WILLER EXPRESS、「アク和リウム」チケット付き周遊バス 3日間限定で

2022年9月9日(金)配信

東京レストランバス×アク和リウムキービジュアル

 WILLER EXPRESS(平山幸司社長、東京都江東区)は10月7日(金)・9日(日)・21日(金)の3日間限定で、東京レストランバスとお台場で話題のアク和リウム「UWS AQUARIUM GA☆KYO」のチケット付きプランを運行する。これに先駆けて、9月9日(金)から予約サイト「WILLER TRAVEL」にてランチとディナーの各プランの販売を開始した。

 今回の特別プランは、東京駅からレストランバスに乗車し、食事を楽しみながら東京の観光スポットを巡ってお台場へと向かい、今年7月にオープンしたアク和リウム「GA☆KYO」を楽しむ特別プラン。アク和リウム「GA☆KYO」では、特別プランの参加者限定ガイドが付き、繊細な流木・盆栽・水晶を取り入れた作品や生きたアートである金魚を花魁に見立てた作品など、「和」をコンセプトにした数々のアート作品の解説を聞きながらツアーを楽しめる。

ランチプランの豚肩肉のコンフィ―

 レストランバス車内では、本格的なフレンチを堪能しながら、透明で開閉式のオープンルーフによる開放感と、いつもとは違う高さ約3メートルの目線から、都内の観光スポットを楽しめる。

 ランチプランは運行日が10月7日(金)、21日(金)の2日間、東京駅丸の内口丸ビル前から11:00に出発する。料金は大人1万800円(税込)、小学生以下7800円(同)。

 ディナープランは運行日が10月9日(日)のみ、東京駅丸の内口丸ビル前から17:30に出発する。料金が大人1万3800円(同)、小学生以下1万800円(同)。

ディナープランの牛フィレ肉のローストシャリアピンソース

 どちらのプランも、レストランバス乗車時間は約2時間。出発後、国会議事堂、表参道、東京タワー、レインボーブリッジと食事を堪能しながら都内を周遊する。そして、最終目的地のアクアシティお台場に到着後、アク和リウム「GA☆KYO」のガイド付きツアーとなり、その後は.現地自由解散となる。

 このほか、大切な人との記念日やお誕生日などのお祝いに利用できるオプションサービスとして、デザートプレート(10月限定ハロウィンバージョン)と記念日用ブーケを用意している。記念日プレートへのアップグレードは1600円(同)、記念日用ブーケが3800円(同)。

近畿日本ツーリストCB、日韓交流促進のため 3社での連携協定を結ぶ

2022年9月9日(金)配信

左からDMZENTのSang-HO LeeCEO、近畿日本ツーリストコーポレートビジネスの髙川社長、ワールドふれんどの劉CEO

 近畿日本ツーリストコーポレートビジネス(髙川雄二社長)は9月1日(木)、DMZENT(本社=韓国ソウル城東区)とワールドふれんど(本社=東京都荒川区)とで「日韓交流促進のための連携に関する協定」を結んだ。

 韓国アーティストのプロデュースを手掛けるDMZENTと、同アーティストの日本でのファンクラブを運営するワールドふれんどの3社で連携。エンターテインメント分野で連携し、日韓の文化振興やエンターテインメント市場の活性、人的交流促進、次世代エンターテインメント人材育成などに取り組む。

 近畿日本ツーリストコーポレートビジネスはこれまで、韓国アーティストをはじめとする海外アーティストのファンクラブイベントなどの運営のほか、イベントやコンサートのアクセスツアーなど取り扱ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大につき、従来のようなイベントやツアーの実施が難しい状況のなか、今回連携協定を締結した2社とも連携し、日韓交流の促進に努める方針だ。

