〈観光最前線〉eスポーツ特化型ホテル来春開業

2019年10月22日(火) 配信

外観イメージ

 近年、経済産業省が推進するなど、国も成長分野として注目する「eスポーツ」。「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームの対戦を、スポーツ競技として捉えたものだが、この「eスポーツ」に特化したホテルが2020年春、大阪日本橋に開業する。

 国内初のeスポーツ特化型ホテル「e―ZONe~電脳空間~」は、サンユー都市開発(大阪市)が「泊まれるeスポーツ施設」をコンセプトに建設。建物は地下1階、地上8階建て。1―3階がゲーミングフロア、4―8階が宿泊フロア(全94ベッド)で、地下1階はシャワーブースとなる。いつでも眠れる環境で、心ゆくまでゲームを堪能できるというわけだ。施設内には最大71席のハイスペックPCを設置。実況配信設備も整えるという。

【塩野 俊誉】

HIS、大阪開催のツーリズムEXPOに出展 「H.I.S.でHONA,ITTEKIMASU!!」をテーマにハワイ行き航空券当たる企画も

2019年10月21日(月) 配信

HISがブース出展

 エイチ・アイ・エス(HIS)は10月24日(木)~27日(日)、インテックス大阪で開かれる世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2019大阪・関西」に出展する。ハワイ行き航空券が当たる企画を用意するほか、旅行会社ならではの驚きある旅行の提案をし、ブースで楽しみながら旅行へのきっかけを作ってもらえるよう後押ししする。

 ブースでは、「H.I.S.でHONA,ITTEKIMASU!!(ほな行ってきます!!)」をテーマとし、「アンナン」「コンナン」「ドンナン」3つのコーナーを展開する。

ツーリズムEXPOジャパン2019大阪・関西の詳細は下記から

アンナン・・・2人1組で勝負 早押しクイズコーナー

※画像はイメージ

 世界の名所を3択から当てる早押しクイズ。 勝者にはHISオリジナル「スマートフォン防水ケース」をプレゼントする。「全世界に支店があるグローバル企業だからこそ、現地情報の質・量が豊富です。お客様の『アンナ所へ行きたい』を叶えます」(同社)。

コンナン・・・Twitterリツイートコーナー

※画像はイメージ

 世界中のHIS現地支店スタッフがおすすめする「コンナンどうでしょ?」旅行プランを紹介する。「H.I.S.関西」のTwitterアカウントをフォローし、旅行プランツイートをリツイートして人から抽選で2人に、ハワイ行き航空券をプレゼントする。

ドンナン・・・ガチャガチャコーナー

 スタッフの旅のアイデアが詰まったガチャガチャを用意。 なかには、旅行に使える1000円割引クーポンやバスツアーに行ける「大当たりガチャ」も入っているという。

 一方、3つのコーナーとは別に、旅行情報を発信しているLINE@「H.I.S.大阪エリア」アカウントの登録で、HISオリジナルロゴが入ったスパバッグをプレゼントする。

函館の路面電車でスイーツを 路地裏街歩きも 「函館スイーツ電車」

2019年10月21日(月) 配信

函館スイーツ電車

 函館スイーツ推進協議会は10月26日(土)~11月10日(日)の土日6日間限定で、函館市街地を走る路面電車の車内で特製スイーツを味わい、路地裏のカフェや歴史スポットを街歩きガイドと巡る特別企画ツアー「函館スイーツ電車」を開く。

 国際貿易港としての開港以来、いち早く西洋文化を取り入れた函館は、洋菓子文化や菓子作りの古い歴史を持つ。近年では老舗の有名店から隠れた名店がひしめく「スイーツ激戦区」として注目を集めており、同地を訪れるきっかけにしてもらおうと、同協議会とJTB北海道事業部函館オフィスが連携し、共同で企画・実施する。

市電を模した箱に入れられるオリジナルのタルトと和菓子

左から「ふうげつどう」のタルト2種と「はこだて柳屋」のタルト、スイーツBOX(イメージ)

