「街のデッサン(204)」地域商店街は貴重な観光資源 「観光商業の時代を拓く」

2018年4月1日(日) 配信

街と店舗デザインを観光する(グッチ・パリ)

 観光と商業の親和性について、もっと私たちは研究し働きを強めて、いわば商業観光というものを観光産業の柱の一つにすべきだと、常々考えてきた。ひとしきり話題になった中国からの観光客は「爆買い」をテーマにしていたし、日本人である私たちも高度成長期にはパリやミラノを訪れてブランド品を買いあさっていた。そんな日本人を見て、パリジェンヌもミラネーゼも侮蔑していたのかもしれないが、その田舎者が大いに先進的であか抜けた商品に触れることによって、しっかり勉強させてもらったはずだ。結局は、観光というものが異文化に触れて驚いたり感動したりして、自国の文化を顧み、誇りを持ったりすることであり、自分の生活のブラッシュアップに資することであるとしたら、商店で買い物をして多少ともエレガントに変容することは、立派な観光行為の結果であろう。

 最近は、アジア系の観光客が百貨店や高級専門店よりは、スーパーやドラッグストアから手頃な日常品を見つける方にシフトしてきたというが、例えば地域にある寂れた商店街が外国人観光客に発見されて、再生やリノベーションの契機になれば、商店街観光は大いにウエルカムとなろう。地元の絶対人口が縮減してきているのであるから、大型客船で何千人もの観光客を迎えることができれば、日本のローカル地域の観光と商業の親和性は一気に高まる。

 この3月の初旬に、大分市で「豊の国商人塾30周年記念フォーラム」が開催された。フォーラムのテーマは、なんと「観光商業の時代」。この商人塾は近年では最も長い歴史を持ち、全国に存在する商人塾のモデルとされてきたものだ。例えば東京の世田谷商人塾は都内では老舗であるが、豊の国商人塾を模範にしている。豊の国の大分には、日田に有徳の商人である広瀬淡窓が開塾した「咸宜園」が存在し、江戸の時代から明治の中頃まで80年続いた伝統を持っている。元々、大分には塾の文化が備わっているのであるが、1987(昭和62)年に〈地方の時代〉を標榜し、農村の再生を「一村一品」運動で成功させた平松守彦知事(故人)によって、商業振興を支える「新商人」の育成塾を目標にスタートしたのである。その商人塾が次代の観光基盤として「商店街」を重要な資源と考え、創出していく意気込みが、フォーラムで感じられた。欧州の多くの観光都市には、必ず繁華で魅力的な観光商店街が存在する。今度は、日本が商店街の文化革新を磁石にして、世界中の人々を歓待する「観光商業の時代」を創造する時であろう。

 

(エッセイスト 望月 照彦)

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(87) 感じる力をアウトプットへ 気づく人と気づかない人

2018年3月31日(土) 配信

 

良いサービスを感じる力を(画像はイメージ)

 「良いサービスを受ける力のない人に、良いサービスは提供できない」と講演で言い続け、「朝起きてから何回、ありがとうございますと言いましたか」とよく質問します。その回数が「感じる力」の差なのです。

 例えば、等しく良いサービスを受けても、それに気づく人と気づかない人がいます。サービス提供者は、まず良いサービスを感じる力を付けなければなりません。感じる力が受けるサービスの数でもあるのです。

 航空会社CAの研修で、事前にいくつかのホテル、レストランでのサービスを体験するよう課題を与えました。通常の研修と比べて若干コストはかかりましたが、その成果は非常に大きなものになりました。

 はじめの研修レポートには、それぞれの感動体験に、「ここが悪い」といったことも多く書かれていたのですが、体験を積み重ねていくうちに、良い体験の話しか出てこなくなりました。「聞いてください。こんな体験をしたのです」と、人に話したくなるようなサービスを受ける力が身に付いてきたのです。

 そのCAたちと先日、リッツカールトン東京のアジュール45で食事をしました。担当テーブルスタッフのあいさつが終わり、一皿目のお皿が配られようとしたときです。「○○さん、ありがとうございます」とCAたちが、テーブルスタッフに声を掛けているのです。

 体験のなかで、名前を呼ばれることの嬉しさを感じ、今度はそのうれしさをリッツのスタッフに実行しているのです。当然のように、そのスタッフはどんどん笑顔になり、サービスも良くなっているように感じました。それがさらに良いサービス体験となることをCAたちは気がついたのです。

