韓国のプロモに感嘆

 日本人なら外見で中国人か韓国人か検討がつくと思う。恐らく逆もまた然り。しかし、これが白人や黒人、東南アジアの人々でも国を当てるのは難しい。先日、訪れたベトナムでは度々「コリアン?」と聞かれ、対して道を教えてくれた人を我われはイギリス人と予想したが、フランス人だった。

 しかし、成田で一緒になった学生らしき若者たちを見ているとどうにも不思議な気がしてきた。明らかに母国語としての日本語が聞こえるのだが、それがなければ「韓国人だろうな」と思うほど、ファッションや髪形が“KPOP”なのだ。ベトナムの首都・ハノイのファーストフード店で流れていた音楽映像や客の若者も皆、韓国風。アジア全体の若者が「韓国化」していることに衝撃を受けると共に、韓国のプロモーションに感嘆した。自分が“インバウンド”になると分かることはたくさんある。

【飯塚 小牧】

センスが光る土産

 楽しい土産が増えてきた。おすそわけ文化をデザインした富山県の「幸のこわけ」、差し上げるという意味の方言から名付けた大分県の「OITA AGURU(おおいたあぐる)」などはイチ押し。買う楽しみにプレゼントするときのワクワク。1つで2度おいしいラインナップだ。ブランド戦略につながる企画だけに県も相当力を入れている。

 ほかに面白いものはと探すなか、見つけました。「本場大館きりたんぽ玉手箱」を。地元が納得する味、手土産にしたくなる本物を目指し、延べ500人以上の試食を重ね商品化。具材はすべてパックされ、「10分で本場の味」が楽しめる。玉手箱に見立てた外箱のセンスも上々だ。

 ただ、こちらは民間企業の自社開発。「本物を全国に届けたい」。その心意気に感服。

【鈴木 克範】

民営化向け方針発表、15年度中の運営開始目指す(新関空)

安藤圭一社長
安藤圭一社長

 新関西国際空港(安藤圭一社長兼CEO)は7月25日、関西国際空港と大阪国際空港(伊丹)のコンセッション(民営化)に向けた実施方針を発表した。100%国出資会社の新関空は空港管理者として資産は保有したまま、運営権者を民間から選定し、45年間にわたり滑走路やターミナルビルの運営などを託す。募集要項の配布と入札は今年の10月を予定し、2段階の選定を経て2015年度中の16年1月から新運営権者による運営開始を目指す。

 国土交通省で実施方針を発表した安藤社長はコンセッションについて「公共ビジネスでキャッシュフローが生み出せるものについては、民間にバトンタッチしていくべき」と語り、「公共インフラの新しいビジネスモデルを示し、ノウハウを国内でしっかり蓄積していかなければならない。民間が運営することで経営の自由度があがり、航空需要が拡大し、お客様の利便性も向上する」と意義を語った。民間に運営を託すことで、関空の1・2兆円の債務を早期に返済することも狙う。

 運営権者のイメージは代表企業と空港運営能力を有する者、投資家など複数の事業者でのコンソーシアムによる出資を想定する。代表企業の要件は日本の法令、ビジネス慣習を熟知していることや関空と伊丹の運営経緯を承知し、日本や関西の経済活性化に寄与する意思があることなどを挙げる。また、運営権の対価は14年度の新関空の税前利益を605億円と見込み、運営権者からの最低提案価格は年間490億円に設定。公募ではこれを上回る提案を受け付ける。なお、自主性と創意工夫が発揮されるよう、着陸料の設定や収受は原則自由としている。

パリで「RYOKAN」発信、来場者と日本文化で触れ合う(全旅連青年部)

舞妓さんとのアトラクション
舞妓さんとのアトラクション

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の青年部(山口敦史部長)は訪日外国人誘致に向けて7月2―6日にフランス・パリで開催された「ジャパンエキスポ」に参加し、「RYOKAN」を日本固有の宿泊文化として世界へ発信した。

 開催期間中、会場にはフランス各地だけでなく、欧州全土の若者を中心に26万人が訪れた。青年部は、畳や障子、掛け軸など「和」の設えを施したブースを設け、山口部長をはじめ、総勢13人の旅館の若女将、若旦那が和服姿でさまざまなおもてなしを通して「RYOKAN」をアピールした。

 ブースに訪れた約2千人は浴衣姿となって旅館の客室に設えたスペースで記念撮影を行う旅館疑似体験や、舞妓さんとの交流、抽選会などのアトラクションに参加し、いずれも行列ができるほど好評だったという。