 路面電車の車内で味わえるスイーツは、市内から厳選した和洋菓子店7店が、このツアーのためだけに考案したオリジナルのタルト4種と和菓子1種。函館市電を模したデザインの箱、「スイーツBOX」に入れて提供する。

レトロな外観の「アミューズメントトラム501号車」

運行車両として使われる「アミューズメントトラム501号車」

 レトロな外観が人気の貸切専用車「アミューズメントトラム501号車」を運行車両として使う。車内には長椅子の座席前に長テーブルが設置されており、車窓からは街並みや秋景色も楽しむことができる。

 途中下車後の街歩き観光では、函館の街を知り尽くした地元ガイドが、通常のツアーではなかなか訪れることのできない歴史スポットや隠れ家カフェを案内する。

進行コース概要

「谷地頭コース」運行日:10月26日(土)、11月3日(日)、9日(土)

 函館駅前を出発し、十字街を経て谷地頭電停で折り返す「谷地頭コース」では、谷地頭電停で下車後、函館山山麓の樹林に囲まれた函館八幡宮や谷地頭温泉、住吉ポンプ場、海を望むカフェなど、海と山に囲まれた知られざるスポットを散策する。

「湯の川コース」運行日:10月27日(日)、11月2日(土)、10日(日)

 函館駅前を出発し、五稜郭公園前を経て湯の川電停で折り返す「湯の川コース」では、湯の川温泉発祥の地と言われ360年もの歴史を持つ湯倉神社や旧戸井線跨線橋、湯川銀座通りなど歴史情緒あふれるエリアを巡る。

函館スイーツ電車 開催概要

催行日:2019年10月26日(土)、27日(日)、11月2日(土)、3日(日)、 9日(土)、 10日(日)

ツアー時間:午前9:30函館駅西口集合 午前10:00出発~正午帰着予定

所要時間:約2時間(市電乗車と街歩きを含む)

発着場所:函館駅西口前

ツアー料金:1人2500円(税込)※4歳未満は無料

募集人員:各20人

予約方法:

・電話予約(JTB函館オフィス TEL:0138-56-1711)

・インターネット予約(JTB国内オリジナルツアー申込サイト たびーと)

企画協力:函館スイーツ推進協議会

旅行主催:株式会社JTB北海道事業部

スイーツ提供店:五島軒、ジョリ・クレール、ふうげつどう、はこだて柳屋、スイーツギャラリー北じま、菓匠ゆめや、和創菓ひとひら(スイーツ提供店は日程により異なる)

※函館スイーツ電車のご乗車には事前予約が必要。

※定員に達し次第受付終了。

温泉×漫画×ドローン 飛騨まんが王国にドローンパーク開業

2019年10月21日(月)配信

飛騨まんが王国ドローンパークポスター

 岐阜県飛騨市にある観光施設「飛騨まんが王国」は2019年10月21日(月)、敷地内でドローンを自由に飛ばせるエリア「ドローンパーク」をオープンした。昨年7月にオープンした「飛騨流葉ドローンパーク」に続き、市内2つ目の専用飛行場。

ロゴマーク

 「飛騨まんが王国ドローンパーク」としてオープンしたエリアは、元々スキー場であったため、斜面は東京ドーム1個分より広く、リフトも撤去されているので邪魔する人工物がない。斜面でのドローン操縦は操縦技術が必要になり、操縦訓練にも最適。利用料は無料(要予約)だが、ドローンを充電する場合は別途施設入館料が必要となる。

 さらに、同パークは冬の利用も可能。ドローンに不向きであると言われている冬に、白銀の冬景色の撮影が挑戦できる。冷えた体とバッテリーは、施設内にある温泉宿泊施設「おんり~湯」の温泉で満喫し、温まることもできる。

