「inumo芝公園」宿泊者を羽田空港、東京駅などに無料で送迎 TOKYO DOG TRANSPORT」運行開始

2023年7月7日(金)配信

桝井社長(左)、萩原社長(中央)らがテープカット

 住友不動産ヴィラフォンテーヌ(桝井俊幸社長)とB・I・G(萩原正規社長)は7月1日(土)、共同実証運行事業を開始した。

 住友不動産ヴィラフォンテーヌが運営する「inumo芝公園 by Villa  Fontaine」、羽田空港、東京駅、お台場、銀座を結ぶ送迎バスを運行。航空機や鉄道を使い東京に訪れた愛犬連れ旅客に対し、宿泊施設や観光地に向かう際の移動手段を提供することで、東京のペットツーリズムをさらに加速させることが狙いだ。

シートなどは防水・防臭・抗菌仕様

 使用する車両は、B・I・Gが開発した日本初の愛犬専用バス。床を快適に歩ける木目調にしたり、隣の犬が気にならないよう席を互い違いに配置したりするなど、愛犬家から寄せられた沢山の意見を反映。座席は大型犬も同乗できる広々とした座席スペースとし、座席にあるロールスクリーンを引くことで、プライベート空間を確保できるなど、いろいろな工夫を施している。

 6月30日に行われた試乗会で住友不動産ヴィラフォンテーヌの 桝井社長は、「これを機に、全国から愛犬を連れて旅行に来てただ来たい。また、我われも、さまざまなサービスを増やしていきたい」とコメント。一方B・ I ・ G の萩原社長は、「TOKYO DOG TRANSPORTを通じ、東京のペット観光を盛り上げ、この実証運行を通常のサービスにつなげていきたい」と力を込めた。

 「TOKYO DOG TRANSPORT」は、12月25日までの月~木曜日の運行。inumo芝公園宿泊者と、クラブ ヴィラフォンテーヌ会員で愛犬を連れている人が対象で、乗車前日の正午までの予約が必要となる。

見どころたっぷりの名物祭り 8月2~3日、「湯河原やっさまつり」開催

2023年7月7日(金)配信

やっさおどりは湯河原の夏の風物詩
 

 神奈川県・湯河原町で8月2(水)~3日(木)、「湯河原やっさまつり」が行われる。

 色とりどりの浴衣を着て一糸乱れぬ阿吽の呼吸で踊る芸妓たちや、華やかな装飾が美しい花車、猛々しい掛け声とともに練り歩く神輿など、湯河原が誇る見所たっぷりの名物祭り。

 正調曲で踊る2日は湯河原小学校から桜木公園まで、新曲で踊る3日は幕山公園通り。新曲は湯河原町民以外も参加が可能。各部門に分かれての「やっさ踊りコンテス」も行われる。また3日には、花火大会も開催。約2200発の花火が、湯河原の夜を彩る。

 「色々な飾りつけを施している花車とやっさおどりが、お祭り気分を盛り上げます。また、海岸で実施する花火大会は、近い位置から打ち上げられるので、迫力満点ですよ」(関係者)。

「ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム」 豊かな生物多様性の森(沖縄県・やんばる国立公園)

2023年7月7日(金)配信

新緑のやんばる

 やんばる国立公園は、沖縄島北部に位置し、2016年に国立公園に指定されました。

 「やんばる(山原)」とは、「山々が連なり森の広がる地域」を意味する言葉で、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がっています。

 琉球列島の形成過程を反映する島々の地史を背景に、ヤンバルクイナなど多種多様な固有種が生息・生育し、石灰岩の海食崖やマングローブ林など多様な自然環境を有しています。また、このような自然環境での暮らしで育まれてきた伝統が息づく人文景観が特徴です。

 やんばる地域は日本全体の約0・1%にも満たない面積ですが、日本全体で確認されている生物の種数に対し、鳥類では約半分、在来のカエルでは約25%の種が確認されるなど、実に多様な生物が住んでいます。そんな生物多様性が評価され、21年には世界自然遺産にも登録されました。

 やんばるでは1年を通して緑を楽しむことができますが、とくに私がお薦めしたい季節は春。3―4月、春の訪れとともに若葉が芽吹き、新緑の鮮やかな黄緑色につつまれます。太陽に照らされキラキラと光る若葉からは生き生きとしたエネルギーが感じられ、深呼吸をすると森の中にいなくてもほんのり緑の香りが感じられるほどです。

 やんばるにお越しの際は、比地大滝や森林公園をトレッキングし、森の豊かさを体感してください。鳥のさえずりや特有の植物、時にはユニークな生物も顔をのぞかせてくれますよ。

