HIS、ハワイ・マウイ島への復興支援始める 物販事業の収益や500万円を寄付 

2023年8月28日(月) 配信

今後、独自にマウイ島への救援金を受け付ける

 山火事の被害を受けたハワイ・マウイ島西部の復興を支援しようと、エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は9月30日(土)まで、ハワイの魅力や文化を伝えるために店舗とオンラインショップでお土産や雑貨など販売する物販事業の収益の一部をハワイ州が推奨する「マウイストロング基金」へ送る。

 また、ハワイ州観光局の「ハワイ州マウイ島西部 山火事救援金」へ日本円で500万円を寄付した。今後はより多くの支援の輪を広げていくため、HIS独自にマウイ島への救援金を受け付ける。

 同社は「観光業に従事するものとして1日も早い復興を願っている」とした。

JR西がインバウンド専用ツアー 観光列車「etSETOra」乗車や町並み散策など

2023年8月28日(月) 配信

観光列車「etSETOra」

 西日本旅客鉄道(JR西日本、長谷川一明社長、大阪府大阪市)は8月25日(金)、広島県の呉線を走り瀬戸内海の絶景が楽しめる観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の乗車や歴史的な町並み散策などを組み合わせたインバウンド専用ツアーの販売を始めた。

 9月14日(木)から12月28日(木)までの毎週木曜日に、計9本のツアーを設定した。10月19日、11月23、30日、12月7日は催行しない。

 ツアーは、午前7時30分にホテルグランヴィア広島(広島県広島市)で着物の着付けと髪型のセットから始まる。同9時32分広島駅発の「etSETOra」に乗車し、竹原駅(同県竹原市)下車。NIPPONIANホテル竹原製塩町で昼食後、たけはら町並み保存地区を自由散策する。帰路は「etSETOra」と新幹線で広島駅に戻る。

 料金は1人3万円(税込)。「etSETOra」車内では、日本最大の筆の生産地である同県熊野町で製造される「熊野筆」を使った水書き体験や日本酒の試飲体験を行う(催行日によりメニューが異なる)。

ソラシドエアがオンラインで産地直送を開始 第1弾は日南市のキャビア

2023年8月28日(月) 配信

日南発キャビア

 ソラシドエア(髙橋宏輔社長、宮崎県宮崎市)は9月1日(金)から、同社オンラインショップで九州・沖縄の商品を直接届ける「産地直送」を開始する。第1弾として、包括連携協定を結んでいる宮崎県日南市の「キャビア」を販売する。

 日南市の井上酒造は、蔵内に湧き出す名水「榎原湧水(よわらゆうすい)」を活用し、長い年月をかけてチョウザメを育て、その卵で国産キャビア「日南発キャビア」を製造している。また、うまみ成分を多く含み、クセのない淡泊な味わいで栄養価も豊富なチョウザメの白身は燻製に仕上げている。

 販売商品は「日南発キャビア(化粧箱付)」8500円(税込)と、「日南発キャビア(化粧箱付)とキャビアフィッシュの燻製」9300円(税込)。内容量はキャビアが20グラム、燻製が50グラム。

「津田令子のにっぽん風土記(100)」「安曇野暮らしツーリズム」を掲げて(前編)~長野県安曇野市編 ~

2023年8月27日(日) 配信

ご実家の近くから見る田園地帯と北アルプス
安曇野市商工観光スポーツ部観光課長 下里 強さん

 安曇野市で観光を担当されて通算5年目になるという下里強さん。「一昨年、太田寛市長が就任されてからアウトドアスポーツの聖地化や観光振興にも力を入れ、従来の北アルプス登山以外にもトレッキングやウォーターアクティビティなどのブラッシュアップなどを進めています」とおっしゃる。

 

 アドベンチャーツーリズムに対応した海外のガイドカリキュラムに準じ、地域通訳案内士制度を活用した英語登山ガイドや、まちあるきガイドの育成にも取り組んでいるという。

 

