「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(163)」 江戸・東京を象徴する玉川上水(東京都羽村市)

2018年8月26日(日) 配信

玉川上水の羽村取水堰。左側を流れる多摩川から取水する

厳しい暑さの7月下旬、玉川上水の羽村取水堰を訪ねた。玉川上水は、かつて江戸市中に飲料水を供給した歴史的上水道であり、1653(承応2)年に、羽村から四谷までの全長43㌔が開削された。羽村で多摩川の水を取水し、武蔵野台地を延々と東進、四谷大木戸に設けられた「水番所(水番屋)」を経て江戸市中へと分配された。江戸幕府が開かれる前の1590(天正18)年に建設された神田上水とともに、我が国の二大上水と呼ばれる。
 

玉川上水は羽村取水堰―四谷までの43㌔にわたる水路であった

 取水堰の仕組みは、17世紀に開削された当時とほとんど同じである。取水堰から玉川上水土手の約1㌔の間は、今でも桜の名所であり、季節には多くの見物客が訪れる。上水道だけでなく、18世紀以降は、武蔵野の新田開発のために、野火止用水や千川用水など多くの分水(用水路)が開かれ、武蔵野の農業生産にも大きく貢献した。

 現在の玉川上水は、取水された水の大部分が、取水堰の下流500㍍にある第3水門に設置された埋設鉄管で、狭山湖の山口貯水池、多摩湖の村山貯水池に送水され、東村山浄水場で東京都の上水道源として利用されている。残りの水は、さらに下流の玉川上水駅(西武拝島線・多摩都市モノレール)付近にある「小平監視所(旧小平水衛所)」から東村山上水道と農業用水である新堀用水に送水されている。この小平監視所が、かつては野火止用水の分水地点でもあった。

 小平監視所より下流は、かつては新宿区淀橋浄水場まで多量の水が流れていたが、1965年の淀橋浄水場の廃止に伴い送水を中止、その後長い間、空堀状態となっていた。しかし東京都の「清流復活事業」により1986年以降、多摩川の2次処理水を放流している。古い樹木が茂る中を、かつての玉川上水が流れる風情も復活した。なお、羽村取水堰から浅間橋までの開渠部を主に、2003年には国の史跡にも指定されている。

 玉川上水本流の流域には、取水堰のある羽村市はもとより、福生市、昭島市、立川市など9つの市と、杉並区や新宿区など4つの区がある。ここから分かれる分水を含めると多摩エリアの大部分と野火止用水など埼玉県の一部も網羅している。400年近くにわたって江戸・東京の水を供給してきた玉川上水の物語は、それ自体が、とても魅力的である。

 東京都は文化庁の日本遺産がまだ1つも認定されていない。東京を象徴する物語は数多くあると思われるが、これほどの歴史的価値と地域的な広がりをもった資源は他に類を見ない。

 上水沿いには優れた農産品も多く、「用水の駅」のような集客施設や、水辺のお洒落なカフェやレストランなどができれば、観光面からみても大きなポテンシャルとなる。現在は第3水門から先は水道水の取水はなく、今年から始まった琵琶湖疏水通船事業のような、抜本的な活用も期待できる。

(東洋大学大学院国際観光学部 客員教授 丁野 朗)

「女将のこえ213」山根 みよさん、伯翠庵(福岡県北九州市)

2018年8月26(日) 配信

山根みよさん 伯翠庵

どんな世界でも私らしく

 日本の港で最も門司が栄えていた昭和の半ば、伯翠庵はかつて桜の公園だった小高い丘に開業した。街中からほんの5分で着ける別天地だ。 

 みよさんは家業を継いだ3代目。裏山の木々は季節ごとに風情を魅せ、海に沈む夕景は見飽きることがないという。

 山を走り回って育った自然児は、「今度は空を体感したい」と全日空で客室乗務員になり、その後、医師と結婚して専業主婦に。夫の医療研究のため、7年をアメリカで過ごし、5人家族となって2011年に伯翠庵に戻ってきた。