飛騨まんが王国の館内

 飛騨まんが王国は、まんが図書館や温泉、宿泊施設を含む複合施設。まんが図書館には約4万2千冊の蔵書があり、入館料のみで1日楽しむことができる。温泉宿泊施設「おんり~湯」では、食事や温泉、宿泊とゆったりと過ごすことが可能。昨年夏からは、車泊専用駐車場「RVパ~ク」も設置され、鮎釣りやキャンプカーでの宿泊客にも好評を得ているという。

「飛騨まんが王国ドローンパーク」概要

飛騨まんが王国の外観

名称:飛騨まんが王国ドローンパーク

オープン期間:2019年10月21日(月)~2020年4月21日(火)

住所:〒509-4542 岐阜県飛騨市宮川町杉原116

利用可能時間:午前10:00~午後5:00(最終受付は午後4:00)

定休日:木曜日(飛騨まんが王国に準じる)

予約方法:メール・FAX・楽天AirMap

公式ホームページ:

荷物預かりサービス「ecbo cloak」、カワサキハロウィン2019の公式クロークを担当

2019年10月21日(月)配信

ecbo cloakが「カワサキハロウィン」の荷物預かり所を提供する

 荷物一時預かりシェアリングサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」を運営するecbo(工藤慎一社長)は、2019年10月26日(土)、27日(日)に神奈川県川崎市で開かれる日本最大級のハロウィンイベント「カワサキ ハロウィン 2019」の「カワハロ・ランウェイ」・「ハロウィン・パレード」で、公式クロークとして参加者の手荷物を預かるサービスを提供する。

 今年で23回目を迎える「カワハロ」は、総動員数約12万人、ハロウィン・パレード参加者は2000人超にも及ぶ日本最大級のハロウィンイベント。年々増加する動員数に対し、荷物預かり所や更衣室の確保が課題となっていた。こうした課題に対し、昨年から国内のさまざまなイベントで荷物預かりを実施してきたecbo cloakが、このたび「カワハロ」の公式クロークを担当することになった。

 このほか、周辺の一部ecbo cloak加盟店では着替えスペースの提供も実施する。

ecbo cloakの利用方法

 周辺のecbo cloak加盟店とも連携し、参加者の手荷物を預かる。一部店舗では、仮装をする参加者向けに、荷物預かりサービスと合わせて着替えのできるサービスも提供する。

公式クローク概要

導入窓口:ラ チッタデッラ クラブチッタ前特設会場

(上記マップ、クロークサービス参加店リスト6番、メイン会場LA CITTADELLA内 CLUB CITTA向かい)

預かりサービス提供日:2019年10月26日(土)~27日(日)

荷物の預かり時間:午前9:00~午後10:00

荷物の預かり可能個数:200個

利用料金:

 45リットルのビニール袋1枚分/スーツケース600円(税込)/個・日

当日予約:可能

複数日予約:不可

ecbo cloak店舗ページ:

エクボクローク × カワハロ2019 限定キャンペーン

 公式クロークでは、ecbo cloakアプリかwebサイトから、公式クローク「ラ チッタデッラ クラブチッタ前特設会場」を予約し、仮装をして荷物を預けに来た人に、周辺のecbo cloak加盟店で利用できるお得な限定クーポンをプレゼントする。

 そのほか、周辺の荷物預かり並びに着替えスペースを提供するecbo cloak店舗の詳細、キャンペーンの詳細は以下のリンクから。

※基本的にecbo cloakの利用は、同名アプリかwebサイトから登録・予約が必須。事前予約の客が優先となる

※ecbo cloakの決済はVISA、MasterCard、American Express、JCBのカード類のみ利用できる。ただし期間中は「ラ チッタデッラ クラブチッタ前特設会場」のみ、予約なしでも当日現金払いで利用できる

※予約あり(ecbo cloak利用/クレジットカード決済)と予約なし(現地で現金決済)で決済方法が異なる

※スペースに限りある。キャパシティを超えた時点で新規の預かり受付終了となる

※一度預けた荷物を、途中で取り出すことはできない

※着替え利用については、実施店舗で別途1千円を支払う必要がある

「カワハロ」のイベント詳細はこちら:

岩手県・平泉レストハウス 「プロが選ぶ観光・食事施設100選」で第4位入選

2019年10月21日(月) 配信

平泉レストハウス全景

 世界文化遺産の平泉・中尊寺門前のお休み処です。2018年12月発表の旅行新聞新社主催「観光・食事施設100選」で第4位に入選しました。ユネスコの無形文化財にも登録された郷土料理の「もち料理」でおもてなしいたします。復元図や模型などにより、失われた平泉文化を紹介する「平泉文化史館」も併設しています。各種電子マネーをご利用いただけるほか、一部のカードで自国通貨建て決済が可能です。またATMも設置しました。更にタブレットを利用した翻訳サービスも導入し、外国からのお客様をおもてなしいたします。

 2階「レストラン源(GEN)」は、いわて地産地消レストランの最高位に認定され、肉質日本一に何度も選ばれた「前沢牛」を始めとした、岩手の美味しい食を存分にご堪能いただけます。11月1日~20日までの期間限定で、岩手の最高級ブランド米「金色の風」キャンペーンを実施。一番人気の「いわて黄金ランチ」の魅力も倍増します。

 大型バス50台、乗用車200台が収容可能な大駐車場も完備しています。

売店の全レジで免税対応可能

売店の全レジで免税対応可能

 売店は岩手県内でも有数の規模を誇り、岩手をはじめ東北の名産品が揃います。本年10月より全レジで免税対応が可能となり、海外のお客様はもとより、国内のお客様もスムーズに買い物をお楽しみいただけます。

施設概要

住所:〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字坂下10-7
電話:0191-46-2011
FAX:0191-46-2088

北海道、函館市がそれぞれ連続で1位。地域ブランド調査2019発表

2019年10月21日(月)配信

北海道観光で近年人気のジュエリーアイス(豊頃町)

  ブランド総合研究所(田中章雄社長、東京都港区)がこのほど発表した「地域ブランド調査2019」で、北海道、函館市がそれぞれ連続で1位となった。国内1千の市区町村及び47都道府県を対象に、認知度や魅力度、イメージなど全84項目をインターネットを通じて調査し、まとめた。今年で14回目の実施(年1回実施)だ。

 全国で最も魅力的な都道府県は北海道となった。北海道は2009年に都道府県を調査対象に加えて以来11年連続で1位をキープしている。市区町村は函館市が53.7点で2年連続6度目の1位となった。2位は前年3位の札幌市、3位は前年2位の京都市が続いた。

 近年の傾向として、市区町村の魅力度が全体的に上昇している。地方創生への取り組みが本格化し始めた15年の魅力度平均点は6.6点だったが、以降平均点は上昇。19年は9.0点と、調査対象に町村区を加えた2007年以降最も高くなっている。とくに下位の上昇率が高く、調査対象全体の魅力度上昇が明らかになった。その他、令和ゆかりの地・太宰府市の各項目で点数が上昇、15年以降魅力度が低下していた箱根町の魅力度が再度上昇するなどしている。

<都道府県の魅力度ランキング>
順位  都道府県名  魅力度
 1( 1) 北海道    61.0(59.7)
 2( 2) 京都府    50.2(52.2)
 3( 3) 東京都    43.8(41.9)
 4( 4) 沖縄県    40.4(41.2)
 5( 5) 神奈川県   34.5(36.7)
 6( 7) 大阪府    32.9(31.8)
 7( 6) 奈良県    30.0(32.6)
 8( 8) 福岡県    29.6(28.1)
 9(11) 石川県    25.4(25.7)
10( 9) 長野県    24.8(26.4)