 翌日には、どんなサービスが印象に残ったか話し合いました。インプットした多くのすばらしい事例がどんどんと出てきました。今度は、それらをどのようにしてアウトプットして仕事に活かすかです。あるCAは、おもてなしのひとつの「名前を呼ぶ」という行動には、あまり重要性を感じなかったが、レストランやホテルで実際に名前を呼ばれてみると、素直にうれしかったので、搭乗時にお客様のお名前を呼びたいという意見でした。

 ただ、「搭乗のお客様の名前は、よく利用する方以外はあまり覚えていない」という問題がありました。しかし、実行したいという強い想いが、その方法を見つけ出したのです。それが「搭乗時に席の案内をしたときに、搭乗券を見せてもらえるようにしよう」。そして「搭乗券に記載された名前をお呼びしよう」というアイデアでした。感じる力の強さは、新しいサービスを生み出す力となったのです。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

栃木県公式観光アプリ「とち旅(Tochi-tabi)」がリニューアル!

2018年3月30日(金)配信

 

栃木県観光物産協会は、栃木県の旅をさらに楽しむための便利な機能を搭載した公式観光アプリ「とち旅(Tochi-tabi)」をリニューアルし、2018年4月1日(日)から配信する。累計発行部数約50万部、大人気の栃木県公式観光パスポート「本物の出会い 栃木パスポート」の機能を新たに追加した。

リニューアルで追加した機能

 栃木県内(一部県外)で発行中の、累計約50万部を発行している大人気の観光パスポート「本物の出会い 栃木パスポート」の機能を搭載した。

 本アプリを持って栃木県内を回ると、1千カ所以上の施設でお得な特典が受けられるほか、施設に設置されているQRコードを読み取ると電子スタンプが押印される。スタンプをためるとパスポートがステージアップ。3段階あるステージで、ステージアップする毎に、栃木県ならではの素敵な賞品が当たる抽選に応募できる。

旅に役立つ充実した機能も搭載

1.施設検索機能

 栃木県公式観光ホームページ「とちぎ旅ネット」と連動し、観光情報(観光施設やイベントなど)の検索が可能。現在地周辺の観光施設も簡単に探せる。

2.ナビゲーション機能

現在地や栃木県内主要駅から目的地までのルート案内が可能。最適な方法で目的地までナビゲート。土地鑑がなくても安心です。

3.自動ルート作成機能

行きたい場所が複数あるとき、自分であれこれ行程を組まなくても自動的に最適な順番・移動手段を判定した周遊ルートを作成。ルートをLINEでシェアすることも可能。

4.コンシェルジュ機能

そのときの気分や、遊べる時間に合わせて旅の予定をコーディネートすることができる。

「とち旅(Tochi-tabi)」アプリ概要

アプリ名称:「とち旅(Tochi-tabi)」

価格:無料

配信日:2018年4月1日(日)から

対応OS: iOS 8以上/Android 4以上

下の紹介ページからGoogle Play、App Storeにてダウンロード

協会概要

協会名:栃木県観光物産協会

所在地:〒320-0033 栃木県宇都宮市本町3-9 本町合同ビル1階

長野県安曇野市で道祖神がみている景色Digroundアプリで公開

2018年3月30日(金) 配信

道祖神がどのような風景をみているかまで確認できる地図コンテンツがコンセプト

マップコレクションアプリ「Diground」を運営するディグランドはこのほど、長野県安曇野市の“道祖神のみている風景”を360度写真で体感できるMAPの公開を始めた。

 今回制作された「道祖神のみている景色」は、穂高駅周辺の全15カ所。360度写真にすることで、道祖神はもちろん、道祖神のみている景色も1枚の写真で確認できることが特徴だ。マップコレクションアプリDiground上では正確な位置情報のほか、Google Maps上においても道祖神を表示できるよう登録を実施している。マップは、長野県サービス産業振興室が主幹する「長野県サービス産業振興戦略」に基づく事業に採択された同社スタッフが、2017年9月~2018年2月の期間中に制作した。

マップコレクションアプリDigroundとは

 Digroundは、地図上の好きな場所に、写真やコメントを投稿しながら、オリジナルのマップを作成することができるアプリケーション。作成したマップは、連動するWEBページやアプリケーション内で公開することができ、現在1万5千種類以上のMAP作品が公開されている。

福島県・喜多方で棚田オーナー募集中

2018年3月30日(金) 配信

秋には稲刈り体験を!

