マリオット リッツ福岡開業 国内6番目で九州初進出

2023年7月23日(日)配信

ザ・リッツ・カールトン福岡の外観

 マリオット・インターナショナル(アンソニー・カプアーノCEO、アメリカ・メリーランド州)の最高級ブランドの1つであるザ・リッツ・カールトンは6月21日、福岡県福岡市に「ザ・リッツ・カールトン福岡」をオープンした。同ブランドのホテルとしては国内6番目で、九州への初進出となる。

 ホテルは、市内中心の天神再開発地区に建つ高さ111㍍の商業施設「福岡大名ガーデンシティ」内にあり、25階建てガラスタワーの9フロアーを占める。

 19階から23階にはゆったりとくつろげる50平方㍍のゲストルームと、75平方㍍以上のスイートルームを備え、福岡市街地や大濠公園、博多湾など眺望を堪能することができる。

 このほかにも、132平方㍍のプレジデンシャル スイートと188平方㍍のザ・リッツ・カールトン スイートには、ダイニングルームとサービスキッチンが設置され、客室内でプライベートな食事も楽しむことができる。

 24階には、一部宿泊者のみが利用できる「ザ・リッツ・カールトンクラブ」も設けた。このほか、2つのバーと4つのレストランで、福岡の食材を生かしたメニューを提供する。

 24階の「ザ・リッツ・カールトン スパ」には、博多湾を見渡す25㍍の屋内プールやジムなどが備わる。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(7月号)」

2023年7月22日(土)配信

https://zoomjapon.info

特集&主な内容

 今号の特集は、旅館です。日本にも外国人観光客が戻ってきた今、日本の伝統的な旅館とその「おもてなし」を紹介するよいタイミングです。フランス人にとって、旅館は単なる宿泊場所ではなく、日本的な場所として訪れるべき場所です。まずは江戸時代から続く旅館の歴史を紹介しました。“旅館おかみの誕生”(2022、藤原書店)の著書で研究者の後藤知美さんからは、「おもてなし」の象徴ともいえる「女将」についてお話を伺いました。また、日本の旅館についての博士論文もあり、著書もある研究者クリス・マクモラン氏の研究も紹介しながら、外国人目線で日本の旅館を解説しています。弊誌ジャーナリストが実際に訪れたのは、山形県の彩花亭時代屋です。旅行ページでは逆に、最先端の日本として、東急歌舞伎町タワーを取り上げました。

〈フランスの様子〉2023夏のバカンス

「2023年、フランス人の40%はバカンスがとれない問題が政治的になる理由」7月7日付、地方紙Ouest-Franceのウェブサイトより

 フランスでは2023年のバカンスシーズンが始まっている。6月末に実施されたいくつかの世論調査によると、今年は35―40%のフランス人が夏のバカンスをとれないという。◆調査によっては、昨年から3―14ポイントの上昇で、事態はかなり深刻とされている。◆低所得者層では69%、労働者世帯では44%がバカンスをとることができないとされ、300万人近くの子供たち(フランスの15歳以下の人口は約1200万人)が夏のバカンスをとれないという。◆この原因の一番はもちろんインフレで、物価上昇率は2022年はすでに全体で5.6%、23年は6%を超えるという予測もある。◆フランスの年間5週間の有給休暇とバカンスの制度は、戦後に確立された制度だが、コロナ禍やインフレを経て、昨今のフランス社会の格差化がバカンスにも反映されている。◆左派系の政党などは、「バカンスの権利」、「バカンス法案」を提案しており、鉄道料金の割引や往復の高速道路料金の無料化など、「真の公共バカンス政策」が必要だと訴えている。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

HIS、変なカフェに自動調理機 フォー提供で海旅申込促す

2023年7月21日(金) 配信

コーヒーの提供場所の隣に自動調理販売機を設置した

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は7月13日(木)、「変なカフェ」(東京都渋谷区)にYo―Kai Express(アンディ・リンCEO、アメリカ・カリフォルニア州)が開発した自動調理販売機を導入した。ベトナムのチキンフォーや台湾の牛肉麺などを提供することで、海外旅行の申し込みを流す。訪日旅行客にはラーメンを提供し、日本の魅力を体験してもらう。

 変なカフェは2018年、旅行会社の店舗で旅行の申し込み以外の体験を楽しんでもらおうと開業した。ロボットが豆を挽きコーヒ―を提供している。開業後はアイスメニューや、お菓子などを販売してきた。

