「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(9月号)」

2021年9月23日(木)配信

http://zoomjapon.info

特集&主な内容

 世界中でなかなか収束しないパンデミックは、フランスから日本に行くことも妨げています。本誌9月号では、人生の半分を日本で暮らしているジャーナリストが、東京から広島までの小旅行を語ります。2月号で紹介した下田の海のあとに彼が立ち寄ったのは、伊豆市土肥。そこから乗船したフェリーの上から富士山を眺め、清水次郎長に思いを馳せます。その後は、愛知県田原市。不登校の子供たちなどを受け入れるゆずりは学園を訪ねます。そして伝統産業がある鳥羽や瀬戸内海の因島を訪れ、最終地の広島では原爆資料館で戦前の広島の町並みの記録に感動し、路面電車の終点の港街を訪れました。日本の多様な海辺を訪れたかたちになりましたが、海がある風景も含め、日本にはまだまだ訪れるところがたくさんあると再認識しました。

〈フランスの様子〉衛生パスを使いこなすフランス

8月初めに衛生パスの適用範囲をまとめた地方ラジオネットワークのウェブサイトより

 9月から新年度が始まったフランスでは、今や衛生パスが必要な場所が多い。カフェやレストランはもちろん、感染状況が深刻な地域の大規模商業施設、医療機関などの公共施設、映画館や美術館、図書館、スポーツジム、サッカー場、コンサート会場、動物園などの文化施設、国内線飛行機やTGV(新幹線)、夜行列車、長距離バスなどの交通など。◆必要ないのは、極端にいえばパン屋さんなどの小規模な店舗くらいだが、ホテルの宿泊自体には必要はなかったりする。◆一方、フランスで一貫して感染状況の基準である10万人あたりの週間感染者数が改善した地域では、大規模商業施設での衛生パスの提示が解除された。◆また、12歳以上の未成年についてもワクチン接種が進んできたことから、9月末からは未成年でも衛生パスの提示が義務化される。◆既に12歳以上の国民の8割が2回のワクチン接種を終えたフランスでは、当初いわれていた集団免疫を得ることよりも、衛生パスを使いこなすことで「ウィズコロナ」の日常を模索しているようだ。◆フランスでは今のところ、衛生パスの適用は11月15日までとされているがこれも状況次第のようだ。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

佐賀×ネイキッドコラボ アート県庁PJ、10月1日(金)から

2021年9月22日(水) 配信

ネイキッドはこのほど、佐賀県庁と共同で「アート県庁プロジェクト」を開催する

 ネイキッド(村松亮太郎社長、東京都渋谷区)は10月1日(金)~2022年2月28日(月)まで、佐賀県庁と佐賀城公園を中心とした夜歩きイベントを開く。佐賀県と同社が16年から共同で実施している「アート県庁プロジェクト」の一環。同PJの最新イベント「夜歩きアート県庁NAKED GARDEN SAGA」で、佐賀の魅力を発見するマイクロツーリズムを提案する。

 今回の夜歩きイベントでは、佐賀県庁や佐賀城公園を含む佐賀城のお堀内を「光の庭」に見立てた。来場者は「光の庭」を歩きながら、佐賀の名物であるバルーンや、伝統的な祭り「唐津くんち」などをモチーフにしたアートを通して、佐賀の魅力を楽しむことができる。

 また、手指のアルコール消毒をアート化した「NAKEDつくばい」や、提灯の灯りでほかのグループとソーシャルディスタンスを保つ「NAKEDディスタンス提灯」など、感染症予防対策もアートに取り入れ、安心安全にイベントに参加できる工夫が施されている。

 開催時間は10月が午後7時~10時、11月~翌年2月は午後6時半~10時まで。

 チケット料金は佐賀県庁展望ホールが500円、佐賀城公園が700円。いずれも小学生以上、税込料金。

CO2削減プラン提案 脱炭素目指す企業を支援(阪急交通社)