 同社らは今後、開催するファンクラブイベントやツアーの実施などに関しては、「KNTエンタメ」ホームページやツイッターにて発信する。

10人に1人豪華宿泊券など当たる 山形の老舗旅館「日本の宿古窯」手がけるプレミアムおせち 9月9日(金)販売開始

2022年9月9日(金)配信

古窯プレミアムおせち三段重

 山形県かみのやま温泉の老舗旅館「日本の宿古窯」は2022年9月9日(金)、グループ旅館のペア宿泊券など豪華商品が抽選で当たる「古窯プレミアムおせち三段重」の販売を始めた。

 例年、高い満足度からリピーターが増え続けている古窯のおせち。2005年に販売を始めてから毎年完売し、これまで通算1万個以上の販売実績があるという。同館が昨年10月、創業70周年を迎えたことから、今回は限定700個のおせちを公式オンラインショップで販売。そのうち70個に「日本の宿古窯」ペア宿泊券やあつみ温泉「萬国屋」ペア宿泊券(各3万5000円相当)などの豪華賞品引換券を封入する。10人に1人が当たる、新年の運試しにぴったりのおせちだ。

 古窯が届けるのは「冷蔵」おせち。冷凍が主流となるなか、冷蔵にこだわり、食材のもつ旨味を最大限に引き出している。おせちの定番料理はもちろん、芋煮や玉こんにゃく田舎煮など山形独自の料理もふんだんに入れ、郷土色も大切にしている。盛り付けの大変な一の重と二の重は盛り付けをした状態で届けられるので、プロの盛り付けのまま楽しめる。三の重は温かいおせちを食べてもらおうと、全て真空パックにお詰めしているので、正月に食べ切れなくても保存が可能だ。

 販売価格は3万5000円(送料・消費税込、10月31日まで早期割引で2000円引き)。お届け日は2022年12月31日(土)。目安人数は4~5人前。

〈旬刊旅行新聞9月1・11日合併号コラム〉第100回「全旅連全国大会」――さまざまな問題に直面した1世紀の歴史

2022年9月9日(金) 配信

 「第100回記念 全旅連全国大会in東京」が9月13日、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)で開催される。

 

 昨年、一昨年は新型コロナウイルスの感染防止のため、大幅に規模を縮小して開催されたが、今年は東京を舞台に、3年ぶりに1000人規模の大会となる。観光政策に影響力を有する多くの国会議員も出席し、現場の声を届ける場となるだろう。

 

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会は100年前の1922(大正11)年に第1回全国大会を開いており、さまざまな問題に直面しながら1世紀の間、宿泊業界の発展に尽くされてこられたことに敬意を表したい。

 

 

 大会テーマは「全旅連SDGs元年 未来の宿づくりに向けて~プラスチックの資源循環と食品ロス対策~」を掲げ、省エネや食品ロスなど喫緊の課題に取り組む決意を、内外に強く表明する機会にしたい考えだ。

 

 本紙は、全旅連100周年を記念して、全旅連の多田計介会長と、旅行新聞新社の石井貞德社長との対談を企画。宿泊業界の歴史を振り返りながら、今後の旅館・ホテルの方向性などについて語り合った。また、14面には、全旅連歴代会長のメッセージ(祝辞)も掲載している。

 

 

 山口英次氏(在任2001~03年)、小原健史氏(同03~07年)、佐藤信幸氏(同07~15年)、北原茂樹氏(同15~17年)の会長経験者が、会長在任時に立ち向かった問題を再度、評価や検証しながら、これからの世代にエールを送っている。

 

 山口氏は、公的宿泊施設やJR駅ホテル建設などの対策に奔走した当時を回顧しながら、一方で「メタバースが宿泊業を潤す大きな存在になる」との見方を示す。

 

 小原氏は対策本部長として「特別地方消費税」の廃止を勝ち取ったことを、最大級の政治闘争の成果と語っている。会長在任中には、小原氏独特の、引き込まれる話術に心地よさを感じながらも、「旅館業界の地位向上」について常に触れていたことを思い出す。

 

 佐藤氏は4期8年と長期にわたって会長を務め、NHK受信料問題や、耐震改修促進法の改正問題などにも精力的に取り組まれてきた。なかでも11年3月に発生した東日本大震災による未曾有の災害時に、東北出身の会長として被災者の受け入れを即座に決断し、迅速な行動をとられたことがとても印象的だ。