 確かにここ数年の安曇野は、これまで以上に積極的かつ貪欲に、しかもアクティブに観光と向き合っているように映る。

 

 2回にわたる下里課長へのインタビューからも観光への熱い思いが伝わってきた。前編では、主に安曇野の魅力やこの時期おすすめのスポット、心に響く風景を紹介いただいた。後編では、秋に行われるイベント情報やこれからの安曇野、さらに下里さんのライフワークや夢についても伺った。

 

 地元で役に立ちたいという思いが叶い、ふるさとで働けていることへの感謝を忘れていないという下里さん。「進学で県外に出たことで同じ田園風景でも安曇野の風景との違いに寂しさを感じ帰省する度に当たり前の風景にホッとし、ふるさとのありがたさを感じました」と振り返る。

 

 地元に戻り、人も、風景も、食も含め、この地で暮らす豊かさや誇りを改めて実感し、今その魅力を内外に発信されているのだ。

 

 安曇野の最大の魅力を「シンボリックな形をした常念岳を中心に雄大な北アルプスが聳え、その麓に屋敷林が点在するのどかな田園風景。そしてわさび田を育む清らかな水の流れ、訪れた人がどこか懐かしくてホッとするような心地よさを感じ時間を過ごせるところでしょうか」と語る。

 

 この時期のおすすめのポイントは「旧国鉄篠ノ井線廃線敷です。明治時代の面影が色濃く残る総煉瓦造りのトンネルがあり、時が止まったようなノスタルジックな空間が広がっています。夏は青々とした草木を、秋は紅葉を楽しみながらトレッキングが楽しめます」と語る。

 

 「長峰山から眺める北アルプスと、眼下に広がる田園風景は絶景です。とくに実家近くの北アルプスを背景に安曇野スイス村から大王わさび農場へ続く電柱が一本もない田園地帯は素晴らしく、住んで良かったと実感できる瞬間です」と話す、下里さんの安曇野愛に満ちた表情が印象に残る。(後編に続く)

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「観光人文学への遡航(38)」 信念に従って言いたいことを言う

2023年8月26日(土) 配信

 ある日曜日の早朝、寝つきが悪くてたまたま目が覚めた。そのまままた眠ろうとしたけれど眠れなかったので、テレビをつけたら、短歌の番組をやっていた。この番組に、山本一成という人が登場していた。初めて名前を聞く人だったが、将棋のプログラミングを作って人間の名人に勝った人らしい。その後、自分のプログラミング能力を生かして、交通事故のない世界を実現したいとの思いから、車の自動運転技術の会社を立ち上げた。

 

 このバリバリ理系脳の人が、見事な短歌を作る。「短歌は初めて」だと言いながら。

 

 私が見た回で課せられたお題は「予約」。私たち観光関連産業に関わる人間ならば慣れ親しんだ言葉だ。予約という言葉を普段私たちはなにも意識せずに使っている。その脊髄反射的に使っている言葉である予約の意味をここまで深く考究したことは今までもなかった。それをこの山本氏は見事に料理した。

 

 自動運転ハンドル捌き穏やかに心ざわめく歯医者の予約      山本一成

 

 自動運転で歯医者に向かっている。自動運転のハンドルさばきはとてもスムーズなのに、予約時刻が迫り来るごとに歯を失う悲しみで、心が穏やかではいられない気持ちを表現した。人の運転は感情によって往々にして乱れるものだが、自動運転ならば常に安定して運転できる。これにより事故を減らせるのではないかという思いを込めたと背景を語っていた。

 

 それを踏まえて、選者であるプロの歌人が返歌をした。

 

 たましいをやすめて車を走らせる抜歯を終えて蛻の帰路に     岡野大嗣

 

