【11月1日・8日】天城山トレッキングガイドツアー開催(静岡県伊豆市)

”天城の瞳”八丁池と秋色のブナ林をトレッキング
”天城の瞳”八丁池と秋色のブナ林をトレッキング

 伊豆市観光協会天城支部・天城自然ガイドクラブは11月1日・8日に、「天城山トレッキングガイドツアー」を開く。

 自然のままの美しい風景が楽しめる天城山は、トレッキングの人気コース。道の駅「天城越え」昭和の森会館を起点に、11月1日は、ベテランガイドとともに”天城の瞳”と呼ばれる八丁池とブナの森を散策するビギナー向けツアーを開催。歩行距離約5.6キロメートル、所要時間約5時間のコースで、10月23日まで申し込みを受け付けている。

 また11月8日には、”山ガ―ル”に向けた女性向けのツアーを実施。同じくベテランガイドが自然解説を交えながら案内をし、八丁池そして秋色に染まるブナ林をトレッキングする。歩行距離約7キロメートル、所要時間約5時間のコースで、申し込み受け付けは10月28日まで。

参加費は2千円(「昭和の森会館」と「八丁池口」の往復路線バス代は各自負担)で、それぞれ募集人数は20名(最小催行人数10名)。持ち物として弁当・飲み物。雨具は各自持参で、トレッキングシューズ装備のこと。

 問い合わせ=伊豆市観光協会天城支部 電話:0558(85)1056。

【10月31日-11月15日】 沼津御用邸記念公園「松籟の宴2015」(静岡県沼津市)

園内で食を楽しむ「松間の饗宴」(10月31日・11月1日)など多彩なイベントが目白押し
園内で食を楽しむ「松間の饗宴」(10月31日・11月1日)など多彩なイベントが目白押し

 沼津御用邸記念公園を舞台に、食・歴史・文化と沼津の魅力を発信するイベント「松籟の宴(しょうらいのうたげ)2015」が、10月31日から11月15日まで開かれる。

 10月31日と11月1日には、食を楽しむ「松間の饗宴~秋の恵みを味わうひととき~」を開催。松林が広がる園内で、沼津近隣の各店料理人が集い山海の恵み豊かな食材を使ったグルメや、御用邸の梅で作った梅酒などのドリンクなどを提供する。販売はチケット制(当日販売)で、御用邸の凛とした雰囲気のなか、沼津ならではの味覚を味わいたい。

 また期間中は、約700鉢の菊が咲き誇る「沼津御用邸記念公園菊華展」(11月3日から15日)や郷土が誇る名僧「白隠禅師」の禅画展(10月31日から15日)が開かれるほか、園内には草月流家元の勅使河原茜氏監修の竹のインスタレーションアートも各所に展示される。ほかにも、着物姿の高校生による観光案内のおもてなし(10月31日・11月15日)や、ヒントを頼りに宝探しを行う「松籟の宴 お宝探検隊」(10月31日から11月15日・有料)など、子供から大人まで御用邸を身近に感じられる企画も多数予定している。

 沼津御用邸は風光明媚な駿河湾沿いに位置し、明治26年、大正天皇(当時は皇太子)のご静養のために造営された。昭和44年に廃止された後、翌年より沼津市により「沼津御用邸記念公園」として公開され、広く市民に親しまれている。

 開催時間は午前9時から午後4時30分まで。入園料100円。

 問い合わせ=沼津御用邸記念公園 電話:055(931)0005。

旅行業と小売業の融合を、ショッピングツーリズムの現状紹介(JSTO)

新津研一事務局長
新津研一事務局長

 ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO、田川博己会長)はこのほど、東京都内で報道関係者向けに最新の動向を紹介するセミナーを開いた。そのなかで、同協会の新津研一事務局長は、今後のショッピングツーリズムの発展に向け、早々に旅行業と小売業の産業的な融合が必要だと提言した。

 新津事務局長は、「2年前の協会設立時は22社でスタートし、観光庁の指針にも“ショッピングツーリズム”という言葉はなかったが、この2年で会員は120社を超えた」と経緯を紹介したうえで、ショッピングツーリズムの現状や課題を語った。

 2年間で急激に伸長した要因としては、免税制度の改正と日本の買物情報の流布を挙げ、とくに免税については「ショッピングツーリズムの扉を開けた」とし、予想以上にインパクトが大きく、各国にも脅威を与えているという。情報発信は留学生のSNSなどが主で、モノから興味を持って日本に訪れる人もいる反面、「バーゲン時期などまだまだ知られていないことが多い」と語った。

 大きな課題としては「ショッピングとツーリズムは産業的に融合できていない」ことを挙げた。ツーリズムインフォメーションなどでは個々の商業の案内ができないため、旅行者は店舗の情報を入手できないという弊害が出ている。一方、「キックバックの問題などでがっかりされた歴史もある。同じ過ちを犯してはならない」と話し、旅行業と小売業の適正な連携スキームの必要性を訴えた。