 参加した若女将、若旦那らは「来場者との触れ合いのなかで、『RYOKAN』を直接発信することができ、手応えを感じた」とし、期間中に実施したアンケートの結果からも「さまざまな角度からの発信が必要」と改めて認識できたことから、青年部は今後も継続的に情報を発信していく予定だ。

産業観光大賞を募集、8月29日まで(日観振)

 日本観光振興協会と全国産業観光推進協議会は8月29日まで、今年度の「産業観光まちづくり大賞」の募集を行っている。産業観光に取り組む行政や観光協会、商工会議所・商工会、NPO、企業などが対象。

 同賞は2007年度に創設され、産業観光を通じた観光まちづくりで地域活性化に寄与した団体を表彰している。今回の8回目から新たに、部門賞として旅行商品造成などで地域への来訪拡大に寄与した団体へ観光庁長官賞を、地域の産業振興に寄与した団体に経済産業大臣賞を贈る。

 各賞1団体の予定で、従来からの金賞は1団体、銀賞は2団体で、応募状況により特別賞も設ける。

 応募は地域での産業観光の位置づけや産業観光資源の活用の現状、展望などをまとめた本文とその要約、写真・映像データなどを日本観光振興協会総合調査研究所か日観振の各支部に送る。

 なお、表彰式は10月30日の「全国産業観光フォーラムin秋田・こさか」で行う。

 問い合わせ=日本観光振興協会総合調査研究所 電話:03(6435)8333。

上海で海外旅行販売の許可取得、旅悟空 国際旅行社

 旅悟空国際旅行社のグループ会社「上海 旅悟空国際旅行社有限公司」(吉田達也社長、中国・上海)はこのほど、中国政府から上海において、現地日系旅行社として初めて中国国内で中国人の訪日旅行を含む海外旅行販売のライセンス(出境許可)の認可を受けた。

 同社は2006年から上海で、在中国の日系企業・在留邦人向けの航空券、ホテル、国内旅行に加え、日本からの訪中旅行者のホテルや現地旅行手配を手がける手配を中心に事業を展開してきた。今回の許可を受けて、同社は中国国内で中国人観光客、企業の訪日旅行、海外旅行の主催・販売が可能となった。

無料入浴など特典満載、「おもて那須手形」好評発売中

お・も・て・那須手形
お・も・て・那須手形

 栃木県北の5市町(那須塩原市、大田原市、矢板市、那須町、塩谷町)の温泉や観光施設など計132カ所で無料入浴や割引などの特典が受けられるお得なクーポン冊子「おもて那須手形」が好評発売中だ。

 価格は1冊1080円(税込)で、有効期間は購入日から1年間。やすらぎの栃木路共同宣伝協議会と同那須地域分科会が、各施設の協力のもと、観光客のリピーター獲得を目的に企画した。

 21施設で無料入浴が可能で、1冊で7カ所まで1回ずつ利用できる。このほか17カ所の入浴施設、28カ所の観光・体験施設、43カ所の飲食店、23カ所の土産物店で割引や特典がある。ポケットに入るA4判三つ折りサイズで全63ページ。付録として県北地域の見やすい大判地図も付く。

 5市町の観光協会や一部の利用施設などで購入できる。

 問い合わせ=塩原温泉観光協会 電話:0287(32)4000。

ネットワークの輪 124会員に拡大、10月のピンクリボン月間に新冊子10万部発行

全国の会員が参加して開かれた第3回総会
全国の会員が参加して開かれた第3回総会
畠ひで子会長
畠ひで子会長

ピンクリボンのお宿ネットワーク第3回総会開く、畠ひで子会長が再任

 「ピンクリボンのお宿ネットワーク」(略称:リボン宿ネット、会長=畠ひで子・匠のこころ 吉川屋女将、事務局=旅行新聞新社)は7月29日、東京都港区の浜松町東京會舘で第3回通常総会を開いた。設立から3年目を迎えネットワークの輪は全国各地に広がり、会員数は124会員となった。今年度も10月のピンクリボン月間に合わせて「ピンクリボンのお宿」の新冊子を発行するほか、全国の病院や医療機関、乳がん患者団体と連携し、セミナーや勉強会なども開催しながら受入環境を整えていく。

