「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(5月号)

2018年5月19日(土) 配信

http://zoomjapon.info
クロード編集長

〈巻頭言〉

 初夏を迎えた5月のフランスで今年も話題のイベントといえば、カンヌ国際映画祭。最高賞パルム・ドールの候補にノミネートされた20作の中には、本誌が今月の特集「日本映画のニューフェイス」のために先立って取材をしていた濱口竜介監督の作品も選ばれています。誌面では、その他6人の映画監督を紹介。文化ページでの注目は、観光資源としての経済効果も期待される古民家再利用について。地域活性化や伝統技術の継承という観点も合わせて実例を紹介しています。旅行ページでは、東京から気軽に行ける癒しの地、秩父を取り上げました。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 「日本映画のニューフェイス」

石井裕也監督は海外での制作を視野に入れている

 小津安二郎、黒澤明という「世界の巨匠」に次いで、フランスでリアルタイムでも人気の日本の映画人といえば北野武、是枝裕和、黒沢清らだろう(敬称略)。そんな近年、日本ではすでに、彼らの次の世代の監督たちが映画界に新しい風を吹き込み始めている。彼らが描く日本社会とは? 美大映像学科で教壇に立つ青山真治監督による特別寄稿に続き、7人の「ニューフェイス」たちへのインタビューを掲載。■三島有紀子監督:宝塚歌劇団に憧れた幼少期を経て、大学卒業後はNHKに入局。現在は独立系の映画監督として、日本の日常と向かい合う。■舩橋淳監督:原発事故を扱ったドキュメント映画「フタバから遠く離れて」で海外でも知られるが、フィクション映画も手掛ける。アメリカでも映画を学び、国際的な視野で日本映画を見つめる。■白石和彌監督:若松孝二監督のもとで働き、テレビドラマ制作の経験も。作品と観客との関係性を重視する。■濱口竜介監督:経歴が比較的短いながらも、その独特な映画手法は観客からも批評家からも評価が高い。■荻上直子監督:6年間アメリカで映画を学び、脚本制作を得意とする。海外では評価された作品、「彼らが本気で編むときは、」が議論を生んだ日本社会に思うこと。■石井裕也監督:34歳にしてすでに12作の長編映画を発表。日本社会のさまざまな問題に向き合う。■森ガキ侑大監督:CMディレクターとしても名高い監督から見る日本の映画の現在。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉食のプロが注目する「活け締め」

フェルナンデスさん(左)とパリ市11区長(右)。800㍑の生け簀の前で

 世界では日本料理ばかりでなく、食にまつわる日本伝統の技が注目されることがあります。その一つが活魚の鮮度を保つ処理法「活け締め」。フランスでは2011年に、食の専門マガジンが「IKEJIME」をトップ記事で紹介してから、活け締めされた魚を扱う店も徐々に登場。そして、ようやく IKEJIME という言葉も身近になりつつある昨今、パリに130平方メートルの広さを持つ活け締め鮮魚店 EBISU がオープンしました。オーナーは、「魚」業界に入って20年、鮮度にこだわり続けるパトリック・フェルナンデスさん。パリで提供される質の高い日本食を支える頼もしい存在にもなりそうです。

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

 

旅行しなかった理由 「仕事などで休暇がとれない」が最多に 観光庁

2018年5月18日(金) 配信 

1位と3位に休み方に関する問題が

観光庁は18年1~3月期の旅行・観光消費動向調査で、旅行に対する意識調査を行った。国内宿泊旅行(観光・レクリエーション目的)を行わなかった人の、旅行しなかった(できなかった)理由を調べた。これによると、旅行しなかった理由として、「仕事などで休暇がとれない」が29・3%で最多となった。3番目に高かった理由は「家族や友人らと休日が重ならない」が21・0%となり、休み方に関する問題が国内旅行にブレーキをかけていることが分かった。

 一方、今後の観光・レクリエーション目的の国内宿泊旅行の実施回数については、回数を「増やしたい」が46%で最も多かった。「減らしたい」「行かない」は合わせて1割以下だった。旅行に対する意欲はあるものの、時間を割けない現状がうかがえる。

 5月17日(木)に開いた会見で田村明比古観光庁長官は「(しなかった理由は)休暇に関する要因が高い割合を占めている。国内旅行の活性化に向けては、休暇改革も重要になってくる」と述べた。

国内旅行消費額は2・1%増の4兆5121億円

 観光庁によると今年1~3月期の日本人国内旅行消費額は、前年同期比2・1%増の4兆5121億円だった。このうち、宿泊旅行が同5・6%増の3兆5132億円、日帰り旅行は同8・5%減の9988億円。