 小売側では、外国人観光客を“ゲスト”ではなく“お金を落としてくれる人”と捉えていることが問題だとし、「『爆買い』も日本人だったら、『おまとめ買い』と表現するはず」と指摘した。また、「小売店は日本を観光発展途上国だと認識できていない。中国人観光客も米国では日本の2倍以上の単価で消費しているが、小売店は他国ではなく国内の近隣店など、競合店を近くに小さく考えてしまっている」とした。インバウンド市場は戦略的な計画を立てる前に急激に売上が上がったため、PDCAが整っていないことも今後の課題になると分析する。

 これらを踏まえ、今後提供すべきことは「日本でしか体験できないショッピング」とし、「伝統工芸や生活のなかの買物、世界一安心・安全な消費活動を行っていることを丁寧に伝えていければ地方に波及効果を与える力になる」と言及。「我われは、ショッピングは最も優れた観光コンテンツであると信じている。買物をしていただければ日本人のこだわりやおもてなし、暮らしぶりを体感して持ち帰っていただける」と述べ、今後は世界一を目指すなかで「魅力を海外に伝える」「さらなる環境整備」「地域や産業を超えた連携」の3つに取り組んでいくと意気込んだ。

No.415 櫻井寛氏インタビュー、国内外の観光列車を比較

櫻井寛氏インタビュー
国内外の観光列車を比較

 全国的に観光列車がブームとなっている。国内ではJR九州の超豪華寝台列車「ななつ星in九州」が好調で、JR各社でも開発が進んでいる。また、リーズナブルに楽しめる地方ならではの観光列車も続々と登場している。世界91カ国で鉄道を撮影・取材してきた鉄道フォトジャーナリストの櫻井寛氏に、今話題の超豪華寝台列車や日本と世界の観光列車の違いのほか、観光列車に関連する鉄道の課題についても聞いた。
【丁田 徹也】
 

 
 ――国内外の列車に乗車されていますが、日本の観光列車の特徴はなんでしょうか。

 海外にも観光列車はあるのですが、JR九州の「ななつ星in九州」に代表される豪華な観光列車とお手ごろな価格の観光列車が共存できていること自体が日本の特徴ではないでしょうか。海外には取材でこれまで91カ国を周ってきましたが、そもそも安く乗れる観光列車を見かけませんでした。ななつ星ほどの超豪華列車もなかなかありません。

 実際に、3泊4日ペアで最高150万円もする超豪華寝台列車が人気となっている一方で、青春18切符(全国JR線の普通列車が1回当たり2370円で1日乗り放題の切符、年齢制限なし)でも乗車できるリーズナブルな観光列車も好評なのです。両極端な価格の商品が同じように人気というのはおそらく日本だけで、観光列車のバリエーションの多さは日本の大きな魅力だと思います。

 日本は「1億総モノクラス」とでも言えばいいのでしょうか。海外の超豪華列車のようにドレスコードがあるわけでもありませんし、青春18切符で全国を巡る人には貧しさではなく旅を楽しむゆとりを感じますよね。色眼鏡で見ることなく、安全かつ多様に楽しめる文化があるからこそ、観光列車にもさまざまなバリエーションがあるのかもしれません。…

 

※ 詳細は本紙1605号または10月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

憩える場所 ― 街の中心には「何もない」空間づくり

 ヨーロッパの多くの都市は、街の中心部に広場がある。旅行者も必然的にその広場に集まって来る。広場周辺には飲食店や土産屋さんが軒を連ね、ピザやワッフル、ジェラートなどの店に行列ができたりと、のんびりとした時間を過ごしている。さまざまな国籍の旅行者たちは広場で足を休め、地図やガイドブックに目を落とし、壮麗な教会や市庁舎に目を細める。歴史ある街並みにポッカリと穴が開いたような広場があることが、旅行者にとってどんなに憩いの空間になるかを証明している。

 なかでも、ローマのトレヴィの泉は規模こそ大きくないものの、旅行者に大きな憩いを与えている。石造りの堅牢な街並みに突如現れる美しい泉。そして、後ろ向きにコインを投げ、泉の中に入ると、「もう一度ローマに訪れることができる」といった願い事が叶うという。「どれだけ自分の街に自信と誇りを持っているんだ」と、羨ましくなるほどのストーリーを作り上げる力にも感服する。

 世界最大のメガシティである東京。その中心部には皇居がある。皇居前には広大な広場があるが、しかし、観光客が自然と皇居周辺に集まって来るという意味合いとは少し異なる。都心には銀座や新宿、渋谷、原宿、六本木、浅草、秋葉原などが点在している。これら人気エリアの中心部に“トレヴィの泉”的な空間が存在したなら――と、しばしば思い描くことがある。

 街の中心部には「何もない」方がいいということも一つの考え方だ。素晴らしい観光資源があっても、人々が憩うことができる空間がなければ、居心地の良さは感じない。車や、ほかの観光客を気にせず、街の中心から四方八方360度を眺める空間があると、旅行者は自分が主役になることができる。

 さまざまな自治体に観光予算が付いた場合、普通は「何かを作る」ことに目が行く。地方議会でも何かを作ることには理解を得やすいが、何かを撤去したり、街の中心部を広場や公園にすることへの予算化は難しい。

