台湾向け越境EC事業を開始、台湾人目線に特化

2017年12月5日(火)配信 

商品紹介イメージ

台湾・香港向けの訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を運営するジーリーメディアグループは2017年12月1日(金)から、Webサイト「Michi Cafe」内に越境EC(電子商取引)の決済カートシステムを導入した。今回はBENLY(中瀬浩之代表)とスターフィールド(星野翔太代表)との提携で実現。越境EC事業をスタートし、台湾人に向け日本の商品や文化の認知拡大を目指す。

 同事業の特徴は越境EC専用のモールを新設せず、商品紹介記事を従来のミチカフェサイト内に決済カート付きで掲載する点。記事はネイティブの台湾人記者が取材し作成する。取り扱う商品は、日本の食品やお酒などの「地元のもの」や「美容品」、「日用品」などを予定。訪日旅行を検討している台湾人に向けて、商品の告知をはかることができる。訪日中の旅行客に対しての訴求、訪日後の観光客には、さらなるサイト活用促進が可能。「旅マエ・旅ナカ・旅アト」を一貫してアプローチする。

越境EC市場は1兆円を突破

 訪日外国人による爆買が落ち着き、現在は越境ECが注目されている。経済産業省が2017年に発表した「電子商取引に関する市場調査」で、中国人向け越境EC市場は1兆円を突破し、規模は拡大している。

 「そのなかで、とくに注目すべき市場が台湾・香港」(同社)。訪日香港・台湾人の訪日リピート率は世界1位。その消費額は世界2位の8192億円(台湾5245億円、香港2947億円)となっている。 

 同社の「ECサイトでの買い物に関する調査※」で、50%以上の人が、日本旅行で手に入らないような「日本国内の通販商品」、「特定の地域限定の物産」であれば、越境ECサイトで買いたいと回答。台湾における越境ECのニーズの高さがうかがえる。(※今年10月に台湾人・香港人3275人に実施)

ネイティブがゼロから作る記事コンテンツと、台湾人目線の商品選定

 「ラーチーゴー!日本」は毎月80万人以上に利用される、台湾・香港最大の日本観光情報メディア。日本語の翻訳ではなく、すべて台湾人の編集者・ライターがゼロから取材・執筆。

 日本人が伝えたいことを「台湾人の知りたい」内容に変換し、「台湾人目線」で記事を発信しているのが特徴だ。Facebookページのファン数は61万人を超え、20~30代女性に圧倒的な人気を誇る。

 「商品選定に関しても、『本当に台湾でニーズがある商品なのかどうか』をネイティブの視点で精査し、よりローカルに根ざした商品を選定する」(同社)。

「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」

 「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」は、台湾人・香港人(繁体中国語圏)向けに、日本での遊び方、食、買い物に関する内容を中心にさまざまな日本の情報を発信している、日本観光情報サイト。月間約600万PV、111万ユニークユーザーのサイトに加え、61万人以上のFacebookファンを獲得。両地域において非常に高い知名度と人気を持つインバウンドメディアだ。2011年のサービス開始以来、北海道、東北、東京、北陸、関西、中部、山陽山陰、四国、九州、沖縄などの10エリアを開設。各地域で訪日台湾人・香港人観光客を呼び込みたい企業や自治体、公共交通機関、団体などと連携し、地元の魅力を紹介している。

金沢市がデジタルマーケティングに注力

2017年12月5日(火) 配信

金沢市はハピログ社と提携し、観光客の動向調査にデジタルマーケティングの手法を導入した

観光客の動向調査にデジタルマーケティングの手法を導入することで、作業の簡易化や集客増加を期待できる。金沢市(石川県)は来年2月まで、スマートフォンからポストカードを送る仕組み「posto.jp」を活用し、来訪者の属性や動向を調べる。ホスピタリティ向上やリピーター獲得も目指す。

 市は、フェイスブックの投稿や写真を素材にフォトブックを作成するハピログ(中林秀仁代表)と提携。金沢能楽美術館など、15の文化施設で、自撮り写真入りのポストカードを無料で、世界中に郵送できる仕組みを整えた。送付に際し、旅行者はユーザー属性や市内での行動情報、満足度に関するアンケートに答えることを求められる。

