三陸復興国立公園協会、今夏就航した「宮古うみねこ丸」など最新情報PR

2022年12月5日(月) 配信

観光キャラバン隊が12月2日、旅行新聞を訪問

 青森県八戸市から宮城県石巻市までの沿岸自治体などで構成する三陸復興国立公園協会(事務局・岩手県宮古市)はこのほど、東京都内の旅行会社やメディアを回り、それぞれの観光素材を説明した。

 12月2日(金)には、岩手県宮古市の関係者が本紙東京本社を訪れ、冬のイベントと、新たに今夏就航した「宮古うみねこ丸」を説明した。

 冬のイベントでは田老鮭・あわびまつり(11月20日)、宮古鮭まつり(12月4日)、宮古真鱈まつり(23年1月22日)、早採りわかめ「春いちばん」まつり(2月5日)、宮古毛ガニまつり(3月12日)の5つのまつりを合わせて「みやこ冬のイベントプレゼントキャンペーン」を展開。抽選で宮古市内の宿泊施設(宿泊施設の指定はできない)ペア宿泊券2万円分10人や商品券3000円分20人に当たる(当選人数は5つのまつり合計)というもの。応募は各会場で配布する応募券を応募箱に入れるだけ。当選者に直接発送する。

 宮古うみねこ丸は昨年運航を終了した、みやこ浄土ヶ浜遊覧船に変わるものとして市が建造。運航は岩手県北自動車。

 船は横波に強い双胴船で定員80人。船内では三陸ジオパーク・ジオガイドが見どころなどを紹介する。ウミネコの餌付け体験(エサ代200円)もできる。

発着場所は既存の浄土ヶ浜と今回県が整備したシートピアなあど近くの出崎ふ頭。運航本数は11月~1月9日は1日5便。それ以外は1日7便(冬季は整備運休など特別ダイヤあり)。火曜日は運休。なお、団体貸切り用の臨時便は要相談。料金は湾内遊覧大人1500円、子供750円。

東京ベイ東急ホテルと日本航空、B787ルームオープン  第1弾の満室受けて

2022年12月5日(月) 配信

コンセプトルーム

 東京ベイ東急ホテル(千葉県浦安市)と日本航空(JAL)は12月2日(金)、就航10周年を迎えたボーイング787型機の部品を活用した家具などを設けたコンセプトルームをオープンした。

 同ホテルは、飛行機の座席など備えた第1弾のコンセプトルームがメディア向けに発表した翌月に、2カ月後まで満室となったことから、さらなる集客を目指す。一方、JALは耐用基準を超えた理由などにより年間1万㌧以上排出してきた廃部品を減らし、SDGsへの取り組みを加速していく考えだ。

 客室には読書灯を加工したテーブルライトや、発電機の回転を支えるベアリング、電気ケーブル、国際線ビジネスクラスのシートカバーを用いたベッドカバーなど6種類の部品を置いた。

 同日に開いた内覧会で、JALエンジニアリングの矢田貝弦主任は「(同型機は電動部品が従来機よりも多いため)心臓部である発電機に関連した部品を置いた。ほぼ加工していないので、重さや質感を感じてほしい」と話した。

矢田貝弦主任

 また、すべての人に飛行機をより身近に感じてもらえるよう、室内にはコンセプトルーム用に制作した展示品解説パンフレットを配る。機内や空港ラウンジで提供しているJALオリジナルカップ麺も用意する。

 客室は最上階の18階に位置。羽田空港を離着陸する同型機を見ることができる。

 料金は1室2人で利用した場合、1人当たり1万2100円(税・サ込)。

 2023年4月21日までのコンセプトルームの期間終了後には、一般向けに展示した部品を販売する予定だ。

 東京ベイ東急ホテルの三橋徹マーケティング支配人は「今回は航空機の博物館をイメージし、普段触れられない部品を置いた。飛行機をより好きになってもらえる」とアピールした。

 矢田貝主任はライフジャケットをバッグに加工して販売してきたことなどを振り返ったうえで、「(飛行機を活用した)楽しさを模索しながら、SDGsにも取り組んでいきたい」と語った。

お城ルーム開設 「映え需要増」

 同ホテルは12月3日(土)、お城のゲストルームをイメージした「ウインターキャッスルルーム」もオープンした。

ウインターキャッスルルーム。窓には冬の訪れを感じることができるという装飾を施した

 同ホテルはこれまで、さまざまなコンセプトルームを企画。「SNS映えを求める若い客層をリピーターとして、獲得できた。(一部利用客から)毎回、新しいコンセプトルームを期待してくれている」(三橋マーケティング主任)という。

