HIS、東京都港区に移転 多様性と新たな価値創造へ

2020年6月10日(水) 配信

新オフィスのイメージ。創造性あふれる企業を目指す

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)は6月22日(月)に、本社を東京都新宿区から港区に移転する。本社移転は15年ぶり。

 新住所は東京都港区虎ノ門4―1―1 神谷町トラストタワー5階

 ☎050(1743)0080。

 新オフィスのテーマは「DIVERSCAPE」。多様性を意味する「Diversity」と、人々が行き交う風景「Landscape」を合わせた造語とした。多様性を受け入れる新たな価値を創り出す場として、創造性あふれる企業を目指す。

 最寄り駅は、東京メトロ日比谷線の神谷町駅。本社と同駅は直結している。このほか、南北線の六本木一丁目駅と都営三田線の御成門駅からは、徒歩12分ほどの距離に位置する。

ジェットスター、特設ページ「Fly Well」公開 安心・安全な空の旅を

2020年6月10日(水) 配信

「Fly Well」を確認して、安心・安全な空の旅を

 ジェットスター・ジャパン(片岡優社長)は6月3日(水)、安全・安心な空の旅を提供するための取り組みや、お客への協力事項をまとめた特設ページ「Fly Well(フライ・ウェル)」を公開した。「空港に着くまで」「空港・機内で」などシーン別に、新型コロナウイルス感染拡大防止策への協力を呼び掛ける。

 開設に当たり、片岡優社長は「安全と健康はジェットスターの最優先事項。お客様と乗務員、地上係員の安全や健康を守るため、マスクの着用やソーシャル・ディスタンスの確保などをお客様にも協力をお願いしている。感染拡大を防止するため、搭乗前にFly Wellのページをご一読いただき、ご理解・ご協力をお願いできれば」とコメントした。

 空港到着前にできることとして、「オンラインチェックイン」の方法について詳細に説明。これを利用することで、預ける荷物がない場合は、カウンターに並ぶことなく保安検査場に向かうことができる。

 空港では、サーモグラフィによる検温やソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保、手指消毒などを実施。マスクはチェックインカウンターから降機まで必ず着用するよう呼び掛ける。また、地上係員もマスクを着用するほか、客室乗務員は全路線でマスクと手袋を着用する。

 機内の空気は2~3分で入れ替わるのに加え、エアバス320型機では高性能空気フィルターを搭載し、0.3㍃㍈サイズの粒子を99.97%以上捕集できることなどを紹介している。客室内の消毒は、夜間駐機時に接触頻度が高いテーブルやひじかけなどを中心にアルコール消毒を行っていることも記載している。

 また同社では、日時の変更手数料1回分が無料の「変更手数料キャンペーン」も実施。公式ホームページからエコノミークラス「Starter」のフライトを6月30日(火)までに予約したお客が対象で、9月30日(水)までに出発する便が適用となる。

JTB、2019年度サービス最優秀旅館・ホテルを発表 約3800施設の中から4施設決まる

2020年6月10日(水) 配信

ホテルオリオンモトブリゾート&スパ(沖縄県・本部町)

 JTB(髙橋広行社長)は6月10日(水)、JTB協定旅館ホテル連盟(JTB旅ホ連、大西雅之会長)の会員約3800施設の中から、サービス優秀な宿泊施設を表彰する「2019年度サービス最優秀旅館・ホテル」4施設を決定した。大規模施設(総客室数80室以上)の旅館は、大谷山荘(山口県・長門湯本温泉)が、同じく大規模施設(同)のホテルでは、ホテルオリオンモトブリゾート&スパ(沖縄県・本部町)が選ばれた。

 中規模施設(総客室数79室以下~30室以上)で選ばれたのは、心のリゾート海の別邸ふる川(北海道・白老町)で、小規模施設(総客室数29室以下)は、柊家旅館(京都府京都市)が受賞。4施設はいずれも、お客のアンケート評価で95点前後の高得点を獲得した。また、このほかに「サービス優秀旅館・ホテル」27施設が発表された。

 同社では1979年から、お客の「宿泊アンケート」に基づいたサービス優秀な宿泊施設を表彰している。毎年表彰を行うことで、各施設の営業面の発展やサービスの向上、宿泊産業全体の質の向上をはかっていく。

 受賞施設は、次の通り。

2019年度サービス最優秀旅館・ホテル

大規模(旅館):大谷山荘(山口県・長門湯本温泉)

