神奈川大学、産官学民で需要回復 プラットフォーム開始

2021年12月24日(金) 配信

(左から)中瀬幸子社長、横澤勉副学長、兼子良夫学長、小池恭一専務理事

 神奈川大学(兼子良夫学長)は9月、自治体や外郭団体、企業とSDGsの達成に向けた連携協定「神大パートナーシップ」を締結している。その第1弾として、産学官が一体となって、コロナ禍で落ち込んだ神奈川県・横浜の観光需要の回復をはかる「観光プラットフォーム」をスタート。12月15日(水)現在、横浜グランドインターコンチネンタルホテルや横浜高速鉄道、横浜観光コンベンション・ビューロー、AIなどを開発するAvintonジャパンなど25者が参画している。

 兼子学長は12月15日に開いた発表会で「SDGsの実現に取り組むことは、持続可能な社会を創生する人材の育成につながり、本学の理念『教育は人を造るにあり』と符号する」と説明した。

 公的機関の立場からは、横浜コンベンション・ビューローの小池恭一専務理事が「ビジネスの観点をはじめ、若い人の感覚を知ることができる」と参画する意義を話した。

 また、Avintonジャパンの中瀬幸子社長「(同プラットフォームは)会社のサービスの新しいニーズを知ることができる」と語った。

 第1弾に観光を選択したことについては、国際日本学部国際文化交流学科観光文化コースを中心に、来年4月開設予定の建築学部や工学部などがあることに触れたうえで、「多様な教員及び学生の参加が見込める」(横沢勉副学長)と述べた。

 具体的な取り組みとして横浜観光コンベンション・ビューローとAvintonジャパン、工学部経営工学科の高野倉雅人ゼミは、観光客に選ばれる街づくりや情報発信の在り方を考察することを目標に、ビッグデータやAIなどを活用し、観光データを収集、分析、可視化できるシステムを構築している。

 同プラットフォームは成功した場合、地方創生をサポートするため、仕組みを地方に紹介する予定だ。

新潟県観光協会 「佐渡島の金山」もPR 大阪市で商談会開く

2021年12月24日(金)配信

商談会のようす

 新潟県観光協会は11月30日、大阪市内のホテルで関西圏の旅行会社や交通事業者、マスコミなどを集め、観光商談会を開いた。新潟県をはじめ、佐渡市や上越市、妙高市、弥彦村、新潟市など県内各自治体の担当者ら約60人が来阪し、それぞれ冬から来期に向けた観光素材をアピールした。

 新潟県観光協会の早福亮局長は「インバウンドは、なかなか先が見えないが、国内は確実に戻り始めている。我われとしては、できることから着実にやっていくというスタンスで今後も取り組んでいく。2023年度末予定の北陸新幹線福井・敦賀延伸や、25年の大阪・関西万博開幕など楽しい話題も控えている。皆さんと力を合わせ、新潟県の観光振興に努めていきたい」とあいさつした。

 新潟県内の新型コロナウイルス感染者数は、8月中旬の798人(1週間累計)をピークに減少傾向にあり、10月15日には県独自の警報を解除。現在は感染者数がゼロや数人程度で推移している。

 県内旅行者については、コロナ禍前の19年は、年間で約1100万人の宿泊者が訪れたが、20年は大幅に減少。21年は、20年よりは回復傾向にあるが、19年と比べると、まだ6割程度にとどまっている。

 早福局長は「新潟県観光協会大阪観光センターでも、旅行商品の造成支援や情報発信に取り組んでいる。ぜひ、送客を」と呼び掛けた。

 会場では、23年の世界文化遺産登録を目指す「佐渡島の金山」についても、その歴史や普遍的価値、見どころなどが紹介された。

1月から工場夜景 クルーズをリニューアル 距離を伸ばし大師運河まで

2021年12月24日(金) 配信

幻想的な工場夜景

 ポートサービス(神奈川県横浜市)はこのほど、「京浜工場夜景とみなとみらいクルーズ」のリニューアルを発表した。

 2022年1月8日からは「Kawasaki 超 工場夜景 クルーズ」として運航する。使用するのは今年10月23日から運航を開始した新型シーバス「SEABASS ACE 」。従来のシーバスよりも速力が上がったことでコースを約5㌔、同コースの見どころでもある大師運河まで延長した。

