トラベルコ、国内レンタカーでエアトリとの連携開始

2020年1月14日(火)配信

国内レンタカー 検索結果一覧ページ一例

 旅行比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア(関根大介社長、東京都港区)は2020年1月14日(火)、国内レンタカー比較サービスで、エアトリ(柴田裕亮社長兼CFO、東京都港区)の運営する旅行予約サイト「エアトリ」との連携を始めた。

連携により、予約サイト・プランの選択肢がさらに拡大

 エアトリはこれまでも、トラベルコの国内航空券や国内ツアー、夜行バス・高速バス、海外ホテル比較サービスで商品を掲載してきた。新たに国内レンタカー比較サービスにおいても連携を始め、同サイトで取り扱う国内レンタカープランを、トラベルコ内で検索・比較できるようになった。

 トラベルコ国内レンタカー比較サービスで、検索・比較対象の予約サイトの増加で選択肢がさらに拡大。よりお得なレンタカープランを探すことが可能となった。

大手レンタカー会社のプランバリエーションが増加

 エアトリは、ニッポンレンタカー、トヨタレンタカーなど、レンタカー会社13社のプランを取り扱う。このたびの連携により、日本全国で店舗を展開する大手レンタカー会社のプランのバリエーションが充実した。レジャー旅行での利用はもちろん、出張旅行などのビジネス利用においても検索・比較できるプランが増加。ユーザの利便性は、これまでよりさらに向上された。

「トラベルコ 国内レンタカー」ページ

HIS、「車いすで行く沖縄旅行」売り出す バリアフリールーム事前確約

2020年1月14日(火) 配信

商品イメージ

 エイチ・アイ・エス(HIS)のユニバーサルツーリズムデスクはこのほど、車イストラベラーの三代達也プロデュース企画の第2弾として、バリアフリールーム事前確約の「車いすで行く沖縄旅行」を売り出した。

 同デスクでは、車イス利用者に向けてアンケートを実施。「車イスを利用して国内旅行に行く際、とくに不安を感じる点はなんですか」との質問に対して、回答者うち50%が「現地の公共交通機関・空港からのアクセス」と答えた。このほか、44・2%が「バリアフリールームの事前確約」とした。

 アンケート結果を踏まえ、単独で車イス世界一周をした車イストラベラーの三代達也さんと現地視察を行い、杖と車イス、高齢者に向けた沖縄旅行商品を造成した。同商品にはバリアフリールームの事前確約をはじめ、車イス対応の車両のレンタカーやタクシーの用意、現地での解除サポートの手配を付けた。

三代さんによる現地視察のようす

 内容を分かりやすく伝えるため、商品掲載のウェブサイトには、三代さんがホテルの客室や海に入るようすなどを動画と画像で公開している。

商品概要

車椅子トラベラー三代達也プロデュース 「車いすで行く沖縄旅行」商品概要

出発日:1月17日(金)~2020年5月30日(土)
旅行代金:4万800~21万900円(1人/2人1室利用)
発着地:東京発(羽田空港)
ツアーポイント:バリアフリールームの事前確約、福祉車両のレンタカーと福祉タクシーの手配可能、入浴介助サービス&同行(外出サービス)
ツアー概要掲載ページ:

三代達也・アフリカ横断トークベント&「車いすで行く沖縄旅行」商品説明会

日程:1月18 日(土)午後2:00~4:00(開場:午後1:30~)
場所:〒100-0004 東京都千代田区大手町2丁目6番2号 日本ビル4 階
金額:1千円(※事前支払い)
定員:60 人(車イス用スペースあり)
内容:アフリカ横断トークイベント、三代さんプロデュース第2弾「車いすで行く沖縄旅行」商品説明会
商品説明会掲載ページ:

国際機関日本アセアンセンター、「ASEAN ツーリズム・アワード・ジャパン2019」開催へ 旅行商品の応募受付中

2020年1月14日(火) 配信

「ASEAN ツーリズム・アワード・ジャパン」ロゴ

 国際機関日本アセアンセンター(藤田正孝事務総長、東京都港区)は2月3日(月)まで、ASEAN諸国への優れた旅行ツアーを表彰する事業「ASEAN  ツーリズム・アワード・ジャパン2019」の応募を受け付けている。