 草津温泉は国内の温泉地で屈指の人気を誇る。温泉街の中心部に湯畑が存在していることが大きい。湯畑を囲むように、熱乃湯や共同浴場「御座之湯」、土産物店、温泉旅館などが立ち並ぶ。伊香保温泉も人気が高いのは、趣ある石段街が温泉地の中心にあり、その周辺には旅行者が憩うことができるさまざまな店舗が並ぶからだ。城崎温泉も街の中心に大谿川が流れ、川沿いで浴衣姿のまま憩える空間を大切にしている。

 東京では、とくに外国人観光客に人気の浅草。外国人観光客がひしめいている。しかし、雷門の前には大きな道路が走っているために、観光客がごった返し、記念撮影にも苦労する。もし、あの道路を広場にして、大道芸が楽しめたり、カフェテラス席などを設置できたりすると、浅草はもっと多くの観光客が集まるエリアになる可能性を秘めている。もちろん、「道路を広場に」などは不可能に近いが、夢のある景色だ。隅田川や東京スカイツリーも近く、屋形船やリバークルーズを楽しめるエリアとして、面白い。

 集客を考える場合、どうしても「足し算」的な発想になってしまう。だが、街の中心部を「無」の空間にし、観光客の視点で、もう一度自らの観光地や温泉地づくりを考えると、憩いの空間がいかに大事なのかがわかる。

(編集長・増田 剛)

植物検疫の円滑化を、2種類のモデル販売実施(JSTO)

代行サービスを活用した合格証明書付きのメロン
代行サービスを活用した合格証明書付きのメロン

 ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)はこのほど、農林水産省の「おみやげ農産物植物検疫受検円滑化支援事業」を活用し、植物検疫の円滑化に向け、北海道のメロンを中心に2種類のモデル販売を実施した。

 2014年10月から農産物を含む食品も消費税の免税対象になったが、植物検疫に手間や時間がかかるなどの課題もある。これらの課題解決のため、同協会は北海道開発局が展開する国際輸送プラットフォームの「HOP1サービス」と、HICインターナショナルの植物検疫代行サービスと連携した。訪日外国人の自宅まで農産物を届けるHOP1サービスとは、国際輸送で検疫が必要な台湾向けに、8月25日―9月30日まで植物防疫官が機動的に集荷場に出張して検査を実施。HOP1加盟販売店と共同で利用を促進した。

 また、植物検疫代行サービスは、訪日外国人がツアー行程中に購入したフルーツを代行業者が預かり、植物防疫官による検査を事前に済ませ、ヤマト運輸が運営する空港内預かり所で商品を手渡すモデル。旅行者は面倒な手続きをせずに、旅行移動中も持ち歩く必要がないのが利点。

 今後もインターネットで植物検疫の事前申請を行うなど、検疫を短縮するモデル販売を実施し、訪日外国人の農作物検疫受検の最適な方法を検証していくという。

15カ国語対応トイレ

 島根県松江市の観光施設「由志園」がこのほど、トイレをリニューアル。単なるトイレではない。ウォッシュレットの使い方を個室内に英語や中国など3カ国語で表記するほか、QRコードも併記され、スマホで読み取ると、15カ国語に対応する。便器も国内メーカーの最新機種を導入し、個室ごとに種類を変えるこだわりようだ。

 ウォッシュレットや音姫、ジェットタオル、そして清潔性など外国人観光客が訪日で驚くことの1つが、日本のトイレだという。由志園は日本のトイレ文化をおもてなしの1つとして捉え、今回リニューアルした。

 旅先ではあまり清潔ではないトイレに出会うことが少なくない。トイレをおもてなしと捉える風潮が広がってほしい。

【土橋 孝秀】

民泊適切なルール検討、訪日2000万人の受入整備継続(石井国交相就任会見)

石井大臣就任会見のようす
石井大臣就任会見のようす

 国土交通省は10月9日、石井啓一新国土交通大臣の専門紙向け就任会見を開いた。民泊問題については適切なルールの在り方を検討、訪日対応は引き続き2千万人受入体制の整備に取り組むとした。
【丁田 徹也】

 ――民泊問題について

 非常に面白いアイデアだと思うが、事業として営む場合、防火対策や治安の確保、住民トラブルなど課題もあるので、民泊に関する“適切なルールの在り方”について消防庁や警察庁など関係省庁と検討を進めていきたい。

 ――訪日外国人の対応について

 今年中に1900万人に届く勢い。今年策定したアクション・プログラムに基づき、空港容量の拡大や宿泊施設・貸切バスの供給の確保、多言語対応、地方免税店の拡充など、2千万人の受入体制の整備を進める。訪日外国人をゴールデンルートから全国各地に送る取り組みも進めるが、まずは2千万人受入れへの備えだ。

 ――成田空港の第3滑走路整備をはじめとした機能強化について

 空港需要は非常に伸びているので、当面は首都圏の空港として2020年までに約8万回の増便の枠を目指している。まずは関係自治体と協議を進めていきたい。20年以降も機能強化は必要だと認識しており、第3滑走路など機能強化の具体化についても協議を進める。