 抜歯の前と後、その心情の大いなる変化をこの“返歌”は対比している。岡野氏は単に歯が抜けてあるものがなくなったその喪失感を表現したと同時に、私は、人間だって機械に頼らずとも自分で感情の制御もできるんだぞという決意にも感じた。走らせるという強い意志を感じることばを使うことにより、あくまでも自分にイニシアチブがあることを主張している。あたたかくほんわかと、争いとは真逆の雰囲気の中で番組は終わりを迎えたが、私はこの両名のそれぞれの仕事に対する誇りと確信を痛いほど感じることができた。2人に共通するのは、自分のイニシアチブで自分の信じた道を進むという点だ。これはほかでもなく自由の追求だ。

 

 言いたいことが言えないこんな世の中にいつからなってしまったのだろう。

 

 反町隆史がこのフレーズを唄に込めてからもう25年も経ったが、あのころはまだ人を許す大らかさがあった。そのころよりもずっと生き辛い世の中になってしまったが、それでも一人ひとりのちっぽけな市民が信念を主張できる世界でありたい。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

阿寒湖にワークショップ可能な1棟貸しの温泉付ホテル 鶴雅グループ、7月末に「阿寒terrace」開業

2023年8月25日(火) 配信

ダイニングテーブルやモニターを完備した「コミュニティラウンジ」

 鶴雅グループは7月31日(月)、北海道阿寒湖温泉にグループ初となる1棟貸しのホテル「阿寒terrace」を開業した。

 ツインルーム15室を備えた、最大30人程が宿泊できる2階建てのコミュニティーホテルだ。広々としたラウンジやモニター付きのミーティングルームをはじめ、鉄板グリル台のあるキッチンも完備。友人同士のグループや企業研修、セミナーなどでの利用を見込む。

 広さ約20平方メートルのツインルームは、木のぬくもりが心地いいナチュラルな空間。十分な収納と広い机があり、長期滞在やワーケーションに最適だ。コミュニティラウンジは、大きなダイニングテーブルやモニターを完備し、研修やセミナー、勉強会などのオフサイトミーティングが行える。北海道や阿寒にまつわる書籍やボードゲームを備えたライブラリラウンジでは、ティータイムや読書など、団らんのひと時を過ごすことができる。

 食事は、グリル台のあるキッチンで持ち込んだ食材を調理できるほか、温泉街で地元料理を楽しむなど、滞在スタイルにあわせて自由に選ぶことができる。男女別の大浴場には、阿寒湖温泉の源泉が注がれている。

 貸切料はシーズン(オフ・オン・ハイの3期)や宿泊人数、滞在日数ごとに1泊あたりの単価を設定している。

「かわまち大賞」募集開始 河川とまちが融合した良好な水辺空間の形成(国交省)

2023年8月25日(金) 配信

国土交通省

 国土交通省は8月25日(金)から、2023年度「かわまち大賞」の募集を始めた。同省では、河川空間とまち空間が融合した良好な水辺空間の形成を目的とした「かわまちづくり」を推進している。

 これからの「かわまちづくり」の質的向上をはかり、民間事業者のより一層の参入を促すため、全国ですすめられている「かわまちづくり」の中から、地域を流れる川を生かして賑わいを作り出し、モデルとなるような先進的な取り組みを表彰する。

 かわまちづくり計画が登録されている264カ所のうち、計画に基づき、全部または一部が供用されている箇所において、取り組みにより地域のニーズに応じた利活用がはかられ、地域活性化に一定の成果を上げているところを対象とする。

 募集期間は9月29日(金)まで。12月ごろに表彰式を開く予定。

熊本ファン約250人が交流 八芳園で「FunFun熊本祭2023」開催

2023年8月25日(金) 配信

参加者全員でサンバおてもやんを踊る

 八芳園(東京都港区)で8月23日(水)、「FunFun熊本祭2023」を開催し熊本県熊本市の魅力を発信した。

 八芳園には熊本ファン約250人が集まり、熊本グルメを楽しみながら交流を深めた。

現地の話題も発信

 またステージ上では、3月にリニューアルオープンした「阿蘇くまもと空港」や、10―11月に開催予定の「くまもと花博」など現地の話題を発信。熊本の夏の風物詩「火の国まつり」のメインイベントでも踊られるサンバおてもやんを参加者全員で踊り会を締めくくった。