 日本人国内延べ宿泊者数は、同7・3%減の1億2832万人となった。宿泊旅行は同2・2%減の6864万人、日帰り旅行が同12・6%減の5967万人だった。1~2月期の天候不順が、減少の理由に挙げられた。

 一方、日本人国内旅行の1人当たり旅行単価は、宿泊旅行が同7・9%増の5万1181円で、日帰りは同4・7%増の1万6738円だった。田村長官は「所得の動向などが1~3月期は比較的良好だった。なので、消費に結びついた可能性がある」と指摘した。

読売旅行6年ぶりにHPのトップ画面リニューアル 英語版ページも開設

2018年5月18日(金)配信

サイトトップをリニューアル(写真はイメージ)

読売旅行は4月26日(木)、6年ぶりにホームページのトップ画面をリニューアルした。 5月10日(木)には、新たに英語版HPを開設。国内旅行、海外旅行、クルーズなど主要9 ページも 2018 年夏にかけて順次刷新していく予定。

 刷新したホームページでは、トップページに掲載する情報を整理。利用者が迷わず目的のペー ジにたどり着けるようシンプルなデザインにした。トップページの検索エリアを拡大させ、折り込みチラシや新聞広告を見てサイトにアクセスする際の利便性を向上させた。また新たに「バスの乗車地からツアーを検索できる機能」も追加した。 スマートフォンにも対応する英語版ホームページは、日本語版にもリンクを貼ることでインバウンド事業拡大のツールとして活用していく方針。 サイト内では、北海道や京都などの観光地の紹介、日本の文化とグルメ情報 、同社ツアーのモデルコース紹介などを掲載する。

期間限定のタイムセール開催中!ANAセールス

2018年5月18日(金) 配信

 

ANAセールス(宮川純一郎社長)は5月17日(木)から、国内・海外ツアーのタイムセールを開始した。航空券と宿泊がセットになったダイナミックパッケージ「旅作」や観光付きツアーなどを期間限定ならではのお得な価格で売り出している。5月29日(火)まで。

国内ダイナミックパッケージ「旅作」タイムセール  

予約対象期間:2018年5月17日(木)0:00~5月29日(火)23:59

対象出発期間:2018年5月18日(金)~10月31日(水)

対象ホテル例:ANAクラウンプラザホテル札幌、ホテルオークラ東京ベイ、加賀屋、名古屋JRゲートタワーホテル、ホテル京阪ユニバーサル・タワー、ホテルオークラJRハウステンボス、ザ・ブセナテラス、フサキリゾートヴィレッジ

「100円から」利用できるワンコインオプションセール

 「旅作」商品申込者を対象に、観光やグルメのオプショナルツアー「ワンコインオプション(全21メニュー)」が追加代金100円から利用できる。

予約対象期間:2018年5月17日(木)0:00~5月29日(火)23:59

設定期間:2018年5月24日(木)~9月30日(日)利用分まで ※メニューによって異なる。

対象商品:国内ダイナミックパッケージ「旅作」

メニュー例:
<北海道>「函館ダイニング雅家 海鮮丼ランチセット」100円(現地販売価格 1,177円)
<沖縄>「ピンクマーリンクラブ 青の洞窟探検!ボートで行くシュノーケリングツアー 500円」(現地販売価格 4,800円)
<石垣島>「石垣島トラベルセンター 竹富島 水牛車観光 100円」(現地販売価格 12歳以上:2,900円)

■北海道・九州・沖縄 レンタカーガソリン満タン返し不要キャンペーン

 

 「旅作」商品の申込者を対象に、北海道・九州・沖縄(離島含む)でのレンタカー返車時のガソリン代が不要となるキャンペーンを実施する。

予約対象期間:2018年5月17日(木)~5月29日(火)

利用対象期間:2018年5月19日(土)配車~9月30日(日)返車分

対象商品:国内ダイナミックパッケージ「旅作」

海外ツアー

 

予約対象期間:2018年5月17日(木)0:00~5月29日(火)23:59
※商品によりセール期間が異なる。

■夏のハワイで、友達と家族と夏休みの思い出を。
1.タイムセール期間限定価格 ホノルル4日間59,700円~

夏はハワイへ

 価格重視派必見の手ごろなクラスホテルからラグジュアリークラスホテルまで用意している。早い者勝ちの人気ツアー。

対象出発期間:2018年6月2日(土)~8月31日(金)の特定出発日

2.WEB予約限定 ANAで行くお値打ちハワイツアー ANA SKY コイン最大1万5千コインGETキャンペーン実施中

 豊富なホテルラインアップをランキングで紹介するWEB予約限定ツアー。対象出発日の予約でANA SKY コイン最大1万5千コインを還元する。

対象出発期間:2018年7月1日(日)~10月31日(水)出発

■秋の添乗員同行ツアーが期間限定「1万円引き」で登場!