 同事業は、より良い商品企画・造成と当該国への旅行需要喚起、ASEAN域内の経済格差の縮小をはかることを目的としている。応募対象は、2019年4月1日~20年3月31日までに催行された、または催行予定のASEAN10カ国への企画旅行とする。

 表彰はアウトバウンドの機運を高めるため、旅行会社と手配オペレーター、航空会社の3社を1組とし、3月6日(金)に東京都内で表彰式を行う。

 昨年、ミャンマーのバガン遺跡が世界遺産に登録されたほか、ブルネイに直行便が就航するなど観光資源が多いASEAN諸国には、日本から年間500万人以上が渡航している。

 ASEAN(東南アジア諸国連合)は1967年に結成された地域協力機構で、ブルネイ・ダムサラームとカンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10カ国が加盟。総人口は6億5000万人を超える。

ASEANツーリズム・アワード・ジャパン 2019 概要

名称:ASEAN ツーリズム・アワード・ジャパン2019
 
運営概要:旅行会社を対象に公募を行い、ASEAN10カ国への優れた旅行商品を造成、販売した旅行会社、手配オペレーター、航空会社の3社を1組として表彰。審査は、国際機関日本アセアンセンター、日本旅行業協会(JATA)、日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)の代表者が行う。
 
応募締切:2020年2月3日(月)
 
表彰式:2020年3月6日(金)午後6時~東京都内で
 
表彰カテゴリー:
①ニュー・デスティネーション賞(新しいデスティネーションの開発に貢献し、ASEANの新しい観光の魅力を紹介するツアー)
 
②ラグジュアリー・トラベル賞(ワンランク上の上質な旅を提案するツアー)
 
③ユニーク・ツアー賞(今までにない新しい視点でASEANの魅力を紹介したツアー)
 
④サステナブル・ツアー賞(持続可能な観光を商品化したツアー)
 
⑤メコン賞(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナムの魅力を紹介したツアー)
 
⑥ 審査員特別賞
 
主催:国際機関日本アセアンセンター
 
後援:外務省、観光庁、日本旅行業協会、日本海外ツアーオペレーター協会
 
詳細・応募要項:https://www.asean.or.jp/ja/tourism-info/20191031/

国際機関日本アセアンセンター

正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター

 ASEAN10カ国政府と日本政府により1981年に設立。 貿易・投資・観光・人物交流の4分野を中心に、ASEAN商品の輸出促進、日系企業の進出支援、人材育成、日ASEAN間の観光促進等を通して、日本とASEAN諸国との関係促進に貢献する国際機関。

 
 

 

日本クラシックホテルの会、スイーツのスタンプラリー開催 テディベアが当たる

2020年1月14日(火) 配信

景品のオリジナルテディベア(イメージ)

 日本クラシックホテルの会に加盟している9ホテル(日光金谷ホテル、富士屋ホテル、万平ホテル、奈良ホテル、東京ステーションホテル、ホテルニューグランド、蒲郡クラシックホテル、雲仙観光ホテル、川奈ホテル)は2月1日(土)から4月24日(金)まで、「スイーツの旅 スタンプラリー」を実施する。

 期間中に各ホテルで対象のスイーツを食べるごとにスタンプを1つ押印する。9つのホテルのうち、3つのホテルでスタンプを集めて応募すると、抽選で30人に「日本クラシックホテルの会オリジナルテディベア」が当たる。

対象のスイーツメニュー

アップルパイ・ア・ラ・モード 二色のソース添え

ホテル名:日光金谷ホテル

商品名:アップルパイ・ア・ラ・モード 二色のソース添え(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):1800円

アップルパイ セット

ホテル名:富士屋ホテル

商品名:アップルパイ セット(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):1573円

アップルパイ セット

ホテル名:万平ホテル

商品名:アップルパイ セット(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):1537円

創業110周年記念ケーキセット

ホテル名:奈良ホテル

商品名:【数量限定】創業110周年記念ケーキセット

価格(税・サービス料込):2420円

カスタードプリンセット

ホテル名:東京ステーションホテル

商品名:カスタードプリンセット(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):2034円

プリン・ア・ラ・モード

ホテル名:ホテルニューグランド

商品名:プリン・ア・ラ・モード

価格(税・サービス料込):1633円

白銀(しろがね)色のプリン・ア・ラ・モード

ホテル名:蒲郡クラシックホテル

商品名:白銀(しろがね)色のプリン・ア・ラ・モード(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):2300円