 ――東日本大震災からの復興について

 震災から4年半が経過し、復旧復興のステージは変わってきた。これからは住宅再建、まちづくりの時期を迎える。また、生活再建や仕事をしっかり作っていくことが求められていると思うので国交省としても引き続き全力で取り組む。

 ――財政健全化と経済成長に資する社会資本整備の進め方について

 社会資本整備は気象災害の激甚化やインフラの老朽化、人口減少にともなった地方創生、国際競争の激化など、構造的な問題に直面している。したがって、これからは経済再生と財政の健全化の両方に貢献することが強く求められる。

 具体的には防災・減災、老朽化へのメンテナンス、耐震化などを引き続き強力に進めると同時に、社会資本が本来持つストック効果(長期にわたり経済を成長させる効果)を重視し、選択と集中を行う。

 ――新経済連が提案するライドシェア(車の相乗り)サービスについて

 仲間同士で乗り合うなら問題ないと思うが、安全の確保や利用者の保護といった課題が出てくるので、事業にするならば、極めて慎重に進めなければいけない。

 ――トラック輸送におけるドライバーの長時間労働改善について

 経済活性化とともに物流が増えるとトラック需要も増えるが、一方で日本は少子高齢化で各業界が人手不足で、とくにトラックドライバーは労働条件の改善が重要。今年度は協議会が中央と各都道府県に設置されたので、協議会を通じた取り組みを進める。

 また、若者や女性の活躍の定着に向け、長距離輸送に途中で休憩を挟む「中継輸送」の導入の促進や女性トラックドライバー促進プロジェクトなど、担い手の確保に引き続き取り組む。

「100選」の中間集計 2回目

 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」。41回目の投票が今年も10月1日から始まった。締め切りは10月末日。全国の旅行会社からの投票に基づき、「ホテル・旅館100選」と「観光・食事、土産物施設100選」および「優良観光バス30選」をそれぞれ選出する。「ホテル・旅館100選」の中間集計の2回目を紹介する。
(順不同)

 【北海道】
 あかん遊久の里鶴雅・あかん湖鶴雅ウイングス▽登別石水亭▽知床第一ホテル▽知床グランドホテル北こぶし▽十勝川温泉第一ホテル▽第一滝本館▽観月苑▽ニュー阿寒ホテル▽ホテル鹿の湯花もみじ▽知床プリンスホテル風なみ季▽しこつ湖鶴雅リゾートスパ水の謌▽湯元名水亭▽望楼NOGUCHI登別▽海の別邸ふる川▽定山渓ビューホテル▽THE LAKE VIEW TOYA 乃の風リゾート▽ラビスタ大雪山▽大江本家▽星野リゾートトマム▽竹葉新葉亭

 【青森県】
 ホテルグランメール山海荘▽星野リゾート青森屋▽海扇閣▽南田温泉ホテルアップルランド▽浅虫観光ホテル▽稲垣温泉ホテル花月亭▽花禅の庄▽酸ヶ湯温泉旅館▽下風呂観光ホテル三浦屋▽ホテル十和田荘▽八甲田ホテル▽不老ふ死温泉▽星野リゾート奥入瀬渓流ホテル▽ランプの宿青荷温泉▽ホテルニュー薬研

 【岩手県】
 結びの宿愛隣館▽ホテル森の風鶯宿▽ホテル紫苑▽浄土ヶ浜パークホテル▽ホテル志戸平▽瀬美温泉▽悠の湯風の季▽グリーンピア三陸みやこ▽ホテル対滝閣▽愛真館▽南部湯守の宿大観▽滝の湯いつくし園▽大沢温泉山水閣▽佳松園▽ホテル千秋閣▽矢びつ温泉瑞泉閣▽八幡平リゾートホテル▽長栄館▽四季亭▽ホテル羅賀荘▽ホテル龍泉洞愛山▽松川荘▽八幡平ロイヤルホテル▽優香苑▽ホテル紅葉館▽山人

 【宮城県】
 ホテル松島大観荘▽伝承千年の宿佐勘▽鷹泉閣岩松旅館▽松島一の坊▽篝火の宿緑水亭▽鳴子観光ホテル▽ホテルきよ水▽名湯の宿鳴子ホテル▽南三陸ホテル観洋▽ゆづくしsalon一の坊▽遠刈田ホテルさんさ亭▽岩沼屋▽小松館好風亭▽ホテルニュー水戸屋▽ホテル華乃湯▽花ごころの湯新富亭

 【秋田県】
 結いの宿別邸つばき▽ホテル鹿角▽秋田温泉さとみ▽妙乃湯▽鶴の湯▽男鹿観光ホテル▽湯瀬ホテル▽栗駒山荘▽駒ヶ岳グランドホテル▽プラザホテル山麓荘▽花心亭しらはま▽都わすれ▽男鹿桜島リゾートHOTELきららか