 秋の味覚や秋祭りを愉しむ人気のイタリアツアーがセールに登場。

<セール対象ツアー一例>
イタリア秋の祭典アルバの白トリュフ祭りと食の宝庫ピエモンテを巡る8日間
・セール対象出発日:2018年10月25日、 11月1日
白トリュフの産地で有名なアルバで年に1度開催される白トリュフ祭りに案内。またイタリアワインの王様バローロと女王バルバレスコの試飲も楽しめる。

「最後の晩餐」鑑賞確約 見どころたっぷり充実イタリア紀行8日間
・セール対象出発日:2018年8月2日、 10月11日、 10月16日
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた名作「最後の晩餐」とシスティーナ礼拝堂の「最後の審判」の鑑賞ができるイタリアの見どころが凝縮されたツアー。

18年4月までの累計で1千万人を突破 4月は290万人で単月として過去最高 観光庁

2018年5月18日(金) 配信 

勢いに乗る訪日外国人旅行者数

日本政府観光局(JNTO)によると、4月の訪日外国人旅行者数は前年同月比12・5%増の290万700人で単月として過去最高となった。4月までの累計は1051万9300人となり、過去最速で1千万人を超えた。政府目標の2020年に訪日外国人4千万人達成に向け、視界は良好だ。

 これまで昨年7月の268万人が単月の過去最高値だったが、4月はこれを20万人以上、上回った。田村明比古観光庁長官は5月17日(木)の会見で、「今年はイースター休暇が3月にずれ需要が先食いしたが、近隣諸国を中心に航空便数が増えるなど増加に寄与した」と振り返った。

 主要20市場で単月として過去最高だったのは、台湾が47万人(同13・7%増)、タイが14万8600人(同7・2%増)、フィリピンが6万3900人(同3・0%増)、ベトナムが5万300人(同29・2%増)、インドが1万7700人(同22・3%増)、フランスが4万4千人(同17・6%増)、ロシアが1万2400人(同37・3%増)で、計7市場。

 

広島・三原 食の魅力を発信するマーケットの定期開催決定

2018年5月18日(金) 配信 

出店者とメニュー黒板

広島県三原市の食の魅力を発信する「瀬戸内みはら 美味しいMARKEEE(t)(マーケー)」の定期開催が決定した。第1回は2018年5月27日(日)、広島・三原駅前市民広場に飲食店24店舗(新規5店舗)、ハンドメイド6店舗(同3店舗)が集まる。

定期開催の背景

試験開催時のようす

 イベントを運営する「まちづくり三原(勝村善博代表)」は、2018年2月25日(日)に「瀬戸内みはら 美味しいMARKEEE(t)」のテスト事業を実施した。当日は飲食店24店舗、ハンドメイド4店舗の出店と、約3,500人の来場者を迎える大盛況。予想以上の来場客になり、開始後1時間程度で売り切れる店舗も出たほどという。

 2月のテスト事業成功を受けて、「瀬戸内みはら 美味しいMARKEEE(t)」を5、7、9、11月に定期開催することを決定した。

「瀬戸内みはら 美味しいMARKEEE(t)」

 三原の食の魅力を発信することを通じて、三原の食を目的に来ていただくお客様づくりと、三原の飲食店のレベルアップ、ブランド力向上とPR を目的としている。三原の恵まれた気候によって育まれた農漁業産品、生産者の手仕事にこだわった美味しいもの・良いものを集め、各店がイベントのために新商品の開発など新しいチャレンジに取り組んでいる。

 ネーミングの「MARKEEE(t)」は「マーケー」と呼び、「マーケット」と「広島の言葉で“まあ来なさい”を意味する“まぁけぇ”」を掛け合わした造語。

 5月27日(日)の開催では、道の駅みはら神明の里が市内の特産物である「米粉」と「神明鶏」を使用したオリジナルメニュー、「くりーむパン」で有名な八天堂がセミハードパンが販売される。そのほか、出店者が工夫を凝らしたメニューが勢ぞろいする。

<開催概要>

名称:瀬戸内みはら 美味しいMARKEEE(t)