<市区町村の魅力度ランキング>
順位  市区町村名  魅力度
 1( 1) 函館市    53.7(50.0)
2( 3) 札幌市    52.9(46.8)
3( 2) 京都市    51.0(48.1)
4( 4) 小樽市    48.0(45.5)
5( 5) 神戸市    44.9(41.5)
 6( 6) 横浜市    44.2(40.7)
 7( 8) 鎌倉市    43.1(39.7)
 8( 9) 金沢市    42.2(39.3)
 9( 7) 富良野市   40.8(39.9)
10(10) 仙台市    39.3(35.5)
10(11) 日光市    39.3(34.3)

※( )内は2018年調査結果

地方創生以降、全体的に魅力度上昇が顕著

 1千市区町村の魅力度平均点が2019年は9.0点と、調査対象に町村区を加えた2007年以降過去最高点となった。東日本大震災のあった11年(7.6点)から14年(6.5点)にかけて平均点は下降傾向だったが、地方創生への取り組みが本格化し始めた15年以降、魅力度の平均点は徐々に上昇。とくに18年以降は平均点の上昇が顕著となっている。2015年(6.6点)と2019年(9.0点)を比較すると点数が36.4%伸びていることになる。

 15年と19年の魅力度の結果を順位帯別の平均点で比較すると、1位から100位までの市区町村の平均点は15年の23.7点から2019年には27.6点と3.9ポイント増加。上昇率は16.5%増となっている。他方、801位から1千位の平均点は2015年の1.1点から19年には2.6点と1.5ポイント増えたが、上昇率でみると136.4%増と大きく上昇している。同様に他の順位帯の平均点を比較すると、すべての順位帯での平均点が上昇しており、とくに順位が低い層になるほど上昇率が大きくなる傾向となっている。

令和ゆかりの地 太宰府市の各項目が上昇

 19年5月に改元された新元号「令和」の典拠となる歌のゆかりの地とされている太宰府市の各項目の点数が上昇している。認知度は前年37.2点(128位)から45.3点(50位)に8.1ポイント、情報接触度は前年27.1点(147位)から37.9点(51位)に10.8ポイントと、それぞれ大幅に上昇。過去10年で最も点数が高くなるなど、同市の周知性が高まっている。対して魅力度も前年19.0点(77位)から27.5点(41位)と上昇し、12年の自己最高位42位を更新している。

 同市は、居住意欲度が7.8点(95位)から9.5点(66位)、産品購入意欲度が30.4点(93位)から33.3点(61位)と各項目の点数および順位が上がっているが、とくに、観光意欲度で30.0点(93位)から36.3点(40位)と大幅に点数・順位を伸ばしている。

箱根町の魅力度が再び上昇

 魅力度が前年から最も上がったのは箱根町で、27.0点(28位)から36.6点(13位)と9.6ポイント上昇した。そのほかの項目では、観光意欲度が38.9点(24位)から47.3点(5位)と大きく順位・点数を上げている。

 同町の過去10年の魅力度推移をみると、14年までは30点台で推移していたが、火山性地震の活発化等に伴う噴火警戒レベルが引き上げられた15年には25.1点に大きく点数が低下した。以降、20点台後半で推移していたが19年に大きく上昇し、14年以前の点数水準に回復した。

 ただし、年代別で結果をみると14年以前と19年では同町を魅力的と評価する属性には変化がみられる。14年以前は若年層の魅力度は低く、高年齢層の魅力度が高い傾向にあったが、15年以降20代の魅力度が上昇、19年は若年層、高年齢層の2極で魅力度が高まる結果となっている。

大阪府が魅力度6位で過去最高位

 都道府県結果では、大阪府が6位と自己最高位、居住意欲度でも4位と自己最高位となった。その他の結果では、「2025大阪万博」(18年11月決定)や、今年6月に実施されたG20首脳会議などに関連性のある地域イメージ項目「国際交流の地域」が2位に上昇。今年7月に世界文化遺産登録が決定した「百舌鳥・古市古墳群」に関連して、地域コンテンツの認知項目「世界遺産や日本遺産」で前年22位から15位に順位を上げた。