 【山形県】
 日本の宿古窯▽萬国屋▽蔵王国際ホテル▽天神の御湯あづま屋▽たちばなや▽八乙女▽月岡ホテル▽上杉の御湯御殿守▽ほほえみの宿滝の湯▽河鹿荘▽游水亭いさごや▽蔵王四季のホテル▽深山荘高見屋▽おおみや旅館▽亀や▽展望露天の湯有馬館▽葉山館▽仙峡の宿銀山荘▽いきかえりの宿瀧波▽ホテル王将▽高見屋別邸久遠▽龍の湯▽海辺のお宿一久▽桜桃の花湯坊いちらく▽愉海亭みやじま▽天童ホテル▽名月荘

 【福島県】
 ホテル華の湯▽匠のこころ吉川屋▽八幡屋▽丸峰観光ホテル▽大川荘▽庄助の宿瀧の湯▽風望天流太子の湯山水荘▽スパリゾートハワイアンズ▽四季彩一力▽旅館玉子湯▽陽日の郷あづま館▽金蘭荘花山▽櫟平ホテル▽裏磐梯高原ホテル▽芦ノ牧グランドホテル

 【茨城県】
 五浦観光ホテル別館大観荘▽袋田温泉思い出浪漫館▽筑波山江戸屋▽大洗ホテル

 【栃木県】
 あさや▽花の宿松や▽鬼怒川グランドホテル夢の季▽きぬ川ホテル三日月▽鬼怒川温泉ホテル▽日光千姫物語▽ホテルエピナール那須▽ホテルニュー塩原▽小槌の宿鶴亀大吉▽湯ったりの宿松楓楼松屋▽彩り湯かしき花と華▽鬼怒川温泉山楽▽若竹の庄▽鬼怒川観光ホテル

 【群馬県】
 草津白根観光ホテル櫻井▽四万やまぐち館▽源泉湯の宿松乃井▽舌切雀のお宿磯部ガーデン▽福一▽ホテル木暮▽旅館たにがわ▽万座温泉日進舘▽猿ヶ京ホテル▽別邸仙寿庵▽望雲▽香雲館▽ホテル一井▽法師温泉長寿館▽温泉三昧の宿四万たむら▽ホテル天坊▽草津ナウリゾートホテル▽奈良屋▽辰巳館▽草津ホテル▽柏屋旅館▽古久家▽かやぶきの郷薬師温泉旅籠▽かやぶきの源泉湯宿悠湯里庵▽季の庭▽岸権旅館▽汪泉閣▽ホテル高松▽ホテル軽井沢1130▽ホテルグリーンプラザ軽井沢▽水上ホテル聚楽▽お宿玉樹

 【千葉県】
 満ちてくる心の宿吉夢▽鴨川館▽鴨川ホテル三日月▽鴨川ヒルズリゾートホテル▽勝浦ホテル三日月▽鴨川グランドホテル▽蓬莱屋▽ANAクラウンプラザホテル成田▽海の湯宿花しぶき▽グランドホテル太陽

 【東京都】
 水月ホテル鴎外荘

 【神奈川県】
 海石榴▽箱根吟遊▽強羅花壇▽ホテル河鹿荘▽強羅花扇▽箱根高原ホテル▽箱根ホテル小涌園▽鶴井の宿紫雲荘▽箱根水明荘▽富士屋ホテル▽天成園▽和心亭豊月

 【山梨県】
 銘石の宿かげつ▽ホテル鐘山苑▽ホテルふじ▽若草の宿丸栄▽全館源泉かけ流しの宿慶雲館▽湖山亭うぶや▽秀峰閣湖月▽下部ホテル▽華やぎの章慶山▽富士野屋夕亭▽湖南荘▽石和名湯館糸柳▽風のテラスKUKUNA▽富士レークホテル▽ホテル八田▽常盤ホテル▽坐忘▽ホテル新光▽ホテル石風▽京水荘

 【長野県】 
 ホテル翔峰▽明神館▽旅館花屋▽上林ホテル仙壽閣▽藤井荘▽あぶらや燈千▽ホテル白樺荘▽立山プリンスホテル▽緑翠亭景水▽ホテルやまぶき▽一茶のこみち美湯の宿▽ぬのはん▽白樺リゾート池の平ホテル▽RAKO華乃井ホテル▽白船グランドホテル▽双泉の宿朱白▽ユルイの宿恵山▽昼神グランドホテル天心▽旅の宿滝の湯▽七草の湯▽浪漫の館月下美人▽上高地ルミエスタホテル▽山野草の宿二人静▽ホテル清風園▽野沢グランドホテル▽ホテル阿智川▽石苔亭いしだ▽ホテル椿野▽ホテル紅や▽ホテル木曽路▽鷺の湯▽菊之湯▽ホテル木曽路▽安曇野穂高ビューホテル▽歴史の宿金具屋▽よろづや▽ラ・ネージュ東館▽横谷温泉旅館▽笹屋ホテル▽帝産ロッジ

