UNWTO 雪と文化の世界観光会議に向け、子供達が「歓迎ボード」制作

2018年1月22日(月) 配信 

子供らが歓迎ボードを(画像はイメージ)

山形県は2018年2月1日(木)~2月3日(土)に「UNWTO 雪と文化の世界観光会議」を開催するにあたり、子供達による「歓迎ボード」を制作する。世界各国から来県する参加者への歓迎とおもてなしの気持ちを表すシンボルとする。東北で初の「国連世界観光会議」。「世界に自慢したい山形」をテーマに、「食べ物」や「お祭り」、「観光地」などの絵を描き、歓迎ボードに貼り付けていく。東北芸術工科大学こども芸術大学認定こども園の園児達が行う。

歓迎ボード制作概要

日時:2018年1月24日(水)午前10時30分~午前11時30分

場所:東北芸術工科大学こども芸術大学認定こども園 1階こども劇場(山形市上桜田3―4―5)(℡023‐627‐2280)

参加者:東北芸術工科大学こども芸術大学 年長組園児

内容:「世界に自慢したい山形」をテーマに、子ども達が「食べ物」、「お祭り」、「観光地」などの絵を描き、「歓迎ボード」に貼付

設置場所:1月25日(木)から31日(水)まで、やまがた観光情報センター(霞城セントラル1階)、2月2日(金)「UNWTO 雪と文化の世界観光会議」会場 受付(山形国際交流プラザ「山形ビッグウイング」内)に設置

「UNWTO 雪と文化の世界観光会議」

目的:世界各国の観光関係者が集まる国連世界観光会議の開催を通じて、世界に向けて山形県及び東北地域における雪国文化の多様性や冬の食文化、更には雪を観光資源として活用する「スノーカルチャーツーリズム」を発信し、雪国文化の魅力をPRしインバウンドのさらなる拡大に結び付ける。

日時:2018年2月1日(木)~3日(土) ※ 一部は4日(日)まで

主催:山形県、国連世界観光機関(UNWTO)、観光庁、国連世界観光機関駐日事務所

プログラム

・2月1日(木)午後5:30~午後7:30:県主催歓迎レセプション(山形県郷土館「文翔館」議場ホール)

・2月2日(金)午前9:00~午後6:15: UNWTO 雪と文化の世界観光会議(山形国際交流プラザ「山形ビッグウイング」大会議室)

・開会式(午前9:00~午前9:15:吉村美栄子 山形県知事、ス・ジンUNWTO アジア太平洋部部長、田村明比古観光庁長官

・基調講演(午前9:15~午前9:45):タレブ・リファイ 前UNWTO 事務局長

・セッション1(午前9:45~午後12:00): スノーカルチャーツーリズム~その現状と可能性~

瓦林康人 観光庁審議官、Tobias Luthe 応用化学HTW クール大学(スイス)教授、せいのまゆみ月山和紙あかりアーティスト、庵匡(一社)国際雪合戦連合専務理事

・ランチ(午後12:00~午後1:15):〈東北地域におけるガストロノミーツーリズムの紹介〉※ランチ前に奥田政行氏(イタリアンレストラン「アルケッチァーノ」オーナーシェフ)の講演

・セッション2(午後1:15~午後2:10):アジア・日本におけるスノーデスティネーションの展開

佐藤信幸 日本の宿 古窯 会長、ロス・フィンドレー ㈱NAC(ニセコ・アドベンチャーセンター)代表取締役、張貴海 中国黒龍江省氷雪産業研究院 院長

・セッション3(午後2:10~午後4:35):新たな可能性の発見

パート1:スノーデスティネーションの新たな可能性

Pascal Roux MDP コンサルティング(仏)代表取締役社長/CEO、伊達美和子 森トラスト㈱/森トラスト・ホテルズ&リゾーツ㈱代表取締役社長

パート2:スノーツーリズムを通した持続可能な地域の発展

越川和彦 JICA 副理事長、井口智裕 (一社)雪国観光圏代表理事、Karmen Mentil アルパイン・パールズ理事

・まとめ・閉会式(午後4:35~午後5:25):〈東日本大震災後の東北地域の復興に向けたスノーツーリズムの発展〉

吉村美栄子 山形県知事、タレブ・リファイ 前UNWTO 事務局長、松山良一 日本政府観光局(JNTO)理事長、久保成人 (公社)日本観光振興協会理事長、田川博己(一社)日本旅行業協会会長、清野智 (一社)東北観光推進機構会長、瓦林康人 観光庁審議官《司会》本保芳明 国連世界観光機関駐日事務所代表