 【環境省 沖縄奄美自然環境事務所 やんばる自然保護官事務所 自然保護官 椎野 風香】

HIS、国内コロナ前水準に 夏休み予約動向を発表

2023年7月7日(金) 配信

海外旅行のうち、韓国・釜山は19年を超えた

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、夏休み(2023年7月21日~8月31日)の予約状況から、旅行動向を発表した。 国内旅行の予約はコロナ前の2019年水準まで回復。海外旅行のうち、韓国・釜山は19年を超えた。

 国内旅行は前年同期比6.8%増だった。平均単価は同9.7%増の8万5000円。人気の旅行先は1位が沖縄県、2位が北海道、3位長崎県となった。人気急上昇ランキングでは、1位が同286.3%増の千葉県。東京ディズニーランドが開業40周年を迎えたことが主な要因だという。2位は同134.3%増の広島。嚴島神社の大鳥居の大規模な改修工事が昨年末に、終了したことを理由に挙げている。

 出発のピークは、1位が7月23日(日)、2位は7月21日(金)、3位が7月22日(土)、4位が8月20日(日)、5位が8月17日(木)。

 海外旅行の予約は前年同期比603.7%増となった。19年比では約5割まで回復した。平均単価は前年同期比13.7%減の17万8000円。LCC(格安航空会社)の運航再開やアジア方面の予約が大きく伸びたことが要因。なお、同社は23年5月7日(日)から、全方面のツアーを催行。予約者全体におけるツアー利用比率は40%となっている。

 人気旅行先の1位は韓国・ソウル。韓国全体では19年の水準まで需要が回復した。ソウルの予約を最も牽引しているのが20代で、全体の約3割を占めた。2位はアメリカ・ホノルル、3位は台湾・台北。出国のピークは、1位が祝日となる「山の日」の8月11日(金)、2位が8月10日(木)、3位が8月9日(水)、4位が8月12日(土)、5位が8月5日(土)。

 同社は「コロナ禍前の業績への回復に向けて、残るは海外旅行のみ。ウクライナの地政学リスクや世界的なインフレなど景況感を踏まえた旅行マインドの動向に注視していく」とコメントした。

ジョルダン、富士急行線とバス 2日間乗車券をスマホで

2023年7月7日(金) 配信

富士山・富士五湖パスポート(富士急電車セット)

 ジョルダン(佐藤俊和社長、東京都新宿区)は7月5日(水)、企画乗車券「富士山・富士五湖パスポート(富士急電車セット)」をモバイルチケットで売り出した。同社が運営するアプリ「乗換案内」から購入できる。

 「富士山・富士五湖パスポート」は、富士山麓電気鉄道(上原厚社長、山梨県・富士河口湖町)が運行する富士急行線全線のほか、富士五湖エリアの路線バスや周遊バスが2日間乗り降り自由となるお得なチケット。富士山や河口湖周辺の観光施設の特典優待も付き、富士山パノラマロープウェイ、鳴沢氷穴など計39カ所で使える。

 価格は税込で大人4700円、子供2360円。

「日本 味の宿」設立10周年記念シンポ開く 新しい未来の方向性探る

2023年7月6日(木) 配信

シンポジウム「人はなぜ旅をするのか」

 「日本 味の宿」(代表=山本享平氏・尾上温泉旅館紅鮎、34軒)は7月5日(水)、東京アメリカンクラブ(東京都港区)で設立10周年記念シンポジウムを開いた。旅に関わるさまざまな人との意見交換を通じて、新しい未来の方向性を探った。

山本享平代表

 山本代表は冒頭、「味の宿は10年前に東京アメリカンクラブで設立した。コロナ禍を経て、味の宿がどこに向かって行くのかをご出席いただいた方々と一緒に考える機会にしたい」とあいさつした。

「日本 味のある宿」顧問の柏井壽氏

 同シンポジウムには、「日本 味の宿」顧問の柏井壽氏が司会を務め、アンカー・シップ・パートナーズ社長の篠田哲郎氏、放送作家・脚本家の小山薫堂氏、Discover Japan統括編集長の高橋俊宏氏、神姫バス社長の長尾真氏が登壇して、「人はなぜ旅をするのか」をテーマに語り合った。