 みよさんは、実母で女将の久米洋子さんと、「まさか私が継ぐことになるとはね」といまだに話すという。「思ってもみないことでしたが、姉には東京の暮らしがありますし、誰かが継がなければ大好きな場所がなくなってしまう。10年先のことを考えたとき、私がやるしかないと思いました」

 同じサービス業でも飛行機と旅館は異なる。「調理補助で身に染みた冬の水の冷たさ、施設が点在する環境で温かいものを温かく届ける大変さ。一つひとつの仕事をみんなと一緒に体で覚えるようにしてきました」

 2年目に火曜定休を打ち出した。「私もみんなも疲れていると感じたんです。いいサービスのためにも休日は必要。アメリカでは1カ月間のクリスマス休暇は普通のことですし、それがよりよい仕事や生活につながっていましたので抵抗はありませんでした」

 暮らしたのはノースカロライナとメリーランド。雄大な自然を上回って印象的だったのは人の温かさだった。
「何の差別もなく、子供も私もみんな現地の方々と仲良しでした。鍵もかけずに互いの家を出入りしていたんですよ。何を大切に生きるのか、心の在り方を教わりました」

 このとき出会った年配の女性は、伯翠庵まで会いに来てくれた。「あなたなら世界のどこでもやっていける」と太鼓判を押してくれたアメリカの母だ。

 その世界とは、近くて遠かった旅館だった。伯翠庵で働き始めて7年。数年後には世代交代を控える今、みよさんは思う。「働いている人の空気感が何より大事。『今日はよかったね!』と、みんなで接客を喜べる日は、空気感もよかったはずです。そんな日を増やすために、システム化や学びの場や意思疎通、国内外への情報発信と、やることは山積みです」

 「小川のせせらぎ、吹き抜ける風、鳥の声、スタッフの温かさ。食事と併せて五感も楽しんでいただける私らしい宿を目指します」。

(ジャーナリスト 瀬戸川 礼子)

住所:福岡県北九州市門司区長谷2-13-33▽電話:093-321-0229▽客室数:5室(25人収容)、一人利用不可▽創業:1962(昭和37)年▽料金:1泊2食付1万6632円~▽3000坪の敷地に結婚式場、宴会場、客室、茶室が点在する。料亭を主体に営業。昼3500円~、夜5000円~。火曜定休。

コラムニスト紹介

ジャーナリスト 瀬戸川 礼子 氏
ジャーナリスト・中小企業診断士。多様な業種の取材を通じ、「幸せのコツ」は同じと確信。働きがい、リーダーシップ、感動経営を軸に取材、講演、コンサルを行なう。著書『女将さんのこころ』、『いい会社のよきリーダーが大切にしている7つのこと」等。

「提言!これからの日本観光」 “24時間観光”の展開

2018年8月25日(土) 配信

夜は各地で〝夜景観光が観光客を楽しませている(写真はイメージ)

観光客とくに外国人観光客の急増により、主な観光地がにぎわいを取り戻しつつある。そのなかで、新しい観光手法が各地で展開されるようになってきた。観光といえば、昼間の行動であり、夜の観光という場合、夕食後、宿泊するまちの盛り場を歩いて飲食を楽しむ程度に過ぎなかった。

 最近各地では“早朝の社寺観光”が急増している。早朝の社寺の庭園散策、社寺への参拝はもとより、座禅体験などにも大勢のとくに外国人観光客が訪れると聞く。愛知県一宮市では市民が喫茶店、食堂などで朝のコーヒータイムを楽しむ人が多いことに着目、商工会議所が幹事役となり、店舗と協議し、「一宮モーニング」と命名しまちの観光ブランドとして発信した。特色あるメニューの充実、数十店をまとめた案内宣伝パンフなどによる「一宮モーニング」〈コーヒー〉の情報発信に努めた。今では近傍の名古屋、岐阜などで宿泊する観光客が交通の便を活用、「一宮モーニング」を目当てに訪れ、まちに時ならぬにぎわいをもたらしつつある。