・記者会見(午後5:30~午後6:15

・観光庁主催フェアウェルレセプション(山形美術館)(午後7:00~)

2月3日(土) ~2月4日(日)

・観光商談会(2月3日午前9:00~午後12:00):山形国際交流プラザ「山形ビッグウイング」交流サロン

・「テクニカルビジット1」(2月3日午前9:00~午後5:30):やまがた雪フェスティバル、蔵王樹氷、お花見とひな祭り

・「テクニカルビジット2」 (2月3日午後1:00(商談会終了後)~4日午後3:00:)やまがた雪フェスティバル、蔵王樹氷ライトアップ、酒蔵、日本の伝統文化体験

七戸十和田駅から十和田湖にシャトルバス

2018年1月22日(月)配信

十和田湖・乙女の像

東北新幹線・七戸十和田駅から十和田湖畔休屋を結ぶシャトルバスが2月下旬まで運行される。

 運賃は大人片道1千円(子ども半額)。途中、十和田市現代美術館、十和田湖温泉郷などを経由する。所要時間は約2時間。2月2日(金)-同25日(日)までは恒例の催し「十和田湖冬物語2018」も開かれる。

シャトルバス運行概要

名称:十和田湖ウインターシャトルバス

運行日時

  1)十和田湖休屋行き

    運行日:1月27日(土)、2月2日(金)-25日(日)

    ダイヤ:七戸十和田駅 午後3:05発-十和田湖畔休屋 午後5:05着

    途中、十和田市現代美術館、十和田湖温泉郷、焼山に停車(乗車のみ扱い)

  2)七戸十和田駅行き

    運行日:1月28日(日)、2月3日(土)-26日(月)

    ダイヤ:十和田湖畔休屋 午前10:00発-七戸十和田駅 正午着

    途中、焼山、十和田湖温泉郷、十和田市現代美術館に停車(下車のみ扱い)

運賃:七戸十和田駅-十和田湖畔休屋 1千円

   十和田市現代美術館-十和田湖畔休屋 800円

   十和田湖温泉郷-十和田湖畔休屋 500円

   焼山-十和田湖畔休屋 500円

   ※子ども、障がい者などは半額

その他:シャトルバス内ではWi-Fiの利用可

十和田湖冬物語2018を開催

 2月2日(金)-同25日(日)まで、一面銀世界になった十和田湖を舞台に開かれる。期間中の毎夜、冬花火を打ち上げる。

 目玉の花火は毎夜8時(予定)から。花火と映像、音楽が一体となった幻想的なプログラムだ。湖畔のシンボル・乙女の像もライトアップする。津軽三味線やねぶたハネト体験ができるステージや、氷のグラスでカクテルを楽しむ「かまくらBAR」なども登場する。

愛犬と泊まれるホテル続々と

2018年1月22日(月) 配信 

愛犬とリゾート地で宿泊(画像はイメージ)

愛犬と宿泊できるリゾート型ホテルが続々と登場している――。「わんわんパラダイス」などを運営するエラヴィリゾート泉郷は、2001年から全国7カ所で展開。今年4月からは山梨県山中湖村で「Wan’s Resort(ワンズリゾート)」を新ブランドとして開業した。「愛犬との旅行に最適な場所があれば、積極的に展開したい」(同社担当者)と今後も力をいれていく考えだ。一方、犬の飼育件数は減少傾向にある。愛犬家のニーズへの対応が課題となりそうだ。

 2001年に山梨県八ヶ岳で始めた「わんわんパラダイス」は、現在7地区(八ヶ岳、安曇野、蓼科、伊豆高原、高山、鳥羽、松坂)に拡大。昨年は累計宿泊者数が100万人を超えた。主要5店舗では昨年1年で稼働率も上昇している。

 新ブランドのワンズリゾートは、培ってきたノウハウや実績を元に、これまでのカジュアルブランドから、リゾートブランドへと一線を画す。ワンクラス上の感動を提供し、宿泊客は年間1万2千人を見通す。

