観光庁、シンポジウムを今秋開催へ 観光分野で働く女性の多様なキャリアを発信

2020年7月17日(金) 配信

検討会のようす

 観光庁は7月15日(水)、観光業で働く女性がより活躍できる環境整備を目指し、20年度1回目の「観光分野における女性活躍推進に向けた検討会」を開いた。今年度は、女性の多様なキャリアを発信する「シンポジウム」の開催を柱に進めていく。

 11月7日(土)に東洋大学で開かれる予定の同シンポジウムは、昨年度の検討会で整理した3つのポイント「知らせる」「整える」「育てる・引き上げる」のうち、「知らせる」に重点を置いたもの。「観光分野キャリア博覧会」をコンセプトに、観光分野で就業を検討や既に就業中の人を対象に実施。社会人や学生、女性だけでなく男性にも参加を呼び掛ける。

 シンポジウムでは、基調講演とパネルディスカッション、企業交流会、ロールモデル座談会を予定。パネルディスカッションは、地域観光やホテル業界などで活躍している女性ロールモデル・事例を紹介し、女性活躍の重要性を周知する。

 企業交流会は、観光関連企業のブースを設置し、参加者と企業が直接交流する機会を提供。企業は、宿泊業や旅行会社、DMO、MICE、観光分野人材派遣会社など幅広い観光関連企業の参画を想定する。

 シンポジウム開催後は職場体験を実施し、シンポジウムに参加した女性人材が観光分野で就業するきっかけとなる場の創出をはかる。

 検討会の参加者からは「『知らせる』だけでなく『整える』も並行して発信する必要があるのでは。観光業界は働き方を変えないと人材確保は難しい。『変わる用意がある』ということも伝えなければならない」などの意見もあり、活発な議論が交わされた。

 なお、第2回の検討会は、9月ごろの開催を予定している。

若年層へキャンピングカーが浸透 キャンピングカー白書2020 日本RV協会調べ

2020年7月17日(金) 配信

イメージ

 日本RV協会(降籏貴史会長、神奈川県横浜市)はこのほど、「キャンピングカー白書2020」を発行した。2019年12月~20年2月末まで、ユーザーとメーカーにアンケート調査を実施。現役世代のキャンピングカー保有が増加し、若年層にも浸透していることがわかった。

 会社員の比率が最も多く、35・7%だった。対して、前回ポイントの高かった定年退職ユーザーの保有のポイントが減っていた。

 今までは「退職者の増加とともに、時間を気にしない長期型・自由な行動の周遊型行動が増える」と予想していたが、仕事をしながら生活の中にキャンピングカーを取り入れる、「新しいライフスタイルが生まれようとしている」(同協会)。

 ペット所有者がユーザーになることも多く、「毎回ペットを連れて旅行に行く」は39・6%だった。キャンピングカー保有者は年々ペットを飼っている人が増え、一緒に行動することが増えている。

 宿泊場所は道の駅(80・3%)が最も多く、高速道路のSAやPA(56・8%)、RVパーク(42・1%)と続く。RVパークは前々回調査から2倍以上に増え、急速に利用比率を高めてきた。

 また、保有台数が純増しているなかで、40代以下の利用が増えていることがわかった。最も増加率が高かったのが20代で、3・8㌽アップ(10・8%)だった。「若年層がキャンピングカーへ興味を持ち、利用が浸透してきたとも考えられる」とみている。

子どもラボなど新設 千葉市美術館がリニューアル

2020年7月17日(金)  配信

7月11日(土)に拡張リニューアルオープンした

 千葉市美術館(千葉県千葉市)が7月11日(土)、拡張リニューアルオープンした。

 新たに常設展示室や、体験・参加型のアーティストプロジェクトを展開する子どもアトリエ、図書室などを増設。これまで中央区役所との複合施設であったフロアが改修され、建物をすべてが美術館となった。