ベイクドチーズケーキ 紅茶セット

ホテル名:雲仙観光ホテル

商品名:ゴルゴンゾーラ ベイクドチーズケーキ 紅茶(ロンネフェルト)セット

価格(税・サービス料込):1694円

伝統のバヴァロア・オ・フリュイ

ホテル名:川奈ホテル

商品名:伝統のバヴァロア・オ・フリュイ(コーヒー又は紅茶付き)

価格(税・サービス料込):1705円

 

収益一部を寄付に、旅で首里城再建を応援 JALJTAセールス

2020年1月14日(火)配信

首里城(画像はイメージ)

 JALJTAセールス(渡部勝磨社長、沖縄県那覇市)はこのほど、着地型旅行商品販売サイト「JAPAWALK OKINAWA(ジャパウォーク オキナワ)」で、首里城の再建を応援する旅行プランを売り出した。対象プランを利用すると、収益の一部を沖縄県の設置している「首里城火災復旧支援寄付金口座」に寄付できる。

 なお、収益の一部が寄付金となる期間は、対象プランを2020年3月31日(火)までに催行されたものに限る。

JAPAWALK OKINAWA(ジャパウォーク オキナワ)首里城再建応援対象プラン

1.「那覇まちま~い・首里城物語り」 ※ガイド付き散策ツアー

 地元ガイドと歩く、琉球王国の体制を象徴するグスク(城)の表と裏の世界観を体感、首里の魅力について紹介する。

旅行代金:1,000円(税込)~

設定期間:2020年5月31日まで

2.「首里城周辺巡りクーポン(2020年1月下旬発売予定)」

 首里城周辺の店で利用できるお得なWEBクーポン(クーポン2枚で1,000円)。

※上記1、2について、2020年3月31日(火)までの本プラン収益の一部を、「沖縄県の設置している首里城火災復旧支援寄付金口座」へ寄付される。

申し込み先

「JAPAWALK OKINAWA(ジャパウォークオキナワ)首里城再建応援対象プランサイト」:

日本初! 松竹が手がける演劇と街歩きの融合 『日本橋シアトリカルツアー』3月開催!

2020年1月14日(火)配信

ツアーイメージ

  松竹(迫本淳一社長、東京都中央区)は、街や建物を舞台に物語のキャラクターたちと巡る、新感覚の“没入型”街歩きツアー「シアトリカルツアー」を企画・製作する。

 第1弾は2020年3月から、三井不動産の特別協力のもと立ち上げる「日本橋シアトリカルツアー実行委員会」が主催となり、弥次と喜多のドタバタ珍道中が描かれた旅行記「東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)」を題材とする日本橋の街歩きツアー『日本橋シアトリカルツアー』を実施する。

 シアトリカルツアーとは、物語から現れた登場人物たちと一緒に舞台となる街や建物を巡り、まるで1本の映画・演劇の中に入り込んでしまったかのような体験を味わえる新感覚の“没入型”街歩きツアーだ。

 その街の歴史や伝説、逸話を生かしたパフォーマンスやここでしか味わえない物語にちなんだ限定の飲食メニューも登場する。常設ツアーとして開催するのは日本初。

 昨今、エンタメが「観る」ものから「体験する」ものへとシフトしている。総合エンタメ企業として、映画や演劇を鑑賞する劇場内にとどまらず、劇場がある街全体へとその行動範囲を広げお客に新たなエンタメを届けていくという松竹の想いと、日本橋の豊かな地域資産を活かした様々なコラボレーションを進めていこうとする三井不動産の考えが結実。日本橋の魅力をエンタテインメントの力で発信すべく、「日本橋シアトリカルツアー実行委員会」を立ち上げた。

 日本橋は、江戸時代から五街道の起点として、日本全国からヒト・モノ・コトが集まり、それらの交流によって新たな産業や文化が生み出された街だ。現在、再生計画が進められるなかでも、老舗の飲食店や百貨店が軒を連ねるなど、都会にいながら江戸と現代の今昔の文化が体験できる。

 江戸時代の物語「東海道中膝栗毛」を題材とすることで、弥次と喜多が歩いた時代より残されたものを蘇らせ、創られた美しい文化を、2人と一緒に体験することができる。歌舞伎でもユニークにアレンジされている「やじきた」の物語を、『日本橋シアトリカルツアー』が新しい形で届けていく。