 今回は、海の中にいるような神秘的な雰囲気をイメージした客室サブマリンを改装。壁面にフォトブースや実際かぶることができる王冠を備える。さらに、窓には冬の訪れを感じることができるという装飾を施した。

 料金は1室2人利用で1人当たり1万7200円(税・サ込)。

 三橋マーケティング支配人は「拡散された投稿みて訪れた新規利用客が、SNSでアピールしてくれるなど情報が連鎖的に発信される。これからも、写真映えする企画を考えていきたい」と話した。

ニセコの観光再開へ向けて動画「WELCOME BACK」を公開  コロナ感染対策を盛り込み、倶知安観光協会が作成

2022年12月5日(月)配信

撮影風景

 北海道の倶知安観光協会はこのほど、冬のスキーシーズンを迎えインバウンドを含む観光客の安心安全と、迎え入れるスタッフや住民のホスピタリティを表現した動画「WELCOME BACK」を公開した。映像にコロナ感染対策を盛り込み、ニセコの美しい風景と共にそこに暮らす住民にもフォーカス。およそ3年ぶりに迎える外国人観光客へのメッセージとして「おかえりなさい」を伝えている。

 映像はニセコの美しい山々を背景に躍動感のある「羊蹄太鼓」で始まり、ニセコを象徴する多様性を打ち出した。水際対策の緩和で、インバウンドなど観光客を迎え入れるには「安心安全」が最重要と考え、倶知安町内の医療機関での撮影・インタビューも行い、コロナ感染対策や万が一に事故が起きた場合の安心感も発信している。タイトルの「Welcome Back」は、「おかえりなさい」という言葉に、「住む人の温かさ」や「再会」「互いの信頼」などへの思いを込めたもの。

ホテルナトゥールヴァルト富良野 レストラン「森のダイニング」に個室14席とライブキッチンを新設

2022年12月5日(月)配信

森のダイニング(イメージ)

 北海道富良野市のホテルナトゥールヴァルト富良野は2022年12月3日(土)、レストラン「森のダイニング」に14席の個室スペースと臨場感あふれるライブキッチンを新設した。

 臨場感とわくわく感を感じてもらおうと、シェフが調理しているところをリアルに見ることができ、出来立ての料理を提供する「ライブキッチン」を導入した。14席の個室には無煙ロースターを設置し、北海道の幸を厳選した海鮮焼きや焼き肉などを気軽に楽しむことができる。

 12月の夕食は、「和洋中約50品のビュッフェとアルコール」 90分食べ飲み放題を提供している。活ホタテ、かすべ、氷下魚(コマイ)、イカゲソ、海老など漁港直送の魚介も多数並び、人気の海鮮網焼きがさらにグレードアップした。刺身や職人が目の前で握るすし、焼きたてのピザ、旬食材の揚げたて天ぷら、野菜サラダなども楽しめる。朝は、焼き立てパンやオムレツなど、和洋約50品の料理が並ぶ「森の朝食ビュッフェ」で迎えてくれる。

「鉄印帳」が優秀賞、命名と取り組みが高評価(日本ネーミング大賞2022)

2022年12月5日(月)配信

(左から)表彰式に登壇した審査委員長の爆笑問題・太田光さん、読売旅行の坂元隆社長

 読売旅行(坂元隆社長)と旅行読売出版社(同)などが事業展開している「鉄印帳」が12月2日(金)、日本ネーミング協会(岩永嘉弘会長)が主催する「日本ネーミング大賞2022」で優秀賞を受賞した。

 「鉄印帳」は“御朱印帳の鉄道版”として、第三セクター鉄道等協議会(小池裕明会長)や日本旅行(小谷野悦光社長)と共同で事業展開。20年7月から地方鉄道や沿線地域の活性化を目的に販売を始めた。発行部数は5万冊を超え、各路線を巡って購入する「鉄印」は累計約42万枚。鉄印を求めて訪れる人の運賃収入と合わせて各社の新しい収入源となっている。

 命名者は、第三セクター鉄道等協議会に加盟しているくま川鉄道(熊本県)の永江友二社長。家族との何気ない会話からヒントを得てネーミングしたという。同大賞の最終審査会では、「遊び心があるネーミング」「優れた企画コンセプト」「鉄道旅を新しい形で楽しくする力がある」などの高い評価を得た。