 Yo―kai Expressは最短90秒で温かい麺類などを提供できる自動調理販売機を開発し、羽田空港第2ターミナルや上野駅構内、阿蘇くまもと空港など約20カ所に設置している。

 今回は同店限定メニューとして、ベトナムチキンフォー(790円)を用意。関東先行販売となる「台湾牛肉麺」や「桂花 熊本とんこつラーメン」もそろえた。両者の価格は980円。このほか、4種類の商品も販売する。支払い方法は、交通系ICカードやクレジットカード、QRコードなどキャッシュレス決済のみとなる。

ベトナムチキンフォー

 HISの山野邉淳取締役上席執行役員は「開業以降、増加したカフェだけの利用者に向けて、新たなサービスを提供できる。食を通じて日本と世界をつなげていきたい」と語った。

山野邉淳取締役上席執行役員

 Yo―Kai Express JAPANの土屋圭司ゼネラルマネジャーは「若者の多い場所への設置は初。旅と体験の楽しい場として、実際の店舗に行くきっかけとなり、食べながら旅のイメージも膨らませてほしい」と話した。

土屋圭司ゼネラルマネジャー

ロケ対応に関する実践的な知識深める ロケツーリズム協議会2回目の会合を開く

2023年7月21日(金) 配信

 ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)は6月13日、渋谷キューズ(東京都渋谷区)で会合を開いた。

 2回目となる今回は、グループワーキングを実施。今回からコースを変更し、現場ノウハウや撮影サポート環境の整備を学ぶ「ロケーションサービス」、ロケツーリズムの基礎を学ぶ「アドバンス」、ロケ実績の活用・拡散、地域内外へのPRを学ぶ「プロモーション」の3グループに分かれ、ロケ対応に関する実践的な知識を深めた。

 また新しい試みとして、権利処理やKPI測定の手法を参加者全員で学ぶ「ブランディング全体ワーキング」も実施。元TBSメディア推進部担当部長の田中康之氏が務めた。

 ロケーションジャパンの山田実希編集長が講師を務めた「プロモーションコース」では、「プロモーションを効果的に行うために必要なツール」を、実際の番組名などを題材に制作者から番組内容の説明を受けた後に各自が考えたうえで発表。属性ごとにターゲットを絞ることや、ツールを作る前の下準備の大切さを学ぶとともに、参加者個々の体験を共有した。

 セミナーを終え山田編集長は、「ロケが来た後、観光客にどんなツールを作ると喜ばれるのかを考えていただいたところ、ロケ地の楽しみ方が広がる予感がするアイディアかたくさん出てきました、また今回から、ロケ後も地域と向き合っていただきたいとの思い制作者の皆様にもワーキングに参加していただきました。自治体のロケ誘致担当者が欲しているモノを知っていただくことで、新たな気づきを得ていただけていれば幸いです」と初回を総括した。

高輪エリアの3ホテル(ザプリ日本庭園内)で夏の夕涼み 粋な江戸時代の世界観とともに(西武・プリンスホテルズワールドワイド)

2023年7月21日(金) 配信

日本庭園を番傘や400個以上もの幻想的な「竹あかり」で装飾

 西武・プリンスホテルズワールドワイドは7月21日(金)から、高輪エリアの3ホテル内(ザプリンスさくらタワー東京・グランドプリンスホテル新高輪 ・グランドプリンスホテル高輪)にある日本庭園内で、粋な江戸時代の世界観とともに夏の夕涼みを味わえる「タイムトリップ絶景夕涼み」を実施する。

 江戸時代から高輪の地に伝わる月待ち文化「高輪廿六夜」をテーマに、8月31日までの期間中、日本庭園を番傘や400個以上もの幻想的な「竹あかり」で装飾。

 また日本庭園を窓一面に望むラウンジ光明(グランドプリンスホテル高輪 1階)では、江戸時代創業の「福寿園」の一番茶や丹波の黒豆を使用し、京焼きの器に盛りつけたこだわりのかき氷を提供。食べ進めながら味わいの変化を楽しみるよう、かき氷の中には和三盆や抹茶のアイスや小豆が敷き詰められており、別添えの抹茶シロップをかけて楽しむ。

 また同日から、16才以上限定のルーフトッププールの「スカイプール」とファミリーで楽しめるガーデンプールの「ダイヤモンドプール」の営業も開始する。スカイプールはナイトプールとしても楽しめるほか、竹あかり”の幻想的なフォトスポットも用意する。