 

 その後、各県や各市町村と各地の旅館・ホテルが災害協定を結んでいるが、佐藤氏は県を跨ぐ大災害の場合は、「全国一律でなければ調整が必要になる」として、より迅速な対応のために、国と全旅連が災害協定を結ぶことを提言している。実際に多方面と関係を築き、腐心した佐藤氏の言葉だけに重い。

 

 国策でインバウンド拡大の最中に会長を務めた北原氏は、規制緩和のなかで民泊という新たな業態が生まれる激動期に、宿泊客の安全性や法の平等について、さらには旅をすること、宿泊することは何かという根源まで問い続け、旅館・ホテルの立場を、気迫を込めて訴えた。

 

 

 そして現在の多田会長は長引くコロナ禍の非常に難しい舵取りの中で、時代に沿うように旅館業法の改正や、省エネ、SDGsにも取り組んでいる。

 

 全旅連の101年目がスタートするなかで、本紙は宿泊業界の動きを的確に伝えていきたいと思う。

 

(編集長・増田 剛)

【PR】農家民宿 一棟貸しログハウス冨ちゃんち 宿泊予約サイトのAirbnb活用し、新規顧客を獲得へ

2022年9月9日(金) 配信

一棟貸しログハウス 冨ちゃんちの外観

 福井県・越前町の「農家民宿 一棟貸しログハウス 冨ちゃんち」は、開業から1年が過ぎた昨年の夏、グローバルに展開するオンライン宿泊予約サイトに登録したことで稼働率が上昇し、新しい顧客を獲得している。薪ストーブやアクアリウム、ステレオ設備など、大人の憧れを凝縮させた築22年のログハウスがどのように周知されていったのか。本紙はこのほど、兼業農家でオーナーの冨田剛生氏に農家民宿での取り組みや考え方、今後の展望について聞いた。

オーナー・冨田剛生氏

ホストとゲストのコミュニケーションの場、今後も出来る限りのサービスを提供したい

ゆっくりと寛げる庭で楽しめるBBQ体験が人気

 ――運営施設の特色やアピールポイントなどをお聞かせください。

 7人まで宿泊できる一棟貸しの農家民宿で、夏の時期はほとんどのお客様がバーベキュー(BBQ)セットの貸し出しを希望します。BBQは縁側で春から秋に掛けて提供しており、とくに夏は希望者が多く、午後4時半から5時までにチェックインするお客様はそのままBBQを楽しまれます。食事の提供は原則していませんが、農家民宿から歩いて行けるところにスーパーやドラッグストア、コンビニなどがあり、具材はそちらで調達してもらいます。食器はキッチンにある調理器具やお皿を使って頂けるようにしています。

 冬になれば薪ストーブを貸し出しています。2階が吹き抜けになっており、薪ストーブ1つで家全体が暖かくなります。薪ストーブが初めてというお客様がほとんどで、部屋に置いている案内を見ながら利用されます。私は薪の販売もしているのですが、農家民宿の薪に関しては、いわゆる販売できない半端なものをストーブに使ってもらいます。そのため、お客様から薪の金額は頂いていません。このような出来る限りのサービスをしたいと考えています。

 また、お客様との現地での接点は、チェックインとチェックアウトのとき、あとはリビングの魚に餌をやる早朝の3回だけになります。チェックアウトのときに感想を伺うのですが、そのときはどんな意見が返ってくるかドキドキしますね。私はお客様と話すのが好きですが、若い人と喋る機会も中々ないので、最近の若い人たちが皆さんしっかりしていると安心します。お客様とのコミュニケーション。この時間が今の楽しみでもあります。

アクアリウムやステレオ設備が大人の空間を演出するリビング

 売り上げのことはほとんど考えておらず、今のままで十分楽しいと感じています。家を提供するだけでこれだけのお金を頂けること自体が有難い。発火材やお皿はこちらで用意していますから、お客様は自分の食べたい物や飲みたい物を用意されるだけでいいですよと、事前に伝えます。おかげさまで今はリピーターが増えています。