大規模(ホテル):ホテルオリオンモトブリゾート&スパ(沖縄県・本部町)

中規模:心のリゾート海の別邸ふる川(北海道・白老町)

小規模:柊家旅館(京都府京都市)

2019年度サービス優秀旅館・ホテル

【北海道】

大規模(旅館):北天の丘あばしり湖 鶴雅リゾート (網走市)

大規模(ホテル):ラビスタ函館ベイ(函館市)

中規模:運河の宿おたる  ふる川 (小樽市)

小規模:ニセコ昆布温泉 鶴雅別荘 杢の抄(ニセコ町)

【東北】

大規模(旅館):ホテルニュー水戸屋(宮城県・秋保温泉)

大規模(ホテル):ホテルメトロポリタン仙台(宮城県仙台市)

中規模:大沢温泉山水閣(岩手県・大沢温泉)

小規模:深山荘高見屋(山形県・蔵王温泉)

【関東】

大規模(旅館):あさや(栃木県・鬼怒川温泉)

大規模(ホテル):ホテル椿山荘東京(東京都文京区)

中規模:鬼怒川金谷ホテル(栃木県・鬼怒川温泉)

小規模:強羅花扇 円かの杜(神奈川県・強羅温泉)

【中部】

大規模(旅館):賢島宝生苑(三重県志摩市)

大規模(ホテル):日本平ホテル(静岡県静岡市)

中規模:青山やまと(静岡県伊東市)

小規模:花紫(石川県・山中温泉)

【西日本】

大規模(旅館):佳翠苑皆美(島根県・玉造温泉)

大規模(ホテル):京都ブライトンホテル(京都府京都市)

中規模:西村屋本館(兵庫県・城崎温泉)

小規模:松井本館(京都府京都市)

【九州】

大規模(旅館): 雲仙宮崎旅館(長崎県・雲仙温泉)

大規模(ホテル):ホテルオークラ JRハウステンボス(長崎県佐世保市)

中規模:いぶすき秀水園(鹿児島県指宿市)

小規模:御宿 由府両築(大分県・由布院温泉)

【沖縄】

大規模(旅館):該当なし

大規模(ホテル):宮古島東急ホテル&リゾーツ(宮古島)

中規模:アラマンダ インギャーコーラルヴィレッジ(宮古島)

小規模:百名伽藍(南城市)

高校生の「観光提案」動画を募集 観光甲子園、6月22日(月)からエントリー開始

2020年6月10日(水) 配信

観光甲子園ロゴ

 観光庁は6月8日(月)、高校生を対象とした観光動画コンテスト「観光甲子園2020」の募集要項を発表した。エントリー期間は6月22日(月)~7月10日(金)。「観光」や「地域開発」に興味のある高校生の180秒動画作品を募集する。

 昨年から始まった同事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2カ月遅れでスタートする。

 予選動画作品受付は10月26日~11月6日。決勝大会は2021年2月7日、兵庫県の神戸大学総合研究拠点コンベンションホールで行われる。

 同イベントでは、高等学校の探求型学習をサポートするJTB(髙橋広行社長)のプログラム提供と、産官学連携を目指す観光業界の企業、各種団体の協力を得る。

 新たな方針として、説明会から動画の作成のサポートまで、すべてのプログラムをリモート環境に対応する。持続可能な社会を目指す考え方を導入し、eラーニングプログラムや学校行事と連動した体系的な教育プログラムを提供する。

 部門は①【訪日観光部門】日本を愛する外国人をもてなす独創的な滞在交流型観光プラン②【ハワイ部門】持続可能な社会を考えるスタディツアーを企画③【日本遺産部門】地元に残る日本遺産の背景を深堀りして観光客を呼び込む旅のプラン――の3つ。

 動画作成にあたり、SDGs時代の観光を体系的に学習できるラーニングプログラムや、観光系大学コンソーシアム教授陣による観光学の魅力を伝えるメンタリングなど、サポートプログラムも充実している。

 また、コンテスト説明会はZOOMを利用し、6月20(土)、24日(水)の日程で開催する。

観光甲子園 公式Webサイト

長旅協、コロナへの安全管理を 会費の減免・免除決める

2020年6月10日(水) 配信

座席の距離をおいて開催した

 長野県旅行業協会(相馬靖子理事長、171会員)は5月26日(火)、ホテル国際21(長野市)で、2020年度通常総会を開いた。今年度は新型コロナウイルスへの対応策として、全国旅行業協会(ANTA)と同様の安全管理と危機対策を講じる。このほか、2月に山梨県で開く国内活性化フォーラムでは隣県での開催を踏まえ、積極的な支援を行う。

