東北復興支援へ「JATAの道プロジェクト」実施 旅行会社がみちのく潮風トレイルで実地研修

2019年10月2日(水) 配信

気仙沼市の大島(イメージ)

 日本旅行業協会(JATA)は2019年10月3日(木)~4日(金)、東北復興に向けた支援活動「JATAの道プロジェクト」を行う。環境省が復興のシンボルとして整備する太平洋沿岸地域の自然歩道「みちのく潮風トレイル」の三陸海岸と宮城県気仙沼市エリアで、旅行会社の造成担当者など約70人が実地研修をする。

 2014年から実施している同PJは、観光による交流を活発にし、地域経済の振興をはかることを目的としている。6回目を迎える今年度は、三陸海岸と気仙沼市、今年4月に気仙沼大橋が完成して本土とつながった大島を含む3カ所のトレイルウォーキングを行う。

 1日目の体験トレイルウォーキングは、唐桑半島・巨釜から半造と御崎区間で実施する。その後、環境省と地元自治体、観光団体からのプレゼンテーションや地元関係者と研修参加者との交流会が開かれる。

 2日目は、三作浜周辺から龍舞崎で体験トレイルウォーキングを行う。体験プログラムは、塩づくり体験や今年3月に開館した東日本大震災遺稿・伝承館の視察がある。

 今回、旅行会社の造成担当や営業担当など、大半が現場に関わるスタッフが参加する。3本のトレイルはいずれも大型バスが待機できるところを選定しており、実際のツアーを行うイメージをしやすいようにした。

 JATA副会長で東武トップツアーズの坂巻伸昭社長を団長とし、JTBや近畿日本ツーリストの役員をはじめ、旅行会社23社、2行政、1団体が参加する。地元からは関係者約30人が加わる。

 みちのく潮風トレイルは今年6月25日に全線開通した。太平洋沿岸の青森県八戸市から岩手県、宮城県、福島県相馬市までの全長1025㌔をつないでいる。

開館日「ほぼフル稼働」 凸版施設、各所から熱視線

2019年10月2日(水) 配信 

高精細LEDウォール

 凸版印刷が企画・設計・施工したVR(拡張現実)など同社の最新技術を見学・体験できる「NIPPON GALLERY TABIDO MARUNOUCHI」(東京・丸の内)が人気だ。2018年6月に開館。1日7組(約90人)を1組1時間ほどで案内するが、開館日(平日)は「ほぼフル稼働」と館長の真梶重徳氏は嬉しい悲鳴を上げる。BtoB向け施設で、足を運ぶのは取引のある民間企業が半数以上を占めるが、地方自治体や各省庁、観光団体の関係者らも詰めかける。見学は予約待ちが続くなど各所から熱視線が集まる。【平綿 裕一】

 「これはすごい」――。高精細のLEDウォール(幅10㍍、高さ2・7㍍)に映し出された屋久島(鹿児島県)の8K映像が、来場者を出迎える。高精細1・5㍉ピッチのLEDパネル3個で1ユニットを、壁一面に170ユニット以上使い、臨場感ある映像を実現している。小波(さざなみ)が立つ、一つひとつの動きが目を凝らさずともわかる。見学時間が同じだった企業担当者も思わずため息をついた。

オリエンテーションラウンジ(提供:凸版印刷)

 施設は国内外の観光客向け観光情報センターをイメージしている。大きな機能は3つある。

 1つは、日本の自然美や文化・観光のコンテンツを最先端技術で体験し、日本の魅力を再発見してもらうこと。2つ目は産官学で連携して、文化遺産や観光情報などをアーカイブしたデータベースを構築し、多様な表現方法で発信すること。

 真梶館長は「ただアーカイブ化するだけでなく、データをいかに活用していくかが重要。最先端技術を使った投影方法や空間演出など、コンテンツに合わせシステムを最適なカタチで統合して、提案できる。これらを一元的にできることが強みだ」と語る。

施設内のツーリズムギャラリー。右手が「観光万華鏡」(提供:凸版印刷)