 ――リピーターにとって、季節で体験できるものが変わるのも嬉しい。

 福井県・敦賀湾の無人島「水島」には船でしか行けませんが、絶景が見られます。それを体験して欲しくて自前の船を活用し、今年7―8月は敦賀湾の海水浴とクルージング体験を計画しました。春と秋はバラが庭を彩り、夏はクルージング体験、冬は薪ストーブを楽しめ、4―11月まではBBQが味わえます。

 今年の春休みはとくに忙しかったですね。今まで予約は週1件程度でしたが、春休みは平日から入りました。しかし、4月になると暇になり、5月の連休になるとお客様が増えるなど波がある。6月は落ち着き、7月になると盛り返す。8月は半分以上が埋まっている状態でした。

リビングダイニング

 ――農家民宿を始めたきっかけは。

 きっかけは母親が認知症を患い、どうしても実家に戻り同居しなければならず、住み慣れた自宅(現在の農家民宿)を手放す判断を迫られたからです。しかし、今まで住んでいたログハウスを人に貸せない理由もありました。私の妻は庭で趣味のバラを育てていて、人に貸すということは建物だけではなく、その庭も貸し出さなければいけない。県に空き家対策を相談していくうちに、農家民宿の話を頂いたのが始まりです。

 ログハウスなので通常の民宿や旅館は出来ず、料理も出せませんが、農家民宿であればそれらの問題も解消できる。振り返るとこの申し出が良かったなと思います。

 ――宿泊客の年齢層は。

 20代から30代初めの人がほとんどです。若い人のグループ利用が多く、年配者は家族利用で、BBQをはじめ、広い庭でゆっくりと過ごされているようです。

 夏は畑でスイカやトウモロコシ、ピーマン、なすびが採れるので、お客様にプレゼントしています。家庭菜園の延長みたいなものなので、採れた野菜をスーパーで販売するようなことはしていません。それならばお客様に提供し、BBQの食費を少しでも安くしてもらい、そして、また来てくれたら嬉しいなという気持ちです。

 ――本当に出来る限りのサービスを提供しているのですね。

 商売目的で建てた建物ではなく、子供が出来たので田舎に戻り、自分の好きなように家を設計させてくれと妻に頼んで建てた家ですから。

 当初は丸太のログハウスを考えており、それを手掛ける設計士が鳥取県にいると知り、相談に行ったこともありました。そうしていくうちに、丸太は部屋が狭く見えて埃が多く、角材の方が良いと教えてもらい、福井県でその建築をやっているところを探してそこに全部任せて建てました。

 そして、今から2年程前に農家民宿を始めました。恥ずかしい話ですが初めはまったくお客様が入りませんでした。ホームページも作りましたが効果が無く、当時は不安に襲われました。農家民宿の宣伝方法がまったくわからなかったのです。

2階寝室

リピーター増加につながる転換期迎える

 ――そして昨年夏、転換期を迎えた訳ですね。

 きっかけは昨年8月、宿泊予約サイトのAirbnb(エアビーアンドビー)さんからの「掲載させてもらえないですか」というお電話でした。私はほとんど素人ですのでどのような会社か知らず、ホームページを見たらしっかりしているところだなと思い、「いいですよ」と軽い気持ちで返事をしました。

 以前、他のOTA(オンライン旅行会社)に掲載した際は全然反響がなく、ほとんど宿泊につながりませんでした。最初はほかのOTAと同様、あまり期待していなかったのです。

 ですが、ひと月で宿情報がAirbnbのサイト上に公開され、まもなくお客様が入り始めました。登録時の初期設定も簡単で、運用に関しても難しく感じることはなかったです。