 小山氏は「50歳の時に世界中を旅して行き着いた答えは、『自分の日常を改めて見つめ直し、価値があるものだと実感するために旅をするのかな』と感じた」と語った。

 シンポジウム終了後には、全国の美味しい料理やお酒で親交を深めた。

 「日本 味の宿」に加盟する34軒は次の通り。

 しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座(北海道千歳市)▽名月荘(山形県上山市)▽花かんざし(福島県二本松市)▽強羅 花扇(神奈川県・箱根町)▽おちあいろう(静岡県伊豆市)▽オーベルジュ花季(静岡県伊東市)▽円かの杜(神奈川県・箱根町)▽季粋の宿 紋屋(千葉県南房総市)▽香雲館(群馬県渋川市)▽蛍雪の宿 尚文(群馬県・みなかみ町)▽那須別邸 回(栃木県・那須町)▽つつじ亭(群馬県・草津町)▽嵐渓荘(新潟県三条市)▽旅館すぎもと(長野県松本市)▽はづ合掌(愛知県新城市)▽和味の宿 角上楼(愛知県田原市)▽八ツ三館(岐阜県飛騨市)▽あらや滔々庵(石川県加賀市)▽旅館 紅鮎(滋賀県長浜市)▽茶六別館(京都府宮津市)▽ワインとお宿 千歳(京都府宮津市)▽陶泉 御所坊(兵庫県神戸市)▽有馬山叢 御所別墅(兵庫県神戸市)▽ホテル花小宿(兵庫県神戸市)▽さぎの湯荘 別邸 鷺泉【ROSEN】(島根県安来市)▽名泉鍵湯 奥津荘(岡山県・鏡野町)▽みやじまの宿 岩惣(広島県廿日市市)▽庭園の宿 石亭(広島県廿日市市)▽別邸音信(山口県長門市)▽洋々閣(佐賀県唐津市)▽オーベルジュあかだま(長崎県西海市)▽米屋別荘(熊本県・小国町)▽五足のくつ(熊本県天草市)▽百名伽藍(沖縄県南城市)

日本政府観光局(JNTO)新理事長代理に高橋広治氏 パリ事務所長や交通管制部長を歴任

2023年7月6日(木) 配信

JNTO新理事長代理の高橋広治氏

 日本政府観光局(JNTO)の新理事長代理に、7月4日(火)付で前国土交通省航空局交通管制部長の高橋広治氏が就任した。蔵持京治氏は7月3日(月)付で退任した。

 高橋 広治(たかはし・こうじ)氏 1992年東京大学法学部卒業、同年4月運輸省(現国土交通省)に入省。2013年国際観光振興機構パリ事務所長、16年国交省大臣官房参事官に就任。17~19年まで成田国際空港営業部門エアライン営業部長。21年、国交省東京航空局東京空港事務所長、22年国交省航空局交通管制部長を歴任。

東武トップツアーズ、HEXA運営会社と提携

2023年7月6日(木) 配信

左からメディアエクイティの椛島誠一郎社長、東武トップツアーズの百木田康二社長

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)はこのほど、日本最大級のNFT(非代替性トークン)マーケット「HEXA(ヘキサ)」を運営するメディアエクイティ(椛島誠一郎社長、同品川区)と包括的業務提携を結んだ。

 「HEXA」は、日本円だけでNFTの発行や売買ができる日本初のNFTマーケットプレイス。仮想通貨やウォレットが一切不要で誰でも簡単にNFTを購入できるようになり、Web3.0型のコミュニティ構築機能が搭載されている。

 東武トップツアーズは今回の業務提携により、今後NFTを活用した地域の活性化を進める。関係人口の創出やシティプロモーション、地域ブランドおよび観光の振興のほか、デジタル住民票NFT所有者とのオンラインコミュニティ実施、地域振興プロジェクトなどへの参加推進などに取り組むとした。

日本旅館協会、海外人材機関とのマッチング会開催へ 宿泊施設側の参加募集中

2023年7月6日(木) 配信

申込チラシ

 日本旅館協会(大西雅之会長)は7月25日(火)に、日本ホテル協会(定保英弥会長)と全日本ホテル連盟(清水嗣能会長)、共催を予定している全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(井上善博会長)と、日本海運会館(東京都千代田区)で外国人人材の送り出し機関と登録支援機関、監理団体とのマッチング会を開催する。7月6日(木)現在、先着順で宿泊施設側の参加者を募集している。

 訪日外国人観光客の需要が拡大する一方で、人手不足が深刻化するなか、世界で最も人口が多く、ITや宿泊業で求められる英語を話すことができるインドの人材の活用を検討してもらう。

 当日は、在インド側送り出し機関のプレゼンテーションや宿泊業技能センターによる海外人材を活用するためのセミナーを実施。その後、送り出し機関と登録支援機関、監理団体の20社とのマッチング会を開く。