相馬靖子理事長

 同総会は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、役員のみが出席し、一般会員は書面での議決を実施。規模を縮小したため、初めてシティホテルで開催した。議事では、すべての議案が承認・可決された。

 同日には協同組合長野県旅行業協会(三澤弘理事長、131会員)と、長旅協協定会員連盟(若林正樹会長、113会員)も20年度の総会を開いた。

三澤弘理事長

 旅行の自粛が呼び掛けられ、旅行業界が危機に直面するなか、協同組合長野県旅行業協会は組合費2万円を半額にすることを決めた。協定会員連盟は組合費2万円を免除する。なお、長野県旅行業協会は組合費が年5000円であるため、通常通り徴収する。

 併せて、3組織は長野県に事業継続の支援を求めた。これに対して同県は、「長野県ふっこう割」の創設を決定した。

 同制度は、OTA(オンライン旅行会社)を除く旅行会社から宿泊施設を予約した長野県民が対象となる。1万円以上の旅行・宿泊商品には1人1泊当たり5000円、6000~1万円未満の同商品には3000円を割り引く。予約・宿泊対象期間は6月1~30日まで。

杉乃井ホテル、6月12日から営業再開 ウィズコロナの新ガイドラインを適用

2020年6月10日(水) 配信

別府湾を一望できる露天風呂「棚湯」

 別府温泉 杉乃井ホテル(佐々木耕一総支配人、大分県別府市)は6月12日(金)から、営業を再開する。再開にあたって、同館運営のオリックス・ホテルマネジメントが定めた「『With COVID-19』下における運営・サービス指針」に基づいたガイドラインを適用する。

 同指針は、「宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドライン」など関連する業界団体のガイドラインや厚生労働省が公表した「新しい生活様式」に基づいている。館内の必要備品の調達・配置を進め、同時にスタッフへのオペレーションの確認と実践トレーニングなど、宿泊客を万全な状態で迎える体制の整備に努めていく。

 政府や自治体から県をまたぐ移動の自粛が求められている期間は、他都道府県からの来客は控えるよう呼び掛けている。また、館内施設の棚湯、アクアガーデン、アクアビート、スギノイボウルは、混雑状況により入場を制限し、サウナは利用不可となる。

 レストラン会場の利用時間は完全予約制となり、ビュッフェメニューを変更するなど、一部通常時のサービスとは異なる場合がある。各施設の営業状況については公式Webサイトに掲載している。

共立メンテナンスと大和自動車交通、「自宅からリゾートへ直幸往復便」を共同開発

2020年6月10日(水) 配信

“Door to Door”の移動を確保

 共立メンテナンス(上田卓味社長、東京都千代田区)はこのほど、タクシー往復送迎付き宿泊プラン「自宅からリゾートへ直幸往復便」を大和自動車交通(前島忻治社長、東京都江東区)と共同開発した。

 箱根や河口湖、伊豆などの共立リゾート8 施設で温泉と豪華な食事が楽しめる1泊2食付きの宿泊プラン。2社で共同開発することで、鉄道で訪れるのと変わらない料金設定を可能とした。

 同プランはタクシーを利用し、自宅玄関前から宿、そしてまた自宅玄関前まで移動することで、他者との接触を最小限にしている。

 出発地は、東京23区と三鷹市、武蔵野市。宿、タクシーともに新型コロナ対策を万全にしている。

 9月末まではモニターキャンペーン実施しており、正規価格より1~2割程度お得に旅に出られる。

 担当者は、「他者との密接を避け、都市から地方へウイルスの拡散を防止する観点から、“Door to Door”の移動を確保し旅を楽しめるプランを提案した」と企画意図を説明。今後も同様の企画を全国で計画する考えを示した。

モルディブ、入国制限を緩和へ 「新しい日常」に対応する

2020年6月10日(水) 配信 

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 モルディブ政府はこのほど、入国制限の緩和に向けて準備を始めた。観光客の段階的な受け入れ開始に伴い、同国の観光業界では、「新しい日常」に対応するために必要な規準などを確立する。

 同国は今年1月から新型コロナウイルス対策班を結成し、保健省の主導のもと感染拡大防止に取り組んでいる。国内で最初の感染者が確認された直後、国境の水際対策やヴェラナ国際空港で発給される査証を停止した。4月15日(水)に市中感染があったのちに、首都マレでのロックダウンを実行した。