 ワンズリゾートはロケーションにこだわった。富士山の麓に位置し、晴れた日には富士山を間近に一望できる。屋上デッキからは、富士山と山中湖を合わせて見渡せる。担当者は「お客様からの要望も多い地域の1つ」と話す。約800平方㍍のドッグランも用意。愛犬の足にも優しい芝生でアジリティも配した。

 レストランも愛犬と利用可能。地元の食材、旬の味覚を生かした料理を提供する。山梨県ならではのワインも多数取りそろえる。ゆったりとした空間とするため、バギーの貸し出しや、リードフック、シートを用意。ゆとりあるスペースも確保している。

 室数は全部で24室。富士山が目の前に広がる特別室や、プライベートドッグスペース付きの客室など、特徴ある客室をそろえた。全室愛犬との宿泊が可能だ。1泊2食付で2万円から6万円ほど、受付は3月下旬を予定する。

 ビジネスホテル「ドミーイン」などを展開する共立メンテナンスは昨年、長野県・軽井沢で愛犬と宿泊できるホテルを開業。米国のカジュアルブランド「DOGDEPT」も昨年に愛犬と泊まれるホテルを軽井沢にオープンした。ともに愛犬とレストランを同伴で利用でき、屋外ドッグランを設けるなど、愛犬家には嬉しい施設となっている。

 とくに軽井沢エリアでは、地域の新たな受け皿として力を入れている。「軽井沢ドッグツーリズム推進プロジェクト」を推進。各施設が独自に表示していた同伴ルール変更し、参加店舗が同じデザインで共有。犬と快適に過ごすための受入環境の整備を行っている。

 ペットフード協会(石山恒会長)が発表した2017年度の全国犬猫飼育実態調査では、全国の推計飼育頭数は892万頭だった。減少傾向にあるが、あったらいいと思うサービスでは「旅行中や外出中の世話代行サービス」が41・3%で最多。需要を掘り起こせる余地がある。「愛犬×リゾートホテル」はいかに愛犬家らのニーズに対応できるかが、カギとなりそうだ。

はとバス、創立70周年記念コース造成

2018年1月22日(月) 配信

都内定期観光バス再開第1号車「富士」号(イメージ)

はとバスはこのほど、創立70周年記念コース第1弾を発表。普段入ることができない東京スカイツリーの足元エリアを案内付で見学するコースや、 70周年にかけて登利平の鶏めし弁当など群馬のソウルフード7品を用意したコースなどを造成した。

 同社は 2018年8月14日に会社創立70周年を迎えることから、 4 月~19年3月までを 70 周年記念キャンペーン期間に設定。過去(昭和から平成)に大ヒットしたコースを復活させた。今後も普段は一般公開していない施設の見学を組み込んだプレミア感の高いコースや、「お値打ち」コースなどを順次発表する。

創立70周年記念コース第1弾 概要

【定期観光コース】

●東京コンストラクション 

東京スカイツリーの足元エリアから見上げたようす(イメージ)

出発日:4 月14日(土)~6月30日(土)の設定日

旅行料金:18 歳以上、1万800円。 中・高生、1万360円。小学生・幼児 7210 円。

行程:

東京駅丸の内南口(午前10:40発)=日本青年館ホテル(洋食の昼食。新国立競技場に隣接するホテル高層階からの展望)=レインボーブリッジ(車窓)=お台場(自由散策)=隅田川遊覧船(松本零士氏デザインのホタルナ乗船。お台場~浅草)=浅草文化観光センタ ー・浅草観音と仲見世(自由散策)=東京スカイツリー構造ガイドツアー(内部足元 からの構造を案内付で見学)・東京スカイツリー天望デッキ(地上 350㍍からの展望) =東京駅丸の内南口(午後7:40着予定) 

●東京百景(フォトジェニック TOKYO)

東京の名所を 3 時間で巡るコース。3便とも新型2階建てバスで運行する。また、GPS8カ国語自動ガイドシステムを用意し、海外からの旅行者も楽しめるようにした 。

対象言語:英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語・タイ語・インドネシア語・ベトナム語

朝発~陸から~

出発日:4月14日(土)からの毎日(5 月 20 日日曜日は運休)

旅行料金:大人 3300円、子供1800 円

行程:

東京駅丸の内南口(午前9:30発)=日本橋(車窓)=浅草橋問屋街(車窓)=浅草・雷門(カメラストップ)=レインボーブリッジ(車窓)=お台場(カメラストップ)=東京タワー(カメラストップ、ショッピング)=日比谷(車窓)=皇居(車窓)=東京駅(車窓)=東京駅丸の内南口(午後12:30 着予定) 

昼発~海から~

出発日:

4 月 14 日(土)からの毎日(4 月 15 日日曜日、5 月 12日土曜日、5月19 日土曜日、6 月16日土曜日運休)

旅行料金:大人 3900円、子供 2400 円

行程:

東京駅丸の内南口(午後1:30発)=皇居前広場(楠正成像・・・二重橋:カメラストップ)=桜田門(車窓)=国会議事堂(車窓)=東京湾アフタヌーンクルーズ (シンフォニーアフタヌーンクルーズ乗船)=歌舞伎座(車窓)=銀座(車窓)=東京駅丸の内南口(午後4:30 着予定)

夜発~空から~

出発日:4月14日(土)からの毎日

旅行料金:大人 3600 円、子供 1950 円

行程:

東京駅丸の内南口(午後6:30発)=銀座ドライブ(煌めく銀座の街の夜景を車窓から)=レインボーブリッジ(車窓)=お台場(カメラストップ)=東京タワー・大展望台(展望)=東京駅丸の内南口(午後9:30着予定)

東京タワーからの夜景(イメージ)

【日帰りコース】

●ご当地自慢!群馬ソウルフード 7 品&写真映え 3 景巡り!

小泉稲荷(イメージ)

出発日:4月9日(月)~5 月2日(水)の設定日

旅行代金:大人8980円、子供8780円

行程:

浜松町(午前8:00発)=東北道=太田かわとみ(新名物「茄子の蒲焼重」と太田やきそばの朝食)=おおた芝桜まつり(写真映え風景その1!芝桜の絨毯)=美喜仁館(桐生名物「ひもかわカレーうどん」の昼食と群馬名物3種を用意)=小泉稲荷(写真映え風景その2! 不思議なパワースポット、鳥居が約300、約100㍍並んでいる、「商売繁盛」祈願で有名な神社) =保渡田古墳群・かみつけの里博物館(写真映え風景その3!大きい古墳と埴輪)=群馬県庁(案内付で展望階見学&名物登利平の鶏めし弁当の夕食)=東京駅(午後7:30 着予定)

●新東名ただいま建設中!未開通道路見学と宮ヶ瀬ダム観光放流

出発日: 4 月 11 日(水)~6 月22日(金)の設定日

旅行代金:大人7980円、子供7780円

行程:

新宿駅西口(午前8:00発)=東名道=宮ヶ瀬ダム(観光放流の見学、ダムを間近で見られるインクラインの乗車も)=DABUTCHERS 本厚木(昼食)=JAあつぎファーマーズマーケット夢未市(ショッピング)=新東名高速道路建設現場見学(案内人付で工事中の新東名道を特別見学)=新宿駅(午後6:30 着予定)

新東名伊勢原JCT(イメージ)

【宿泊コース】

●下呂温泉花火物語「感謝花火」と信州春の便り(1日限定の特別コース)

出発日:4月1日(日)限定

旅行代金:大人2万3800円~2万7800円 (子供3千円引き)

1日目:

浜松町(午前7:30 発)=新宿駅西口(午前8:10発)=中央道= 光前寺水仙ロード(春の訪れを告げる一目300 万本の水仙&7 種のお菓子つめ放題体験付)=ビアンデさくら亭(昼食:お肉屋さんの7 種の食べ放題)=下呂温泉合掌村(白川郷より移築した合掌つくりを室内まで公開している)=下呂温泉(午後4:30頃着、夕食後は下呂温泉花火物語最終日、感謝の花火を楽しもう)

下呂温泉「花火物語」(イメージ)

 2 日目:

下呂温泉(午前9:00頃発)=高山市内(春めく高山町並み散歩)=信州いちご狩り(食べ放題)=新宿駅経由=東京駅(午後8:00 着予定)

●立山黒部アルペンルート2日間 標高 2450㍍「ホテル立山」と雪の大谷ウオーク

雪の壁ウォーキング(イメージ)