福島県喜多方(きたかたし)で今年も棚田のオーナー(12組)を5月1日(火)まで募集している。田んぼで収穫されたコシヒカリ玄米が送られるだけでなく、年4回の農業体験への参加など、楽しみが盛りだくさんの企画だ。オーナー料金は年間3万円。

 棚田がある喜多方市の「高郷町揚津(たかさとまちあがつ)集落」は41世帯 140人程の小さな集落だ。集落には山間から流れ出る清らかな水が潤う棚田が広がり、コシヒカリやひとめぼれが栽培されている。寒暖差の大きい高地で栽培される揚津(あがつ)そばは、ひときわ風味豊かで、他所では食べることができない幻のそばとも言われている。集落の活性化や都市と農村の交流を目的に「棚田オーナー」を募集している。

柳津揚津棚田オーナー2018

オーナー料金:年間 3万円

内容:

 コシヒカリ玄米20㌔と毎回揚津の野菜や特産品のお土産、年間4回の農業体験などの料金と昼食代、傷害保険料を含む。※天候不順などにより玄米20㌔に満たない場合もある。

募集数:12組

申込期限:2018年5月1日(火)(※定員になり次第締め切り)

1組の体験プログラムへの参加可能人数は5人、オーナー以外は毎回参加メンバー変更が可能。また、申込み多数の場合は先着順。

体験プログラム(2018年度)

第1回   5月26日(土) 開始式、田植え、山菜取り

第2回   6月24日(日) ころばし除草、大豆種まき

第3回  10月  7日(日) 稲刈り

第4回  11月11日(日) 収穫感謝祭・純米酒「棚田の煌」仕込み体験・しめ飾り作り

時刻は午前10:00~午後3:00(受付は午前9:30から)

※天候等により実施内容、日程を変更する場合もある。

その他案内:

1)農業体験イベントの昼食は揚津の母ちゃんたちが作った田舎料理を楽しめる。

2)イベント開催の連絡は、およそ2週間前に郵送またはメールで行われる(出欠の確認有り)。

3)宿泊を希望する場合は、集落内の農家民宿や宿泊施設などの紹介可。

4)「ふれあいランド高郷」で農作業後に入浴することができる。

棚田オーナーの申込先・問い合わせ先

喜多方市グリーン・ツーリズムサポートセンター(福島県知事登録旅行業者代理業第94号)

住所:〒966-0024 福島県喜多方市熊倉町熊倉字大竹1364番地

Tel:0241-24-4488、Fax:0241-24-4489

メール: info☆kitakata-gt.jp (☆を@に読み替えて送信)

「幕末維新回廊」を開催へ 明治150周年のオリジナルICカードで周遊を

2018年3月30日(金) 配信 

幕末維新回廊銘インイメージ

山口県は5月12日(土)~12月31日(月)の約8カ月間、明治150年の県全域をまたいだイベント「幕末維新回廊」を行う。県内各地に点在する、幕末・明治期の資料を持つ施設など34カ所をつなぐ。このルートを「回廊」に見立て、県内周遊を促していく。明治150周年オリジナルICカード「山口めぐりっとカード」を発行し、イベントとあわせてポイントラリーも実施する。

 山口県は吉田松陰をはじめ、高杉晋作など多くの志士を輩出した「維新胎動の地」。幕末の騒乱のなか、多くの歴史舞台が、偉人が生まれ活躍した。県内各地域には、幕末・明治期の貴重な歴史・文化資産を有している。

 これらを踏まえ、今回は県内34の歴史・文化施設などを「点」から「線」へと結びつける「回廊」を作り上げる。多くの施設を「巡れば、巡るだけ」楽しみが増すような仕掛けを展開していく。

 メイン会場の1つは、山口きらら博記念公園(山口市阿知須)にある「山口ゆめ花博」(9月14日~11月4日)。会場内に「維新体験館」を設け、VR(仮想現実)を使って幕末の長州を仮想体験できる。幕末にタイムスリップして、吉田松陰や高杉晋作などとともに、歴史の名場面を楽しめるようにした。