 それから本当にビックリするくらいお客様が増加しました。Airbnbさんに頭が上がらないというくらい予想外の出来事に驚くばかりでした。本当に嬉しく、お客様をなるべく選ばず、出来る限りのサービスで対応したいという気持ちが高まりました。最初の電話が私にとって本当に転機でしたね。今まで自分がどんなに努力しても、私の農家民宿を周知できなかったのですから。

 ――他の旅行予約サイトと異なるメリットなどはいかがでしょうか。

 大きなメリットは、他のOTAでは通常ひと月後の月末払いのところ、直ぐに入金されるという点です。それと掲載手数料がお得なほか、お客様の支払金額と私どもの受取金額をしっかりと提示してくれるのが非常に有難いです。お客様がいくらで宿泊されているのかを知ることでオーナー側も安心でき、金額相応のことをしなければならないという気持ちが生まれます。

 それとオンラインのクレジッドカードでの決済システム利用により、領収書が要らないのも有難い。当日支払いはお客様が急にいなくなったらと、やはりお金をもらうまで不安が生まれてしまう。そういう面では、領収書が一切要らないことは精神的にものすごく楽に感じます。

 ――実際に宿泊されたお客様はどうでしたか。

 お客様は本当にゴミや缶を分別して帰られるので、いつも感心します。

 越前海岸が近いため旅館や民宿が周囲にたくさんあるのですが、その人たちに聞くと宿泊後、畳が傷んでしまったり、缶の飲みっぱなしがそのままだったりと、酷いお客様も結構いると聞いていました。覚悟はしていたのですが、涙が出るのではと思うくらい綺麗にして帰られます。

 今年が2回目の宿泊というお客様も増えてきていますね。昨年の冬に宿泊された人たちが、今年の夏も宿泊に来ましたと声を掛けて頂きました。

 この前は3連泊された家族連れのお客様がいまして、どこに行かれるのかを聞いたら予定がないと言うのです。話を聞くと、コロナ禍で実家に帰れないため、このような宿を借りて家族でゆっくりと過ごされているそうです。そんな需要があるのかと印象的でした。

 ――Airbnbのお客様から高い評価を頂いていますね。

 非常に有難いことですが、正直私がやっていることは普通の農家民宿のおじちゃん、おばちゃんの対応と変わらないと思います。来て頂いたお客様が喜ばれればそれで良いなという感覚です。

 また、建物を貸すというカタチが基本で、目立ったサービスは提供していません。チェックアウトは午前10時としていますが、次の予約が入っていなければお昼過ぎまで居ても構わないなど、柔軟に対応する方針です。

 それに1人当たりの金額も安いと思いますが、妻と相談し、値段を高くしてお客様が減るなら現状で良いのではないかと決めました。私たち2人が片手間でやっている状況なうえ、食事を出していないので、キャンセルされても減るのは売り上げだけです。それならば、お客様に来てもらう回数が多い方が良いということです。

 家族連れは子供の大きな声を気にせず過ごせ、グループでは薪ストーブの火を2人でおこしてすごく良かったという意見がありました。冬は雪が降っても肌着で居られる程暖かく過ごせると喜んで頂き、楽しませて頂きましたという声を頂きました。それだけでも嬉しいなと思います。

 ――ありがとうございました。

「Airbnb(エアビーアンドビー)」概要

「農家民宿 一棟貸しログハウス 冨ちゃんち」概要

【特集No.618】第100回記念 全旅連全国大会 SDGsに取り組み、社会へアピール

2022年9月9日(金) 配信

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(多田計介会長)は9月13日(火)、「第100回記念 全旅連全国大会in東京」を開催する。「全旅連SDGs元年 未来の宿づくりに向けて~プラスチックの資源循環と食品ロス対策~」を大会テーマに、省エネや食品ロスを中心としたSDGsへ積極的に取り組むことを宣言し、次の100年への成長につなげる。多田会長と本紙・石井貞德社長が全旅連の歴史を振り返りながら、これからの旅館・ホテルの在り方について語り合った。           【聞き手=本紙編集長・増田 剛、構成=木下 裕斗】

 