 読売旅行・旅行読売出版社の坂元社長は、「鉄印帳」のネーミングと取り組みが高く評価されたことによる受賞に対して感謝の言葉を述べた。続けて、「この受賞を機に、『鉄印帳』を通じて地方鉄道のさらなる活性化に寄与していきたい」とコメントした。

 審査委員長のお笑いコンビ・爆笑問題の太田光さんは「暗いニュースが多いなかで、未来につながる取り組みとシンプルなネーミングが良かった」と講評している。

銀座グランドホテル、大原学園と企画練る 学生視点取り入れ販売へ

2022年12月5日(月) 配信

銀座グランドホテルの外観

 グランビスタ ホテル&リゾート(須田貞則社長、東京都中央区)が運営する銀座グランドホテルは大原学園 東京ホテル・トラベル学院専門学校(東京都千代田区)と連携し、宿泊プランを造成している。

 10月~23年3月までの期間、ホテルスタッフコースの2年生が講義を受けたうえで2月13日(月)に、プレゼンテーションを行う。最優秀に選ばれた企画は商品化される。

 学生ならではの発想によるプランで、銀座ならではの新しいホテルライフを発信する。また、ホテルの魅力を実際に知ることにより、就職活動にも役立て、同社の人材確保にもつながればとの考えだ。大原学園は社会的使命として「将来活躍できる人材を輩出する」を掲げている。

 受講生はこれまで、4回の講義で同ホテルの支配人から、客層の設定などの造成方法や、プランを企画したスタッフから実体験を聞いた。今後も複数回の授業を実施していく。そのなかで、学生は7グループに分かれ、宿泊プランを立案する。

 同社広報PR課の柴崎真里奈氏は「学生は想定時間以上に質問するなど熱心だ」と期待を寄せている。

津田令子の「味のある街」「丁字麩」――麩惣(滋賀県近江八幡市)

2022年12月5日(月) 配信

麩惣の「丁字麩」(550円)▽定休日:日曜日▽滋賀県近江八幡市博労町元23▽☎0748(32)2636。 

日本一の湖・琵琶湖を有する近江八幡市。日本経済の近代化にも八幡商人をはじめとする近江商人たちが大きく貢献した地でもある。彼らは買い手よし、売り手よし、世間よし、という三方よしの理念を商売の基本とし、自らの利益のみを追求することなく社会事業に大きく寄与したことでも知られている。八幡商人たちが残した財産は、形に残るものばかりでなく、むしろその精神に大きく価値があるといわれている。

 
 この地の名物といえば、鮒ずし、近江牛、丁字麩に赤こんにゃく、そしてでっち羊羹などが知られている。今回、我が家では冬に欠かすことのできない創業嘉永年間・近江の名麩手焼き「丁字麩」を紹介しよう。

 
 丁字麩とは、マッチ箱をちょっと大きくしたサイズの四角い焼き麩で、6面全体が焼かれているため煮崩れせず、鍋料理やうどんなどさまざまな料理に使用でき、精進料理には欠かせない食材でもちもちとした食感になめらかな舌触りが特徴的だ。

 
 昔の麩は丸い棒のような形をしていた。近江商人は日本中を歩いて商売をしていたため、丸い棒の麩では折れて困るということで束ねて使いやすく運びやすい四角い麩になったと言われている。また戦国時代、豊臣秀次が、形の丸い麩は持ち運びに不便なため、町並みのような四角い麩になったという説もある。両面に線が入っている理由は「小京都」とも呼ばれる近江八幡の街の小路を示すもので、城下町に住む人達を忘れないようにするためだという。

 
 麩惣の「丁字麩」は、小麦のたんぱく質(グルテン)と小麦粉と水を原料に焼き上げた手作りの植物性タンパク質食品だ。鍋物や和食はもちろん、洋食や中華料理にも最適な一品だ。

 
 包装紙の裏に記されている食べ方は、からし和えと磯揚げ。早速試してみた。麩ならではの旨味と食感が相まってとても美味しい。マカロニとともに麩をホワイトソースに混ぜたグラタン風にアレンジしてみたら、これがかなりグッドなのである。

 
 この冬は風情ある街並み・八幡堀の夜間のライトアップも楽しめる近江八幡を訪ねてみては。

   (トラベルキャスター)

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

日本能率協会 九州観光の再始動へ 観光・宿泊産業展を開催

2022年12月5日(月)配信

オーラテックのヘアケア、スキンケア商品

 アフターコロナを見据えた商談で、九州観光業界の再始動を目指す、第4回「九州・沖縄観光・宿泊外食産業展2022」が11月15、16日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡で開催された。