開催日時:2018年5月27日(日) 午前10:00~午後3:30

開催場所:三原駅前市民広場

※7月29日(日)、9月23日(日)、11月25日(日)の開催時間と場所は、5月17日時点調整中。

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会社概要

 まちづくり三原は、中心市街地活性化を促進し、まちなかの魅力と資産価値を高め、まちなかの再生を目指している企業。創業促進事業や遊休土地活用に向けた調査や整備事業、市内事業所活性化のためのイベントなど展開している。

会社名:株式会社まちづくり三原

所在地:広島県三原市港町1-2-26 渡辺ビル2F

代表者:勝村 善博

設立:2009年

事業内容:まちづくりに関する事業推進及び実施、企画調整、調査研究

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民泊届け出724件 違法民泊へ対策会議開く 観光庁

2018年5月18日(金) 配信 

長官会見で報告する田村明比古観光庁長官(5月17日撮影)

 

住宅宿泊事業(民泊)の施行(6月15日)まで1カ月を切ったことを受け、観光庁は5月17日(木)の会見で状況を報告した。民泊の届け出は5月11日(金)時点で724件と依然動きは鈍かった。仲介業の登録申請は33件で、管理業は512件だった。同日には違法民泊の取り締まり強化のため、21日(月)に厚生労働省や警察庁らと対策会議を開くと発表があった。

 届け出は4月から500件ほど増えたものの、訪日外国人が頻繁に訪れる東京や大阪は「現時点では多くない」(田村明比古長官)という。田村長官は「施行日を過ぎてから増えていく可能性もあり、推移をみていったほうがいい」とした。

 民泊ポータルサイトのアクセス数では、3月の開設当初は2万5千回だったが、16万9千回と大きく増えた。コールセンターは5月に入り問い合わせが増加。問い合わせの1週間平均は85件で、平日だけに絞ると平均120件だった。

 一方、仲介業者らが業界団体の設立に向け準備をしているとの報告があり、田村長官は「民間事業者の連携も得て民泊の適正化に努めていきたい」と述べた。

 21日の対策会議では関係省庁や現場レベルでの連携強化など、今後の対策を議論していく。「施行まで1カ月を切り、改めて違法民泊対策と民泊の適正な普及に向けギアアップをはかる」と説明した。

〈旬刊旅行新聞5月11・21日合併号コラム〉茨城の海 外連味のなさが妙にしっくりとくる

2018年5月18日(金)配信 

茨城県の日立・太田尻海岸

 

 九州の小さな海辺の町に生まれ、幼いころから海とは親しんできた。遠浅の海のせいで、干潮時には随分遠くまで潮が引き、岸から数百㍍離れたころに、ピッチャーマウンドのような砂浜が浮かび上がる。小学生のころ、よくその小さな砂浜で遊んでいて、ふと辺りを見渡すと満ち潮が音もなく、周りを覆っていたことがあり、その風景は今でも時折、夢に現れる。

 高校時代には、50㏄のオートバイで海岸線を好んで走った。誰もいない砂浜に寝転がって、波の音を聴いているうちに、日が傾き、夕暮れになる。「この海の向こうは四国なのかな」と、瀬戸内海の西端から海の果てを想像していた。

 今号の1面特集では、茨城県の海辺に佇む2軒の独創的な小宿の館主が対談した。

 プライベートビーチのような日立・太田尻海岸の白浜に佇む「うのしまヴィラ」(館主・原田実能氏)と、大洗海岸の波打ち際の宿「里海邸 金波楼本邸」(主人・石井盛志氏)だ。

 海は一つひとつ表情が違う。とくに茨城の海岸線から眺める海は、独特な雰囲気があり、印象的だ。

 神奈川の湘南や、千葉の九十九里浜の波とも異なる。言うなれば、見る者に一切、迎合しない表情だ。広い関東平野を海辺の方に北上していくと、天体や雲の動きが一層ダイナミックに映る。大海原が水平線まで広がる、青く澄み切った空も圧巻だが、分厚い雲と、強めの風、灰色の雨が景色を消す海面も、迫力がある。

 心身ともに充実し、心が穏やかなときには、凪いだ海や静かな湖畔に心地よさを感じる。しかし、人間関係に疲れ果てたり、挫折や気分が荒れてしまった心理状態のときには、茨城の外連味のない海が、妙にしっくりとくるのだ。

 私は南の海辺で育ったせいか、北の海に心惹かれる。クロード・ルルーシュ監督の映画「男と女」の舞台となった北フランスの海辺のリゾート「ドーヴィル」の風景などがそうだ。