 ――100年の歴史を有する全旅連全国大会の開催に向けての想いをお聞かせください。

 多田:第1回は1922(大正11)年2月4日(土)に、東京で行われました。100年前に全国の旅館・ホテルの皆様が宿泊業の総力を結集したことに、尊敬の念を抱いております。大会は1年に1度開催していますが、2020、21年は、新型コロナウイルス感染防止のため、会場の規模を大幅に縮小し、オンラインで組合員同士をつなぎました。

 第100回記念という大きな節目となる今回は組合員が一堂に会し、次の100年に向けて、結束を強めることができるため無上の喜びを感じております。また、会長の任期中であるため、身の引き締まる思いです。

 ――宿泊業は過去に、特別地方消費税の撤廃や民泊新法、外国人労働者の受け入れなどさまざまな転機を迎えました。

 多田:特別地方消費税は1人1回の消費金額に対し、3%の税金が課されていました。全旅連の皆様が政治家の方々などへの度重なる陳情活動や100万人の署名を集めるなど力を結集した結果、廃止することができました。

 近年の活動で力を入れている民泊問題については、我われは「民泊反対ありきではない」と主張し、決められたことは受け入れる姿勢を示しながら、「住民や地域の安全・安心」を求める姿勢で旅館・ホテルの立場もしっかりと説明していきましました。

 こうしたことをご理解いただき、施行後3年が経った21年に、営業日数を見直す予定でしたが、現状維持となりました。

 コロナ禍前の18年には、人手不足問題の解決に向けた外国人労働者の受け入れのために、宿泊業4団体は「宿泊業技能試験センター」を設立。私が初代理事長に就任しました。また全旅連はベトナム政府と人材育成や教育プログラムの開発へ連携していく協力関係も結びました。

 ――多田会長は全旅連とどのように関わってきましたか。

 多田:私は1980年ごろ、ゆけむりの宿 美湾荘に入りました。当時は団体旅行志向が強く、宿にある200畳の大宴会場も毎日稼働していました。

 90年代にはバブルが崩壊し、急激に需要が減少しました。私は何度も金融機関に足を運び、経営を維持させ、先代から旅館を継ぎましたが数年でリーマン・ショックが起き、宿が経営破綻の危機を迎えていました。

 さまざまな逆境はありましたが、私が今でも宿の経営を続けられているのは、全旅連の組合員の皆様から色々なアドバイスをいただいたお陰です。

 ――旅行新聞は75年の創刊以降、観光業の発展を目的に、業界専門紙を発行してきました。

 石井:創刊当時は、旅行業に向けて情報を発信していましたが、受入施設についてより理解を深めてもらおうと、76年に観光業界で初めて全国の旅行会社に投票ハガキを配布し、ランキングを発表する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」をスタートしました。以降はホテル・旅館だけではなく、観光・食事・土産物施設や観光バス、水上観光船など幅広く業界を盛り上げていこうと事業を育てていきました。今では、観光業界に定着した事業にまで成長しました。

 さらに、台湾や中国、韓国など海外でも、旅館の素晴らしさを比べる指針として利用され、毎年の発表を心待ちにされるなど注目が集まっています。

 90年3月には、旅行新聞新社が事務局を務める「全国旅館おかみの集い」(全国女将サミット)が始まりました。

 「女将のための 女将による 女将の会議」をスローガンに旅館女将の情報交換や、さまざまな課題に向けての勉強の場として実施しております。今年7月には、長野県・軽井沢で第31回全国女将サミットを開催しました。

 また、乳がんを患い、術後の痕を気にして旅を諦めてしまう方に、誰の目も気にせず心ゆくまで入浴などを楽しんでもらう社会貢献活動として、2012年に「ピンクリボンのお宿ネットワーク」を発足しました。

 宿泊業の皆様には新しい客層の開拓につなげていただくため、毎年シンポジウムやセミナーを開き、さまざまな乳がん体験者や専門家などによる講演を行うなど、受け入れに向けた理解を深めています。