 もう1つのメイン会場は、山口県庁前のパークロード周辺会場(県立博物館・県立美術館ほか)。山口県立美術館では、7月13日~8月26日の間、明治150年記念特別展「激動の幕末長州藩主 毛利敬親」を開く。特別展では、200点を超える幕末の一級資料を一挙公開する。宮内庁から特別に借り受けた、坂本龍馬が裏書した「薩長同盟覚書」や「五箇条御誓文」などを展示している。

幕末維新回廊をめぐるICカード「山口めぐりっとカード」

山口めぐりっとカード

・プレミアムカード

全施設の共通入館券機能が付いたICカード「山口めぐりっとカード」を「ふるさと納税返礼品」として発行。する(特典例/特別企画監修者と巡るプレミアムギャラリーツアー、山口ゆめ花博維新体験館へ並ばずに入場できるファストパスなど(抽選や予約制などの条件あり))

ふるさと納税サイト「さとめぐり」

・レギュラーカード

 ポイントラリーに参加できるカードを全国のイオン各店舗で販売。※「山口めぐりっとカード」は「ご当地WAON」となっており、利用した金額の一部は山口県の歴史資料・遺産の保存に役立てられる

・「山口めぐりっと」

 「めぐる」+「グリット」を合わせた言葉。「グリット」(grit)は困難にあってもくじけない「闘志」「気概」「気骨」を意味し、明治維新の原動力となった志士たちをイメージした。その精神を内包した記念事業を展開している山口県内を巡ってほしいとの願いを込めているという。

「幕末維新回廊」概要

イメージ画像
参加施設

開催期間:2018年5月12日(土)~12月31日(月)

※5月12日は長州ファイブがイギリスへ向けて横浜を出航した日

容:

1、イベントガイドブックの作成。第1弾は3月29日(木)発行

2、「明治150年オリジナルデザインICカード」を発行し、ポイントラリーを実施する。参加施設は34施設、全6会場

みどころ

○メイン会場A(山口ゆめ花博)

山口ゆめ花博 維新体験館(山口市)

・「山口ゆめ花博」期間中、山口ゆめ花博会場に限定設置

 幕末・明治期の未知の時代を切り拓いた郷土の先人たちの「志」や「行動力」を楽しみながら学び、明治維新を体感できる。時代を切り拓く力を受け継ぐことを目的としたテーマ館となる。VR体験のほか、郷土の偉人パネル展示などがある。

場所:山口きらら博記念公園 多目的ドーム内

期間:9月14日(金)~11月4日(日) 9:00~21:00

料金:「山口ゆめ花博」の料金に含む。

○メイン会場B(パークロード周辺)

山口県立美術館(山口市)

・明治150年記念特別展『激動の幕末長州藩主 毛利敬親』

 毛利敬親(もうり たかちか)は激動の幕末維新期に、長州藩主として藩政改革を断行。有能な人材育成、国事周旋などで難局を乗り越え、明治維新達成に大きく貢献した。その生涯と事績を中心に、幕末~明治期の毛利家の活動を、国指定重要文化財・県指定文化財を含む約200点の歴史資料と美術工芸品で紹介する。リーダーとして、時代の変化にどう対処したか、藩主から華族へ、身分の改変にいかに順応したか。幕末から明治へという社会の大きな変革の流れを、旧藩主の視点から辿る。

場所:山口県立美術館

期間:7月13日(金)~8月26日(日)

料金:一般 1300円(1100円)、学生・シニア 1100円(900円)

※( )は前売り

高輪花香路 訪日客向けに芸者遊び体験付きの宿泊プラン販売

2018年3月30日(金) 配信 

芸者イメージ

「高輪 花香路」(山本誠総支配人、東京都港区)は、約100平方㍍の和室で芸者衆によるお座敷遊びとしゃぶしゃぶ会席を堪能する宿泊プラン「GEISHA~Japan Bucket List~」を2018年4月16日(月)~2019年3月31日(日)まで販売する。

 より深く日本文化に触れたい、日本を探究したい訪日外国人旅行者に向けて、ほかにはない「オンリーワン」の過ごし方を提案。滞在する部屋内でしゃぶしゃぶ会席を味わいながら、伝統ある日本橋葭町(よしちょう)の芸者衆によるお座敷遊び体験ができるプランを用意した。