 他方、夜は各地で“夜景観光”が観光客を楽しませている。「工場萌え」の名で室蘭、川崎、四日市など、臨界コンビナートのある都市が連携、観光船で海上からダイナミックな工場夜景を味わうようになった。また、市内の高台から、まちの夜景をみるツアーや、博物館、美術館の夜間開館も各地で見られる。
 “深夜の観光”も始まった。高山のほたるいか漁などを深夜漁場で見学するツアーがそれである。いずれも、“光”をモチーフとした幻想的な光景に接することができ、気象に左右され、季節限定ではあるが、連日盛況という。

 このように24時間にわたるさまざまな形の観光が普及しつつある。観光客の集中による混雑を時差観光で緩和する効果も大きい。また、対象観光地では関連する観光メニューも開発している。例えば、深夜の漁場見学後、港に戻り、魚の水揚げ、早朝のせり市を見学、その後、朝市を訪問する漁業観光の新しい流れも出来つつある。

 このような新しい観光形態の推進にあたり、留意すべき点も指摘される。まず、夜間という時間帯から観光に伴う安全確保が求められる。また、観光対象の公開時間が延びること、新観光資源が開発されるがそれらの保全、保護ないし漁業などの本業が支障なく行えるような観光と観光資源保全との両立に努めなければならないことである。時差観光の実現により、ホテルなどの宿泊設備が宿泊と休息の両面に活用でき、効率的に活用できる。一方、和風旅館の収益源、いわゆる夕食に重点を置くサービスをむしろ朝食に重点をおくサービス形態に転換することなども求められよう。さらに土産物など物品販売業も営業時間の延伸が必要となるなど、新たな観光市場の展開も視野に入ることとなる。観光時間の拡大、時差観光は、観光産業にとっても新しい商機をもたらすなど、観光全般にわたる幅広い効果が期待される。

須田 寛

日本商工会議所 観光専門委員会 委員

 
須田 寬 氏
 
 
 
 

「井川今日子のおもてなし接客術(32)」英語にもおもてなしを

2018年8月25日(土) 配信

”生きた英語”でのおもてなしを

 旅館のスタッフ向けの「接客英会話研修」を担当しました。私の英会話レッスンをお願いしているカナダ人の先生に講師を依頼し、私は研修内容の構成や当日の通訳を含めたアシスタントという役割でした。

 研修中には沢山の質問をいただき、研修直後には受講した旅館スタッフの皆様から、「面白かった」「ぜひまたやってください」と大変な高評価をいただくことができました。

 このカナダ人の先生は、弊社で監修し販売している【旅館の接客英会話】の英文のチェックをされた方なので、一般的な日本在住の外国人よりは、旅館について精通しています。(※旅館の接客英会話 https://wa-omotenashi.jp/products)

 さらに、日本在住期間も25年と長く、日本の常識・文化・(商)慣習を良く知っていますし、大企業のビジネス英会話のトレーナーとしても活躍しているので、安心して研修講師を任せることができました。

 接客英会話の研修先は、平均して1日1組程度の海外のお客様が来られる旅館でした。スタッフの方々は、外国人が宿に来られるのは当たり前になっているものの、具体的にどのような声掛けをすれば良いかがわからず、もどかしい思いをされていたようでした。