 美術館4階子どもラボでは、作りかけラボを展開する。同美術館が考案した独自の施設の在り方で、来場者が自ら作品、空間づくりに参加し、アーティストと対話し、方針も一緒に考えることで、空間を変化させ続ける状態を創出する。

子どもラボ

 担当者は、「変化を楽しんだり、変化を受け入れて次のことを考えたりすることが、アートの醍醐味。価値観を揺さぶられたり、新しい気付きを得たり、さまざまなことをこの場所で感じてほしい」と力を込める。

 12月13日までは、建築家の遠藤幹子氏による「おはなしこうえん」を実施する。千葉の羽衣伝説を出発点に物語を展開。参加者は、オンラインでのワークショップを通じ、新聞でハスの花を作る。制作した作品は、美術館に持参し同室内に飾るか、立体画像をデジタル上に投影することができる。

 遠藤氏は、「新型コロナウイルスの感染拡大によって、みんなで遊んだり、かかわったりができないなかで、オンラインでつながり、みんなで作品作りを行うことが、人とつながる喜びを深めるきっかけになればうれしい」と思いを語った。

 常設展は、「近世から近代の日本絵画と版画」、「1945年以降の現代美術」、「千葉市を中心とした 房総ゆかりの作品」、3つの方針に沿って収集された約1万点の作品のなかから50点程度を展示する。作品は1カ月ごと(現代美術は3カ月)に展示替えが行われる。

 また同室は、特別展に関連する作品を展示するなど、企画展の補助的な役割も担う。

 湘南モノレール、「開業50周年スタンプラリー」実施

2020年7月17日(金) 配信

スタンプラリーシート

 湘南モノレール(尾渡英生、神奈川県鎌倉市)は10月4日(日)まで、「開業50周年スタンプラリー」を行っている。

 湘南モノレール江の島線は、1970年の3月7日に大船駅~西鎌倉駅間で営業運転を開始。翌年1971年7月2日には西鎌倉駅~湘南江の島駅間を延伸し、大船駅~湘南江の島駅間全線(全8駅)が開通した。

 同スタンプラリーでは、開業時の大船駅~西鎌倉駅の5駅にスタンプを設置。5駅のスタンプを集めると、湘南モノレール歴代車両ノート(A5サイズ)がもらえる。スタンプラリー用紙は、大船駅、富士見町駅(下り)、湘南町屋駅、湘南深沢駅、西鎌倉駅の5駅に設置している。

歴代車両ノート

アクリルを通さずに直接クラゲを観察 すみだ水族館、日本最大級の水盤型水槽「ビッグシャーレ」設置

2020年7月17日(金) 配信

ビッグシャーレ

 「近づくと、もっと好きになる」をコンセプトに掲げるすみだ水族館(東京都墨田区)が初の大規模な改装を行い、7月16日(木)リニューアルオープンした。

 「隔てないこと」をテーマに、アクリルを通さずに直接クラゲを観察できる新体感水槽「ビッグシャーレ」を設置。また、通常バックヤードで行う飼育作業が間近で見られる情報発信基地「アクアベース」も設けた。

 約2倍に拡張したクラゲエリアには、長径7㍍の日本最大級の水盤型水槽「ビッグシャーレ」と、「ドラム型水槽」を設置。ビッグシャーレには、すみだ水族館で生まれた500匹のミズクラゲが泳いでおり、ライトアップの演出も行われる。

 一方のドラム型水槽では、3種類のクラゲの色や模様、泳ぎ方の違いなどを見比べられる。3つのつながった水槽を横から見ることで、1つの水槽に多種を展示できないクラゲが同じ水槽で泳いでいるように見える工夫をしている。

  「アクアベース」は、「ラボ」と「キッチン」で構成する。

 「ラボ」では、同水族館で展示する14種約700匹のクラゲの飼育と繁殖作業を行う。生後0日のクラゲの赤ちゃんが成体になるまでの過程を観察できる。オープンカウンターのカタチをとっており、興味があることを飼育スタッフに質問することも可能だ。