2021年9月22日(水) 配信 

阪急交通社法人営業本部はこのほど、MICEや旅行などで排出するCO2削減プランを提案する

 阪急交通社(酒井淳社長)法人団体営業本部はこのほど、「脱炭素社会」の実現に向け、企業や団体が行うMICEや旅行などで排出するCO2削減を提案する事業を始める。同事業では、①CO2排出量の少ないプランを企画・提案②代理店としてカーボンクレジットの提案・発行、カーボンニュートラルの実施を支援③再生可能エネルギー調達を提案──などのプランを通して、企業や団体が目指すカーボンニュートラルの実現を支援していく。

 MICEや旅行を企画する際に、CO2排出量の少ない施設や交通機関などを積極的に活用する。また、排出したCO2に見合った投資などを行うカーボンオフセットの導入を提案していく。

 このほか、ホテルや商業施設などを所有する企業が再生可能エネルギーの調達をワンストップで行えるよう、同社と代理店契約を結んだデジタルグリッド社が運営するプラットフォームを利用し、電力の調達・取引をサポートする。

小田急箱根ホールディングス 10月1日から箱根エリアで観光MaaSを本格稼働 全13種類のデジタルチケットを順次販売へ

2021年9月22日(水) 配信

ポスタービジュアル

 小田急箱根ホールディングス(抱山洋之社長、神奈川県小田原市)は10月1日(金)から、神奈川県・箱根エリアで観光MaaSを本格稼働する。

 観光情報サイト「箱根ナビ」を箱根観光プラットフォームへ大幅リニューアルし、「デジタル箱根フリーパス」を含めた全13種類のデジタルチケットを順次販売。すべてにチケットがブラウザ上で購入可能となる。

ジタルチケット紹介・購入画面

 10月1日からは、新たに造成した企画乗車券4種を含む10種類デジタルチケットが販売開始となる。目的地で選べる「大涌谷きっぷ」、「芦ノ湖きっぷ」に加えて、車で箱根を訪れる人をメーンターゲットに据えた「箱根のりものパスLite」も用意。

 同チケットは、箱根登山電車や箱根ロープウェイなどが片方向のみ1日利用できる切符で、どこからでも5つの乗り物を利用でき、最短2時間でコンパクトに周遊して、箱根の乗り物をアトラクションのように楽しむこともできるという。

 また、11月には箱根湯本駅から芦ノ湖を結ぶ座席定員制バス「芦ノ湖ライナー」の座席券を売り出すほか、12月からは、期間限定で箱根エリアの魅力ある観光施設や温浴施設など全22施設が有効期間中に何度でも利用できるサブスクリプションサービス「箱根遊び放題チケット(はこチケ)」の発売を予定している。

 2022年3月には、インバウンド需要の回復を見据えた受け入れ環境の整備を目的に多言語版「箱根ナビ」のリニューアルを予定する同社。将来的には観光MaaSの機能を拡充し、宿泊施設や観光スポットと連携した予約や決済の一元化などを推進する考えも示している。

釧路市内のコワーキングスペースと連携、リゾートワーケを提案(釧路プリンスホテル)

2021年9月22日(水) 配信 

釧路プリンスホテル・ツインルーム室内

 釧路プリンスホテル(柳澤義人支配人、北海道釧路市)はこのほど、釧路市内のコワーキングスペースと連携し、ワーケーションしやすい環境を整備した。釧路の魅力を直に感じられる、快適なリゾートワーケーションを提案する。

 釧路市では長期滞在者の意見を反映し、コワーキングスペースなどの施設を充実させている。同ホテルから徒歩5分の場所にあり、自由な時間・スタイルで利用できるため、ノマドワーカー(通常のオフィス以外のさまざまな場所で仕事をする人)の需要に応えている。

 同ホテルでは、こうしたコワーキングスペースと連携し、ホテルに宿泊した人がコワーキングスペースを利用したとき、料金が割引になるサービスを用意した。

 滞在中にカーシェアなどを使うことで、ホテルを拠点に仕事での移動や、観光・ショッピングも気軽に出掛けられる。

 「むしろ、くしろ。世界三大夕日の街くしろで滞在プラン」は、9月20日(月・祝)~2022年3月31日(木)まで販売。料金はツインルーム1室1人当たり税込7200円から。15泊以上からの利用となる。