 参加したスタッフは約20人で、年代別では約3分の2が50代以上でした。

 この旅館の経営者の言葉をお借りすれば、「彼らの英会話のレベルは小学生程度。読み仮名が付いていないと英単語を発音できない超初心者レベル」とのことでした。

 ただ、お年を召した方ほど関心度合いが高く、研修に没頭されていて、良い意味で期待を裏切られました。

 研修中に挙がった質問には以下のようなものがありました。
 ・スリッパに履き替えてもらう時には何と言ったら良いか。
 ・滞在中にお客様が外出される場合に、どういうお見送りの言葉をかけたら良いか。 
 ・お戻りの際には何と言ったら良いのか。
 ・食事が終わったら内線○番まで連絡ください、は何と言ったらよいのか。
 ・お会計のときの合計金額の伝え方は。(10万円を超える数字の数え方は)。
 いずれも些細な会話だったり、英単語とジェスチャーだけでも伝わるものですが、〝伝わる(生きた)〟英語で言うにはどうしたら良いかに、興味を持たれているようでした。

 講師から適切な回答を得た時には、「へぇー」とか「それでいいんだ」と感心して、必死にメモを取っている姿が印象的でした。

 今後、ますます増えることが予想される訪日外国人観光客にも、日本人と変わらぬ「おもてなし」が提供できるよう備えておきたいものです。
 ※研修のようすはブログで写真付で紹介しています。https://wa-omotenashi.jp/archives/3592

(おもてなしコンサルタント 井川 今日子 )

コラムニスト紹介

井川 今日子 氏

おもてなしコンサルタント 井川 今日子 氏

大学で観光学を学んだ後、船井総合研究所を経て、10年に観光文化研究所入社。全国の旅館や観光協会を中心に、女性の感性を活かした集客・固定客化支援で活躍中。商品戦略や販売促進、現場接客サービスなど多岐にわたり提案。

山口県の観光振興をサポート NTT西日本らと協働(オマツリジャパン)

2018年8月24日(金) 配信

オマツリジャパンが、山口県の観光振興をサポートする(写真はイメージ)

オマツリジャパンはこのほど、NTT西日本らと共同で山口県の観光振興プロジェクトに参画する。目的は、SNS(交流サイト)を駆使した誘客と、お祭り体験情報の発信。まずは、8月25・26日開催予定のお祭り(馬関まつり)で、実証実験を行う予定だ。

 NTT西日本が取り組む無料Wi―Fiサービス(やまぐち Free Wi―Fi)普及事業の一環でもある今回の取り組み。お祭り主催者の支援事業で力をつけてきたスタートアップ企業オマツリジャパン(加藤優子代表)が、山口FG(フィナンシャルグループ)が開いた地域イノベーション企画に参加したことがキッカケとなった。

 3者は協働し、国内外のお祭りファンが集うウェブサイトや、7千件の「いいね」を誇る同社フェイスブック上での情報発信を通じ、馬関まつりの誘客増を目指す。ほかにも、NTT西日本が中心となり、地域の情報収集に欠かせないICTインフラ整備に着手する。環境整備や、受入体制の充実にも注力する構え。

国内初!おみくじ保管専用手帳 「おみくじ帳」 9/10(月)全国発売

2018年8月24日(金) 配信

 

御朱印帳ブランド・Holly Hock(ホリーホック、三重県松阪市)は、国内初のおみくじ保管専用ノート「おみくじ帳」を9月10日(月)に全国発売する。

 社寺の境内やみくじ掛けに結ぶことの多いおみくじだが、近年は「神様・仏様からのお告げ」として、財布などに入れて肌身離さず持ち歩いたり、社寺毎に特色のあるおみくじを持ち帰り、収集する楽しみ方も広がっている。

 今回発売する「おみくじ帳」は、おみくじを集めることに特化した、国内で初めて発売するおみくじ保管専用のノートだ。

製品特徴・保管方法

 おみくじの保管方法は、おみくじの上側(1~1・5 ㌢)を折り曲げ、おみくじ帳の上部切りこみにひっかけた後、おみくじ下側を下部切りこみに通すだけ。その場で手軽におみくじを保管できる。