 「高輪 花香路」ならではの特別な過ごし方を提案することで、日本滞在にさらなる期待を高める訪日外国人旅行者のリピーター需要の取り込みを狙う。

滞在中のオンリーワン体験

<GEISHA遊び>

1.日本橋葭町芸者衆による和のおもてなし

2.芸者衆と日本庭園を散策し鐘つき体験

<日本文化体験>

1.日本庭園内の茶室でお点前体験

2.日本酒の利き酒体験

3.お部屋でしゃぶしゃぶ会

しゃぶしゃぶ会席イメージ

「GEISHA~Japan Bucket List~」概要

宿泊:高輪 花香路(グランドプリンスホテル高輪内)

期間:2018年4月16日(月)~2019年3月31日(日)

料金:1人 17万6,200円~(1室2人利用時)

 ※料金には下記内容、消費税・サービス料が含まれる。(宿泊税別)

 ※宿泊日12日前までの予約制。

内容: 

■檜と十和田石で出来た風呂を備える、約100平米の和室に宿泊

■夕食時に日本橋葭町(よしちょう)芸者衆による舞や三味線、唄によるおもてなしとお座敷遊び

■お座敷遊びをしながらしゃぶしゃぶ会席のご夕食

 前菜五種/鮪トロや伊勢海老(国産)などのお造り盛り合わせ/甘鯛柚香焼きなど二種の焼き物/和牛サーロインのしゃぶしゃぶ(13種の薬味付き)/稲庭うどん/デザート

■芸者衆と日本庭園での鐘つき体験とご自身のカメラでの記念撮影

 (午後5:00※11~2月は午後4:00)

■「ラウンジ 桜彩」にて伝統的な和朝食

■高輪 花香路のお香をプレゼント(1室1個)

■ザ・プリンス さくらタワー東京のサウナ&ブロアバス利用無料

高輪花香路の客室(和室A)

予約・問合せ先:宿泊予約係 03-3447-1111(午前9:30~午後6:30)

プラン詳細:GEISHA ~Japan Bucket List ~ |グランドプリンスホテル高輪
http://www.princehotels.co.jp/takanawa/plan/2426.html/
機能性と落ち着きを兼ね備えた客室、バラエティ豊かなレストラン、「貴賓館」をはじめとする宴会場、日本庭園など施設が充実したホテル。

JATA、海外旅行の数値目標国へ求める 双方向交流で観光大国へ

2018年3月30日(金) 配信

生田亨JATA海外旅行推進委員会副委員長(JTBワールドバケーションズ社長)

日本旅行業協会(JATA)は3月16日(金)、観光庁に海外旅行の政策提言「ツーウェイツーリズムによる交流大国の実現に向けて~双方向交流9000万人時代を見据えて~」を提出。訪日旅行が順調に数字を伸ばすなか、先進国としては、双方向の交流を拡大して観光大国を目指すべきだと主張した。3月30日(金)に開いた会見で、JATA海外旅行推進委員会の生田亨副委員長は「訪日一辺倒ではなく、海外旅行の数値も政府目標に組み込んでほしいという強い気持ちを込めた」と言及。2020年に日本人の海外旅行者数2千万人、30年に同3千万人という数値目標を示した。

 海外旅行に関する提言を提出するのは15年以来となる。19年から導入される国際観光旅客税の4割は海外旅行をする日本人が負担することを踏まえ、「日本人旅行者の利益のためにも今後の観光政策に反映されるよう、今回提言を行った」と述べた。項目によっては予算要望も組み込み、新税の使途などを提案。「成果を求めたい」と意気込んだ。

 今回は①政府推進課題の解決へ向けての提言②双方向交流の促進③安心・安全④価値創造産業への進化に向けた旅行産業の高度化⑤若者の国際化支援――の5つのテーマのもと、10項目を挙げた。生田副委員長は「地域と若者」が大きなキーワードとし、海外旅行者の増加には地方からの出国数と若者の旅行者の増加が不可欠だとした。

〈旬刊旅行新聞4月1日号コラム〉少しずつ手を入れる“味わい” 愛情を受けたモノには輝きが備わる

2018年3月30日(金) 配信

大事なモノに手を入れる工具にもこだわりたい

 最近気になっているのが、ドイツの総合工具メーカー「スタビレー」だ。このスタビレー社のコンビネーションレンチセットが欲しくて、色々と調べている。頑丈であるのに、軽く、ネジを閉めたり、緩めたりする際の支点の位置も作業しやすいように深く考えられている――といった評価もある。