 大師運河は浮島を挟んで反対側に羽田空港があり、同空港から離陸する飛行機と工場夜景を一緒に楽しむことができる。

フレアスタッグが見れることも

 山下公園を出発し、みなとみらいの夜景から、徐々に明かりが少なくなり、暗闇に浮かび数々のタンクや煙突、フレアスタックなどが織りなす幻想的な風景に様変わりする光景を楽しめる同クルーズ。

 90分のクルーズ中は「東亜石油」や「JERA横浜火力発電所」などさまざまな工場についてガイドが案内する。

 また、「シーバス エース」は、従来のシーバスにない開放的なルーフトップデッキを設けていることも特徴の1つで、デッキからは360度夜を見渡すことができる。

 運航日は、毎週金曜、土曜、日曜と祝日。所要時間は90分で、午後7時に山下公園観光船乗り場を出発する。これに加え2月までは、午後5時10分発の便も運航する。

「観光革命」地球規模の構造的変化(242) 暮らしと命の輝く国

2021年12月23日(木) 配信

 「1年の計は元旦にあり」と言われるが、もう少し長い「近未来の計」を考えることも重要である。実は高齢化率(65歳以上の比率)で見ると、日本は既に「ダントツの世界一」だ。1990年の高齢化率は12・1%だったが、2021年は29・1%、40年には35・3%と推計されている。21年の第2位はイタリアで23・6%、続いてポルトガル23・1%、フィンランド23・0%の順だ。

 一方で生産年齢(15~64歳)人口は1995年をピークに減少し続けており、2015年に7728万人で、40年には約6000万人と推計されている。要するに高齢者は今後も増え続けるが、生産年齢人口は減り続けるために安倍政権の下では「人生100年時代」が強調され、高齢者も働けるかぎり働き続けることが奨励された。現に04年以降、高齢の就業者が17年連続で増え続けており、20年には過去最多の906万人になっている。

 日本は「世界一の長寿国」ではあるが、長生きすることによって本当に高齢者が幸せに暮らせているかというと必ずしもそうではない。コロナ禍のなかで高齢者と密接に関わるエッセンシャルワーカーに対する国民の意識が高まった。エッセンシャルワーカーとは人間の生命や暮らしを守るのに欠かせない「必要不可欠の仕事を担う人々」を意味している。

 具体的には医療・介護・保育従事者、生活必需品を扱う店員、物流を担う人々、公共交通機関の従事者、生活廃棄物を回収するゴミ収集員など。コロナ禍を通して、いかに為政者が「観光立国」と叫んでも、市井に生きる人々は先ず自分たちの日々の暮らしや命に直結する諸課題の解決が最優先と感じている。

 小泉政権・安倍政権・菅政権が推進してきたグローバル化と観光国富論に立脚する「観光の量的拡大」を意図したインバウンド観光立国政策はもはや現実的ではない。ポストコロナの日本では「観光の質的向上」を意図したバランスのとれた観光立国政策への転換が必要になる。各地域の民産官学の協働によって地域資源の持続可能な活用をはかり、地域主導による自律的観光の推進が不可欠だ。

 今後の日本は厳しい少子高齢化を視野に入れて、ポストコロナに相応しい「暮らしと命の輝く国づくり、地域づくり、人そだて」を目指すべきであろう。

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

クラツー、テレ東子会社と連携 地域活性化の新モデルに

2021年12月23日(水)配信

左からクラブツーリズムの酒井博社長、テレビ東京ダイレクトの遠藤孝一社長

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都新宿区)は12月22日(水)、テレビ東京グループでコマース事業を手掛けるテレビ東京ダイレクト(遠藤孝一社長、東京都港区)と地域活性化事業などにおける連携協定を結んだ。持続的に地域の潜在価値を発掘する新たな地域共創プロジェクトとして、共同で新しい地域活性化のモデルづくりをはかる。