 4団体に加盟している宿泊施設側が対象。参加費は無料。申し込みは日本旅館協会のホームページで先着順に受け付けている。

コンプラ遵守へレベル向上を 三位一体の回復が重要 JATA

2023年7月6日(木) 配信

記者懇談会のようす(左から3人目が髙橋会長)

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は7月5日、東京都内で記者懇談会を開き、今年度の事業方針などを語った。髙橋会長は不正受給問題など、旅行会社による度重なるコンプライアンス違反が発生したことに対し、「コンプライアンス遵守は最優先」と強調したうえで、「レベル向上に取り組んでいく」と力を込めた。

 市場環境については、国内、訪日旅行が順調に回復している一方、海外旅行の回復を喫緊の課題に挙げた。「海外旅行の回復なくして旅行業の回復なし。三位一体のバランスの取れた回復が重要だ」と述べた。

 ポストコロナの旅行産業の在り方は、「持続可能性への挑戦」をテーマに掲げる。「SDGsは当然の価値基準になってきている。世界的にみると、取り組んでいない企業とは取引を避ける動きもある」と言及。今年から開始した「JATA SDGsアワード」を通じ、業界全体の意識の向上や取り組みを強化し、レスポンシブルツーリズムの推進を目指す。

 髙橋会長は、今後の発展には業界で知恵を絞り、協調と競争をしていく必要があると強調。「旅行会社として、社会的使命をしっかり果たしていく」と意気込んだ。

海外旅行の早期回復を

 海外旅行については、コロナ前の市場規模は約2兆円だったが、2020年からの3年間で約5・5兆円が消失。主要旅行会社の総販売額の約4割が海外旅行を占めていることから、早期の回復が望まれる。

 現況、航空座席供給数は19年並に近づいているが、インバウンド中心で海外旅行は3割強にとどまっている。海外旅行担当の酒井淳副会長は「旅行会社の強みは海外旅行」とし、改めて旅行会社を通じた海外旅行の良さなどを訴求したい考えを述べた。

 その一環で、観光庁と実施している「今こそ海外!宣言」プロジェクトではパスポート取得キャンペーンが注目を集めたことを評価。「パスポート取得そのものが最終目標ではなく、海外旅行への関心を高めることに意味がある」と述べた。今後は、ワークショップ開催などスタッフの教育支援も行っていく。

観光産業共通プラットフォーム構築へ

 国内旅行は、業界全体の生産性を高めるための「観光産業共通プラットフォーム」構築に注力する。宿泊施設と各旅行会社間で行っていた非効率な業務を一元化・プラットフォーム化することで負担を軽減。産業全体のDX化をはかり、災害時の正確な情報集約や発信で混乱を回避し、風評被害の最小化を目指す。

 取り組みスケジュールとしては、7月1日に6月中旬までにプラットフォームに登録した宿泊施設約2000施設を対象に、災害時情報集約訓練を実施。国内旅行担当の小谷野悦光副会長は「まず実効性の高い取り組みから進めていく」と述べた。

 需要喚起策は「笑う旅には福来る」キャンペーンで、「平日賞」「バスコース賞」を新たに設け、平日旅行と貸切バス利用の団体旅行回復に取り組むと報告。ニューツーリズムなど新たな需要創出支援も実施する。

訪日の急激な回復で人手不足課題

 訪日旅行は水際対策緩和後、急激な回復を見せたことから各業種による人手不足、サービス低下が課題となっている。訪日旅行推進委員会の百木田康二委員長によると、ツアーオペレーター各社の要員不足により問い合わせに対応できず、「海外旅行会社からの指摘も増えてきている」という。これを受け、日本観光振興協会らの協力を得て、業種別課題や地域格差を可視化するため7月中にも、全国のDMOや観光施設などを対象に、訪日受入体制の意識調査を実施する予定だ。

 また、13年からJATAが事務局として開始した、「ツアーオペレーター品質認証制度」で、今年から新たに評価基準に「サステナブルツーリズム」の項目を追加。観光スタイルによる質の転換を行い、消費額拡大やオーバーツーリズム対応などにつなげていく。

 このほか、旅行業全体で人手不足が続くなか、人材確保への取り組みとして、人材派遣会社と連携した経験者採用を会員会社へあっ旋する。人材育成としては「JATA旅行未来塾」を開講し、中堅を対象に次世代のリーダーを育成していく。

 会見では、旅行業における女性の働き方について、運営委員でシイ.エイ.エヌ.社長の勅使河原晃子氏が自身の経験を踏まえて、「前向きな気持ちで働き続け、小さな改革を積み重ねることが旅行業界、ひいては社会を変えていく」と力強く語った。