特典:「宿泊者限定 雪の壁ウォーキング」 「星空観察会」 「雷鳥ウォッチング」 「ご来光バス(別料金)」

出発日:6月4日(月)、19日(火)

旅行代金:大人3万5800 円~4万800円 (子供3千円引き)

1日目:

新宿駅西口(午前7:30発)=中央道・長野道=扇沢=【トロリーバス】=黒部ダ ム~【地下ケーブル】~黒部平~【ロープウェイ】~大観峰=【トロリーバス】=立山・ 室堂平(午後4:00頃着、ホテルならではの特典が楽しめる)

2日目:

立山・室堂平(午前10:00頃発、自由に散策するもよし、ホテル特典に参加す るもよし、自由に楽しもう)=【トロリーバス】=大観峰~【ロープウェイ】~黒部平~【地下ケーブル】~黒部ダム(ダムサイト散策)=扇沢=安曇野ちひろ美術館(入館:生誕 100 周年「Life」特別展示、開催中)=新宿駅(午後8:00 着予定)

「トラベルスクエア」ミニミニ宝探し

2018年1月21日(日) 配信

勇気を出しておもてなし

 めでたい新春に配布される号だから、楽しい話にしよう。

 ホテルや旅館さんに学生を派遣し、就業体験からさまざまなものを学んでもらおうというインターンシップでの一挿話。

 正直、3―4週間、他人様のお嬢さん(僕は女子大勤務)をリゾートホテルに住み込みで出したりするので、心配ごとがないわけではない。初めて親御さんのもとを離れて一人暮らしをする子もいるし、結構、神経を使うものだが、それ以上に気を遣うのは預け先の先方様の方だろう。

 そんなインターンシップでも、我が学生がそのホテル旅館の戦力になったよ、と報告されるほどうれしいことはない。

 昨年の8月、沖縄の最高級リゾートホテルにインターンシップに出した子が、GMや上司から褒められて帰京してきた。

 彼女はホテルで顧客アテンドの仕事を任されていた。勤務期間の半ば、猛烈な台風が沖縄全体に襲いかかり、お客さんがホテルから一歩も出られない状態が3日ほど続きそうな気配があった。

 お子様連れの夫婦、3人家族が沖縄リゾートライフを楽しみに来たのにプールにも入れないくらいの雨。学生がご両親に「どんなことをしたいと考えて沖縄に来られました?」と何気なく尋ねたら、「実はね、この近くのビーチで砂に埋もれた宝物を探す子供向けのイベントがあって、それをこの子が楽しみに来ていたのよね」とお母様。

 そこで我が学生は考えた。客室の掃除をするチームと一緒に部屋に入って清掃が終わったころを見計らって、自分で買ってきた小さなおもちゃや飾り物をお部屋の隅っことか洗面台のアメニティの影などに、小さな紙片つきで隠したのである。

 まずはルーム中央の丸テーブルの上に、お部屋のどこそこに行ってごらん、何かがあるかも~ と書かれたペーパーを置いておく。お部屋に戻ったお子さんがそれを見て、紙片に示された通り動いていくと次々と小さな宝物が見つかる仕組みだ。この思いがけないミニミニ宝探しで一家が大喜びしたのは言うまでもない。このホテルはお客さんを喜ばせたりするのに多少のコストは惜しまないところだが、正直、正社員でもここまでできるのはめったにいない。

 ホスピタリティというのは何十年選手でもできないし、昨日入った若い人が何の苦もなくやれてしまうところがある。

 あとでその学生に聞いたら、もしかして余計なことをするな、と言われるかもしれないと怯えもあったという。でも、お客が喜びそうなことは勇気を出してやれ、という社風があるのでできたという。人手不足で苦しい業界事情。だからこそ、思いきり現場の自由裁量で働いてもらう企業としての器量の大きさが問われているのだと思う。

 

(跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健)

 

コラムニスト紹介

松坂健氏

跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健 氏
1949年東京・浅草生まれ。1971年、74年にそれぞれ慶應義塾大学の法学部・文学部を卒業。柴田書店入社、月刊食堂副編集長を経て、84年から93年まで月刊ホテル旅館編集長。01年~03年長崎国際大学、03年~15年西武文理大学教授。16年から跡見学園女子大学教授、現職。著書に『ホスピタリティ進化論』など。ミステリ評論も継続中。

