、探究学習・テーマ学習・キャリア教育といった教育旅行ニーズに対し、震災復興を背景とした「地方創生の先進地」の側面を生かして、教育旅行を造成している。

 内閣府地方創生推進室の「地方創生人材支援制度」を活用し、あすびと福島(半谷栄寿代表理事、福島県南相馬市)に協力して、「リセットされたまちが、未来へのスイッチを押す。」など2プログラムを新たに造成。23年7月から提供を始めた。

 同市は、「未来志向型教育プログラム」の誘客の一環として、全国の中学・高校の教職員向けのモニターツアーを行っている。実施期間は24年2月まで。1泊2日。

「浅草おもてなしTOEIC」PJ 自分のスコアでおもてなしを(IIBC)

2023年11月6日(月) 配信

「浅草おもてなしTOEICプロジェクト」

 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC、大橋圭造理事長、東京都千代田区)は、10月19日(木)の「TOEICの日」に合わせて、外国人観光客に人気の東京・浅草で、日々「おもてなし」に従事する事業者と共同で「浅草おもてなしTOEICプロジェクト」を行った。

 人力車の俥夫や、着物レンタル店の着付け師、居酒屋スタッフなど、浅草のおもてなし事業者5社9人を対象に、「TOEIC Listening & Reading Test」を実際に受験してもらい、英語力を測定した。参加事業者は、自分のスコアとともに広告ビジュアルに登場し、英語での接客にまつわるエピソードを語った。

 同協会は、「必要なのはスコアではなく自信。完璧な英語でなくても、自信をもって今の自分の英語を話し、おもてなしに取り組んでほしい。『観光立国』を目指す日本で英語に取り組むすべての人に、エールを送る」と強調した。

NAA、空港内従業員対象eスポーツ大会 人手不足受け、職場への愛着で長期就労促す

2023年11月6日(月) 配信

eスポーツのイメージ

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は11月15日(水)、eスポーツのイベントを企画するJCGと連携し、成田空港北ウェイティングエリアで空港内従業員を対象にeスポーツ大会を行う。

 人手不足が課題となるグランドハンドリングと保安検査の主力年齢層20 ~30 代の従業員をターゲットに、コロナ禍で希薄化した交流促進をはかることで職場への愛着をより持ってもらい、長期就労を促す。実施後にはヒアリング調査による検証を行い、交流促進における空港の役割を検討する。

 参画企業はNAAをはじめ、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)、空港ターミナルサービス、セノン。具体的な内容は、参画企業が会社を跨いだ企画検討委員会を形成し、各社の若手社員とのディスカッションを通して、検討していく。

ダイブ、津山グランピング施設で冬アクティビティ用意 水風呂代わり雪に飛び込みも

2023年11月6日(月) 配信

雪に飛び込むようす
 ダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)はこのほど、運営するグランピング施設「ザランタンあば村|阿波森林公園」(岡山県津山市)で、冬の行楽シーズンに向けて冬アクティビティと夕食メニューの鍋プランの提供を始めた。
 
 同施設は岡山県と鳥取県の県境に位置。神戸または大阪から車で2時間半でアクセスできる。美肌の湯というあば温泉に加え、春には指定天然記念物の山桜尾所の桜、夏は名瀑の布滝、秋は紅葉、冬には美しい雪景色を楽しむことができる。
 
 冬のアクティビティとして用意したテントサウナは、室内温度が90度近くまで上昇。「冷えた体がすぐに温まると」と利用客に好評だという。水風呂の代わりに雪に飛び込むことができる。
 
 夕食メニューは、津山市は古くから農耕用の牛の飼育が盛んで牛肉文化が深く根付いていることから、ホルモン鍋を用意。鍋が煮えるまでは、地元の豆腐や川魚のお通しを楽しめる。
 
 食後のデザートには、焚き火を囲んでの焼きマシュマロを提供する。天気が良ければ、綺麗な星空も観賞できる。
焼きマシュマロ
 

愛知・地球博記念公園のジブリパークに「もののけの里」開園

2023年11月6日(月) 配信

開園式典でテープカットをする登壇者(左から4人目が大村知事、右隣が宮崎監督)

 ジブリパークの新エリア「もののけの里」が11月1日(水)、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内に開園した。同日は事業主体の愛知県の大村秀章知事や制作を指揮するスタジオジブリの宮崎吾朗監督を始め関係者が出席して開園式典を開催。テープカットで開園を祝った。大村知事は「もののけ姫のキャラクターになった気分で楽しんで」と呼び掛けた。

もののけの里

 もののけの里は1997年に公開されたジブリ映画「もののけ姫」に描かれた和風の里山風景をイメージしたエリア。宮崎監督は「6年前に初めてこの場所に訪れたとき、サトラボ(あいちサトラボ)と一体で1つの風景となるような施設を作りたいと思いました。ジブリパークにはさまざまなエリアがありますが、今のところ個人的には『もののけの里』が一番気に入っています」と思い入れを語った。また、「ナポリタンの五平餅を食べていただければ嬉しいです。とても美味しいんですよ!」とアピールした。

 パーク内の残る未開園エリアは魔女にまつわる作品の世界をイメージした「魔女の谷」。2024年3月16日(土)の開園を予定する。

 ジブリパークの営業時間は平日が午前10:00~午後5:00、土曜日・休日は午前9:00~午後5:00。休園日は火曜日(祝日の場合は翌平日)のほか、年末年始。なお、24年2月13日~3月15日はメンテナンス作業で休園を発表している。