ツアー立ち寄り場所

・名橋「日本橋」
・山本海苔店 日本橋本店(試食)
・千疋屋総本店 日本橋本店(試食)
・「熈代勝覧」絵巻
・にんべん 日本橋本店(試食)
・仲通り(コレド1・2の間、軽食)
・福徳神社   など

今後のスケジュール

2020年1月24日 (金):
・ツアー詳細、飲食メニューの詳細を発表
・公演チケットの一般販売スタート
・メインビジュアルの公開

3月:ツアー開催

〈観光最前線〉ながと路キャンペーン

2020年1月13日(月) 配信

【#萩石見2020】ながと路キャンペーン

 島根県は、同県益田市や津和野町、山口県萩市、長門市、美祢市、阿武町の各市町や観光団体などで作る「ながと路観光連絡協議会」とタイアップし、萩・石見空港(益田市)の冬期利用促進の一環として、【♯萩石見2020】ながと路キャンペーンを3月31日まで実施している。

 CP期間中、全日本空輸(ANA)の羽田―萩・石見線を2回搭乗し、萩・石見空港公式インスタグラムをフォローのうえ、ながと路エリアで撮影した写真に「♯萩石見2020」のタグを付けて投稿すると、抽選で計6人にペア宿泊券が当たる。

 石見地方では、古くから伝わる伝統芸能「石見神楽」が一番の見どころ。日本神話などを題材にした迫力ある舞いで、大蛇が火を吐くなどのリアルな演出も特徴だ。

【土橋 孝秀】

2%増の681億円に、出国税総額511億円を歳入(20年度観光庁予算)

2020年1月12日(日)配信

出国税は関連予算の75%近くを占めた

 政府は2019年12月20日に20年度予算案を閣議決定した。観光庁関係予算は、復興枠を除き前年度予算比2%増の680億9400万円となった。このうち国際観光旅客税(出国税)を充当する項目は、関係予算の75%近くを占める同5%増の510億6100万円を計上した。3本柱として、快適に旅行できる受入環境を整備し、プロモーションを強めるほか、地域での体験滞在の満足度向上をはかっていく。

 出国税は観光庁に一括計上したあと、関係省庁に移し替えて執行する。20年度の執行官庁分は計284億1千万円となり、出入国環境や文化財活用のほか、国立公園の整備などを進めていく。東北の復興枠は前年度比24・7%減の33億9500万円で、総計は同0・5%増の714億8900万円となった。

 関係予算の柱は3つ。「受入環境整備」に273億8100万円、「情報発信と観光産業の基幹産業化」に156億5300万円、「体験滞在の満足度向上」に237億3800万円を充てる。

受入環境整備

 「受入環境整備」は、旅をストレスなく満喫できるよう取り組みを強める。「円滑な出入国の環境整備」に81億8400万円(執行官庁:法務省、出国税充当事業)、「円滑な通関等の環境整備」に35億3千万円(財務省、出国税)を充てる。出入国環境では顔認証ゲートを、通関環境では電子申告ゲート(Eゲート)を主要7大空港への整備を進める。

 「FAST TRAVELの推進」には31億7600万円(出国税)を充当。チェックインから搭乗まで、顔認証による搭乗手続きの円滑化を進める。最終的には手続きにパスポートや搭乗券の提示が不要になる。20年度は同施策を成田国際空港、羽田空港、関西国際空港に行う見通し。

 地方部への公共交通機関は「公共交通利用環境の革新等」、観光地の環境整備は「観光地の『まちあるき』の満足度向上」の項目で支援する。

 「旅行安全情報共有プラットフォーム」では、日本人海外旅行者に安否確認や情報を提供するシステムを、昨年から一部試験的に運用開始。20年度に本格運用を進める。

「情報発信と観光産業の基幹産業化」

 「情報発信と観光産業の基幹産業化」は、日本政府観光局(JNTO)のプロモーションや、MICE誘致の促進などを実行する。

 「先進的な訪日プロモーション」に63億1300万円(出国税)を充て、デジタルマーケティングを強化する。ウェブの閲覧・検索履歴を分析し、JNTOサイトで個人の興味や関心に応じた情報発信をはかる。一方でJNTOサイトへの誘因広告も掲載する。

 「戦略的な訪日プロモーション」には87億1700万円を充当し、地域への誘客促進を強める。一元的な情報発信や地方誘客に向けたJNTOの体制、航空路線・クルーズ船の誘致を強化する。