 具体的には、クラブツーリズムの地域ネットワークと連携して地域情報を収集。2022年1月からBSテレ東の番組「都会を出て暮らそうよ BEYOND TOKYO」を活用し、地域の魅力を掘り下げて紹介する。同番組で観光情報などの地域紹介に留めず、放送内容と連動した地域へのツアー情報も告知する。また、実際に地域を訪れるツアーを販売。地域と連動した商品も開発し、通販で販売する。

 さらに、同番組を活用してさまざまな地域プロジェクトを発足させていく。長期滞在型のツアーや地域のファンづくりを目的にしたツアーの開発、フードロス問題の解消につながる特産品の開発・販売などの地域事業を推進していく。

 クラブツーリズムの酒井社長は同日の記者会見で、同社は「シニアをメインターゲットにした旅行事業が中心。集客力やツアー・イベントの企画力は、地方自治体や各地域から高い評価を受けている。今回の地域との共創事業の強みになり得る」と強調。「我われの取り組み自体が地域の観光発展につながり、将来的にはその地域が観光産業で自立していくことを目指す活動にしたい」と意気込んだ。

「都会を出て暮らそうよ」出演者の中村雅俊さんらからビデオメッセージもあった

 一方のテレビ東京ダイレクトは来春ごろ、購入型クラウドファンディングのプラットフォームを立ち上げると発表した。放送メディアの強みであるPR力を生かし、番組を通じて商品の購入希望者を募る。商品は地域に根差した伝統ある生産・製造者やスタートアップ企業と手を組み、クラウドファンディングを活用して新たな商品開発を進めていく方針を伝えた。

アニメツーリズム協会、アニメ聖地88発表 トキワ荘なども加わる

2021年12月23日(木) 配信

受賞した各自治体の関係者ら

 アニメツーリズム協会(富野由悠季会長)は12月20日(月)、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2022年版)」を発表した。新しい聖地に埼玉県蕨市の「さよなら私のクラマー」のほか、施設として「豊島区立 トキワ荘マンガミュージアム」(東京都)など15カ所が加わった。今年は、作品の舞台・モデルとして116カ所、施設・イベントに26カ所が選出されている。

 投票は、世界中のアニメファンを対象に2021年6月21日(月)~11月30日(火)まで、Webで実施。全世界から約4万票が集まった。これらの結果から、著作権者やアニメ聖地の地方自治体、観光協会などと協議し、決定した。

 同日に東京都内で開かれた発表会で、アニメツーリズム協会の角川歴彦理事長は「日本アニメの人気が高まっている」とし、「(同聖地を通じて)日本の存在感を世界に広めていけるよう協力してほしい」と呼び掛けた。

 来賓として参加した観光庁の大野達観光地域振興部長は、「訪日外国人観光客の需要回復が見込めないなか、アニメをきっかけに地域を訪問した人がリピーターになり、国内旅行を活性化してほしい」と期待を寄せた。

22年の旅行意識調査 新Go Toへの関心高(BIGLOBE調べ)

2021年12月23日(木) 配信

BIGLOBEはこのほど「2022年の旅行に関する意識調査」を実施した

 BIGLOBE(有島健社長)がこのほど実施した、「2022年の旅行に関する意識調査」によると、新たなGo Toトラベル事業に対する関心が高いことや、ワクチン・検査パッケージの利用意欲を持つ人が6割いることが分かった。