ラボでは、クラゲの飼育、繁殖作業を実施

 「キッチン」では、飼育スタッフがペンギンやオットセイなどのご飯を準備しているところを見ることができる。

シーライン東京が運航再開 海の日記念500円クルーズ実施へ

2020年7月17日(金) 配信

シンフォニークラシカ

 シンフォニークルーズを運営するシーライン東京(斉藤博章社長、東京都港区)は7月23日(木・祝)の海の日に、運航再開 海の日記念「500円クルーズ」を運航する。

 同クルーズは、日の出桟橋出航後、レインボーブリッジの下を通過し、お台場、大井ふ頭へと進む。東京タワーや東京スカイツリーなど、東京の名所も船上からゆっくり楽しめる60分のコースになっている。シンフォニークラシカは、午後2時30分に出航する。

最新の照明・音響・映像技術を駆使した新感覚のネイチャーエンターテインメント水族館 カワスイ、オープン

2020年7月17日 (金)配信

パンタナルエリア

 JR川崎駅前商業施設「川崎ルフロン」(神奈川県川崎市)9~10階に7月17日(金)、「カワスイ 川崎水族館(カワスイ)」がオープンした。

 最新の照明・音響・映像技術を駆使した新感覚のネイチャーエンターテインメント水族館。既存商業施設内に水族館がオープンするのは、日本で初めてという。

 「世界の美しい水辺」をテーマに、川崎市を流れる多摩川からアジア、アフリカ、南米アマゾンの熱帯雨林まで、世界のさまざまな環境に暮らす生きものを展示する。最先端の照明・音響・映像技術を駆使し、昼・夜の時間により異なる空間演出を行い、訪れるたび新しい発見や驚きを提供する。霧や雨、滝などのリアルに再現された自然を感じる空間で、五感を刺激する生きものとの出会いを演出する。

 館内は①多摩川ゾーン②オセアニア・アジアゾーン③アフリカゾーン④南アメリカゾーン⑤パノラマスクリーンゾーン⑥アマゾンゾーン――の6つで構成し、約230種(植物を除く)の生きものを展示する。

 水中力メラ映像Alがリアルタイムで解析し、水槽内の生きものの種名と解説を大型のディスプレイやタッチスクリーンに自動で表示する次世代の展示システム「LINNE LENS Screen(リンネレンズスクリーン)」(開発・提供: Linne)を世界で初めて導入。8台の水中力メラと11台のタッチパネルを設置し、最先端のAlテクノロジーと飼育員のオリジナル解説を組み合わせて、世界の淡水魚の多様性と魅力をご来場者の方々に直感的に届ける。

 9~10階の吹き抜けを生かした熱帯雨林の温室「アマゾンゾーン」では、世界最大の淡水魚ピラルクやピラニアなど、アマゾン川流域に生息する魚を5つの水槽で観察できる。今後は、カピパラやフタユビナマケモノ、オニオオハシなど、魚以外の多彩な生き物も登場予定。雨や霧、雷などの演出も行われる。

夜のアマゾンゾーン

 南アメリカゾーン内パンタナルエリアには、南アメリカの中心に位置する世界最大級の熱帯湿原を再現。同館最大の水槽には、約8000匹の小さな生き物が泳ぐ。また、アクアスケープ水槽という展示手法により前景に水槽、中景に植栽、後景に、南米・アマゾン川流域で撮影した映像を放映するLEDモニターを配し、立体的なパンタナルの水辺の世界に没入する展示を楽しめるようにした。

宿泊客ごとに異なる「宿に求める距離感」を大切に 10月2日、「箱根・強羅 佳ら久」開業 

2020年7月17日 (金)配信

客室棟 東「和タイプ」(iイメージ)