 ユーザーは旅の思い出をポストカードとして保存することができ、市はユーザーの氏名や住所、訪問先、満足度など、マーケティングに利活用可能な情報を得られる。市は今後、蓄積したデータをもとに、おもてなし品質の向上や反省点の洗い出し・改善に取り組む構えだ。

 従来の動向調査では、来訪者に直接聞き取りを行うケースが多く、人件費や母体数の確保が課題として挙げられていた。「posto.jp」では、施設を訪れたユーザーが直接、手持ちのスマートフォンからアンケートに答えるため、作業が格段に簡素化された。

 市とハピログは、15の文化施設にQRコード付きのチラシを事前に用意。ユーザーはコードを読み取ることで、位置情報の確保とポストカードの作成、アンケート回答を行える。アプリのダウンロードも不要なため、スマートフォンの機種やOSも問わない。一連の作業終了後、ポストカードは自動的に発送される。ユーザーの知人友人にも送付できるため、観光地の情報拡散も期待でき、新たな来訪者獲得も望める。

「posto.jp」の利用が可能な施設一覧

  • 金沢蓄音器館(尾張町)
  • 泉鏡花記念館(下新町)
  • 金沢文芸館(尾張町)
  • 寺島蔵人邸(大手町)
  • 徳田秋聲記念館(東山)
  • 安江金箔工芸館(東山)
  • 金沢卯辰山工芸工房(卯辰町)
  • 金沢能楽美術館(広坂)
  • 金沢ふるさと偉人館(下本多町)
  • 金沢くらしの博物館(飛梅町)
  • 金沢市老舗記念館(長町)
  • 前田土佐守家資料館(片町)
  • 室生犀星記念館(千日町)
  • 金沢湯涌江戸村(湯涌荒屋町)
  • 金沢湯涌夢二館(湯涌町)

「絶メシ」のその後・・・サイト掲載店には行列も!

2017年12月5日(火) 配信 

オリジナルCMで「絶メシリスト」に関する情報を発信

群馬県高崎市が今年9月末に公開したローカルグルメサイト「絶メシリスト」に、多くの反響が集まっている。「絶メシリスト」とは、高崎市民から寄せられた「失うには惜しく、絶やしてはならない絶品グルメ」情報をもとに、プロのグルメライターが厳選した「絶メシ」を紹介しているサイトだ。公開から早2カ月、高崎市民をはじめ、各メディアも注目を寄せているという。

 そこで、高崎市は同取り組みについてもっと多くの人に知ってもらうため、高崎市とつながりのあるクリエイターが集まってオリジナルCMを制作。2017年12月4日(月)から公開をはじめている。

動画URL:

 同CMは、古き良き高崎のローカルグルメを絶やしたくないと、取り組みに賛同した高崎市につながりのある映像制作関係者や、元BOØWYのベーシスト松井常松さんらが集まり制作した。県内のテレビ局や市内の映画館(シネマテーク高崎、高崎電気館)、駅前広場のデジタルサイネージなどで放映されている。

コンセプトムービー概要

長年飲食店を営んできたうえでのドラマを各店の店主が語っている

 同CMは「絶メシリスト」で掲載されている、複数の店舗を店主へのインタビューや調理している姿などを交えて紹介。「うまい店には、物語がある。」というキャッチコピーのもと、店主が長年飲食店を営んでいくなかで生まれたドラマをインタビューで語っている。

タイトル:

絶やすな!絶品高﨑グルメ「絶メシリスト」オリジナルCM

動画内容:

高崎市民から寄せられた「失うには惜しく、絶やしてはならない絶品グルメ」情報をもとに、プロのグルメライターが厳選した「絶メシ」を紹介する、ローカルグルメサイト「絶メシリスト」を紹介するオリジナルCM。

公開日:

2017年12月4日(月)

URL:

大豪篇

オリタ篇

デルムンド篇

ピクルス篇

魚籠屋篇

総集篇

スタッフリスト:

「音楽」:松井 常松(まつい つねまつ):高崎市出身。元BOØWYのベーシスト。

「映像監督」:久家 友哉(くげ ともや):高崎市内の高校卒業。アジアの広告賞で最高賞を受賞した注目の若手監督。

「CMプロデューサー」:田辺 剛(たなべ ごう):高崎市出身。有名女性アーティストのMVのプロデューサーなどを担当。

「CMプロデューサー」:武井 寿幸(たけい としゆき):少年時代によく高崎市へ。 大手飲料メーカーのプロモーション動画等担当。

絶メシリストに対し、ポジティブな意見多数!