 

「女将のこえ206」山本 まり子さん、ふきや(神奈川県湯河原温泉)

2018年1月20日(土) 配信

山本 まり子さん ふきや

SNSと和顔愛語

 「あしがりのとひのかふちにいづるゆの(足柄の土肥の河内に出づる湯の)よにもたよらにころがいはなくに」。これは湯河原のこととされる。唯一、万葉集に歌われる温泉地なのだ。

 高台にあるふきやの露天風呂は、湯に浸かりながら山と天を望められ、月が通る。脱衣所に月齢表を貼る心遣いに、思わず微笑んだ。

 まり子さんは東京出身。姉が見合いを躊躇した先に興味を抱き、今では3人の母で若女将だ。「サラリーマンの方よりも自営のほうが楽しそうと思ったんです」と、屈託のなさと好奇心でふきやを支える。

 「義母が現役でいてくれますし、私は資格もないし料理もできません」と言うが、実は2009年から早々とツイッターを始め、現在はブログもフェイスブックも自ら毎日更新する。これを見て、足を運ぶ人も少なくない。SNSが集客の大きな要となった今、これはもう不可欠な仕事なのだ。

 始める原動力は、「もったいない」という主婦感覚だった。「主人はこだわりの人で、例えばロビーの障子の桟は、通常7㍉のところ、うちは柔らかな雰囲気を出すために5ミリで作ってもらっているんです。階段のすべり止めも特注品ですが、誰も気づかない(笑)。もったいないですよね」。そこを出発点に、食材、おもてなし、温泉、人との出会いなど、さまざまな情報発信を行う。見えない部分を楽しく見せることは親切な行為だ。親切にされた顧客が、安心感や親近感を覚えるのは自然なことだろう。

 さて、普段会えない人に会える喜びが女将業にはあるが、まり子さんにとってその1人は高倉健さんだ。「お得意様が連れて来てくださいました。大ファンの主人や私たちを客室に招いてくださり、特別編集のDVDを一緒に拝見した夢のような時間でした。亡くなる1年前のことです。わざわざ湯河原の街までご自身で行かれ、ケーキまで買って来てくださった。優しさに頭が下がりました」

 誰に対しても思いやりを持つことを、まり子さんも和顔愛語として大切にしている。「まず、相手の話をよく聞いて受け入れることですね。お互いさまという意味で、私の弱さもさらけ出してしまいます」。顧客とは、感情を共有しながら一緒に歳を取っていきたいとし、スタッフには、失敗を咎めるより、頑張った分を認める立場で在りたいという。

 「私が間違えの多い人間なので、人の間違えにも寛容になりやすいのでしょう。これが、私にできるいちばんのこと、と心掛けています」。

(ジャーナリスト 瀬戸川 礼子)

     ◇

住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上398▽電話0465-62-1000▽客室数:20室(80人収容)、一人利用可▽創業:1935(昭和10)年▽料金:1泊2食付き3万円(税別)~▽温泉:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉泉▽「ふき」がモチーフの絨毯や浴衣は隈研吾氏デザイン、天井も壁も照明も一流職人による「作品」。まり子さんの書が館内の案内などに生かされている。

 

コラムニスト紹介

ジャーナリスト 瀬戸川 礼子 氏
ジャーナリスト・中小企業診断士。多様な業種の取材を通じ、「幸せのコツ」は同じと確信。働きがい、リーダーシップ、感動経営を軸に取材、講演、コンサルを行なう。著書『女将さんのこころ』、『いい会社のよきリーダーが大切にしている7つのこと」等。

高知の日本遺産「ゆずロード」、ゆず収穫など体験

2018年1月19日(金) 配信

森林鉄道の軌道は「ゆずロードに

高知県中芸地域(奈半利町・田野町・安田町・北川村・馬路村)を走る森林鉄道の軌道は「ゆずロード」へ――。高知県は2017年の日本遺産認定を経て、ゆずの収穫体験やオリジナルポン酢づくり体験、森林鉄道乗車体験などイベントを拡充している。

 かつて森林鉄道が駆け巡った中芸地域は、その後、林業に代わる産業としてゆず栽培に注力し、日本一の生産量を誇るまでになった。木材を運んだ森林鉄道の軌道は、ゆず畑の風景広がる「ゆずロード」に生まれ変り、旅行者にゆずの彩りに満ちた景観と香り豊かな食文化を堪能させる。