 保管にのりやテープを使わず、一度保管したおみくじも簡単に脱着できるため、折り方に特徴のあるおみくじの保管にも適している。

 ページには「参拝日」「参拝社寺名」「おみくじの結果」に加え、おみくじや社寺の感想など、思い出を記すための「心おぼえ欄」があり、ちょっとした旅の記録としても活用できる。

 初回リリースは40種類。おなじ柄の朱印帳やポーチもあり、そろえて楽しむことも。

本体仕様:縦19.5cm×横9.5cm/おみくじ39枚収納可能

付属品 :おみくじ帖表題×2枚/説明書

価格       :2,300円+税

先行発売キャンペーンも

 9月10日のおみくじ帳全国発売を前に、全国のロフト27店舗で8月23日より順次先行発売する。おみくじ帳全40種類の他、専用カバー、専用バンド等の関連製品の発売も予定している。

ハローキティと一緒に新幹線を貸し切り 日本旅行、博多までのプラン本日発売

2018年8月24日(金) 配信

国内パッケージブランド「赤い風船」で発売

日本旅行(堀坂明弘社長、東京都中央区)は8月24日(金)、6月30日(土)に運行を始めた「ハローキティ新幹線」に、博多駅まで貸し切りで乗車できるプランを売り出した。団体臨時列車として運行する。

 往路はハローキティが新幹線に乗車し、各車両まで会いにきてくれる。また、オリジナルマフラータオルや弁当、ボトルウォーターなど、ハローキティ新幹線のオリジナルのグッズがもらえる。さらに、新幹線ふれあいデーに参加する人に、先着50人に博多総合車両所運転台見学券を用意。サンリオショップで使える割引券も付く。ファンに嬉しいお楽しみが盛りだくさんの企画だ。

 同プランは、ファミリー旅行を中心に女子旅やハローキティファンをターゲットとし、本日午後3時から販売を開始している。申し込みは日本旅行、日本旅行サービス、日本旅行オーエムシートラベルなど日本旅行取り扱い店舗か、下記ホームページから。

ハローキティ新幹線 ボトルウォーター
ハローキティ新幹線 弁当
オリジナルマフラータオル

<商品内容>

①2日間コース

【10/21(日)】新大阪(8:11発)新神戸(8:24発)姫路(8:52発)―――
 団体貸切「ハローキティ新幹線」―――博多(11:40到着後、フリータイム)
 または 博多総合車両所(11:57到着後、新幹線ふれあいデー参加、その後フリータイム)
 博多泊(12軒のホテルから選択)

【10/22(月)】博多(新幹線はのぞみ52号、58号、62号から選択)――各駅
*旅行代金例 (大人・子供共 2万7900円〔ハローキティ新幹線5列シート利用、東洋ホテルダブル2人1室食事なしの場合〕)

②お手軽日帰りコース

【10/21(日)】新大阪(8:11発)新神戸(8:24発)姫路(8:52発)―――
 団体貸切「ハローキティ新幹線」―――博多(11:40到着後、フリータイム)
 又は 博多総合車両所(11:57到着後、新幹線ふれあいデー参加、その後フリータイム)
 ――博多(新幹線はのぞみ52号、58号、62号、96号から選択)――各駅
*旅行代金例 (大人・子供共 1万9800円〔ハローキティ新幹線5列シート利用の場合〕)

【赤い風船 ハローキティ新幹線商品専用ページ】

【ハローキティ新幹線 オフィシャルページ】

「ベイスターズトレインビクトリー号」運行決定 スペシャルツアーも実施

2018年8月24日(金) 配信

「ビクトリー号」は、車体外装に加え、車内の床面やドア、中づりなどの全媒体をDeNAベイスターズ一色でデザイン(内装イデザインメージ)