 「観光万華鏡」と呼ばれる人気の機器は、複数のタッチパネル式デジタルサイネージに画像が流れている。画像に触れると観光スポットの詳細や地図案内が表示され、公式HPなどの情報を携帯端末に受け取ることができる。多言語にも対応。

 「サイネージ上を流れる画像を見て、直観的にビジュアルから観光スポットを選べる。『ここにも行ってみたい』と地域の回遊性を高めことができる」(同)という。

 施設内のツーリズムギャラリーでは観光万華鏡のほか、デジタル屏風やプロジェクションマッピングを駆使したジオラマなどもある。

デジタル屏風(提供:凸版印刷)

 VRシアターでは、人の視野角とほぼ同じ120度に広がる4K3面カーブスクリーンにVR映像が投影される。ヘッドセットなどをつけずにVR体験が可能。スクリーンを見ているだけで、まるで自分自身が浮遊し、対象を見下ろしているかのような没入感を味わうことができる。

 一方、アナログの文化財の複製品も展示している。同社独自の印刷技法を応用し、東京国立博物館所蔵の国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」を実寸大で再現した。一般的にデジタル一眼レフで3千万画素となれば高画素といわれるが、22億1千万画素のデータから作り上げている。

 保護の観点から一般公開が難しい文化財も、より本物に近いものを展示可能となる。

 複製化に使った同じデータを用い、VRコンテンツ化もしている。複製品で実物のサイズ感や雰囲気など感じ取り、VRではより細かな対象に絞った鑑賞ができる。

 屏風に描かれる人々は数センチほどだが、170㌢ほどのスクリーンいっぱいに拡大可能。着物の柄や人の表情、手に持つキセルなど子細な表現まで楽しめる。

 施設機能の最後の一つは、新たな観光のカタチを提案することだ。フューチャーギャラリーでは未来の観光の企画展示を行っている。5Gを活用した実証実験として、分身ロボットが本人の代わりに旅先に行く取り組みが紹介されている。

 ここでは完成していない技術も公開する。真梶館長は「プロトタイプも公開することで、他企業の技術を組み合わせるなど、新たなプロジェクトにつながる可能性がある」と話す。施設は「共創」の場でもあるのだ。

 施設名称に付くTABIDOU=旅道は、同社の造語。マーケティングやプロモーションなど、同社が行う観光ソリューションの総合的なブランドとして展開している。

 「茶道や華道、柔道などのように、旅にも“道”があるだろうとの思いで造った」。

 観光に関する技術革新は目を見張るスピードで進んでいく。旅を極める道半ば、これまでとは違う観光の「見せ方」はさらに重要度を増していく。

 ただ、旅行者の多様化するニーズを満足させるためには“最先端技術”だけでは足りない。地域の魅力を掘り起こし、常に磨き上げていかなければ、コンテンツ自体が旅行者の琴線に触れることはない。常に発展するテクノロジーと同様に、新たなニーズを追い続ける努力も大事になってきそうだ。

 問い合わせ=同社広報部 ☎03(3835)5636。

読売旅行、旅のプロが発信する旅情報サイト「たびよみ」創刊

2019年10月2日(水)配信 

旅行情報サイト「たびよみ」のトップページ(イメージ)

 読売旅行(坂元隆社長)は2019年10月1日(火)、新たな旅行情報サイト「たびよみ」を公開した。サイトコンセプトは「知るほど旅は楽しくなる」。旅への知的好奇心を満たし、こだわりの旅の道しるべとなるコンテンツを、老舗月刊誌「旅行読売」を出版する旅行読売出版社の編集部員や寄稿者が発信する。

 同サイトはガイドブックや観光案内とは異なり、歴史を紐解く旅や土地の文化を実感する旅など、好奇心に訴えかける旅情報を掲載する。今まで行ったことのある旅先の記事からあらためて発見をしてもらったり、新たな旅の目的を発見してもらったりと、“旅すれば旅するほど人生は楽しくなる”という気分になってもらえるような新しい旅情報サイトをオープンした。