 一方ダイヤモンドプールには子供が楽しめるよう、遊具や水鉄砲などを用意する。

 7月18日に行われた内覧会で高輪エリア総支配人の井上画郎氏はこれらの施策の詳細を説明し、「お客様の記憶に残る最高の思い出と笑顔溢れる絶景体験を用意し、さまざまなお客様をお迎えします」と宣言した。

横浜市民や横浜を訪れる観光客に愛される船であり続ける 創立70周年記念レセプション開く(ポートサービス)

2023年7月21日(金) 配信

斎藤宏之社長

 ポートサービス(斎藤宏之社長、神奈川県横浜市)は7月20日(木)、お世話になった方々63人を招き、レストラン船「マリンルージュ」で創立70周年記念レセプションを開いた。

 斎藤社長は「70周年を迎えられたのは皆様のご支援のおかげ」と謝意を述べた。そのうえで、「安全第一で、これからもご愛顧いただけるサービスを続けていくこと」がご支援に対する恩返しとなるとし、「横浜市民や、横浜を訪れる観光客に愛される船であり続ける」と決意表明した。

 同社は今後、70周年を記念したプランを順次展開する。第一弾として8月から、「シーバスエース 羽田クルーズ」を特別料金で楽しめるようにする。羽田空港沖から離発着する飛行機を見学するクルーズ。期間中は料金を1人5000円から2人で7700円に値下げする。

 同レセプションでは、7月21日から開始した「SUMMER BEER TERRACE 2023」の前夜祭も行われた。

 同クルーズは、観光に訪れた人に気軽にクルージングを楽しんでもらおうと企画されたイベントで、ワインなどを片手に、クルージングが楽しめる内容になっている。料金は男性3500円、女性2500円(いずれもワンドリンク付き)。ピア赤レンガ発着で、1日3便、9月3日までの運航。

秩父鉄道がガリガリ君と10回目のコラボ SLなど運行

2023年7月21日(金) 配信

過去のSLガリガリ君エクスプレス

 秩父鉄道(牧野英伸社長、埼玉県熊谷市)はこのほど、赤城乳業(井上創太社長、埼玉県深谷市)協力のもと、アイスキャンディー「ガリガリ君」とコラボレーションしたイベント「ガリガリ君が秩父鉄道に遊びにやってくる2023」を開始した。2014年から夏に実施しているもので、今回で10回目。特別ヘッドマークを掲出した「SLガリガリ君エクスプレス」の運行などを行う。

 SLは7月23日(日)・29日(木)・30日(日)、8月5日(土)・27日(日)、9月16日(土)・17日(日)・18日(月・祝)に運行する。車内ではじゃんけんイベントを開催するほか、運行日は長瀞駅前で「ガリガリ君アイスバー」をプレゼントする。小学生以下は缶バッジももらえる。なお、SLは事前予約制のため要注意。

 また、9月30日(土)までは特別ヘッドマークを掲出し、車内を歴代ガリガリ君フレーバーでジャックした「ガリガリ君トレイン」も運行する。期間中はアイスバー型硬券乗車券の「ガリガリ君×秩父鉄道記念乗車券」を発売。主要9駅のほか、同社通販サイトで740円で販売している。なお、乗車券裏に「あたり」がついていると、赤城乳業提供のステンレスボトルがもらえる。

 このほか、スタンプラリーを9月30日(土)まで実施中。駅やふかや花園プレミアムアウトレット内のスタンプ設置カ所10カ所のうち、専用台紙に3つスタンプを集めるとアクリルキーホルダーと引き換えられる。

びわ湖大花火大会4年ぶり開催、大津市で8月8日

2023年7月21日(金) 配信

約1万発の花火が夜空を彩る
 滋賀県大津市で8月8日(火)、湖国の夏の風物詩「2023びわ湖大花火大会」(同実行委員会主催)が4年ぶりに開催される。
 
 同市の県営大津港沖水面一帯で、午後7 時30分から8時30分まで、約1万発の花火が打ち上げられる。今年のテーマは「〜夏のシガリズム〜復活のびわ湖大花火大会」。子供たちの夢や平和への祈りを花火で表現するという。
 
    前回大会(2019年)の来場者数は約35万人。毎回大津港周辺は大混雑することから、実行委員会は今回、新型コロナ感染症対策として、一般観覧場所(無料)を大幅に減らし、有料観覧席を充実させる。ペアシートや桟敷席のほか、スムーズに帰路に就けるように「駅チカシート」などを設ける。
 