調査内容

 「地域ブランド調査2019」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、06年にスタートし、今回が第14回目。調査対象は全792市(2019年4月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な185の町村を加えた計1千の市区町村、そして47都道府県です。各地域に対して魅力度など全84項目の設問を設け、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化した。

<調査概要>
調査方法:インターネット調査
回答者 :
 20-70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した。
有効回収数:31,369人
 ※1人の回答者は20の地域について回答。したがって、地域ごとの回答者数は平均で約591人
調査対象:全国1千の市区町村(全792市※+東京23区+185町村)と47都道府県
 ※2019年4月時点の全市。同年5月に市名変更を行った「丹波篠山市」は旧市名「篠山市」で調査を実施。
調査時期:2019年6月24日(月)-7月11日(木)
調査項目:
 認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)、地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など16項目)、訪問経験(「行楽・観光のため」など16項目)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など16項目)、まちのイメージ(「歴史・文化のまち」など14項目およびイメージ想起率)、産品購入意欲、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)…計84項目

〈旬刊旅行新聞10月21日号コラム〉景観と防災 巨大な壁もいつか陳腐化する運命に

2019年10月21日(月) 配信

日本各地で見られるコンクリートの堤防(写真はイメージ)

 大型の台風19号がもたらした被害の状況が、今も全国各地で拡大しており、心を痛めている。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
 
 海や山、川など自然環境と共存している旅館・ホテルや、観光施設、運輸機関などの被害も、SNS(交流サイト)などを通じて報告され、1日も早い復旧・復興を願っている。
 
 今回の台風の雨量は想像を超えた。神奈川県の箱根などは観測史上最高値に達し、未曾有の災害となった。千曲川(長野県)や那珂川(茨城県)など大きな河川が多発的に決壊した。東京都内でも多摩川が氾濫するなど、大きな衝撃を与えた。総務省消防庁が17日に発表した災害状況によると、64河川111カ所が決壊し、浸水被害は3万3616棟に上るという。
 
 想定を超える水害が各地で発生したために、一部地域では、「景観と防災のための護岸工事のどちらを優先させるか」で対立する場面も出てきた。川や海の堤防を高くすれば、水害の危険性は低くなるが、景観の悪化は避けられない。
 
 川は「生き物」である。太古の昔から、大雨が降れば川は氾濫し、より低いほうに流れ、その姿を変えてきた。しかし、近代はコンクリートの堤防で川の流れを固定したため、川底は上がり続け、堤防も高く、高く築かれていく。このため、一度氾濫すると、川底よりも低くなった住宅地は大被害となる。
 
 美しい自然景観と防災のための護岸工事のどちらを優先させるかは、今後観光業界にとって、真剣に考えなければならない問題である。
 
 「犬と鬼―知られざる日本の肖像」を執筆した東洋文化研究者のアレックス・カー氏は、日本の海岸や川の護岸ブロック、山肌を覆うコンクリートの美的センスの欠如を痛罵した。共感できる部分も多い。しかしながら、その「みっともない姿」は、山岳地が大部分で、欧米のような広大な平地の少ない日本では、度重なる自然災害から身を守るため、「美観よりも生存を優先させた」なりふり構わぬ生身の姿でもあるのだ。
 
 東日本大震災が発生したときも、大津波が広範囲に襲った。岩手県宮古市の田老の防潮堤を津波が超えた。原子力発電所を抱えるエリアなど、多くの地域で従来よりも高い防潮堤の建設が続く。美しい海を眺める景観よりも、ハード面での防災、減災を高めることを優先している。さまざまな議論があったうえでの地域の人々の決定であり、是非の判断はできない。
 
 中国の万里の長城は、北方の異民族の侵入を迎撃するために築かれた。日本や世界各地に残る城の石垣や城壁も、敵兵の侵入を阻止するために土木技術が進歩し、今となってはその壮大さに美を感じる。東西冷戦時代にはベルリンの壁が築かれた。戦争や自然災害の脅威から身を守るために、人類は大きく高い壁を築いてきた歴史がある。現在も、密輸や密入国が深刻化しているメキシコとアメリカの間に壁は築かれている。
 