東京急行電鉄と横浜高速鉄道、横浜DeNAベイスターズの3社は9月10日(月)~16日(日)まで、DeNAベイスターズのデザインを施したラッピング電車「ベイスターズトレイン ビクトリー号」を運行。併せて「ビクトリー号」に乗ってスペシャルゲストと行くツアーを9月7日(金)~9日(日)に開催する。3社は初の連携を通じ、東横線・みなとみらい線の沿線を盛り上げ、横浜スタジアムに向かう道中も楽しめる新しい体験を提供する。

 「ビクトリーツアー」では、東横線「渋谷」駅から、横浜スタジアムの最寄駅の1つ、みなとみらい線「日本大通り」駅までを運行する「ビクトリー号」車内で、ハイタッチイベントやトークイベント、横浜スタジアム内での練習見学が楽しめる。車内イベントのゲストは、球団OBの三浦大輔氏、谷繁元信氏、佐伯貴弘氏が日替わりで登場し、ゲストMCのDeNAベイスターズファンであり鉄道ファンとしても知られるダーリンハニー吉川正洋さんがイベントを盛り上げる。さらに、「ビクトリーツアー」開催期間中の3日間は、みなとみらい線「日本大通り」駅で降車した人合計約1万6千人を対象に、抽選で選手のサイン入りグッズや「ビクトリー号」運行記念グッズが当たる「乗ってタッチ大抽選会」も行われる。

□ベイスターズトレインビクトリー号 詳細

車体の外装は、「YOKOHAMA DeNA BAYSTARS TRAIN 2018」

運行日程:9月10日(月)~9月16日(日)

運行線区:

みなとみらい線、東横線、東京メトロ副都心線、西武有楽町線・池袋線、東武東上線

使用車両:横浜高速鉄道Y500系1編成(8両編成)

※9月7日(金)~9日(日)は、「ビクトリーツアー」での運行のみ

□乗ってタッチ大抽選会詳細

賞品一覧:

A賞:DeNAベイスターズ選手サイン入りグッズ90人(各日30人×3日間)

B賞:「ビクトリー号」運行記念グッズ:マフラータオル900人(各日300人×3日間)

C賞:「ビクトリー号」運行記念グッズ:缶バッチ1万5千人(各日5千人×3日間)

抽選日時:9月7日(金)~9月9日(日)。午後3:00~午後5:30

抽選場所:みなとみらい線「日本大通り」駅構内三塔広場

注意事項:各日グッズが無くなり次第、抽選会は終了。抽選には、日本大通り駅で降車の際に利用した、手持ちの交通系ICカードが必要。「ビクトリーツアー」に参加していなくても参加できる。

□ビクトリーツアー詳細

ツアー日程:

9月7日(金)、8日(土)、9日(日)。午前11:30~午後3:20(予定)

参加料金:無料

※別途東急東横線「渋谷」駅からみなとみらい線「日本大通り」駅までの運賃(きっぷ運賃480円、IC運賃477円)が必要

運行区間:

午後12:48発東横線「渋谷」駅~午後13:33着みなとみらい線「日本大通り」駅(予定)

募集人数:750人(250人×3日間)

募集期間:8月28日(火)午後1:00まで

申し込み方法:

専用の申込みWEBフォームから

スペシャルゲスト:

9月7日(金)三浦大輔氏

9月8日(土)谷繁元信氏

9月9日(日)佐伯貴弘氏

ゲストMC:

ダーリンハニー吉川正洋さん(3日間共通)

スケジュール:

午後12:00=東横線「渋谷」駅集合(11:30受付開始)

午後12:48=東横線「渋谷」駅出発

車内イベント→スペシャルゲストとのハイタッチやトークイベントなど

午後1:35=みなとみらい線「日本大通り」駅到着

DeNAベイスターズオフィシャルパフォーマンスチーム「diana」がお出迎え

午後1:40=記念グッズ抽選会(日本大通り駅三塔広場)