 今後はさらに、「読売旅行」の現場から、旅のスペシャリストらが発信するホットな情報も加わっていく予定。

「たびよみ」概要

◆創刊号コンテンツ

特集 ひとり旅:

 街全体がひとり旅をもてなす気持ちが伝える温泉街。そこは・・・。

特集 いい夫婦の旅:夫婦水入らずの旅は、楽しみも思い出も2倍、3倍。

 東京―函館間を往復するだけで元がとれるフルムーンパスを使った記念旅を紹介

連載 たびよみ目線:

 「ご当地タクシー」。地元の情報に精通したプロドライバーと回るちょっと贅沢でユニークな旅。

連載 ナニコレ!?みやげ:

 「切腹最中」。「忠臣蔵」ゆかりの和菓子店が売り出すヒット商品。顧客に損をさせた営業マンに大人気!?

海外特集:

 アドリア海の真珠と呼ばれる港町。クロアチア・ドゥプロヴニク。

観光PR:自治体からのホットな話題をお届け

 桃太郎の誕生を訪ねる岡山温泉の旅。鬼は悪者なのか?宝物とは何なのか・・・

旅行情報サイト「たびよみ」:以下のページリンクから

チームラボら5団体が受賞 第11回観光庁長官表彰

2019年10月2日(水) 配信 

11回目は5団体が受賞した

 観光庁は10月1日、観光庁長官表彰の表彰式を開いた。11回目となる今回は「チームラボ」と「大地の芸術祭実行委員会」、「春蘭の里実行委員会」、「ソースネクスト」、「首都圏外郭放水路利活用協議会」の5団体が受賞した。 

 同表彰は魅力ある観光地づくりや訪日外国人旅行者の誘致などの観光振興や発展に貢献し、業績が顕著な団体と個人を表彰するもの。 

 田端浩長官は冒頭のあいさつで「この表彰が観光立国に向け、地域や個人の活動を活性化するきっかけになれば」と受賞者に期待を寄せた。

 チームラボは「チームラボボーダレス」など非言語かつ五感で体感するアート展を開いている。同展の来場者は開業1年で230万人となり、半数は海外の160カ国から訪れた。さらに、外国人来場者の半分が「このミュージアムを目的に東京を訪れた」と話しているという。 

 大地の芸術祭実行委員会は、新潟県の十日町市と津南町からなる「越後妻有地域」で「大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ」を開催している。2000年から3年に一度実施し、直近の入込客数は約54万8千人、訪日客は7・3万人。経済波及効果は65億円で、初回からの累計波及効果は570億円。 

 春蘭の里実行委員会は1996年に石川県の能登町で設立。地元食材を使った食事や農業体験、交流が可能だ。「農家民泊を運営するグリーンツーリズムの草分け的存在」(観光庁)という。同委員会は来訪者を97年の30人から2017年に約1万3500人まで増加。

 ソースネクストは74言語に対応した通訳機「POCKETALK」を開発。施設などにおけるスタッフとのコミュニケーションの解決に寄与した。累計出荷台数は7月時点で50万台を超え、技術による観光振興に貢献した。

 首都圏外郭放水路利活用協議会は18年8月から、国の防災施設では全国初となる「民間運営見学システム」による社会実験を実施。同システムを導入する前後で見学者数は9585人から35401人と約3・7倍に増加。インフラツーリズムの拡大に期待する。

 

シーガイア、ランニングコース利用者向け新サービス開始 ロッカーやシャワーを提供

2019年10月2日(水) 配信

SEAGAIA RUN PORT

 フェニックス・シーガイア・リゾート(松永裕文社長、宮崎県宮崎市)はこのほど、ランナー向け新サービス「SEAGAIA RUN PORT(シーガイア ランポート)」を始めた。

 同サービスは、黒松林に囲まれた緑豊かで広大なシーガイアのリゾートエリアにレイアウトされたランニングコースの認知向上と利用促進を目的に誕生。ホテルのフィットネスクラブやゴルフ場のクラブハウスに備わるロッカーやシャワールームなどを利用できる。