「ゆずロード」イベント概要

森林鉄道遺産

魚梁瀬森林鉄道は1911(明治44)年に国内3番目の森林鉄道として開通。1963(昭和38)年に廃線となり軌道などの撤去が行われたが、現在でも当時の面影を残す橋梁などが点在。18カ所が国の重要文化財の指定を受けている。

森林鉄道遺産の見学: 

 森林鉄道遺産18カ所のうち2カ所をガイドが案内する。

森林鉄道乗車体験:

昭和30年代の中ごろに活躍した機関車が昔の姿のまま走行。機関車の運転も体験できる。

【ゆずのまちで体験】

■ゆずロード”を眺めながら、収穫体験 in 安田町なかやま

ゆずの収穫体験(写真はイメージ)

場所:集落活動センター (旧中山小中学校、高知県安芸郡安田町正弘1538)

実施期間:11月15日(木)~12月10日(月)ごろまで ※ゆずの状況により、終了時期が変更。

受け入れ時間:午前9:00~午後3:00(体験時間は1時間)

定員:1回20人

料金:大人(中学生以上)1千円、小学生500円、 小学生未満 無料

予約:1週間前まで(受付は平日のみ)

TEL:0887-34-0866(高知県東部観光協議会) 

■馬路ポン酢手作り体験

ゆずの商品で有名な馬路村のゆず果汁と、様々な出汁やしょうゆを組み合わせて、自分だけのオリジナルポン酢づくり体験ができる。作ったポン酢はお土産に。

場所:馬路村農業協同組合(安芸郡馬路村3888-4)

時間:1時間(午前9:00~午後4:00の間)

実施期間:1月~10月(年末年始、 土日祝日は除く)

定員:1回40人

料金:800円

予約:2週間前まで

TEL:0887-44-2211 (馬路村農業協同組合)

馬路村農協工場見学:

かつての営林署跡地に建つ農協は、ゆず加工品売上げ30億円を誇る。工場内は見学自由で、ゆずの化粧水作りや石けん作り体験も楽しめる。見学者には、ごっくん馬路村1本(ゆずドリンク)の土産がつく。

■癒やし効果抜群のパワースポット

伊尾木洞の散策(安芸市):

伊尾木洞

周辺が海だったころ、波の浸食でできた天然の洞穴。洞穴の壁面と周辺には天然記念物のシダが群生している。神秘と癒しのパワースポットとして人気が急上昇しており、地元ガイドによる案内で散策もできる。

 北寺(安田町)で空海ゆかりの仏像を拝観:

空海が寺院建設のために木材を安田川へ流し、途中で滞留した木材から仏像群を造り、そこに建立したといわれる北寺。重要文化財の仏像9体が保管されている。

魚梁瀬杉の森・千本山:

樹齢200~300年の魚梁瀬杉の巨木が林立する千本山は自然のパワーが感じられる癒しの空間。長い間保護されてきたため、天然の巨大な杉や桧、ブナなどが今も残っている。

松山港に初寄港、2019年運航の「ダイヤモンド・プリンセス」

2018年1月19日(金) 配信

クルーズ旅行の人気が止まらない。2019年には、「ダイヤモンド・プリンセス」が初めて、愛媛県・松山港に寄港する

クルーズ旅行の人気が止まらない。2016年には、国内利用者数が過去最高の24万8千人を記録し、関連インバウンド数は約200万人となった。消費増を果たす絶好のチャンスと捉える寄港地も出ている。

 昨年12月、クルーズ旅行大手の「プリンセス・クルーズ(カーニバル・コーポレーション& plc社傘下)」が、2019年日本発着クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の寄港地を発表した。愛媛県・松山港が初めて寄港地に選出され。愛知県の中村時広知事は寄港に備え、受入体制の整備充実をはかるという。

 クルーズ旅の性質上、比較的高い年齢層が記念旅行に利用することが多い。富裕層の占める割合も高いとされ、定期的な運航は地域の観光業にとって大きなメリットとなる。政府は一昨年、目標とする(2020年まで)訪日クルーズ旅行客数を500万人に設定しており、300万人の飛躍を目指す構えを見せている。