 目下の日本の大きな「敵」は、異常な勢力で容赦なく来襲する自然災害である。自然の猛威に立ち向かい、人々を守る殺風景な壁も、見方を変えれば美しく見えなくもない。壁はその土地、その時代の文化の様相である。しかし、いかなる巨大な壁もいつか人類の叡智によって、陳腐化する運命にあると信じたい。
(編集長・増田 剛)

 

【特集No.537】旅のユニバーサルデザインアドバイザー 2020年4月、新資格創設へ

2019年10月21日(月) 配信

 「旅によってユニバーサルデザインの世の中を創ろう!」と、日本国際観光学会福祉観光研究部会(島川崇会長)と日本ケアフィット共育機構(畑中稔代表理事)、JTBトラベル&ホテルカレッジ(山村晋一校長)は2020年4月に、新たな資格「旅のユニバーサルデザインアドバイザー」を創設する。旅行会社の社員や、観光系大学・専門学校生らを主な受講・受験対象とし、すべての人々の幸福を追求する「福祉」を、観光から推進していく試みが始まる。

【増田 剛、木下 裕斗】

 超高齢化社会を迎え、旅のユニバーサルデザインを推進していくことは急務となっている。

 NPO法人や各自治体もそれぞれに取り組むなか、「旅行会社の福祉への取り組みは遅れている」と、日本国際観光学会福祉観光研究部会の島川崇会長(=東洋大学国際観光学部国際観光学科教授)は指摘する。その主な原因は「事故などのリスクを恐れる担当者の“心のバリア”がある。この心のバリアを除去したい」と力を込める。

 2000年にスタートした「サービス介助士」資格は、高齢者や障害者が外出した際、事業者などが安全・安心におもてなしができるように、介助技術を習得した人材を育成することが目的だ。現在、全国で約17万人が取得している。

 鉄道やホテル、航空関係など多くの観光事業者が導入している一方、旅行会社の取得は少ない。

 「旅行会社は介助する仕事ではないから」というのが主な理由だ。「添乗員が1人のお客に付き切りになると、旅程管理できない」という問題もある。鉄道やデパート、銀行などは限られた時間と空間で接客するが、旅行は場所も時間も限られていないため、及び腰になる傾向が強かった。

 日本国際観光学会と、「サービス介助士」などの資格を認定授与する日本ケアフィット共育機構、そして人材育成の現場であるJTBトラベル&ホテルカレッジの3者がスクラムを組み、新資格「旅のユニバーサルデザインアドバイザー」の立ち上げに動き出した。

 「旅によって、世の中のユニバーサルデザイン化を推進していきたい」という想いを共有し、20年4月に創設する。受講・受験者は旅行会社の社員をはじめ、観光系大学や専門学生を主な対象としている。…

【全文は、本紙1773号または10月28日(月)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

〈観光最前線〉大洗町とアニメのコラボレーション

2019年10月20日(日) 配信

売店の一角にあるガルパンコーナー

 今春入社してから初めての出張として8月末、茨城県を訪れた。2泊3日で県内のホテルやドライブイン、役所などを回った。

 なかでも印象に残っているのは海岸沿いに位置し、あんこう鍋や生シラスが名物の大洗町だ。

 同町が舞台の人気アニメ「ガールズ&パンツァー」のキャラクターのパネルが町内のいたるところに置かれており、話を聞くとホテルや飲食店など店舗ごとにそれぞれ担当のキャラクターがいるそうだ。

 ほかにも、取材したホテルの売店の一角にアニメのグッズが置かれているなど、町ぐるみで力の入ったコラボレーションが行われていた。

 明日から3連休。休日の過ごし方として興味を持ったアニメの鑑賞も面白いかもしれない。

【野田 雄】