 調査は12月7(火)~8日(水)、全国の20~60代の男女1000人に対し行った。

 「現在、国内旅行をしたいと思うか」の問いに、「したい」と答えた人は47・4%、「ややしたい」が19・2%となり、合わせて約7割が国内旅行へ高い意欲を持っている。

 「旅行したい」と答えた人に旅行の目的を問うと、1位は「温泉」で71・1%だった。次いで「グルメ」が68・8%、「観光地・景勝地めぐり」が65・9%となった(複数回答)。

 一方で、海外旅行を「したくない」と答えた人は54・2%と最多で、5割を超える結果となった。「したい」(18・0%)、「ややしたい」(9・5%)と答えたのは合わせて27・5%となり、3割弱となった。

 「新たなGo Toを利用したい」と答えた人は27・1%で、「やや利用したい」が34・5%となり、6割以上が高い意欲を持っている。

 旅行の時期については「具体的な時期はわからない」(48・9%)が最多となった。次いで、「22年1~6月」(33・5%)、「22年7~12月」(10・9%)。

 Go Toが再開したときに旅行したい場所は、1位が「温泉」(70・0%)、2位が「観光地」(52・8%)となった(複数回答)。

 また、20代に限ってみてみると、「テーマパーク・レジャー施設」との回答が50・9%となり、全世代の29・9%を大きく上回った。

 新Go Toの割引適用後に使う予算は、1人当たり2万円未満との回答が併せて約86%と全体の9割弱となった。最多は「7000~1万円未満」(24・4%)。

 また、ワクチン接種歴やPCR検査などの結果を活用した「ワクチン・検査パッケージ」を「利用したい」と答えた人は24・4%、「ややしたい」が31・7%となり、合わせて6割弱の利用意欲が高いことが分かった。

ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構 鈴木恒夫藤沢市長らに「ONSENグランクロワ」授与

2021年12月23日(木)配信

(左2人目から)鈴木市長、伊藤実行委員長、小島助教と小川理事長

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構(小川正人理事長)は12月21日(火)、鈴木恒夫藤沢市長とONSENガストロノミーふじさわパートナーズに同機構の個人会員組織「ONSEN騎士団」の最高ランクにあたる「ONSENグランクロワ」を授与した。

 市内で10月3日に行われた2回目のONSEN・ガストロノミーウォーキングでは、企画、運営を藤沢市内にキャンパスがある、日本大学、多摩大学の学生たちが中心となり、慶應義塾大学の学生も当日協力し実施。里山・田園風景を残す北部の遠藤・御所見地区を周遊する約7㌔のコースを造成した。

 授与式では日本大学が、同イベントの報告書を小川理事長と鈴木市長に提出した。

 鈴木市長は、「藤沢市は農業、水産業、畜産業が盛んで、いろいろな資源があるので、(イベントを通じ)皆さんに楽しんでいただける場所はたくさん見つかる」とコメント。

 ONSENガストロノミーふじさわパートナーズの伊藤浩介実行委員長は、「次は、歴史的な背景がある場所で開催ができたら」と構想を語った。また、日本大学生物資源科学部くらしの生物学の小島仁志助教は、「学生にとっても、地域を盛り上げるアイデアをカタチにできたことがよかった」と成果を語った。

東武ホテルレバント東京、「CHEF’S KITCHEN」の新メニュー売り出す

2021年12月23日(木)配信

PRは出来立てと冷凍を食べ比べるカタチで実施

 「東武ホテルレバント東京」はこのほど、「CHEF’S KITCHEN」の新メニューを売り出した。

 シェフズキッチンは同ホテル最上階に位置する「スカイツリー®ビューレストラン 簾」で提供する炭火窯焼フレンチを、独自の特別な調理法 により極限の柔らかさで真空冷凍 した商品。今回新たに「フォアグラとウナギのスモーク テリーヌ仕立て」と「オマールエビとアワビのブイヤベース」がメニューに加わった。

 同ホテルは11月下旬、会見を開き「CHEF’S KITCHEN」の新メニューをPRした。同会見で小山敦志総支配人は「ホテルと地域が相互に良い関係になるような仕組みをホテルが中心となり考えていきたい。観光産業の底上げの力になれれば」と抱負を語った。

