【ANTA支部長から~届けメッセージ~】福井県支部 野地敏行支部長 地元旅行業者の将来像

2023年8月3日(木) 配信

 先ごろ発表された「レジャー白書2023」速報版でも旅行景気の回復が出ておりましたが、我われ旅行会社の取り扱いが増えたと実感していません。

 昨年度の大手旅行会社の決算をみても、本業以外の委託業務での収入が貢献しており、まだまだ回復半ばの感があります。我われ中小の旅行会社はホールセール商品が少なくなり、ダイナミックパッケージに取って変わられ、コミッションで経営できる雰囲気ではなくなってきました。

 個人消費者もかなりの割合でOTA(オンライン旅行会社)に流れていることを実感します。これまでのような営業ではなかなか立ち行かないと感じますが、我われの強みは、やはり地元に根づいたお客さんとのつながりではないでしょうか。

 「あなたにお願いしたい」とおっしゃっていただけるファンを1人でも多く増やし、ネットでは味わえない旅行計画の楽しみをお伝えできるようにしたいものです。

 我われの経験や知識をしっかりとお伝えすれば、まだまだ活路はあると信じています。決してネット社会に目を背けるわけではありませんが、大手やOTAと同じことをしていても、マンパワーや経済力で勝てるはずもなく、得意分野でしっかり足固めすることが大切かと思います。

 ANTA本部も、㈱全旅も色々なかたちでサポートを考えていただいておりますので、我われとしては財務基盤をしっかりと固め、団体旅行復活に備えたいと考えます。

 24年3月に、いよいよ我が故郷・福井県に新幹線がやって参ります。たくさんの方がお越しいただけると思いますし、我われも皆さんのところへ出掛ける機会が多くなると思います。県と連携して、着地型の商品造成も福井県旅行業協会では造成しておりますので、ぜひご利用いただけるとうれしく思います。

国際興業、バイオマススリッパ開発 プラ新法施行で宿への導入目指す

2023年8月2日(水) 配信

バイオマススリッパ

 バスやホテル、旅行事業などを展開する国際興業(南正人社長、東京都中央区 )はこのほど、木材パルプを主成分にしたバイオマススリッパを売り出した。昨年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法(プラ新法)」で宿泊事業者は、プラスチックごみの排出の抑制を求められていることを受け、生地に木材パルプを主成分とした植物由来の新素材「キナリトLEAF」を用いた。

 同社はホテルやリゾートホテルなどの宿泊施設のほか、エアライン、観光列車、
観光バス、ゴルフ場、スパ・サウナ施設などへの導入を想定している。

 バイオマススリッパは、空気を多く含んだエアレイド不織布を使用したことで、包み込まれるような履き心地を実現したという。お風呂上りにも利用してもらおうと、給水可能な木材パルプを用いた。エンドユーザーへの商品説明としてプレート POP も用意している。

皇居千鳥ヶ淵灯ろう流し 国内外から約8700人が参加(千代田区)

2023年8月2日(水) 配信

皇居千鳥ヶ淵 灯ろう流しイメージ

 東京都千代田区(樋口高顕区長)と千代田区観光協会(藤井隆太会長)は7月26(水)~27日(木)、「皇居千鳥ヶ淵 灯ろう流し」を開いた。国内外から2日間で、前年比1・5倍の約8700人が来場した。また、ボートから水上へ流す「船上贈り灯」には約2100組の申し込みがあり、抽選で選ばれた120組が参加した。

 このイベントは、戦後の荒廃した人々の心を癒そうと1958(昭和33)年に始まった。今年のテーマは「過去から未来、千代田区から世界へ。人々の心をひとつに繋ぐ」。

 オープニングセレモニーで登壇した樋口区長は、「千代田区の夏の風物詩であるこの灯ろう流しは、約60年の歴史がある。長かったコロナ禍もようやく落ち着きを見せ始めているなかで、願いを託した灯ろうを水面に浮かべていただき、想いを馳せてもらいたい」とあいさつした。

城西国際大学山本ゼミ、学生が千葉の食材で新たなメニュー開発 今年も「チバピザ」予選会を開く

2023年8月2日(水) 配信

山本剛助教(左)とプレゼンする学生

 城西国際大学観光学部の山本ゼミ(千葉東金キャンパス)は7月27日(木)、千葉市内の大多喜ガスショールームBeEで、学生による「チバピザ」新メニュー開発の予選会を開いた。

 千葉県内の観光地における「旅ナカ食」の現状は、「なめろうや、海鮮丼など生魚のイメージが強く、同じようなメニューばかりに固執しつつある」と分析。そこで、山本剛助教は「千葉県産の食材で、千葉に来た観光客が喜ぶ新たなピザメニューを作ろう」と、観光学部の3年生が中心になって、メニュー開発の試みがスタートした。