 宿の生産性向上について現地で見学会と解説を行うセミナー「旅館経営教室」も開催し、宿泊業の皆様の力になれるさまざまな事業を展開してきました。

 ――全旅連がSDGsに取り組むべき理由と、宿の課題を教えてください。

 多田:SDGsへの注目が世界中で高まっています。このような社会情勢を踏まえ、宿泊業としては日本経済を牽引していくうえで、地球環境を積極的に守り、活動内容のアピールも大切になっています。

 食品ロスについては、お客様に1品でも品数を増やすことが宿の魅力とされてきた時代もありましたが、海外から輸入した食品のうち、約60%が廃棄されているというデータがあります。

 また、食品ロスはゴミ処理費や、ムダなオペレーションによる人件費など余計な費用を生み、利益の大きな損失につながっています。

 このため、全旅連では、長野県などで実施されている「乾杯後30分お酌せず、食事に集中していただく」取り組みなど、有識者からのさまざまな知見も取り入れたうえで、発信していく方針です。

 「品数をお客様の希望に合わせ、味にこだわってほしい」とも考えています。おいしいものを提供すれば、お客様に食べていただけます。コロナ禍で、個人旅行が増加するなか、料理の説明の仕方も、残飯の減少に大きく貢献するのではないでしょうか。

 石井:おっしゃる通りで、産地直送など料理の魅力を向上させることでも、食品ロスを減らすことができます。……

【全文は、本紙1879号または9月16日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

HIS、クロスバイクで静岡巡るツアー企画 初心者へe-bike用意

2022年9月8日(木) 配信

ツアーのイメージ

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、メリダジャパン(高谷信一郎社長、神奈川県川崎市)と静岡県の各地をe-bikeで巡るツアーを企画した。コロナ禍で人との接触を避けることができるアウトドアアクティビティとして、サイクリングに注目が高まっていることを受けて、販売を決めた。

 ツアーは、サイクリング初心者も参加しやすいように、スポーツバイクの走行性能と電動自転車のアシスト機能を合わせたe-bikeを用意。サイクリングガイドが公共交通機関では気軽に立ち寄りづらい観光資源などを案内する。また、コースの途中には、サイクリストのための休憩所「バイシクルピット」を設ける。

 商品のうち、「オーシャンビューとパワースポットを巡るサイクリングツアー」は、11月3日(木)と12月3日(土)に実施。JR三島駅から出発し、出逢い岬(沼津市)や諸口神社(同)などを訪れ、修善寺駅(伊豆市)で解散する。料金は大人1人8800円。

(左から)出逢い岬と諸口神社

 「富士シーサイドサイクリングツアー井田塩すくい&工場見学」では、大瀬神社(沼津市)を訪問するほか、おくだ荘の井田塩(同)で海水から塩を採取する体験を盛り込んだ。開催日は10月8日(土)と11月19日(土)。価格は大人1人当たり7800円。

(左から)大瀬神社とおくだ荘の井田塩

北海道・しかりべつ湖コタン名物「氷上露天風呂」  浴槽新設のクラウドファンディングを開始

2022年9月8日(木)配信

氷上露天風呂

 北海道十勝管内で冬の間だけ現れる幻の村「しかりべつ湖コタン」は、人気の「氷上露天風呂」新設に向け、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で、全国から支援を募っている。

 然別湖は、大雪山国立公園内にある唯一の自然湖で、標高810㍍に位置することから「天空の湖」とも呼ばれている。例年、12月下旬には結氷することから、凍った湖上に幻の村「しかりべつ湖コタン」が作られる。氷で作ったグラスでドリンクを楽しめる「アイスバー」や名物「氷上露天風呂」などが人気だ。

 今回は20年以上使用してきた「氷上露天風呂」の浴槽老朽化に伴い、クラウドファンディングを立ち上げた。新設に当たり「イベントを未来に向けて発信し続けるためにより衛生的で、環境に優しいシステムを作りたい」(実行委員会)という。計画では、浴槽を丸型から設置しやすい四角い形状に変更。排水口の場所も見直し、清掃しやすくすることで、衛生面も改善する。排水システムでは、ポンプを増設することで、オーバーフローをなくし、環境にやさしい仕組みを取り入れる。