 オートバイに乗るとき、私はいつも鞄の中に必要最小限の工具を入れている。スパナやレンチ、ドライバー、黒いビニールテープなどである。メンテナンスの時にも、これら工具を使用する。だが、そのほとんどが日曜大工の店で、安く買いそろえた工具なので、堅く締まったボルトやナットを緩めるときに、ネジ山をなめてしまうことが多々あった。また、無理な角度から回すために、オートバイや自分の手を傷つけてしまうことも少なくなかった。

 ある日、クルマを整備に出したときに、ピットクルーのスタッフが「クルマのワイパー部分にこれが置いてありましたけど、お客様のものですか?」と1本のめがねレンチを差し出してきた。長年、風雨にさらされていたためか、錆だらけになっていたが、手にするとずっしりと重くしっかりとした造りのものだった。

 「いや、心当たりはないですが……」と私が応えると、「では、処分しときますね」とクルーは踵を返した。

 「あ、ちょっと待ってください。処分するのだったら、ください」と私は言った。再び、その錆だらけのめがねレンチを手にすると、その錆びた体の端々から鈍い輝きがあった。握った感触はただものではなかった。長年プロである整備士の手のひらに握られ、数々のクルマのボルトと格闘してきた歴戦の残影が伝わってきた。自分がいつも持ち歩いている工具は、いわば「素人集団」であることがすぐにわかった。

 私は、なんだかうれしくなり、家に帰ると早速オートバイを出して、幾つかのボルトを緩めてみた。やはり、想像していた通り、オートバイや自分の手を傷つけることなく、滑らかにボルトは回転していった。

 今では、私の鞄の中でこの錆びためがねレンチが常に同行している。そして、それ以来〝しっかりとした〟工具セットを欲するようになったのである。

 工具でオートバイをメンテナンスするのは楽しい。構造が少しずつ理解できてくるし、大事にしようという気持ちや愛着も湧いてくる。空冷エンジンでキャブレター車なので、コンピューター制御に依らない単純な構造なのも気に入っている。

 現在のクルマやオートバイはハイテク化し過ぎていて、一部分が壊れてしまうと、総取り換えしなくてはならない構造になりつつある。便利になるのはいいのだが、〝味わい〟が薄らぐ気がする。

 建築物もそうである。古くても少しずつ手を入れて、大事に使われているレトロな建物には、深い味わいがあり、温かみを感じさせる。山の秘湯宿などに行くと、古い木造建築に出会うことがある。最新の機能を備えた空間で働く都市生活者には不便を感じることもあるかもしれない。しかし、それら人々も時を重ねた建物が醸しだす空気に引き寄せられるものである。長い時間、人の愛情を受け続けた〝モノ〟にも、輝きが備わるのだと、感じる機会が増えてきた。

(編集長・増田 剛)

新理事長に清野智氏 (日本政府観光局・JNTO)

2018年3月30日(金) 配信

2016年に、台湾でのPRイベントに出席した清野新理事長(トラベルリッチ・旅奇週刊=提供)

 清野智氏が、日本政府観光局(JNTO)の新理事長に就任することが分かった。任期は、4月1日からの5年間。現理事長の松山良一氏は退任する。

 新理事長に就任する清野氏は1947年生まれ。宮城県出身で、東北大学法学部卒業後、70年に日本国有鉄道に入社。仙台鉄道管理局総務部長や東日本旅客鉄道(JR東日本)東北地域本社(現・仙台支社)総務部長、財務部長、人事部長などを経て2006年にJR東日本社長に就任した。15年から東北観光推進機構会長も務めている。

 退任する松山氏は3月23日(金)のイベントで、本紙の取材に応じ「今後は、富裕層の取り込みが一層重要となる。富裕層間でも趣味嗜好は異なるため、多様なニーズに応えなければ来訪を促すことは難しい」と語り、ベストマッチングを実現するための仕組みづくりが課題との考えを示していた。2011年10月に日本政府観光局(JNTO)理事長に就任。在任中には、地域プロモーション連携室を立ち上げるなど、地方に拠点を持たないJNTOの課題克服に努めた。