午後2:20=横浜スタジアム集合、スタジアム内で練習見学、スペシャルゲストと一緒に記念撮影

午後3:20=解散

※イベント当日は、指定の受付時間内に参加受付の手続きを終えていない場合参加を断る場合がある。受付時には参加通知書(ハガキ)を持参。当選者の本人確認(身分証など)を行う。イベント参加のための、交通費・宿泊費・その他経費は参加者負担。事故発生や天候などにより、イベント内容の一部変更や中止の場合もある。諸般の事情によりイベントが中止となった場合は、3社のホームページにて発表、イベントの振替実施は行われない。当日のイベントのようすは撮影(ビデオ・写真)し、今後3社のホームページやポスターなどで紹介する場合があるほか、当日は報道機関による取材などが入る可能性もある。当日の試合を観戦する場合には別途観戦チケットが必要。横浜DeNAベイスターズ以外のユニフォーム・グッズなどの着用は遠慮願う。

おふろCaféブランド展開する温泉道場が、ユニークビジネスモデル賞に

2018年8月24日(金) 配信 

式典で盾を受け取る山崎社長(右側)

 

船井財団(長澤房男理事長)は8月23日(木)に東京都内で、第9回「グレートカンパニーアワード2018」の授賞式を行った。このなかのユニークビジネスモデル賞に、温浴施設の事業再生・運営などを行う温泉道場(山崎寿樹社長)が選ばれた。カフェを併設した温浴施設「おふろcafé」ブランドを展開し、人気を博している。山崎社長は同日の式典で「創業当初からの取り組みが評価されて非常に嬉しい。従業員の励みにもつながる」と受賞を喜んだ。

 同社は2011年に創業し、現在はグループを合わせて300人ほどが働いている。13年には第1弾となる「おふろcafé utatane」を開業。「カフェにお風呂がある」をコンセプトに、浴室以外の部分に力を入れた。

 おふろCaféでは、読書ができるラウンジやワークスペース、ボルダリング施設など、客が好きに過ごせるよう空間づくりに工夫を凝らしている。

 受賞時には「顧客の滞在時間が長いカフェ部分に集中投資することで、温浴施設では珍しく短期間で投資を回収。経営を軌道に乗せた」などと評価された。船井財団はこれまでさまざまな業種を表彰してきたが、観光産業からは同社が初めてだという。

 創業期から大事にしていた想いは「おふろから文化を発信する」こと。客に新しい楽しみ方や寛ぎ方を提供し続けてきた。

 そもそも、山崎社長は既存の温浴施設の在り方に疑問を感じていた。全国2千カ所以上を巡ったなかで「ゆっくりとできる利用者目線のところが少ない」と気付き、「利用者目線に立った温浴施設を作ろう」と考えたのが始まり。

 「お客様にはおふろに入りに来たというよりも、レジャー施設で遊ぶ感覚で来てもらっています」と笑顔で語る。

 もう1つの特徴はローカライズだ。「おふろcafé 白寿の湯」では、地元の老舗の醤油メーカーと手を組み、“麹”をテーマにメニューを開発した。もちろん、食材は地産地消に取り組んでいる。単なる温浴施設の枠を超え、事業を行っている。

 今後はさらに視野を広げる。「おふろcaféのフランチャインズのモデルを作っている。全国各地域にローカライズしたおふろCaféを全国展開していく」と山崎社長は意気込みを語った。 

初の「海外旅フェスタ in 藤沢」開催へ対談会、湘南エリアの議論深める JATA

2018年8月24日(金) 配信 

対談会は藤沢市役所内で開かれた

 

日本旅行業協会(JATA)は8月30日(木)に主催する「海外旅フェスタ in 藤沢」開催に先立ち、23日に神奈川県藤沢市で、マケドニア駐日大使館特命全権大使、メキシコ観光局局長との対談会を開いた。モデレーターはJATAの菊間潤吾副会長(=ワールド航空サービス会長)が務めた。JATAが同市らと手を組み、初めて企画・開催するイベント。東京五輪のセーリング会場に決まった藤沢市を中心とする湘南エリアについて、議論を深めた。