最長約9.5㌔のランニングコース

 ランニングコースは3種ある。整備されたリゾートエリアを巡る「リゾートコース」、日向神話発祥の地と伝えられる「みそぎ池」と木漏れ日が気持ち良い「市民の森」を巡る「スピリチュアルコース」、「ラグゼ 一ツ葉」から海へ抜けるトンネルをくぐり、みやざき臨海公園「サンマリーナ宮崎」を一周して戻る「シーサイドエリアコース」となる。

 リゾートエリアコースは約9.5㌔と約6.0㌔、約3.2㌔の3コース、スピリチュアルコースは約3.0㌔と約2.0㌔の2コース、シーサイドエリアコースは約3.6㌔となっており、利用者のレベルに合わせて選択できる。

「SEAGAIA RUN PORT」のサービス

 リゾート内3つの施設で「SEAGAIA RUN PORT」のサービスとして着替え用のロッカーを用意。ランニング後にはサウナ付き入浴施設などが使える。料金はロッカーとシャワールームの利用は1回500円で、ランニングを伴わない、ロッカー及び入浴施設のみの利用は不可。

①シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート「ジ・オーシャンクラブ」

ジ・オーシャンクラブ

SEAGAIA RUN PORT利用時間:午前8:00~午後10:00 ※入浴は午前9:00~

定休日:なし

TEL:0985-21-1145(ジ・オーシャンクラブ)

②ラグゼ 一ツ葉「フィットネス 一ツ葉」

フィットネス 一ツ葉

SEAGAIA RUN PORT利用時間:午前10:00~午後9:30

定休日:火曜日

TEL:0985-21-1333(ラグゼ 一ツ葉 フロント)

③トム・ワトソンゴルフコース クラブハウス

トム・ワトソンゴルフコース

SEAGAIA RUN PORT利用時間:午前7:00~午後6:00 ※入浴は午後0:00~

定休日:あり

TEL:0985-21-1188(トム・ワトソンゴルフコース)

外国語ガイド人材の底上げを インバウンドガイド協会設立

2019年10月2日(水) 配信 

10月1日に開かれた会見のようす。(左から2番目)平塚氏と(左から5番目)久保氏

 訪客向け外国語ガイドの人材育成と質向上をはかるため、10月1日にインバウンドガイド協会が設立された。観光団体やガイド団体、旅行会社、地方自治体らが業界の垣根を越えてスクラムを組む。全国で講座を開くほか、外国語ガイドの新たな検定を創設する。急増する訪日客の多様化するニーズに応えるため、ガイド人材の底上げを質・量ともに推し進める。

 18年1月に改正通訳案内士法が施行され、国家資格がなくとも、有償での外国語ガイドが誰でもできるようになった。無資格ガイドの参入を促し、不足するガイドを増やす狙いだった。現状は、とくに地方部ではガイド不足が未だ課題となっている。

 「日本各地には数多くの魅力がある。しかしインバウンドが地方部に訪れるとき、言葉の壁がある。ガイド人材の育成は望まれているし、急がれてもいる」。インバウンドガイド協会の久保成人会長(=日本観光振興協会理事長)は、同日の会見で課題を指摘した。

会見で話す久保会長

 同協会としては、ガイド業務の知識・スキルの体系化や品質評価と向上を進めていく。地方部におけるガイドの質の担保はとくに注力する。地方自治体をはじめ、地域と連携したガイド育成も実施していく。

 具体的には11月に千葉県いすみ市で、12月に岐阜県高山市でインバウンドガイド講座を開く。基礎的な知識やスキルを学べる。今後は全国で年間30回ほど講座を開いていく考え。

 新たな「インバウンドガイド検定」は2020年6月に創設する見通し。検定によって、ガイド業務に求められる知識やスキルの習得を促進。習熟度を認定することで、質の向上を狙う。

 このほか、20年3月にガイド業務の入門書となる書籍の出版を予定している。仕事の流れから法令・制度、日本の行事など、ガイド業務の基礎的な内容を身に付けられるようにした。同書はインバウンドガイド検定にも対応している。