 昨年に引き続き、ピザに焦点を絞ったのは、さまざまな食材を盛り込むことが可能である利点に加え、火を通すことで、「子供や外国人旅行者などあらゆる層に楽しんでもらえる」(山本助教)ためだ。

 今回は6つのチームに分かれ、それぞれ2種類の計12種類のピザを仕上げた。

 学生たちは、自分たちが作ったピザの食材を調達した過程の苦労や、地産地消へのこだわりなどを10分間のプレゼンテーションでアピール。観光関係者らで構成される審査員は試食しながら採点した。また、地元・大多喜ガスのスタッフら参加者も投票に参加した。

 猪や鹿などのジビエや、エディブルフラワーやピーナッツに加え、クジラやハマグリ、さらには未利用魚としてハンマーヘッドシャークなどを地元の漁師と交渉してゲットするなど、食材は多種にわたった。

 審査の結果、唯一の4年生グループが開発した「~とろ~りカリッと~新食感ピザ」がグランプリに輝いた。

 細かく切ったベーコン軟骨と、フルーティーなからすざんしょうを絡めた「甘じょっぱさとカリッとした食感」が好評を得た。

「チバピザ」の新メニューを開発した学生たち

 山本助教は「ここにいる学生はコロナ禍と重なり、“オンライン授業世代”。地元の農家さんや漁師さんに無料で食材をいただくための交渉などを経験したことで、大きな成長を感じる」とイベントの意義を説明した。

 今後はテイクアウト需要にも対応するため、「観光地で真空&冷凍販売を目指したい」(山本助教)とし、外部食品加工企業によるOEM生産にも視野に入れている。

楽天とOpenAI協業 ビッグデータ活用で効率アップ目指す(Rakuten Optimism2023)

2023年8月2日(水) 配信

サム・アルトマンCEO(左)、三木谷浩史会長(Rakuten Optimism 2023 配信より)

 楽天グループ(三木谷浩史会長)は8月2日(水)、パシフィコ横浜で開かれている体験イベント「Rakuten Optimism2023」において、(人工知能)チャットサービス「Chat GPT」を開発したOpenAI(サム・アルトマンCEO、米国)と協業することを発表した。

 オープニングセッションにはアルトマンCEOがオンラインで登壇し、「楽天が持つビッグデータの活用で、さまざまなことを作り上げることができる。世界においてのダイナミズムも作れるだろう」とコメントした。

 楽天のAIの中にOpenAIのプラグインをつなげ、サービス利用者の業務効率や、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。

 楽天グループが持つ楽天ID1億以上、70超サービスのビッグデータを活用し、本人確認、自動応答サービス、広告配信の効率化、サーチの最適化などにつなげていく。

 これにより、マーケティング・オペレーション・クライアントそれぞれの効率を20%アップさせる目標を定めた。

 4年ぶりにリアル開催となった「Rakuten OPTIMISM」は、8月2(水)~6日(日)まで。ビジネスカンファレンスでは、AI時代を見据えながらEコマース、フィンテック、スポーツ、旅行、通信、サステナビリティなどの領域をテーマに、講演やパネルディスカッションを行う。

 フューチャーフェスティバルでは、楽天市場や楽天モバイル、楽天トラベルなどのサービスに関連する体験ができるブースを用意する。

日本旅館協会、9月7~8日に宮城県・秋保温泉で金融懇談会 過大負債抱えるなか経営安定化へ

2023年8月2日(水) 配信

 

 日本旅館協会(大西雅之会長)は9月7(木)~8日(金)、伝承千年の宿 佐勘(宮城県・秋保温泉)で宿泊業界における観光と金融に関する全国懇談会を開く。コロナ禍で抱えた過大な有利子負債の返済が今年度から始まるなど宿泊事業者にとって厳しい状況が続くなか、経営の安定化をはかる。

 7日(木)には、菅義偉前首相の基調講演「これからのインバウンド観光と期待」に続き、髙橋一郎観光庁長官、須藤治中小企業庁長官、伊藤豊金融庁監督局長が講演する。

 分科会ではパネルディスカッションを実施。「今後の持続可能な観光振興のあり方」をテーマにした第1分科会では、観光庁長官の髙橋氏、日本旅館協会会長の大西氏、日本旅行業協会東北支部長で日本旅行東北社長の中村浩彰氏、日本旅館協会労務委員長でDMC天童温泉社長の山口敦史氏が登壇する。ファシリテーターは日本旅館協会副会長の桑野和泉氏。

 第2分科会「コロナ禍を乗り越えるための地域の金融機関との連携」は、金融庁監督局長の伊藤氏、財務省大臣官房政策金融課長の芹生太朗氏、中小企業庁事業部金融課長の神崎忠彦氏、日本政策金融公庫常務取締役の佐々木祐介氏、商工組合中央金庫常務執行役員の中塩浩幸氏、七十七銀行頭取の小林英文氏が意見を交わす。日本旅館協会新型コロナウイルス対策本部副本部長の永山久徳氏がファシリテーターを務める。