 日本能率協会が主催し、観光業・宿泊外食業界のサービス向上、生産性向上を実現する新製品・サービス業者53社が出展した。

 人手不足をDXで乗り越える手法や、宿泊業の利益を出す方法、宿泊施設のリノベーション、ペーパーレスでの業務効率化など、専門家によるさまざまなテーマのセミナーも開かれ、熱心な受講者であふれた。

 展示会では椿油と水、厳選した天然成分だけで作ったヘアケア・スキンケアの無添加化粧水「椿なの」を、全国の旅館・ホテルに販売するオーラテック(福岡県筑後市)も出展。

 椿商品以外にも、福岡県八女市星野村の茶の実油とスイゼンジノリから摂れる天然保湿成分「サクラン」、ストレス解消の万能ハーブ・「ベチパー」使用の蒸留水など使用し、開発した「チャチャチャヘアケア」、「チャチャスキンケア」も新商品として展示し、PRした。

 サンプル品を無償提供し、旅館・ホテルなどにある売店への販売拡大を目指す。

「観光革命」地球規模の構造的変化(253) 平和産業としての役割

2022年12月5日(月) 配信 

 10月に開催された中国共産党大会で習近平総書記(国家主席)の3期目続投が決まると共に、最高指導部人事で習氏の独裁体制が強化された。習主席は祖国統一の偉業を成し遂げると強調しており、しかも従来の「平和統一」を超えて軍事力行使の可能性についても言及している。

 一方、米中覇権争いが激化する中で台湾問題を巡って、米中対立が先鋭化している。米国は台湾防衛を言い募っているが、その根底には「半導体」がある。今や台湾は半導体の最大の供給源になっており、世界最大の半導体メーカー「台湾積体電路製造(TSMC)」はそのシンボルである。

 もしも、中国が台湾を併合するならば、米国のハイテク産業は壊滅的な打撃を受けることになる。米国は半導体の戦略的重要性を十二分に熟知しており、世界覇権を維持するために半導体サプライチェーンの確保を最重要の国策にしている。

 中国で習近平主席の独裁体制強化に伴って、日本の自民党タカ派議員たちは声高に防衛費の倍増を主張し、現時点では米国製長距離巡航ミサイル(トマホーク)の導入を提唱している。トマホークは射程が2500㌔で、中国の主要都市まで射程に収まるため、中国軍部は非常に神経を尖らせている。

 台湾近海で米中の緊張が著しく高まっており、偶発的衝突から本格的紛争への発展は絶対に避ける必要がある。現在の日本にできることはトマホークの導入ではなく、「外交力」強化である。日中両国が入っている多国間の枠組みを活用し、粘り強く関係改善をはかるべきだ。例えば、ASEAN+3(東南アジア諸国連合+日中韓)や東アジアのRCEP(地域的包括的経済連携)などが重要。

 日本にとって日米同盟は極めて重要だが、その一方で、経済的には中国が日本最大の貿易パートナーであり、2021年の貿易総額は約38兆円に上っている。しかも、ポストコロナを想定して観光立国をはかる際に最も期待すべきは中国人観光客である。

 観光産業はピース・インダストリー(平和産業)であり、観光を通して人々が親しく交わることで相互理解を深め、「平和の礎」を築く役割を果たすべきだ。世界の分断化は人々を不幸にするだけであり、世界に幸福をもたらす平和産業は今こそ本領を発揮すべきであろう。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

満ちてくる心の宿 吉夢 客室改修オープンへ 広々とくつろぎの空間へ

2022年12月4日(日)配信

3室を1室に広々とした客室

 千葉県・小湊温泉の「満ちてくる心の宿 吉夢」(吉田幸司社長)は12月18日、一部客室をリニューアルオープンする。

 改修するのは夢亭の4―6階。ツインベッドの和洋室にし、既存客室の3室を1室にする部屋を各階に1室ずつ、2室を1室にする部屋を各階2室ずつ作り、広々としたくつろぎの空間を提供する。

 このうち6階はジェットバス付きやビューバス付き客室も一部設け、廊下を畳敷きにするなど、ワンランク上のフロアに位置付け、部屋食も可能。各客室は「空」にまつわる名前にする。畳廊下の入り口には客室ごとに靴箱を設ける。

洋食レストラン

 また、客室以外では吉亭2階の宴会場と和食処、カラオケパーティールームを無くし、新たに洋食レストラン(カウンター20席+個室5室)を設け、カウンターでは海を見ながらの食事を楽しめるようにする。

 なお、吉亭客室の6、7階も改修工事が進んでいる。

【野村 一史】