 特典として、滞在中の駐車場代が無料となり、朝食の優待割引が付いてくる。また、同ホテル宿泊者限定でコワーキングスペースを割引料金(通常1650円が500円など)で利用できる。

釧路市コワーキングスペース 左「HATOBA Nishikimachi」、右「くしろフィス」

〈観光最前線〉「出雲神楽」定期公演開催

2021年9月22日(水) 配信

出雲神楽(イメージ)

 全国の神々が集う神在月(かみありつき)をまもなく迎える島根県出雲市。日本遺産「日が沈む聖地出雲」の構成文化財の1つになっている日御碕(ひのみさき)神社で、10月から11月にかけての土曜日の4日間、「出雲神楽」の定期公演が行われる。

 同神社の「日沉宮(ひしずみのみや)」拝殿を舞台に、市内の神楽団が勇壮な舞いを披露する。日没に合わせた時間に上演を始め、美しい夕日が沈んでいく周辺の雰囲気とあいまって、神聖な空気に包まれるという。

 開催日は10月9、23日、11月6、27日の4日間。観覧料は大人2500円、小学生1500円。席を有しない未就学児は無料。新鮮な魚介類をふんだんに使用した夕食付プランは大人5千円、小学生以下3500円。各日1回公演で定員は25人。出雲観光協会で申し込みを受け付ける。

【土橋 孝秀】

日本ハウス・ホテル&リゾート バッヂの着用開始 ワクチン接種済のスタッフ

2021年9月22日(水) 配信

缶バッヂの着用写真

 日本ハウス・ホテル&リゾート(東京都千代田区)は、運営する5つのホテルで、新型コロナワクチン接種を2回完了したスタッフへの、ワクチン接種完了缶バッヂの着用を開始した。

 同社は「来館されたお客様に安心感を持っていただくとともに、ワクチン接種率の向上に向けた取り組みとして行う」と話す。

 5つのホテルはホテル森の風鶯宿(岩手県・鶯宿温泉)、ホテル森の風那須(栃木県・那須温泉)、ホテル四季の館那須(同)、ホテル東日本宇都宮(栃木県・宇都宮市)、ホテル森の風立山(富山県・あわすの温泉)。

日本旅館協会、自民党の岸田氏と意見交換 「雇調金来春まで、Go To2.0」検討

2021年9月22日(水) 配信

(イメージ)

 日本旅館協会(浜野浩二会長)は9月19日(日)、自民党総裁選に立候補している衆議院議員の岸田文雄氏と、Webで意見交換を実施した。雇用調整助成金特例措置の延長や、GoToトラベル事業の早期再開などを求めると、岸田氏は雇調金の来春までの延長や、感染が下火になった時点で、新たに電子証明などを活用した「Go To2.0」を検討していることを明かした。

 意見交換には浜野会長、岸田氏に加え、自民党衆議院議員の武井俊輔氏、同協会の永山久徳副会長も参加。

 浜野会長は「雇調金特例措置の制度がなくなると解雇もやむを得なくなる」と延長を強く要望。さらに、「コロナ禍の長期化で、資金繰りが厳しくなっている」現状を説明し、融資枠の拡充と、GoToトラベル事業の早期再開も求めた。

 雇調金特例措置については、永山副会長から「家族経営など零細企業では活用できない実態ある」と制度の不備を指摘。また、旅館業法の改正検討についても説明した。

 これを受けて、岸田氏は「観光業界の深刻な状況は承知している。雇調金、補助金など既存の取り組みに加え、感染が下火になった時点で、経済を回すためにも新たに電子証明などを活用した『GoTo2.0』へのバージョンアップを検討している」との考えを示した。雇調金については「短期での延長では計画が立てづらいので、来春までの延長を考えている」と述べた。

オンライン臨時総会開く 第26回全国大会は北海道(全旅連青年部)