JTBと愛知県、航空需要の喚起に 「#空旅はセントレアから」

2023年11月6日(月) 配信

特設サイトでお菓子プレゼント企画を実施

 JTB(山北栄二郎社長)と愛知県(大村秀章知事)は11月1日(水)、中部国際空港(セントレア)の航空需要を喚起するため「#空旅はセントレアから」キャンペーンを始めた。特設サイトでセントレアから直行便で行ける台湾、愛媛、高知の魅力紹介や、お菓子プレゼント企画を行っている。

 CPの対象地域は、台湾(台湾桃園国際空港)と四国(松山空港・高知空港)、期間は2024年1月31日(水)まで。同CPを通じて、コロナ禍以降での旅行需要のさらなる創出によって、交流人口の拡大を目指す。

 プレゼント企画では、特設ページにあるキーワードと簡単なアンケートに回答した人の中から抽選で20人に、台湾・愛媛・高知のお菓子をプレゼントする。応募締切日は24年1月8日(月・祝)。

 このほか、働く女性の心を継ぐ共感メディア「シティリビング名古屋版」11月号に記事掲載。11月30日(木)午前10時に、イオンモールmozoワンダーシティ3階ウエストコート(名古屋市西区)でCP案内イベントを開く。

東京23区のお祭り情報などを紹介 東商が「東京三昧カレンダー特別号」日本語と英語で発刊

2023年11月6日(月) 配信

日本語版の表紙。英語版も用意している

 東京商工会議所トラベル&ツーリズム委員会(委員長=田川博己副会頭)は11月1日(火)、東京23区で行われているお祭りやイベントなどの地域情報をまとめた冊子「東京三昧カレンダー特別号」を発刊した。日本語版と英語版を用意した。

 東京三昧カレンダーは、東京23区の観光協会・区役所協力のもと、2021年に秋号を創刊以降、季節に応じて3カ月ごとに定期発刊しているデジタルブック。今回の特別号では、日本の四季や伝統文化を感じられるお祭り・イベント情報を、春・夏・秋・冬の順に12カ月分掲載。季節ごとに一覧できる構成になっている。このほか、お出掛けマップも掲載している。

 コロナ禍から急回復しているインバウンド需要を踏まえ、日本語版のほかに英語版を同時発刊した。外国人にも生活文化や習わしを発信し、日本文化への理解や関心を高めてもらうのが狙い。

 同冊子は東商23支部や各区観光協会・区役所の窓口、観光案内所、都内ホテル、在京大使館などで無料配布するほか、東京商工会議所HPでもデジタルブック形式で公開している。

 

「提言!これからの日本観光」 「食堂車」

2023年11月5日(日) 配信

 「食堂車」は1899(明治32)年に山陽鉄道会社が欧州鉄道に範をとって連結を始め、2年後に旧国鉄も「食堂車」を長距離列車に連結し始め、100年余りの歴史をもつ。発足時の「食堂車」はもっぱら高級洋食を供したと伝えられる。しかし、和食堂(車)の要望も強く、1906(明治39)年から当時の急行列車で和食堂車の連結が始まった。

 その後大戦前までの「食堂車」は当時の食習慣を反映して「和食堂車」が中心で、外国人の利用が多かった特急列車は「洋食堂車」を連結するなど列車別の客種に応じて「和」「洋」の食堂車に区分されて発展した。

 時刻表にも「和」食堂車は「茶碗とお膳」のマーク、「洋」食堂車は「ナイフとフォーク」のマークと区分して表示された。しかし、戦時中の「食堂車」空白時代(43年―)を経て49年の戦後の復活に際しては、当時の占領軍の意向もあり和洋食の区別のない「食堂車」として復活している。

 昭和20年代後半になると日本人の食習慣の「洋風化」が急速に進み、戦後の「食堂車」は和洋食堂車の区分なしでも再発足している。昭和30年代に入ると、戦前のように特急急行列車のほとんどに「食堂車(和洋食堂車の区別なく)」が連結されるようになる。

 戦後の復活にあたって新しいサービスとして食堂車とあわせて半車の軽食堂車(軽食喫茶中心立席の)“ビュッフェ”が連結され、車内の供食態勢に新しい一石を投じたのが注目される。

 しかし、昭和30年代に入ると電化、ディーゼル化などで急行列車のスピードアップが進み食時間帯にかかわらず旅行できる区間が増えてきたこと、また乗車前後に各地で開発されてきた駅ビルの食堂街で食事をとる人が増え、「食堂車」の利用が急減し、旅行中の食事事情が急速に変わってきた。乗車前後に駅ビルなどの食堂街などを利用する人が増加し、食堂車利用も急減したのである。

 「駅弁」の売上にも変化が見られ、進行中の車内で食事を楽しむという従来の旅行形態も変化し始めた。車内での供食態勢も軽食堂“ビュッフェ”が中心となり、同時に車内販売品目の充実で旅行中の食事を賄う方向に変わっていき、食堂車の需要が減少するようになった。

 また、列車のスピードアップは車内で食事する機会も減少傾向となった。それまでの乗車中に食事する慣行に変化も生じ、移動の前後に充実した駅ビル食堂街などで食事をとる方々が急増。旅行中の食事事情が大きく変わるようになった。

 しかし車内で移りゆく沿線の景色を楽しみつつ食事する楽しみには根強いものがあり、それらは観光列車(臨時運行、団体列車中心)の需要につながっていく。

 このため、旅行中の供食サービスを駅、食堂、駅弁などが互いに連携・補完しつつ提供する必要が生じ、旅行中の駅や車内での供食の総合的なサービスシステムの整備が求められるようになってきているのが現状である。

 北国の民鉄の努力によって運行されているストーブ列車への乗車は、私にとって心に残る旅となった。

 

須田 寛

 

日本商工会議所 観光専門委員会 委員

 
須田 寬 氏