高崎市民の回答
高崎市民以外の回答

 絶メシ調査隊が高崎市民と関東在住者に対し「絶メシリスト」についてアンケートを実施。その結果、高崎市民と関東在住者の両者において、同取り組みを知っていた人の9割以上が「良い」と回答。また、同取り組みを知らなかった人も、同取り組みについて説明後に同様の質問をしたところ、8割以上が「良い」との回答をし、非常にポジティブな意見を持っていることが分かった。

市へ愛着を感じている人が約6割に

 さらに、高崎市民に「絶メシリスト」を知った後の市への愛着と誇りについて聞いたところ、約6割がより愛着を感じたと回答し、掲載店舗に足を運んでみたいとの声も多く寄せられた。

同様の取り組みを行うべきとの回答が多かった

  関東在住者に対して、「絶メシリスト」のような取り組みを自身の街でも行うべきか聞いたところ、「した方がよい」という意見が過半数を超える結果となり、同取り組みが高崎エリアを越えて、他地域でも求められていることが分かった。

今年の年越しはよしもと芸人と笑って迎えよう

2017年12月5日(火) 配信

よしもと芸人がカウントダウンを盛り上げる(写真はイメージ)

今年の年越しは、よしもと芸人が送る爆笑ライブで。富士急ハイランドは12月31日(日)、「富士急ハイランドカウントダウンライブ2017」を行う。

 2017年を笑いで締めくくるイベントのMCは、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さん。キングオブコント2017のチャンピオン「かまいたち」、16年チャンピオンの「ライス」をはじめ「尼神インター」や「プラス・マイナス」など大人気のよしもと芸人が次々に登場し、会場を笑いで包む。クライマックスのカウントダウンの瞬間は、盛大な花火と炎の演出とともに会場にいる全員で2018年の幕開けを華やかに迎える。

富士急ハイランドカウントダウンライブ2017

日時:2017年12月31日(大晦日)午後11:00~午前0:15ごろ

会場:富士急ハイランド内 マッドマウス前特設ステージ

料金:無料 ※富士急ハイランドの入園料は別途必要。

出演:
ロンドンブーツ1号2号 田村亮(MC)、かまいたち(キングオブコント2017チャンピオン)、ライス(キングオブコント2016チャンピオン)、尼神インター、プラス・マイナスなど

JTBが7人制ラグビー大会の公式旅行会社に

2017年12月5日(火) 配信

ラグビーを通じたグローバルな交流を創造する

JTBはこのほど、2018年7月20日~22日に米・サンフランシスコで行われる「ラグビーワールドカップ・セブンズ2018 (7人制ラグビー)大会」の公式旅行会社に指定された。同社は、ラグビーワールドカップ2019™日本大会(15人制ラグビー)において、今年3月から日本で唯一の公式旅行会社としての権利を有している。

 今回、新たに日本大会の前年の2018年に開催されるラグビーワールドカップ・セブンズ2018の公式旅行会社の権利を得たことで、両大会での権利を活用し、国内外のラグビームーブメントの盛り上げに貢献していく。

 7人制ラグビーは男女共に、オリンピックの公式競技になっている。15人制の試合時間(前後半40分)に対し、7人制は各7分と短い。そのため、同日に数多くの試合が開催されることなどから日本国内での人気も高まりをみせている。

 今回の大会会場はメジャーリーグベースボールの公式戦が行われるAT&Tパークスタジアム。3日間という短い大会期間に男子24カ国、女子16カ国が参加する。男女共に日本代表チームは既に大会への出場が確定しており、上位進出が期待されている。