「FunFun熊本祭2023」は、八芳園と熊本市が5月から開始した魅力発信事業の一環として行われた。

 1年間、市の魅力を都内からさまざまな取り組みを通じて発信するモノで、5月にはポップアップ型ショールーム「MuSuBu」と、KITTE地下 1 階の東京シティアイ パフォーマンスゾーンで「スイカの名産地 熊本春スイカフェア」を開催。

 開催期間中「MuSuBu」には多くの人が訪れ、その中の多数が今回のイベントにも訪れるなど人気を博した。

 八芳園執行役員コンテンツ事業部エグゼクティブマネージャーの窪田理恵子氏は、「交流会までが、多くの人に広く熊本市の魅力を発信するフェイズ。9月に開催する『蔵元さんと一緒に日本酒を愉しむ会』から先は、少人数により深く魅力をお伝えしていく」と今後の展望を語った。

 また熊本市東京事務所の清田圭一副所長は、「引き続き市の旬のものをPRし続けていくので、期待してほしい」と力を込めた。

嬉野市が宿泊者に最大3万円の交通費を助成 嬉野温泉駅開業1周年で

2023年8月25日(金) 配信

嬉野温泉へGO!GO!

 佐賀県嬉野市は9月1日(金)から、嬉野温泉駅開業1周年を記念し、同駅を利用して市内の宿泊施設に宿泊した旅行者に1人最大3万円の交通費を助成する。新たな顧客獲得と九州全域のリピート促進をはかるのが目的。対象期間は12月22日(金)まで。

 嬉野温泉駅で乗車または降車し、かつ嬉野温泉旅館組合に加盟している対象施設に宿泊した人に出発地域区分に応じた交通費のキャッシュバックを行う。出発日前日までに、特設サイトの助成金申請システムで登録を完了することが必要。小学生未満は対象外で、助成額は大人・子供とも同額。

 8月29日(火)から申請受付を開始し、予算がなくなり次第終了する。詳細は29日以降に申請ページで発表する。

 同市は「嬉野温泉駅の開業により、遠方からも気軽に訪れることができるようになりました。この特別企画を通じて、たくさんの方のご来訪を心よりお待ちしております」と呼び掛けている。

神戸クルーザーと山陽電車が共同企画 企画乗車券でクルーズ船お得に

2023年8月25日(金) 配信

山陽電車(左)とTHE KOBE CRUISEコンチェルト

 神戸クルーザー(日野洋一社長、兵庫県神戸市)と山陽電気鉄道(上門一裕社長、兵庫県神戸市)は9月1日(金)から、電車とクルーズ船両方がお得に楽しめる共同企画を開始する。対象の山陽電車「企画乗車券」提示で、神戸のレストランクルーズ船「コンチェルト」に1000円で乗船できる。

 「シーサイドエクスプレス」の別名を持つ山陽電車は、姫路から神戸、大阪方面に向かって海沿いを走る。一方、「THE KOBE CRUISEコンチェルト」は神戸ハーバーランドから毎日4便運航するレストランクルーズ船で、食事のほか神戸ならではの景色が楽しめる。両者は観光資源が多い兵庫県の魅力を体感してほしいと企画した。

 山陽電車の対象企画乗車券は「三宮・姫路1dayチケット」(1600円)と「三宮・明石市内1dayチケット」(1150円)、「三宮・姫路5dayチケット」(8000円)。

 これらの企画乗車券提示で受けられるコンチェルトの割引対象は「ワンドリンククルーズ」。大人通常2800円、子供1800円のところ、1000円で利用できる。コンチェルトは1日4便運航しており、全便で利用できる。

 利用方法はコンチェルトに電話予約を取ったうえで、当日山陽電車の企画乗車券を提示する。なお、予約時に企画乗車券割引を適用する旨を申し出る必要がある。企画乗車券1枚につき、1人有効。また、企画乗車券利用日当日のみ有効となる。