 30日のイベントは、近隣アジア諸国から欧州地域まで、世界各地17ほどの国・地域が一堂に会す。それぞれの魅力をPRするブースを出展。このほか、当日はトークショーや世界の民族楽器の演奏会なども行う。【詳細は下記参照】

 藤沢を会場に選んだ理由の1つには、出国率の高さがある。国全体では14%ほどだが、神奈川県と東京都だけが20%を超えている。

 菊間副会長は「我われ旅行業界が注目しているのは神奈川の出国率の高さ。とくに湘南エリアは海外旅行を楽しむ富裕層が多い。当社の状況を見ても、湘南エリアの方々の行き先は多岐に渡っている」と、初開催の地を選んだ理由を述べた。

 そのうえで「UNWTO(国連世界観光機関)では、双方向交流の拡大が最も重要だとしている。湘南エリアは、江の島越しに見える富士山と夕日の風景や鎌倉の文化など、インバウンドが喜ぶ観光素材が多い。さらに人々は海外旅行に興味関心が高く、双方向交流が実現する可能性がある。観光先進国のモデルケースにも成り得る地域だ」と強調した。

 さらに各国から観光団体が集まってきたことについて「これだけ多くの出展者が自発的に出てきたのは驚きだ」とし、「当日は外国人の方も多く来られる。直接コミュニケーションできる機会でもあり、出展者は自国を紹介できる場でもある。双方向交流のきっかけとなればいい」と話した。

 マケドニアのアンドリヤナ・ツヴェトコビィッチ駐日大使館特命全権大使は、「湘南エリアは雰囲気や海がとても良い。散歩もしやすい。ただ、インフラを整えることが必要だと感じた。コネクティビティはとても重要だ」と魅力と課題を示した。

 メキシコ観光局のギジェルモ・エギアルテ局長は、「英語やフランス語などの外国語のあいさつだけでも、覚えているといい。海外の文化に触れる切り口として、学校などで子供たちに教えていくことも重要だ。東京五輪を前に、国際化を目指すいい契機だと思う」と今後の方向性をアドバイスした。

 藤沢市長の鈴木恒夫氏は同日、会場にあいさつに駆け付け「(東京五輪で)しっかりとおもてなしすることが、藤沢市のレガシーにつながる」と意気込みを語った。

(左から)菊間潤吾JATA副会長、鈴木恒夫藤沢市長、マケドニアのアンドリヤナ・ツヴェトコビィッチ駐日大使館特命全権大使、メキシコ観光局のギジェルモ・エギアルテ局長

「海外旅フェスタ in 藤沢」概要

海外旅フェスタ in 藤沢 チラシ①

日時:2018年8月30日午前10時~午後4時半

料金:入場料無料

会場:藤沢市民会館(〒251-0026 神奈川県藤沢市鵠沼8-1)※藤沢駅南口から徒歩約10分

主催:JATA、アウトバウンド促進協議会

後援:国土交通省、観光庁(予定)、藤沢市、藤沢市観光協会

事務局:ワールド航空サービス(藤沢営業所 (連絡先:0466-27-0111)

トークショー&ミニ・ライブ プログラム:開場午前10時(小ホール/先着 各400人)。

午前の部:午前10時半~午前11時45分…辰巳琢郎さんトークショー「道草のすすめ」

午後の部:「世界の美しい音楽を楽しもう」▽午後12時半~午後1時…「カリブ海の音色スチール・パン ミニ・ライブ」(※出演:ヒマワリスティールバンド)▽午後1時45分~午後2時15分…アルプスの音色に酔いしれるミニ・ライブ(※出演:玉川アルプホルンクラブ)▽午後2時55分~午後3時55…フォルクローレダンスとペルーの魅力(※出演:日本マリネラ協会)

海外旅フェスタ in 藤沢 チラシ②