 【新潟県】
 白玉の湯泉慶・華鳳▽ホテル清風苑▽水が織りなす越後の宿双葉▽夕映えの宿汐美荘▽風雅の宿長生館▽四季を彩る湯沢グランドホテル▽ゆもとや▽四季の宿みのや▽ホテル小柳▽ホテル摩周▽赤倉ホテル▽岬ひとひら▽大観荘せなみの湯▽ホテル國富アネックス▽よもぎひら温泉和泉屋▽国際佐渡観光ホテル八幡館▽ロイヤルホテル小林▽ホテル秀山七つの扉▽汐彩の湯みかく▽ひなの宿ちとせ▽湯沢ニューオータニ▽越路荘▽寺泊岬温泉ホテル飛鳥▽越後のお宿わか竹▽高志の宿高島屋▽鷹の巣館▽ホテル大佐渡▽ほてる大橋館の湯▽ホテルみかわ▽嵐渓荘▽ホテル瀬波観光▽湖畔の宿吉田屋▽伝統と風格の宿ホテル万長▽龍言▽著莪の里ゆめや▽赤倉観光ホテル▽ひなの宿千歳▽ホテルニューあけぼの▽ほてる木の芽坂

 【静岡県】
 稲取銀水荘▽堂ヶ島ニュー銀水▽いなとり荘▽季一遊▽ホテル九重▽ABBA RESORTS坐漁荘▽ホテルカターラRESORT&SPA▽柳生の庄▽観音温泉▽稲取東海ホテル湯苑▽桂川▽ホテル伊豆急▽ホテルサンハトヤ▽堂ヶ島温泉ホテル▽ホテルアンビア松風閣▽ホテルウェルシーズン浜名湖▽里山の別邸下田セントラルホテル▽ラビスタ伊豆山▽嵯峨沢館▽西伊豆クリスタルビューホテル▽熱川プリンスホテル▽瑞の里○久旅館▽星野リゾート界 遠州▽赤沢温泉ホテル▽楽山やすだ▽舘山寺サゴーロイヤルホテル▽焼津グランドホテル▽杜の湯きらの里▽ホテルミクラス▽海辺のかくれ湯清流▽花のおもてなし南楽▽熱海後楽園ホテル▽山水館欣龍▽あさば▽ホテル暖香園▽古屋旅館▽熱海大観荘▽新かどや▽三養荘▽川奈ホテル▽食べるお宿浜の湯▽やまだ荘▽ホテルニューさがみや▽松濤館

 【愛知県】
 旬景浪漫銀波荘▽ホテル東海園▽ホテル竹島▽源氏香▽伊良湖シーパーク&スパ▽風の谷の庵▽はづ別館▽平野屋▽粛 海風

 【三重県】
 戸田家▽風待ちの湯福寿荘▽ホテル花水木▽サン浦島悠季の里▽鳥羽シーサイドホテル▽賢島宝生苑▽浜の雅亭一井▽ばさら邸▽日の出旅館▽海幸の宿なかよし▽鳥羽国際ホテル

 【岐阜県】
 水明館▽本陣平野屋花兆庵▽岐阜グランドホテル▽穂高荘山月▽ひだホテルプラザ▽ホテルくさかべアルメリア▽十八楼宝生閣▽高山グリーンホテル天領閣▽吉泉館竹翠亭▽奥飛騨ガーデンホテル焼岳▽八ツ三館▽ホテルパーク▽飛騨亭花扇

 【富山県】
 延楽▽金太郎温泉▽宇奈月国際ホテル▽ホテル立山▽延対寺荘▽宇奈月グランドホテル▽つるぎ恋月▽ゆめつづり▽砺波ロイヤルホテル▽磯はなび

 【石川県】
 加賀屋▽瑠璃光▽ゆのくに天祥▽日本の宿のと楽▽法師▽海游能登の庄▽辻のや花乃庄▽花紫▽お花見久兵衛▽ホテル高州園▽茶寮の宿あえの風▽花つばき▽たちばな四季亭▽みどりの宿萬松閣▽ゆ湯の宿白山菖蒲亭▽佳水郷▽まつさき▽宿守屋寿苑▽ゆけむりの宿美湾荘▽厨八十八▽雄山閣▽日本の宿山留花▽旅亭懐石のとや▽翠明▽天空の宿 大観荘▽和田屋▽かよう亭▽白鷺湯たわらや▽湖畔の宿森本▽多田屋

 【福井県】
 まつや千千▽清風荘▽グランディア芳泉▽美松▽つるや▽ホテルせくみや

 【滋賀県】
 びわ湖花街道▽里湯昔話雄山荘▽湯元舘▽琵琶湖グランドホテル京近江▽びわこ緑水亭▽暖灯館きくのや

 【京都府】
 松園荘保津川亭▽おもてなしの宿渓山閣▽ドーミーインPREMIUM京都駅前▽油屋▽文珠荘▽天橋立ホテル

 【兵庫県】
 ホテルニューアワジ▽ホテル金波楼▽佳泉郷井づつや▽淡路インターナショナルホテルザ・サンプラザ▽西村屋ホテル招月庭▽有馬グランドホテル▽朝野家▽月光園游月山荘▽西村屋本館▽神戸メリケンパークオリエンタルホテル▽夢乃井▽中の坊瑞苑