    会場へのアクセスはJR琵琶湖線大津駅から徒歩約15分、京阪電車びわ湖浜大津駅から徒歩約5分。
 

歴史探索スタンプラリー開始、香川県ことでん沿線で

2023年7月21日(金) 配信

劇画調のポスター

 高松琴平電気鉄道(真鍋康正社長、香川県高松市、ことでん)は7月15日(土)から、同市内を中心とすることでん沿線でスタンプラリー企画第4弾「電磁車輌コトディーン ルート志度〜神櫛王の脱出・中編」を始めた。

 沿線の史跡や遺跡の魅力を体感する歴史探索スタンプラリーで、参加者はスマホで動画を見ながら各駅を巡る。動画では劇画的ビジュアルの登場人物がミステリー仕立てのストーリーを展開し、沿線の魅力を掘り下げていく。

 ことでんの「高松築港駅」「瓦町駅」の窓口でスタンプ手帳を購入(400円)して参加する。通常スタンプと動画が読み込めるQRスタンプの2種類がある。スタンプを集めると瓦町駅でコトディーングッズがもらえる。

 スタンプラリーは、ことでんと香川県の魅力を一味違った角度から発信しよう2019年に始めた。2021年度の「前編」も同日からリバイバル開催し、現在は前編と中編が同時に楽しめる。

 真鍋社長は「ローカル鉄道存続の危機が叫ばれるなか、新たな鉄道の価値へスポットを当てる試み。楽しむ乗り物としての鉄道の魅力を発信していきたい」と話す。

観光行政に携わった経験生かす 髙橋観光庁長官が初会見開く

2023年7月21日(金) 配信

観光庁の髙橋一郎長官は7月19日(水)、就任後初の会見に臨んだ

 観光庁の髙橋一郎長官は7月19日(水)、就任後初の会見に臨んだ。「観光の持つ揺るぎないポテンシャルと発展の可能性を信じている。全国の観光産業に携わる人々が、一層の誇りをもって取り組みを進めて行けるようにその声に耳を傾けて、観光行政に携わった経験を通して全力を尽くしていく」と抱負を語った。生産性向上や人材不足の課題については、関連業界との連携のもと、持続可能で力強く稼げる産業・日本の基幹産業に変革を目指して注力する方針を示した。

 新型コロナ禍により顕在化した観光産業の構造的な課題については、「成長戦略の柱であり、地域活性化の切り札である観光と、これを支える観光産業については、この構造的な課題を解決することが肝要。収益性・生産性を高めることや、観光地・観光産業の高付加価値化、観光DXの推進などに取り組んできた」と振り返った。

 今後は、従業員の待遇改善や賃金水準の引き上げの呼び掛け、国内人材の確保、外国人材の活用などにも積極的に取り組んでいく考え。

 

官民一体で海旅回復 インアウトの両輪で

 2023年6月の訪日外国人旅行者数は207万3300人となり、単月で200万人を超えたのは、コロナ前の19年以来、3年5カ月ぶり。19年同月比では72%まで回復した。

 一方で、出国日本人数は、70万3300人となり、19年同月比では46%の回復に留まった。

 髙橋長官は、日本人の海外旅行について、「日本の国際交流はおもに航空ネットワークで支えられている。需給のバランスが悪いと、航空ネットワークの回復も遅れ、さらなる拡大につながらない」と危機感を示した。

 また、「日本人の海外旅行促進は、国際感覚の向上や国際間の相互利益の増進に直結する。観光とは平和産業であるので、安定的な国際関係の構築にもつながる。インアウト双方向での需要回復は不可欠」という認識を示した。

 観光庁は、海外旅行マインドの醸成と、このきっかけとして日本旅行業協会(JATA)と官民一体となり「今こそ海外!」キャンペーンに取り組んでいる。

 さらには、アウトバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージとして、24の国・地域を選定した重点デスティネーションを通じ、現地の観光情報を定期的に観光庁のホームページやインスタグラム、SNSで発信を行っている。

 ハッシュタグ「今こそ海外」を官民共通の旗印として、SNSを活用した海外旅行の魅力発信を行う。

 訪日外国人の地方誘客については、地方における観光地・観光施設・宿泊施設の受入環境整備や、公共交通の利便性向上が重要な課題とした。

 観光庁では、観光施設・宿泊施設・公共交通機関における多言語対応、キャッシュレス決済対応、無料Wi—Fiの整備などの取り組みを推進している。

 髙橋長官は、「観光庁において初めて就いた課長職が外客受入担当参事官だったこともあり、受入環境整備は強い思い入れがある。インバウンドを受け入れるための大事な柱と思っているため、引き続きこのような事業を通じて、しっかりと支援をしていきたい」と話した。