 支援募集は2022年10月31日(月)まで。然別湖コタン「プレミアムシーズンパス」や「アイスロッジペア宿泊券」などのリターンを用意している。

令和トラベル、韓国旅行意向調査を実施 約7~8割が「行きたい」と回答

2022年9月7日(水) 配信

「韓国で1番したいこと」は、1位がグルメ(48.3%)だった

 令和トラべル(篠塚孝哉社長、東京都渋谷区)の調査研究機関令和トラベル研究所は9月2日(金)、「緊急!韓国旅行意向調査」の結果を発表した。韓国政府が8月、日本からの観光客にビザなしでの渡航を認めたことなどを受けて、最新のニーズを明らかにした。

 今回の調査結果では、全体の約7〜8割が「韓国旅行に行きたい」と答えた。調査は8月20日(土)~21日(日)に、同社のツイッターとインスタグラムアカウントでアンケートを行った。回答数は715件。

 旅行の時期については、「今すぐにでも」が32・7%で最多。次いで「渡航条件が変わったら」(26・9%)、「検討なし」(22・9%)、「コロナが落ち着いたら」(17・5%)となった。

 行きたいと回答した人に「韓国に行くなら誰と行きたいか」では、「友人や恋人(2人)」が最多の57・4%。以降は「ひとり旅」(16・0%)、「家族」(15・1%)、「グループ(3人以上)」(11・5%)と続いた。

 令和トラベル研究所は「入国後のPCR検査で陽性となった場合、隔離によって滞在期間が延期されることから、リスクを回避するため、少人数旅行を検討する人が多い」と予測する。

 「韓国で1番したいこと」は、1位がグルメ(48・3%)。2位はショッピング・美容(33・8%)、3位観光(10・3%)、4位推し活(7・6%)。

 「韓国旅行を予約する場合不安な点は何か」の問いには、68・3%が「出入国手続き」を回答した。また、11・2%が「休みの取得」、10・3%がそれぞれ「周りの目」と「金銭面」を挙げた。

 9月3日から、韓国入国前の陰性証明書の提示が不要となったほか、7日からは、ワクチン3回の接種証明書の提示を帰国便の出発する72時間前までのPCR検査に代えることできることから、令和トラベル研究所は「今後さらなる需要回復が見込まれる」という。

電気バスで青森県奥入瀬渓流  電気バスで楽しむネイチャーツアー バイパス完成見据え、社会実験

2022年9月7日(水)配信

 NPO法人奥入瀬自然観光資源研究会は、2022年9月から「グリスロ(グリーンスローモビリティ、電気バス)で楽しむ奥入瀬渓流ネイチャーツアー」を実施している。バスに乗りながら、2時間トレッキングしているような、新しいスタイルのトレッキングバスツアーだ。

 十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流(青森県十和田市)は、国内外から旅行者が訪れる全国屈指の自然景勝地。現在、国土交通省が奥入瀬渓流(国道102号)をう回する青ぶな山バイパス(トンネル)の工事を進めている。今回実施するツアーはバイパス完成後を見据え、将来の交通体系検討の基礎資料とするため、官民連携し行う社会実験だ。22年9~11月と23年1月の土・日・祝日を中心とする指定日に開催する。

 バスにはネイチャーガイドが同乗し、車内で案内を行う。主要な景勝地では下車して、流れや滝のフォトスポットを巡りながら、奥入瀬渓流の樹木やコケなどを観察する。

 ツアーは事前予約制で、使用するのは8人乗りの車両。運行は奥入瀬渓流館-雲井の滝間の往復で、所要時間や約2時間。途中、石ケ戸と雲井の滝で離団することも可。(下車後の移動は路線バスを利用)参加費は無料だが、傷害保険料とマップ代として500円必要。