2018年7月21日(土) 配信
〈巻頭言〉
日仏友好160年を迎えたフランスでは、日本政府主導による複合型文化芸術事業「ジャポニスム2018―響きあう魂」が始まりました。来年2月まで、仏国内で日本にまつわる多様なイベントが予定されています。そこで今号の特集では、一般的にあまり知られていない「ジャポニスム」の発祥から、今日の変遷までを紐解きました。その他のページでは、ようやく仏語訳がでた「学問のすゝめ」や、文学ファン注目のBUNDANカフェ(東京)、そして山形のマタギなどを紹介しています。全52ページ、読み応えのある号になりました。
(編集長 クロード・ルブラン)
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□特集 「ジャポニスムの変容」

19世紀のヨーロッパに芽生えたジャポニスム。それは、主に浮世絵の影響を受けた芸術の分野から始まり、モードや建築、文学などにも拡がった。その後、20世紀後半にはフランスで漫画ブームが起き、21世紀になると「カワイイ」が文化として認識されるまでに発展。現代のジャポニスムの誕生となる。■「JAPONISMEからJAPONISMESへ」:武蔵大学教授ブリジット小山氏を中心に、ジャポニスム研究の第一人者、ジェヌヴィエーヴ・ラカンブル氏など世界屈指の専門家の協力を得てジャポニスムの歴史を俯瞰的に紹介。■パリとジャポニスム(ガエル・リオ/プチパレ、パリ私市立美術館学芸員)■ナビ派とは(イザベル・カーン/オルセー美術館学芸員)■ラファエル・コランのオブジェ(サリマ・エラル/リヨン美術館学芸員)■クロード・モネと浮世絵(ジュヌヴィエーヴ・エトゥケン/文化・通信省・文献研究責任者)■北斎漫画の世界一のコレクター・浦上満氏にインタビュー。■日本に暮らした風刺画家ビゴー。■テーブルを飾ったジャポニスム(ロラン・ダビラス/アビランド社創業者末裔)■モネの世界を描く日本画家・平松礼二氏インタビュー。■21世紀のジャポニスム、ヨシダキミコ氏のアート(シャルレンヌ・ヴェイロン/美術史博士)■アニメに見るジャポニスム(イラン・グェン)■現代に蘇るジャポニスム、漫画家カミーユ・ムーラン=デュプレ氏インタビュー。
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□〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉相変わらずの熱気、ジャパン・エキスポ

今年も7月上旬にパリ郊外にて、4日間で延べ20万人の漫画・アニメ・ゲーム・コスプレファンたちを動員すると言われるイベントJAPAN EXPOが開催されました。今夏は、フランス中が盛り上がるサッカーW杯と重なりましたが、会場はフランス戦もどこ吹く風、独自の熱気が健在。日本から出展する企業や自治体のブースはクオリティーが高く、イベントに花を添える役割も果たしているようです。例年通り、ZOOM JAPON誌も会場入り口など数カ所で配布。創刊当初の手配りの苦労もすっかり良い思い出となり、今では積極的にピックアップされるようになりました。
フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉









旅行新聞新社が昨年度から開始した「プロが選ぶ水上観光船30選」の初代1位に山形県最上郡戸沢村の「最上峡芭蕉ライン観光」が輝いた。同社の水上観光は、松尾芭蕉が詠んだ句「五月雨を あつめて早し 最上川」でも有名な、日本三大急流の1つ「最上川」を舞台にした舟下りだ。最上川は同一都道府県内を流れる河川としては国内最長で、山形県内では「母なる川」と呼ばれている。魅力について鈴木富士雄代表取締役社長・CEOに話を聞いた。 【飯塚 小牧】