 【奈良県】
 さこや

 【和歌山県】
 かつうら御苑▽ホテル中の島▽ホテル浦島▽白良荘グランドホテル▽紀州・白浜温泉むさし▽花いろどりの宿花游▽浜千鳥の湯海舟▽休暇村南紀勝浦

 【鳥取県】
 皆生つるや▽華水亭▽依山楼岩崎▽皆生グランドホテル天水▽三朝薬師の湯万翆楼▽花屋別館▽湯喜望白扇▽旅館大橋

 【島根県】
 玉造グランドホテル長生閣▽曲水の庭ホテル玉泉▽佳翠苑皆美▽白石家▽湯之助の宿長楽園▽旅館樋口▽星野リゾート界出雲

 【岡山県】
 湯郷グランドホテル▽鷲羽ハイランドホテル▽八景▽清次郎の湯ゆのごう館▽ゆのごう美春閣

 【広島県】
 ホテル鴎風亭▽景勝館漣亭▽みやじまの宿岩惣▽オリエンタルホテル広島

 【山口県】
 大谷山荘▽萩観光ホテル▽西の雅常盤▽錦帯橋温泉ホテルかんこう▽松田屋ホテル▽ホテル西長門リゾート

 【香川県】
 湯元こんぴら温泉華の湯紅梅亭▽琴平グランドホテル桜の抄▽ことひら温泉琴参閣▽喜代美山荘花樹海

 【徳島県】
 和の宿ホテル祖谷温泉▽ホテルかずら橋▽ホテル祖谷温泉

 【愛媛県】
 大和屋本店▽道後プリンスホテル▽宝荘ホテル▽ホテル椿舘▽ふなや▽ホテル椿舘▽大和屋別荘

 【高知県】
 土佐御苑▽城西館▽三翠園▽足摺国際ホテル▽土佐ロイヤルホテル

 【福岡県】
 六峰舘

 【佐賀県】
 和多屋別荘▽萬象閣敷島▽大正浪漫の宿京都屋▽大正屋▽和楽園▽ホテル龍登園▽椎葉山荘

 【長崎県】
 東園▽ゆやど雲仙新湯▽雲仙宮崎旅館▽雲仙福田屋▽ホテル東洋館▽平戸千里ヶ浜温泉蘭風▽九州ホテル▽ホテルマルゲリータ▽弓張の丘ホテル

 【熊本県】
 清流山水花あゆの里▽杖立観光ホテルひぜんや▽湯峡の響き優彩▽阿蘇の司ビラパークホテル&スパリゾート▽阿蘇プラザホテル▽山鹿温泉清流荘▽黒川荘

 【大分県】
 九重悠々亭▽杉乃井ホテル▽ホテル白菊▽由布院玉の湯▽花菱ホテル▽ことぶき花の庄

 【宮崎県】
 酒泉の杜綾陽亭▽シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート

 【鹿児島県】
 いぶすき秀水園▽指宿白水館▽指宿海上ホテル▽霧島国際ホテル▽指宿フェニックスホテル▽霧島いわさきホテル▽城山観光ホテル▽霧島ホテル▽指宿シーサイドホテル▽摘み草の宿こまつ▽霧島山上ホテル▽吟松

 【沖縄県】
 カヌチャベイ&リゾート▽ホテル日航アリビラ▽沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ▽ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート▽ルネッサンスリゾートオキナワ▽リザンシーパークホテル谷茶ベイ▽ザ・ブセナテラス▽ラグナガーデンホテル▽ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー▽はいむるぶし▽宮古島東急リゾート▽サイプレスリゾート久米島

産業観光の可能性探る、先進地・燕三条でフォーラム

燕市の鈴木力市長
燕市の鈴木力市長

 全国産業観光フォーラムin燕三条が10月1、2日、新潟県三条市の燕三条地場産業振興センターで開かれた。今回のテーマは「新しい扉を開くものづくりのまち」。開会式では冒頭、燕商工会議所の田野隆夫会頭が「ものづくりの三大産地である燕市・三条市で産業観光の可能性を探っていきたい」と語った。

 主催者あいさつで全国産業観光推進協議会の須田寛副会長は、燕市と三条市の両市が早くから地場産業を活かし、産業観光に取り組んでいることを踏まえ「燕三条は、産業観光の先進地であり、先駆者的存在である。この地で開催できたことをチャンスとし、この会合を、ものづくりを観光資源にすることについて考える場にしたい」と述べた。

 開催地を代表して、同フォーラム実行委員長の鈴木力燕市長は、観光はその地域の“光を観る”ことであると話したうえで「燕三条地域で光輝いているものは、何といっても『産業』。会合を通してさまざまな地域と意見交換を行い、刺激を与え合って、日本全国で産業観光が進展してほしい」と産業観光の未来に期待を込めた。