 畠会長は「12年7月10日に50会員でスタートしたが、皆様のご協力と関心の高さで会員数も2・5倍まで拡大した」と総会の冒頭、あいさつした。「昨年10月に10万部発行したピンクリボンの冊子を全国約800カ所の病院に配布しているが、手にとっていただいた方々から『ずっとあきらめていた旅行に行くことができた』など感謝の手紙が数多く届いている」と報告。今年も15年度版の新冊子を10月のピンクリボン月間に合わせて10万部発行する予定だ。「今後もシンポジウムや勉強会などを開催しながら、旅館・ホテルで快適な宿泊や温泉入浴ができる環境に向け努力していきたい」とし、業界だけでなく、広く社会に向けて啓発の輪を広げていくことの重要性を語った。

 また、畠会長は「冊子に宿の情報を掲載したからたくさんのお客様が来なくてはいけないという考えではなく、それぞれのお宿の特徴や情報を載せることによって、一人でも多くの乳がん患者や経験者が温泉で元気になって帰っていくということが私たちもうれしく、ありがたいと思う気持ちを大切にしたい」と述べた。

 任期満了にともなう役員改選では、畠女将の会長再任を決めた。

多くの来賓が出席
多くの来賓が出席
大山正雄氏
大山正雄氏

 来賓の日本温泉協会会長の大山正雄氏は「社会には乳がんだけでなく、さまざまなかたちで傷を負った方々がいる。日本温泉協会としても、ピンクリボンのお宿ネットワークが今後さらに発展し、幅広い役割を果たしていってほしい」と期待を寄せた。

 13年度は、12月17日に鹿児島県・指宿温泉「ホテル秀水園」で第2回ピンクリボンのお宿シンポジウムを開いたほか、12月3日には長野県・諏訪温泉の「すわ姫会」でピンクリボンセミナーへの協力などさまざまな勉強会を実施した。今年度も第3回ピンクリボンのお宿シンポジウムをはじめ、さまざまな勉強会を予定している。このほか、旅行新聞ホームページ「旅行ネット」内に開設した「リボン宿ネット」も拡充し、情報発信を強化していく。

 14年7月29日現在の施設(宿)会員は98、団体会員は8、企業会員は14、賛助会員は4の合計124。

懇親会のようす
懇親会のようす

藤田久子氏
藤田久子氏

「目立たない工夫を」、藤田久子氏が講演

 ピンクリボンのお宿ネットワークの総会終了後には、乳がん経験者で、社労士、産業カウンセラーでもあるキャンサー・ソリューションズの藤田久子氏を講師に招き、「今、お宿ができること」をテーマに講演会を開いた。

 藤田氏は「乳がん患者は脱衣所や洗い場に仕切りなど目隠しになるものがあるかをすごく気にしている。浴用のタオルは長めの方がありがたい」と述べた。また、「特別扱いをされるより、目立たない工夫をしてほしいと思っている」など宿にアドバイスをした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース、10月26日オープン決定

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 東京・銀座に開設する長野県の信州首都圏総合活動拠点「銀座NAGANO~しあわせ信州シェアスペース~」の開業日が10月26日に決定した。

 銀座NAGANOは当初8月下旬に開設する予定で、内装工事の一般競争入札が6月に行われたが、資材や労務単価高騰などが原因で予定価格と応札価格が見合わず入札は不調に終わった。今回、建材や設計の見直しで予定価格を変更し、8月1日に再入札され、北野建設(長野市)が1億2千万円(税抜)で落札した。予定価格は1億2301万円(同)で、東京都や県内の業者3社が参加した。北野建設は8月6日に長野県と正式契約を交わし着工する。

 10月26日のオープン当日には記念セレモニーのほか、10月27日―11月2日の期間にはオープニングウイークスペシャルイベントを開催する。詳細は銀座NAGANOの公式ホームページ等で近日公開する予定。

【9/18】福島教育旅行誘致へ、セミナー参加者募集中 9月4日まで

 福島県観光物産交流協会は9月18日、東京都千代田区の都道府県会館で、学校関係者や旅行会社を対象に「福島県教育旅行誘致セミナー」を開く。基調講演では「放射線被ばくと健康影響」をテーマに高村昇・長崎大学教授が県内の安全性を説明するほか、教育旅行を実施した学校が事例発表などを行う。

 開催時間は午後2―6時。定員は100人で、参加費は無料。9月4日まで受け付ける。

 問い合わせ=電話024(525)4024。

下の協会ホームページに参加案内、申し込み書を掲載しています。
HP:福島県観光物産交流協会観光部・セミナー開催の御案内