 同社は今後もラグビーを通じたグローバルな交流の創造に貢献していく。なお、ラグビーワールドカップ2019™日本大会の公式観戦券付ツアーをはじめとした各種ツアーの最新情報は、JTBスポーツのメルマガで配信している。

無料スマホhandy、DMOと復興支援ホテルと連携

2017年12月5日(火) 配信 

連携画面イメージ。左がhandyホーム画面、右が「 Miyagi Explore」

客室備え付け無料レンタルスマホ「handy」を展開するhandy Japan(勝瀬博則社長)はこのほど、宮城インバウンドDMOとバリュー・ザ・ホテルと連携し、地域情報の発信やPRを始めると発表した。地域情報発信のプラットフォームとして、観光地域づくりを支援する。

 2016年、訪日外国人旅行者が東北に宿泊した割合は、日本全体の1%程度と未だ旺盛なインバウンド需要を取り込めていない。ハンディジャパンは無料無制限の通話やインターネットが利用できるハンディを提供。インバウンドの受入環境整備などの課題解決や、新たな通信インフラの普及をはかっている。今後は宿泊施設に加え、地域との結びつきを強化。魅力的な観光地域づくり、日本の観光立国に資するサービスを展開していく。

  宮城インバウンドDMOは宮城県南4市9町でインバウンド観光インフラ整備などを行っている。バリュー・ザ・ホテルは宮城県・福島県で復興支援6ホテル1714室を運営。今回、ハンディジャパンは取り組み第1弾で2者と協力体制を敷く。

 インバウンド誘致を目的として2018年1月15日(月)から、ハンディを全室に設置するバリュー・ザ・ホテル仙台名取で、宿泊客へ地域情報の発信やPRを行う。同DMOのWebサイト「Miyagi Explore」の提供や、プッシュメッセージによる地域情報の発信をはかる。

 宿泊客は客室内に設置されているスマホのハンディで、国内・国際電話やインターネットを無料無制限で楽しめる。客室だけではなく、外出時にはハンディを持ち歩ける。外でも利用可能で、宿泊客からの問い合わせや、ホテルからの緊急連絡時のツールとして利用することができるようになった。

宮城インバウンドDMO

商号:一般社団法人宮城インバウンドDMO

所在地:宮城県伊具郡丸森町字下滝12番地

設立年月日:2017年3月17日

代表者:代表理事 齊藤 良太、太見 洋介

事業内容:宮城県南4市9町における、インバウンド観光プロモーション業務、インバウンド観光インフラ整備業務、行政が設置する協議会事務局業務、その他関連業務

バリュー・ザ・ホテルグループ 概要

商号:株式会社 バリュー・ザ・ホテル

所在地:宮城県名取市上余田字千刈田555-1

設立年月日:2007年4月4日

代表者:代表取締役社長 高倉 茂

事業内容:宮城県・福島県における復興支援※6ホテル1714室の運営、その他関連事業 ※2017年12月18日開業予定のバリュー・ザ・ホテル楢葉木戸駅前を含む

handyJapan 概要

商号:handy Japan 株式会社

所在地:東京都港区西麻布3-2-1北辰ビル6階

設立年月日:2016年12月2日

代表者:代表取締役社長 勝瀬 博則

事業内容:電気通信事業並びに情報通信サービス、情報処理サービス及び情報サービス、業務モバイル端末などの動産の賃貸

“温泉総選挙2017”、最高賞に「四万温泉」

2017年12月5日(火) 配信

四万温泉が、「温泉総選挙2017」で最高賞を受賞した。四万温泉協会の田村佳之氏(写真・右)が、4日の表彰式で登壇した

四万温泉(群馬県)が、温泉総選挙2017で最高賞を受賞した。12月4日(月)、「仮面女子CAFE P.A.R.M.S」(東京・秋葉原)で行われた表彰式に、四万温泉協会の田村佳之氏(時わすれの宿佳元・代表)が登壇した。

 地域活性化を目的とした「温泉総選挙」。うるおい日本プロジェクトが主催し、環境省と観光庁、内閣府、経済産業省が後援する。今回、2017年7月から10月まで、公式Webサイトなどでの投票をもとに、9部門の受賞地を決定した。