 続いて日本観光振興協会による産業観光まちづくり大賞表彰式が行われ、愛知県の知多半島観光圏協議会が金賞を受賞した。記念講演では、「燕三条とスノーピーク」というテーマで、スノーピーク代表取締役の山井太氏が講演を行い、講演終了後引き続き山井氏と、中川政七商店13代代表取締役社長の中川淳氏による「作り手の想いを伝える産業観光」をテーマに記念対談が行われた。

 対談終了後は、3つの分科会が行われた。また2日にはエクスカーションが行われ、参加者はタンブラー磨き体験や、鍛治体験など6つのコースに分かれ、燕三条の産業観光の現場を巡った。

 同フォーラムの基調講演参加者数は約700人、分科会参加者数は約360人。次回は大分県日田市で開催予定。

産業をつなぐための工夫、3つの分科会で見る

須田寛氏が総括を述べた
須田寛氏が総括を述べた

 全国産業観光フォーラムで行われた分科会は、3部構成に分かれ、第1分科会は「こうばが扉を開く!~『燕三条 工場の祭典』から見える燕三条の未来~」、第2分科会は「熱き語り手~扉の向こうにいた職人が、いま、その思いを熱く語る~」、第3分科会は「ザ・オープンファクトリーズ~私たちが進めるオープンファクトリー~」をテーマに行われた。

 第1分科会は、日本観光振興協会常務理事・総合調査研究所長の丁野朗氏をコーディネーターに起用。パネラーとしてmethod代表取締役で「燕三条 工場の祭典」イベント全体監修を務める山田遊氏、永塚製作所専務取締役で同祭典実行委員長の能勢直征氏、玉川堂番頭で同祭典副実行委員長の山田立氏の3人が登壇した。

 「燕三条 工場の祭典」は、ものづくりの裏側を知れるイベントとして今年で3回目を迎え、今年は10月1―4日の計4日間行われた。同期間中は普段は閉じられている工場が開き、68工場のうち常に6―8工場を見学でき、工場内ではワークショップも行われた。

第1分科会のようす
第1分科会のようす

 同分科会では、同祭典を今後どのように発展させていくかについて、パネリストの3人が意見を出し合った。イベント全体の監修を行っている山田遊氏は、工場の祭典に訪れる人のほとんどが宿泊をせずに、日帰りで帰ってしまうという課題について「工場を開き、人を開き、町を開くためには〝夜の祭典〟を行うことが重要」とし、昨年までは工場ごとに夜のイベントを開いていたが、今年は三条市の繁華街に隣接する「三条別院」に工場の職人たちが集い、一夜限りの体験型屋台など、燕三条地域を訪れた人が夜も楽しめる工夫を施した。

 実行委員長の能勢氏は山田遊氏の意見を受け、「1年、1年少しずつこの祭典に変化を加えていくことが大事である」とし、4年目を迎えるまでに、より夜の祭典の仕組みづくりを強化することが必要であるとの見解を述べた。

 また、丁野氏から「観光の付加価値と機能性の向上」について問われ、山田立氏は「工場の祭典において、常に工場を開いているところは売りを目的にはしていない。一番の目的は現場を見て、商品を知ってもらうこと」とし、工場を開き、実際に見学してもらうことは、後継者不足に悩む工場にとって人材育成にもつながってくると語った。

 第2分科会は燕市産業史料館主任学芸員の齊藤優介氏がコーディネーターを務め、パネラーとして日野浦刃物工房代表の日野浦司氏、岡村葡萄園経営者で燕三条「畑の朝カフェ」実行委員の岡村直道氏、山崎研磨工業取締役の山崎直子氏の3人が登壇。全国産業観光推進協議会の須田寛副会長がコメンテーターを務めた。

 同分科会では、「工場を見てもらうことで、ものづくりにおけるストーリーをどう伝えるか」が課題として挙げられた。課題の解決法として、自分たちの技術や普段行っている作業をもう一度ルーツから「知り」、地域の風土を知りそれを「伝える」。この2点が工場で働く人々の意識を高め、産業観光の発展につながるとまとめた。

 第3分科会はエイチストーリー代表取締役の加藤はと子氏がコーディネーターを務め、木本硝子代表取締役の木本誠一氏、川島商店代表取締役の川島武雄氏、高岡伝統産業青年会会長の定塚康孝氏がパネラーとして登壇。コメンテーターを倉又製作所代表取締役の倉又清彦氏が務めた。

 同分科会では、燕三条地域が工場の祭典を行う前に、オープンファクトリーを行っている地域の事例から、「ものづくりを通してまちづくりをしよう」をコンセプトに議論を展開した。各パネリストが各々の事例紹介を行っていくなかで、共通認識として「オープンファクトリーでは決して安売りをしない」ことを掲げており、ものができるまでを見学してもらうことで商品の価値を理解してもらい、次世代へと産業をつなぐための工夫が見受けられた。

 最後に総括を行った須田副会長は、産業観光のポイントとして〝心と心の通い合い〟と〝人と人とのつながり〟を挙げ、「近年、観光にコミュニケーションが不足している。何においてもそこに対話が生まれなければ、心のこもった観光とは言えない」とし、対話を通して作り手の想いとユーザーの想いをつなぐことが産業観光の発展に結びつくとまとめた。