 感染者数が対処可能な数値に落ち着き、感染防止策が徹底されてきたことを受けて、5月28日(木)、6週間にわたったロックダウンを段階的に解除した。

 同国観光省は、「国としての最重要事項は、観光客の安全を確保すること」とし、観光客受け入れ再開のガイドライン策定において、観光客と観光業界で働くスタッフ両者の安全と健康に十分留意する。

 ガイドラインの草案は関係各所からのフィードバックを受け、各機関に共有される。観光ビザへの新規課税は予定していないとの考え。

 国境は7月から段階的に再開される予定。

ホテルを社宅やテレワーク空間に マイナビが法人向け新サービス開始

2020年6月9日(火)配信

 マイナビ(中川信行社長、東京都千代田区)はこのほど、ホテルの客室を社宅やオフィススペースとして提供する法人向け新サービス「マイナビトラベル ホテルSTAY」を開始した。出張や社員研修を行う機会、テレワーク環境を整える際などで、条件に応じた宿泊施設のプランを提案する。

 企業では、社員の一時的なテレワーク環境の確保や小売業や流通業への応援勤務など、突発的な中長期滞在の出張ニーズが出現している。一方、宿泊業界はインバウンド需要の急激な落ち込みや外出自粛要請で、大きな打撃を受けている。このような背景から、国内宿泊予約サイト「マイナビトラベル」と法人向け中長期滞在サービス「マイナビBiz」が、双方をマッチングできる仕組みを新しいサービスとして公開した。

 利用エリアや期間、予算、食事サービスの有無、会議室や駐車場をはじめとする各種設備など、希望に応じた利用プランを、マイナビと契約している多数の宿泊施設から提案する。費用は会社に一括請求するため、経費精算もまとめて行うことができる。

宿泊業倒産件数、6年ぶりに2ケタ台へ 需要回復は見通し立たず 東京商工リサーチ調べ

2020年6月9日(火) 配信

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 東京商工リサーチがこのほど発表した2020年5月の宿泊業倒産は10件(前年同月は4件)となった。5月としては14年以来、6年ぶりに2ケタ台となり、3カ月連続で前年同月を上回った。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は解除されたものの、宿泊需要の回復時期は未だ見通しが立たない。同社は「6月以降にも息切れ倒産の可能性がある」と注意を促した。

 

宿泊業・旅行業の倒産状況

 宿泊業の5月の負債総額は82億1500万円(前年同月は9億4000万円)と、4カ月連続で前年同月を上回った。負債10億円以上の倒産が3件発生し、全体の値を押し上げる結果となった。

 原因別では「販売不振」が7件、「既往のシワ寄せ」が2件。

 形態別では破産9件、特別清算1件。

 地区別では九州と中部が各3件、東北、近畿、中国、四国が各1件となった。

 おもな倒産事例として、宿泊施設のほか、ブライダルやレストランとしても人気を集めた国際ホテル(青森県青森市)が、5月25日(月)に破産を申請。負債総額は約16億円となった。元々の借入金が負担となっていたほか、コロナの感染拡大の影響で宴会や宿泊のキャンセルが相次ぎ、売上が激減していた。

 長野県佐久市の天然温泉「佐久一萬里温泉・ホテルゴールデンセンチュリー」を経営していたホテル一萬里(長野県佐久市)は、5月22日(金)に破産開始決定を受ける。負債総額は35億2000万円。ピーク時は17億9900万円の売上高を計上したものの、過去の設備投資負担が原因で赤字が続いていた。新型コロナがきっかけとなり、資金繰りの目途が立たなくなった。

 一方、旅行業の5月の倒産は19年10月以来、7か月ぶりに発生がなかった。また、19年12月以来、5カ月ぶりに前年同月(2件)を下回った。

 今年1~5月の累計件数は13件で、前年並みで推移した。

 5月は企業全体の倒産件数も314件(前年同月比54・8%減)で、月次では1964年(282件)に次ぐ、56年ぶりの記録的な低水準となった。

 同社は「新型コロナに伴う緊急事態宣言で、裁判所や弁護士の業務縮小や資金繰り支援などが倒産件数を抑制した可能性がある」としたが、一方で法的手続きを取らない廃業を選択した可能性もあると指摘。「今後は倒産のみならず休廃業の動向にも注目が集まる」との見方を示した。