 第3分科会「東北の復興と観光振興に向けて」は、中小企業庁長官の須藤氏、復興庁統括官の宇野善昌氏、財務省主計官の尾崎輝宏氏、東北運輸局長の石谷俊史氏、東北観光推進機構理事長の紺野純一氏が登壇。ファシリテーターは日本旅館協会副会長の佐藤勘三郎氏。その後、宣言採択を行い、懇親会も開く。8日(金)は現地視察を実施する。

アドベンチャーワールドと明光バス、動物イラストの路線バス運行開始へ

2023年8月2日(水) 配信

12種のかわいいイラストが描かれる

 和歌山県・白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」を経営するアワーズ(山本雅史社長、大阪府松原市)と、明光バス(島秀樹社長、和歌山県・白浜町)は8月5日(土)、JR白浜駅と同園などを結ぶラッピングバスの運行を始める。

 ジャイアントパンダやキリン、ペンギンなど陸・海・空の12種のイラストをバス側面と後面にデザインした。イラストレーターの福田利之さんによる描きおろし。すでに園の122種の動物たちのイラストを制作しており、バスにはそのうち12種を取り入れた。

 バスは同駅と同園間、白浜温泉街と同園間を結ぶ路線バスとして運行する。

 両社コラボによるラッピングバスの運行は第3弾。白浜―大阪を結ぶ高速バスと白浜町内路線バスで動物デザインのラッピングバスを運行している。

大阪国際空港が184基のEV充電導入へ 国内空港で最大の規模数

2023年8月2日(水) 配信

アプリで予約、決済が簡単に行える

 関西エアポート(山谷佳之社長、大阪府泉佐野市)は、大阪国際空港(伊丹)の駐車場に、EV(電気自動車)の普通充電用コンセントを184基導入すると発表した。2024年初頭のサービス開始を目指す。国内空港では最大規模数のEV充電設備を備えた空港になるという。

 同空港の北立体駐車場①3階に84基、南立体駐車場2階に100基それぞれ設置する。いずれもEV充電用3㌔ワットコンセント。12時間で約250㌔走行分の充電が可能という。旅行や出張を終えて空港に到着すれば、充電が完了したEVに乗ることができる。

 ユビ電(山口典男社長、東京都港区)が提供するEV充電サービスで、利用にはスマホアプリ「WeCharge」を通じて予約が必要だ。

 同空港の現在の充電設備は急速充電器の計2基のみ。大幅増設で需要拡大が見込まれるEV充電に対応する。

中部国際空港、タイ航空券が当たる「セントレアから行きターイ!」CP

2023年8月2日(水)配信

タイ関連景品が総勢120人に当たる

 中部国際空港(愛知県常滑市)は8月1日(火)、タイ国際航空、タイ国政府観光庁、ヤマモリとのコラボ企画として、「セントレアから行きターイ! プレゼントキャンペーン」を開始した。東海3県の在住者を対象にアンケートへ回答すると、セントレア=バンコク往復航空券やタイ関連の豪華景品が抽選で当たる。実施期間は9月17日(日)まで。

 参加手順は、始めにセントレア公式LINEの友だち追加を行う。その後、LINEトーク画面でキーワード「バンコク」と入力すると行えるアンケートに回答し、応募商品を選択することで完了となる。

 プレゼントは計120人分を用意する。タイ国際航空からセントレア=バンコクのエコノミークラス往復航空券1人やモデルプレーン1人、タイ国政府観光庁からはスーツケース&ベルトセット1人。そして、タイ国際航空とタイ国政府観光庁からオリジナルグッズ詰め合わせを17人に、ヤマモリからタイフード11品セットを100人にプレゼントする。

 当選者には、9月末ごろまでにセントレア公式LINEから連絡が届き、賞品は10月上旬までに発送を予定している。

〈観光最前線〉酒販店巡りが楽しい

2023年8月2日(水)配信

酒販店巡りが楽しい(※画像はイメージです)

 コロナ禍で家呑みをする機会が増え、以前は生ビールから呑み始めることが多かったが、現在は日本酒一辺倒なのでいきなり冷酒から呑み始めることがほとんどになった。

 コロナ禍の3年間で日本酒をオンラインショップで買う機会が増えた話を以前にも書いたが、新型コロナ感染症が5類に移行してから、実際に町中の酒販店へ足を運ぶ機会が増えた。知らないリアル店舗で日本酒の棚を眺めることが楽しくて仕方がない。

 特約店であればネットでもなかなか購入できないレアな地酒に出会える機会も多い。適正価格で買えた場合はまさに「お宝ゲット」状態となり気分も高揚する。各地に残る百貨店の酒売場も狙い目だ。

 地方出張へ出掛けた際は、酒蔵だけでなくその土地の酒販店を探して歩くのも楽しみのひとつだ。

【古沢 克昌】