 四万温泉は、女子旅部門で2位となったものの、各宿が協力して行う合同入社式や、離職率低減を目指す地域ぐるみの取り組み「一山一家プロジェクト」が評価され、最高賞である「地方創生担当大臣賞」の受賞につながった。

 来年1月に実施する予定のイベントでは、必要経費をクラウドファンディングで募るなど、先進的な取り組みが続いている。

「今年の一皿」は「鶏むね肉料理」、健康志向を反映

2017年12月4日(月) 配信

2017年、「今年の一皿」は、鶏むね肉料理。受賞式には、鶏肉生産量全国トップを誇る鹿児島県の三反園訓知事(中央)も駆けつけた(2017年「今年の一皿(R)」記者発表会)

ぐるなび総研は12月4日(月)、2017年「今年の一皿」を発表した。大賞は「鶏むね肉料理」。ヘルシーで、疲労回復に効果的な食材が、今年の世相を反映する一皿として選ばれた。

 アスリートが、体づくりの一環として食べるものというイメージの強かった鶏むね肉。疲労そのものを取り除く効果を持つアミノ酸「イミダゾールジペプチド」を豊富に含むことから、健康への関心の高い現役世代や高齢者からの支持を集めている。

 残業時間をめぐる問題など、働き方改善に対する関心が高かった今年。疲労回復を促す「鶏むね肉料理」は、仕事効率化や生産性向上を実現する要素の1つともいえる。美味しさやお洒落など、流行にとらわれない「健康」に着目した、堅実な食材(料理)が大賞に輝いた格好だ。

 ほかのノミネートワードは、「強炭酸ドリンク」(準大賞)、「チーズタッカルビ」(急上昇ワード賞)、「日本茶スイーツ」、「フォトジェニックサンドイッチ」、「Neo日本酒」だった。

「FLIGHT OF DREAMS」展示エリアのスポンサー発表

2017年12月4日(月) 配信

大人も子供も楽しめる空間を目指す(左から友添社長、大川専務、志岐副社長、猪子社長)

中部国際空港(友添雅直社長)は、2018年夏にボーイング787初号機を中心とした複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS」を開設する。同施設の1階部分を展示エリアとし、チームラボ(猪子寿之社長)が全般的なプロデュースを行い、「見る」「読む」に加え、「動く」「触る」「聞く」というインタラクティブな体験ができるコンテンツを配置する。

 これに伴い2017年12月4日(月)に東京都内で会見を実施。全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が、展示エリアのスポンサーになることを発表した。同施設は、米航空機メーカー・ボーイングが寄贈した「ボーイング787初号機(ZA001)の屋内展示をメインとした新複合商業施設で、航空機産業や航空業界について楽しみながら学ぶことができる。同日の会見には、中部国際空港の友添社長のほか、チームラボの猪子社長、ANAの志岐隆史副社長、JALの大川順子専務が出席した。

 ANAはチームラボと共に、ZA001号機実機と空間全体を使ったプロジェクションマッピング「超体感演出(仮称)」と、来場者が描いた飛行機がドーム空間内の空を飛びまわるコンテンツ「お絵かき飛行機(仮称)」を展開する。「超体感演出」では、まるで飛行機が飛んでいるかのような没入感が感じられる“超体感”を演出するほか、「お絵かき飛行機」では、タブレットを使って自身が描いた飛行機を操縦することもでき、楽しみながら飛行機が飛ぶ仕組みを学ぶことができる。

 JALは紙飛行機を折って光のゲート空間に飛ばし、飛行機が「飛ぶ」仕組みの理解を深めるためのコンテンツ「紙ヒコーキを飛ばす(仮称)」と、パイロット・CA・整備士など航空会社の仕事をヴァーチャルで体験することができるコンテンツ「お仕事体験(仮称)」を展開。「紙ヒコーキを飛ばす」では、紙飛行機の飛距離によって、光のゲートの音や色が変化するため、その時その場でしか味わえない演出を楽しむことができるという。猪子社長は「都会に住んでいると、なかなか外で紙飛行機を飛ばす機会はないと思うが、ここでは思いっきり紙飛行機を飛ばして、空間演出を楽しんでほしい」と語った。また、大川専務はJALが次世代に未来を考える機会を提供する「空育」に取り組んでいることについて触れ「まさにFLIGHT OF DREAMSはそれを実現できる場所。1つ上の価値を感じてもらえるようなコンテンツにしていきたい」と意気込んだ。