古民家を多様に活用 お茶と伝統工芸のまち八女 (モニターツアー)

2021年12月23日(木) 配信

茶畑の夕景

 福岡県八女市で12月4~5日、モニターツアーが行われた。

 八女市は伝統工芸と八女茶で有名な地域。同ツアーは、今後八女市に個人旅行客を誘致するうえで人を引き付けるポイントや課題を抽出する目的で実施した。

 茶畑や、古民家建物をさまざまなカタチで活用する八女福島、提灯や仏壇の工房などを巡りながら、人の思いにも触れる2日間の旅程を構築。五感で八女市ならではの魅力を体感した。

 八女福島は江戸時代初期には城下町として栄えた。その後「一国一城令」により福島城が廃城となったが町人地がそのまま残り、在方町として栄えた。

 町屋は土蔵造りが多く、江戸、明治、大正、昭和初期の伝統様式を見ることができる建物が150棟も連なっている。また、2002年には旧往還道沿いを中心に19・8㌶が国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された。

 縁起物の「一富士、二鷹、三茄子」の意匠を散りばめていたり、「黒字」にかけて壁を黒くしたりと、縁起を担いだ内装が面白い堺屋(旧木下家住宅)の「離れ座敷」や、毎年8月13~15日には幽霊画を開帳する正福寺など、多くの見どころがある八女福島。

 地元の食材を中心にこだわりの食材を使用する「元気食堂 楽ZEN サヘホ」や、夕方には行列ができるという唐揚げやローストチキンなどを販売する「鳥藤」など、グルメスポットも充実している。

 UNAラボラトリーズが実施する「クラフトの町・八女福島の生業めぐり」では、地域の成り立ちや歴史を学びながら、八女福島の伝統的な仏壇作りを行う「緒方仏壇本店」と、1836年創業の提灯屋「伊藤権次郎商店」の見学が可能だ。

統一名称は大正から 名付けたのは許斐久吉

名称「八女茶」が生まれた「矢部屋 許斐本家

 全国的に知られる「八女茶」は、1423年に栄林周瑞禅師が明から持ち帰った茶の種をまき、製法を伝授したのが始まりとされている。その後、江戸末期に茶が輸出品になってから、長崎の貿易商らがアメリカ、イギリスに日本茶を直接輸出するようになると、同地方の茶も輸出商品として注目されるようになった。

  一方で一般的に「八女茶」という名称で呼ばれるようになったのは、1925年から。茶商「矢部屋 許斐本家」の9代許斐久吉が「八女茶」と名付けたのち、10代久吉 (当時の八女郡茶業組合長)が同地方の蒸製緑茶の特産化として「八女茶」の統一名称を提案し、満場一致で可決されたことでその名が広がった。同店では茶葉を炭火で焚き、丈夫な八女和紙の上で丹念に焙煎した「焙炉式八女茶」や「和紅茶」などを購入することができる。

 茶に関するさまざま体験を楽しみたい人には、八女市星野村にある「茶の文化館」がおすすめ。

 館内では、石臼を回して約2㌘の抹茶を碾く「石臼抹茶碾き」や、「手揉み緑茶づくり」、「ほうじ茶作り」など、さまざまな体験メニューを取りそろえている。

しずく茶体験

 同館ならではの体験「しずく茶」は、蓋つきの茶碗を用いて八女伝統本玉露を味わう。最初に本玉露の甘くまろやかな味わいをほんのひとしずくに凝縮し、感じる。その後お湯の温度を徐々に高めることで、味わいが変化していく様を楽しみ、最後に豊富な栄養が残る茶葉をだし醤油や岩塩などで食べる。

 このほかモニターツアーでは、広さが約70㌶ある茶畑「八女中央大茶園」の見学や、「星野製茶園」の山口真也氏(茶審査技術十段)によるお茶のレクチャーなどを通じ、五感で八女茶の魅力を学んだ。