 一方で、米国カリフォルニアの乾いた海にも憧れがある。広大な砂漠と、退廃的な雰囲気を纏わせるホテルがある海辺の街。東京都心からクルマのハンドルを握り、茨城の海岸線を走るとき、「夢のカリフォルニア」や「ホテルカリフォルニア」の音楽が似合うのはなぜだろうか。風景のドライさと、ウェットな情緒を結びつけさせるエリアだからかもしれない。

 うのしまヴィラの原田氏と、里海邸の石井氏との対談は、スリリングだった。昼過ぎから始めた対談は、いつの間にか夕方近くになっていた。対談が殺風景な貸会議室のような場所ではなく、太田尻海岸の水平線を眺めながら、静かに行うことができたのは幸運であった。というのも、私自身、対談中に多くのインスピレーションを得ることができたからだ。

 毎日、小さな宿で海を眺めながらお客を迎えている2人の館主。日々、波の音や、海の表情、雲や天体の動きから新たな着想を得ているのだろうと、何度も思った。2人は建築や空間デザイン、音楽、映画、絵画、家具、器、料理、ファッションにも鋭い感性と知識への貪欲さを持っている。人工的な空間ではなく、自然を土台としながら、旅人の「孤」と「つながり」について深く思索し、自然との融合を追求しているところに凄みを感じる。

(編集長・増田 剛)

岩手県北バス、「仙台空港・松島・平泉線」をいわて花巻空港まで延伸

2018年5月18日(金) 配信

松島海岸や中尊寺などの観光地へのアクセスが容易に(写真はイメージ)

岩手県北自動車(岩手県北バス)が、「仙台空港・松島・平泉線」をいわて花巻空港まで延伸した。2つの地方空港を結ぶ観光路線バスは、日本初。海外で知名度が高い花巻温泉郷を併せて発信することで、松島・平泉・花巻を一体でアピール。東北観光周遊ルートの起点を2空港に増やし、旅行商品の開発や FIT(個人旅行)ニーズへの対応も容易にした。

 「仙台空港・松島・平泉線」は、仙台空港を起点に日本三景松島と世界文化遺産平泉をガイド付きで直行する便として、昨年運行を開始した。同社は、仙台空港から松島・平泉を経て、いわて花巻空港に至るルートを“東北のゴールデンルート”と評価し、訪日外国人の地方周遊を促進する重要な役割を担う交通手段に位置づける。

 車内では、ガイドが観光案内・情報の提供を行い、 外国人向けの5言語アナウンス・システムも導入済み。全車に国内外すべてのキャリアに対応する無料Wi-Fiも用意している。

 チケットは予約の必要がなく、車内購入も可能。利用者は、松島観光物産館と平泉レストハウスで手荷物を無料で預けられるほか、指定施設でバス乗車券を提示すれば、さまざまな特典を受けられる。

中国地方に初出店、ロイヤルパークホテルズが今秋広島で開業

2018年5月18日(金) 配信

広島市中区上幟ホテル計画地(仮称)

三菱地所グループのロイヤルパークホテズアンドリゾーツ( 河野雅明社長、東京都千代田区)はこのほど、広島リバーサイドホテルが所有する広島県市中区上幟町 7丁目の建物を賃借し、2018年秋にホテルを出店すると発表した。改装のうえで開業する予定。中国地方への出店は今回が初めて。

 広島県は原爆ドームや厳島神社など観光資源が豊富で、アメリカや欧州、オーストラリアなど多数のインバウンド観光客が訪問する。今回の計画地は広島駅から徒歩5分と、レジャー客、ビジネス客双方に利便性の高い立地だ。

 ロイヤルパークホテルはフルサービス型ホテルと、宿泊主体型の「ザ ロイヤルパークホテル(+都市名)」「ザ ロイヤルパーク キャンバス(+都市名)」の計3ブランドを全国展開しているが、今回はさまざまなニーズに応えるため、宿泊主体型のホテルを開業する。

 同社は今後もチェーン拡大をはかっていく方針だ。

ホテル計画概要

施設構成:客室127室、飲食施設、宴会場など

ホテル経営・運営:ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(三菱地100%出資)

デザイン監修:メック・デザイン・インターナショナル

スケジュール:2018年秋オープン

物件名称:ホテルJALシティ広島

所在地:広島県広島市中区上幟町7-14

敷地面積:716・16平方㍍

構造規模:鉄骨造、地上14階、塔屋1階