 オリックス不動産(深谷敏成社長、東京都港区)は10 月2 日(金)、温泉旅館「箱根・強羅 佳ら久」(神奈川県・箱根町)を開業する。

 宿泊客ごとに異なる「宿に求める距離感」を大切にし、予約時から客に滞在中の過ごし方や食事の好みなど聞き、一人ひとりに寄り添ったおもてなしを目指す。

 同宿は、「本館」と「別館」、「客室棟 西」、「客室棟 東」の計4 棟で構成される。本館と別館は共用棟で、本館3階にフロントとロビーラウンジ、4 階にメインダイニング「六つ喜(むつき)」を設ける。大文字や相模湾まで見通すことができる最上階には、箱根屈指の展望露天風呂「蒼海」と「明星」を設置。それぞれに内風呂、サウナも備えている。

展望露天風呂 明星(イメージ)

 別館には、3 階に三つの貸切風呂、4 階にスパ、最上階にグリルレストラン「十邑(とむら)」が入る。

 本館と別館の間には「水のテラス」、客室棟の間には「森のテラス」が配置され、佳ら久ならではの眺望や箱根の自然を、日常を忘れて体感できる。

水のテラス(イメージ)

 東西の客室棟には、時間帯によりドリンクやフィンガーフードを提供するゲストラウンジと、全室デラックスルームで露天風呂付きの洋・和の2 タイプの客室70室を設ける。

観光庁、生産性と経営力強化へ 中核人材向け大学講座開く

2020年7月17日(金) 配信

今年度の講座にはコロナからの反転攻勢などを盛り込んだ

 観光庁は7月10日(金)、観光産業の経営力強化や生産性向上へ、社会人向けの中核人材育成講座を全国7カ所の大学で始めた。

 同講座は宿泊業などの地域の観光産業を担う中核人材を育成するため、2015年度に「産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業」としてスタート。社会人の学び直しのための産学連携の教育プログラムの開発や、持続可能な仕組みづくりを実施・支援している。

 今年度の講座は新型コロナウイルス感染症により、深刻な影響を受けた観光産業の反転攻勢に向けた視点を盛り込んだ。このほか、経営戦略や財務会計、マーケティング、ブランディングの講座も開く。

 実施大学は明海大学(千葉県浦安市)と北陸先端科学技術大学院大学(石川県能美市)、信州大学(長野県松本市)、滋賀大学(滋賀県彦根市)、和歌山大学(和歌山県和歌山市)、山口大学(山口県山口市)、愛媛大学(愛媛県松山市)。

 受講対象者は旅館・ホテルの経営者や後継者、役員などの次世代経営幹部をはじめ、旅行業やその他観光関連産業の従事者を想定している。

JTBグループ、貸切バス会社向け新システム開発 旅行会社との業務をデジタル化

2020年7月17日(金) 配信

システム利用のイメージ

 JTBグループでWeb制作やアプリケーションソフト開発などを行うJMC(大小田浩之社長)は7月15日(水)から、貸切バス会社向けの新システム「BusAssist」を売り出した。これまで手作業で行ってきた見積回答や運送引受など、旅行会社とのやり取りをデジタル化することで、業務効率向上と時間創出をはかる。

 同システムは、貸切バス会社にヒアリングを行い、開発したクラウド型サービス。見積もりから手配までの業務を可視化し、貸切バス会社の悩みをシステムに反映するとともに、旅行会社と運行管理者とを結ぶ懸け橋となることを目指す。

 一例として、旅行会社への最終手日程の「報告期限アラート」や「正式予約確認アラート」機能などを装備し、業務を支援する。

 また、外出先や在宅時もアクセスが可能で、ウィズコロナ時代の新しい働き方改革もサポートする。

 料金は、初期費用が10万円(税別)、月額利用料5万円(税別・5ユーザーまで利用可)。スマートフォンで閲覧のみ可能な簡易版(1ユーザー2500円・税込)もあり。導入目標は100社、初年度は30社を目指す。

システム導入で可能になる業務イメージ