 20年度から新規施策としては「青少年の国際交流の促進」に1千万円(出国税)を計上して、教育旅行による双方向交流の拡大を促す。官民連携の協議会を設け、現状分析や課題解決に取り組む。

 「MICE誘致」では、取り込みが遅れていたインセンティブ旅行の誘致強化や調査事業を実施する。

「体験滞在の満足度向上」

 「体験滞在の満足度向上」では、「観光地域づくり法人(DMO)の改革」に7億4千万円(出国税)を充当する。投資戦略やビジネスモデルを確立するための外部専門人材の登用の補助や、地域に根差したコンテンツ作りを支援する。

 20年度からは訪日客の長期滞在や消費拡大に向け、有力なコンテンツを支援していく。

 新規の施策である「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進」に20億円(出国税)、「ナイトタイム等の活用」に10億円(出国税)を充てる。

 「文化資源を活用したインバウンドのための環境整備」では、98億4千万円(文化庁、出国税)を計上。文化イベント「日本博」を全国各地で開き、外国人誘客の取り組みを支援する。

「組織・定員要求」

 非常時の訪日客の安全を確保するために体制整備を行う「外客安全対策官(仮称)」を新設。本庁・地方運輸局で計9人を増員する。あわせて、訪日客の急増に伴う混雑などの課題に対応し、持続可能な観光を推進するため本庁2人を増員。出国税の執行のため、地方運輸局4人を増員する。

〈旬刊旅行新聞1月11日号コラム〉冬の日本旅館を楽しもう 白い障子を開けると、風情ある雪景色

2020年1月11日(土) 配信

雪景色の四万温泉

 昨秋から年末にかけて、予定していた旅行や出張が相次いでキャンセルとなり、旅行とは縁のない日々を送っていた。

 
 人生、何事もそうであるが、旅行だって幾つも続けば、一つの旅に対しての感動が薄まる。これは悪い意味で「旅行慣れ」した状態である。せっかく旅行しているのに、神経が研ぎ澄まされていないために、おざなりの旅になるのはもったいない。
 
 けれど、4カ月近くもちゃんとした旅をしていない私は「檻の中の空腹な犬」のように落ち着きなく、仕事や生活をこなしていた。そして、ようやく年末に群馬県の四万温泉に旅行を決行したのだった。
 
 待望の1泊温泉旅行に心は踊った。もう旅行の仕方も忘れていたほどだ。クルマのハンドルを握り、外環道から関越道を走るドライブがこんなに楽しいものかと、その刹那を噛みしめながら走らせた。ただ、上空を見上げると真っ青な冬晴れの空が広がっているのに、目的地方面には灰色の分厚い雲が迫っているのが少し気になった。
 
 群馬県の名だたる温泉地に向かう玄関口である渋川伊香保インターチェンジで関越道を降り、伊香保温泉近くの水沢うどん街道で水沢うどんを食べた。わざわざ伊香保温泉までうどんを食べに行く行為自体が贅沢で、「自分にはこんな時間が必要だったのだ」と、窓の外の白い雪を見ながら思った。
 
 「ん? 雪?」外はいつの間にか、雪が降り始めていたのだ。私は冬のドライブ旅行では、必ず大雪とぶつかる。2011年のクリスマスイブには、和歌山県の高野山の宿坊で、膝が埋もれるほどの大雪に遭った。慣れないタイヤチェーンと格闘しながら、「絶対に生還してやる」と強い念力によって下山したことがあった。
 
 数年前に東伊豆の温泉旅館に宿泊したときには、11月下旬というのに駐車場のクルマに雪がどんどん積もっていくのを眺めながら、不安な夜を過ごしたことを思い出す。
 
 そして今回の旅も、雪との遭遇となった。雪が本格的に積もり始めた伊香保温泉を脱出し、一旦平地に戻ると雪は止んだ。だが、四万温泉は標高約700㍍に位置しており、冬タイヤを履いていなかった私はヘンな汗が体中から流れ出した。
 
 何とか四万温泉の旅館に着き、一安心した。畳敷きの広い和室の白い障子を開けると、風情ある雪景色が広がった。思えば、雪の温泉旅館で過ごす何気ない時間を夢見てきたのだ。浴衣姿で白銀の世界を見下ろしながら、ようやく夢が叶った気分になった。雪見風呂も堪能し、日本の温泉旅館の良さを心身ともに満喫した。「もし明日まで雪が降り続くのなら、もう一泊、小さな宿で過ごせばいい」と楽観的に考えていた。
 