松本ホテル花月「ながのテロワールとワインの会」4/1開催

2018年1月19日(金) 配信

左=マスターソムリエ・髙野豊氏、右=総料理長・須崎武氏

ゴーラ・ホテルアライアンスの松本ホテル花月(長野県松本市)は、長野の食材を使った料理とマスターソムリエ厳選のワインのペアリングが楽しめるイベント、第2回「ながのテロワールとワインの会」を、2018年4月1日(日)に開く。

 第1回「ながのテロワールとワインの会」は1月13日(土)に開催し、37人が参加した。当日は、食の経験が豊富な40~50代の女性が多数参加。地元松本や長野県内から参加した人も多く、長野の食材やワインを堪能できたと大変好評だったという。

 料理はレストランイカザの総料理長、須崎武氏が信州を代表とする「そば粉」をテーマに、地産食材をふんだんに使った料理全5品を提供。ワインは長野県出身でマスターソムリエの称号を持つ髙野豊氏が料理に合わせて厳選した下記6種類を提供した。

第1回の提供ワイン

・五一わいん、ナイヤガラ・スパークリング(長野県塩尻市)
・マンズワイン、酵母の泡・龍眼(長野県小諸市)
・山辺ワイナリー、シャルドネ・バレルファーメンテーション2015
(長野県松本市・里山辺地)
・山辺ワイナリー、長野県原産地呼称認定、メルロー・樽熟成2007
(長野県松本市・里山辺地)
・シャトー・ラバディ2014(フランス ボルドー、メドック地区)
・安曇野ワイナリー、紅木花2014(長野県長和町)

第1回のようす

□ 第2回「ながのテロワールとワインの会」概要

 総料理長が、地元松本の農家から仕入れた新鮮な食材をフレンチの技法を用いて料理する「ながのテロワール」を、特別コースにて用意。その料理一品一品に合わせるワインは、長野とワインを知り尽くしたマスターソムリエがセレクト。料理とワインそのものから、使用している食材にいたるまで、長野松本の魅力が存分に詰まったイベント。また、本イベントは、地元生産者の協力のもと、年間を通じて開催していきたい考えだ。

開催日:2018年4月1日(日)

時 間:午後12時30分~2時30分(開場 正午)

場 所:松本ホテル花月 レストランイカザ

料 金:1人 6千円(税・サービス料込み)
内 容:・1日限りの「ながのテロワール」特別コース(全5品)
    ・マスターソムリエ 髙野豊氏セレクトのワイン5種

松本ホテル花月は「民藝フィロソフィ 松本の日常の記憶」のコンセプトのもと、街の自慢となる地域に貢献できる施設を目指していく。

問い合わせ=松本ホテル花月 TEL:0263-32-0114

日観振とトリップアドバイザーが連携協定を締結

2018年1月19(金) 配信

日本観光振興協会の久保成人理事長(左)とトリップアドバイザーのサラ・マシューアジア太平洋地域デスティネーションマーケティング統括責任者

日本観光振興協会(山口範雄会長)とトリップアドバイザー(ステファン・カウファーCEO、米国)は2018年1月19日(金)、連携協定を結んだ。国内の各地域の観光振興に向け、情報発信へのアドバイスなど知見の提供や支援を共同で行っていく。

 同日、両者は会見を開き、日観振の久保成人理事長は「日本の観光は、特定の地域に偏っている状況が続いている」と言及。今回の提携で、地域の発信力やマーケティング力を向上させ、世界中から日本の地域への誘客を狙う。

 また、トリップアドバイザーアジア太平洋地域デスティネーションマーケティングのサラ・マシュー統括責任者は「日本の観光産業全体をサポートしたい」と展望。日本のまだ知られていない地域に人を呼び込むことで、地域経済への貢献をはかっていきたい考え。

 今回の提携ではトリップアドバイザー側のデータなどを基に、日観振が地域の参考になるよう編集したニュースレターを年4回ほど発信していく。2月に第1弾を配信する予定。また、人材教育では、セミナーや勉強会を開催。とくに日観振の勉強会にトリップアドバイザーから講師協力を受け、グローバル視点やIT視点を持った人材教育に力を入れる。

 さらに、特定地域を選定し、観光振興のための提案や支援を行うケーススタディの共同創出を行う。ケーススタディは熊本県上天草市を対象に取り組みを開始する。