2021年9月21日(火) 配信

全旅連青年部・星永重部長

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長)は9月16日(木)、第26回全国大会の開催地を決議するオンライン臨時総会と、第2回県部長サミットを開いた。完全オンラインでの総会開催は青年部として初。採決で、全国大会の開催地が北海道に決まった。開催時期は来年10月後半から11月上旬、会場はロイトン札幌を予定する。星部長は、「逆境だからこそ前を向き、青年部一丸となる」と意気込みを述べた。

 冒頭あいさつで星部長は、新型コロナによって変わっていく環境や時代のなかで、「必要に応じてさまざまなツールを使いながら、情報共有を続けていきたい」と述べた。

 また、全国大会の開催地決定について、「開催地に立候補していただいた方々から、勇気と観光復興への想いを受け取った。逆境だからこそ、今は前を向いて成功の種を探し、大木にしていくのが青年部の役目と心得ている」と力を込めた。

 このほど全国大会の開催地として立候補した北海道ブロックの榎本竜太郎ブロック長は、「コロナ禍での立候補というのは非常に迷ったところではあるが、役員会では全会一致で立候補することを決めた。青年部の発展に少しでも寄与できれば」と意気込みを述べた。開催する予定の10月後半から11月上旬は、「天気も安定し雪の心配も少ない時期。秋の観光シーズンとして多くの人に北海道の秋を満喫していただきたい」(榎本氏)とアピールした。

 また、高島将人北海道部長は「青年部に誘っていただいたおかげで自分でも知らない北海道の魅力を知り、学ぶことができた。その魅力を皆様にお教えできれば幸い。来年の秋には札幌の地にて、フルスペックで皆様をお迎えしたい」と期待を語った。

 直前部長の鈴木治彦監事は「この状況のなかで立候補していただいたことに敬意を表したい。北海道の皆様はここからが正念場。さまざまなハードルがあるかと思うが、青年部皆で乗り越えて、必ず成功させましょう」とあいさつした。

観光を日本の基幹産業に JNTOがセミナー開く

 第2回県部長サミットでは、日本観光局(JNTO)の佐々木隆博地域連携部長がインバウンドセミナーを行った。

 政府では、2030年に向け「訪日外国人旅行者数6000万人」と「訪日外国人旅行消費額15兆円」に加え、「外国人リピーター数3600万人」、「地方部での外国人延べ宿泊者数1億3000万人泊」の数値目標を掲げている。目指すべき方向性として、各地域からのさらなる誘客による市場の拡大・多様化や、消費単価の向上のため、上質な滞在体験を提供し、戦略的なターゲティングを行う。また、国内での地域分散のため、地方の観光コンテンツの訴求を行っていく。

 佐々木部長は、「各市場の所長の話を聞くと、ワクチン接種と共に少しずつ経済活動が進んでいると聞く。すでに動き出している国々があるなかで、インバウンド客が戻ってきたときに旅行先に日本を選んでもらえるように、海外の情報や動きに注視しなければならない」と力を込めた。「JNTOでは、来年度の施策やこれからの事業計画に生かしてもらえるようこれらの情報提供に努める。また、皆様の素晴らしい観光コンテンツや取り組みを海外に伝えていく」と強調した。

Airbnb、SDGs週間に農業体験など提供 持続可能な旅考えて

2021年9月21日(金) 配信 

マタギの宿ORIYAMAKEのイメージ。夕食時に山や狩猟などを話す

 Airbnb(エアビーアンドビー)は9月25日(土)から10月2日(土)のSDGs週間に、伝統文化や農業の体験などSDGsの目標に沿った滞在プランを提供する。消費者に持続可能な旅について考えてもらう。

 同週間は、SDGs週間が9月25日に採択された日を記念して制定された。SDGsへの意識を高め、行動を起こすきっかけとなるよう、さまざまな取り組みが世界各地で行わている。 

 具体的には、マタギの宿ORIYAMAKE(秋田県北秋田市)では、狩猟者のホストが夕食時に、山や狩猟などについて話す。このほか、同社は10施設でSDGsの目標に沿った滞在体験を準備する。