 翌朝、雪は止んでいたが、とてもクルマを走らせられるような道路状態ではなかった。しかし、旅館を出る宿泊客のクルマが雪を踏みながら走ると、少しずつ道路の雪が解け始めた。バスの運転手に道路の状態を聞くと、「塩化カルシウムを撒いているので、大丈夫だと思いますよ」と教えてくれた。その言葉に背中を押され、四輪駆動車の雪道走破性を信頼し、安全運転で自宅に戻った。雪景色の温泉旅館で過ごす大人の旅の味を覚えた私は、次回はしっかりと冬タイヤを履いて、雪の温泉地をワイルドに味わい尽くそうと思った。
(編集長・増田 剛)

全旅連、地域活性化に向けてモデル地区を選定 成功事例を客不足に悩む旅館に共有

2020年1月10日(金) 配信

キックオフミーティングのようす

 全国旅館ホテル生活衛生共同組合連合会の中小宿泊施設観光総合対策委員会(井上善博委員長)は1月9日(木)、賑わい観光創造モデル地区キックオフミーティングを開いた。

 同委員会では、事前に応募があったなかからモデル地区の3地域を選んだ。同日、モデル地区からイベントや宣伝事業などの地域活性化策を提案し、審査を受け、すべて認定された。認定された事業は、宿の経営者が観光庁でプレゼンテーションを行ったうえで、同庁の予算から実施する考え。成功した事例は今後、客不足に悩む中小旅館に共有し、地域活性化をはかる。

 ◇

 中小宿泊施設観光総合対策委員会が選んだモデル地区は、男鹿温泉郷(秋田県男鹿市)と四万温泉(群馬県・中之条町)、内牧温泉(熊本県阿蘇市)の3つとなっている。

山本社長

 男鹿温泉郷からは元湯雄山閣の山本貴紀社長が出席。同地区の宿はナマハゲ紫灯まつりが開催される3日間、満室になるという。同地区ではまつりの延長を地元自治体に提案したが、予算の面から断られていた。

 山本社長はナマハゲの旬である冬に、野外の会場でナマハゲのイルミネーションをミュージカル風に行う事業を提案。外国人の誘客もはかるため、案内の多言語化をはじめ、長靴や使い捨てカイロの提供など防寒対策も行いたい考え。

 このほか、山本社長は「秋田の地酒と男鹿の旬ぐるめ事業」と「なはまげ五鬼伝説の里 環境整備事業」、「地形活用事業」をプレゼンテーションした。目標は、訪日客数を5%以上増加させるとした。

田村社長

 四万温泉からは時わすれの宿佳元の田村佳之社長が登壇した。田村社長は「四万温泉訪日外国人ターゲット選定調査・研究事業」の必要性を訴えた。同地区では、さまざまな国から訪日客を受け入れる一方、宣伝事業は各国の訪日客に合ったプロモーションを行えてなかったという。

 同事業では民間リサーチセンターを利用し、プロモーションの適切なタイミングと国を選定。訪日客目線で撮影した動画などを配信する。このほか、四万温泉協会で外国人を6カ月ほど雇用。雇用した従業員は、外国人目線における四万温泉の魅力を発信する。同事業などの実現で、訪日客数を2018年の2548人から22年までに1万5487人を目指す。

永田社長

 内牧温泉は蘇山郷の永田祐介社長がプレゼンテーションを行った。同地区では16年の熊本地震以降、観光客が減少。復興に向けたキャンペーンなどを4つ提案した。このうち「代替トンネル開通記念プラン」は、熊本市内から同地区にアクセスできるようなった二重峠トンネル(仮称)の開通を発信するもの。

 このほか、永田社長は「内牧温泉 泊食分離化宣言」と「JR豊肥線復旧記念プラン」、「大型荷物のポーターサービス(内牧手ぶら観光サービス)」を説明した。すべての事業を通じて、宿泊客数を熊本地震前の60万人にすることを目指す。

 井上善博委員長は「3地区の前進を記念した最初の委員会になる」と思いを込めた。

 観光庁観光産業課係長の中村太郎氏は「観光庁は地方創生の一環で、地方の宿泊施設の活性化に力を入れている。全旅連と一緒になって進めたい」と語った。