 そのほか、来年夏の開業に合わせ12月17日(日)には、ボーイング787(ZA001号機)を、現在の駐機場所から約900㍍離れた建設中の同施設内に移動させるイベントを実施する。機体の移動(トーイング)はANA中部空港が実施し、午前11:30ごろから移動を開始する。昼間の移動は日本初の試みであり、志岐副社長は「通常ならば夜中に行う作業を、昼の時間帯にやるということは、世界的にみても画期的なイベントになる。移動の際、壁と翼の感覚が狭いところもあるが、ぴったりと飛行機を納められるように一生懸命技能を上げていく」と述べた。

 さらに、ボーイング787をより深く理解してもらうため、中部国際空港が開港13周年を迎える2018年2月17日(土)には「ボーイング787型機スペシャル見学会」を実施する。運航中の機体を間近で見ることができるほか、ボーイング787型機のJAL現役パイロットによる航空教室も開催される。

 なお、初年度の来場者目標などについては公表していないが、友添社長は「空にまつわるモノを見るなら中部と思ってもらえるように、FLIGHT OF DREAMSを産業観光の起爆剤にしていきたい」とコメントした。

 

 

ハウステンボス増収増益、来夏には無人島開業へ

2017年12月4日(月) 配信  

HTBからテレビ中継で澤田社長があいさつ

 ハウステンボス(HTB、澤田秀雄社長)は12月4日に、2017年9月期(16年10月~17年9月)の連結業績を発表した。HTB単独で、売上高が前年同期比1・9%増の291億5000万円、営業利益が同0・1%増の75億8700万円、経常利益が41・6%の92億7700万円で増収増益だった。

 入場者数は同0・5%の288万人。来夏に開業予定の無人島計画や新たなイベントなどで、来期は3期ぶりの300万人超え、初の売上高300億円を目指す。

 上半期は震災の影響が残っていた一方、下半期で盛り返した。震災の影響が薄れ、8月のナイトプールなどのイベントが功を奏した。今夏は過去最高水準の来場者を集めた。来期は砂浜を用意し、タヒチなどのようなビーチを再現。雰囲気あるプールイベントを予定している。

今夏は入場者数が過去最高水準に

 今後は12月16日開業の「黄金の館」や、変なホテルの3期棟を増設、無人島でのアトラクションなどを計画。日本・世界一や最大級といった目玉を展開していく。

 無人島は今年1月に長崎県・大村湾で取得。AR(拡張現実)を駆使し、自然を生かしたアトラクションなどの構想を練っている。「ジュラシックパークのような面白いパークができれば」(澤田社長)。

無人島 俯瞰

 HTBから船で40分ほどだが、水上に浮かぶ“水上ホテル”での移動も考えているという。来年ゴールデンウイークにプレオープン。来夏に本格的な開業を見込む。

水上球体ホテル イメージ

 来期は入場者数が同5%増で302万人、売上高は同3・5%の301億6300万円、同5・0%増の79億6600万円を見通す。澤田社長は「目標は少し低めに設定したが、社内では再び2ケタ増を目指そうと思っている」と話した。

 一方、同日の会見で澤田社長は「そろそろ若手にHTBを任せていきたい。来期はその体制作りが私の仕事。3年以内にバトンタッチしたい」と、若手経営陣の育成に注力していく考えを示した。

 なお、HTBグループ連結は売上高が同14・8%増の388億5700万円で、営業利益は同3・1%増の77億3900万円、経常利益は60・2%増の99億700万円となり、増収増益となった。

 とくにHTBエナジーは急成長。同社は15年2月に設立し、エネルギー事業を始めた。一般家庭などへ電力の小売全面自由化後に事業を拡大。

 前期は売上が5億7千万円だったが、今期は48億円で同740%ほど急増。来期は100億円を目指し、グループ連結業績に貢献していく考えだ。