 一方で、協会立ち上げの旗振り役となったのは、外国人向けプライベートツアーを手掛けるotomo(オトモ、平塚雄輝代表)だ。19年1月からサービスを始めたベンチャー企業だが、事業はもちろん、ガイド支援も力を入れてきた。

 ただ、平塚氏は「ガイド不足と質向上は大きな課題となっていたが、我われだけでは対応しきれないことは明らかだった」と振り返る。

 ガイドの業務は、国によって異なる文化や風習を踏まえなければならない。案内する地域の歴史や魅力に対して幅広い知識が必要だ。さらにガイド中の事故や災害時の対応を含めた知識も重要になる。

 ガイド人材の育成には組織だった動きが不可欠だった。

 平塚氏は各所に足を運び、ガイド人材育成の全体的な組織が必要だと訴え、設立にまで漕ぎ着けた。協会にはJTBや全日本空輸(ANA)など大手企業も参画。会長の久保氏が席を置く日観振が後援団体になるなど、業界を巻き込んで大きな推進力を得た。

 「協会の取り組みを通じ、地方創生・観光先進国の実現に貢献できれば」と平塚氏は抱負を語った。

外国語ガイドの人材育成と、ガイドサービスの品質向上を推進

 役員、会員は次の通り。

【会長】久保成人(人日本観光振興協会理事長/元観光庁長官)【副会長】塩尻孝二郎(元外務省官房長・欧州連合代表部大使)▽ポール・クリスティ(WALK JAPAN代表/内閣府クールジャパン・アンバサダー)▽ランデル洋子(GICSS研究会理事長・通訳案内士)【理事長】見並陽一(日本観光振興協会前理事長)【専務理事】小川 正人(ANA総合研究所 取締役会長)▽吉川健一(ブリックス社長)▽坪井泰博(JTB執行役員 訪日インバウンドビジネス推進部長)【理事】國島芳明(岐阜県高山市長)【理事・事務局長】平塚雄輝(otomo代表取締役CEO)※敬称略【会員企業】otomo▽JTB▽ブリックス▽全日本空輸(ANA)【会員自治体】千葉県いすみ市▽千葉県市原市▽岐阜県高山市▽福島県南相馬市【後援】日本観光振興協会【協力】ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構▽全国外国語教育振興協会▽通訳品質評議会▽日本国際手話通訳・ガイド協会▽GISS研究会

NAA、約420万人が利用 旅客数など開港以来最高

2019年10月2日(水) 配信 

田村明比古社長

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が発表した8月の航空旅客数は前年同月比5%増の420万8294人と過去最高となった。 

 国際線の旅客数は、同4%増の342万3230人。このうち外国人旅客数は、同3%増の147万2999人と、2013年2月から79カ月連続で前年同月を上回った。国内線の旅客数は同11%増の78万5064人と好調だった。

 発着回数も同7%増の2万3858回と最高値を記録した。国際線は韓国や欧州、中国への新規就航や増便があったため、同5%増の1万8469回。国内線は長崎や高知、下地島、庄内への新規就航と中部空港と仙台への増便によって同14%増の5389回と大幅に増えた。

 日韓関係の悪化の影響も出ている。9月の韓国線の発着回数は21日時点で前年同期比7%増と増加したものの、旅客数は同18%減と大幅に減少している。9月26日に開いた会見で田村社長は「韓国線を運航する各社は増便する傾向が続いていたが、元の便数に戻している」と説明した。

五輪後の空港活用

 田村社長は国際線の外国人旅客数などで過去最高を記録しているが、長期視点から五輪終了後の運営に危機感を示した。「過去の五輪開催都市では閉幕後、観光客が減少している」という。これを踏まえ、「観光分野に力を入れることで利用者を維持していく」方針を示した。今後は、同社が中心となって自治体と事業者との連携を進める。具体的には成田国際空港周辺の魅力を高め、送客できる流れを構築していく考えだ。

 

 

日本旅行と読売旅行が包括的業務提携 2社連携商品など展開

2019年10月2日(水)配信 

日本旅行と読売旅行が包括提携を結んだ

 日本旅行(堀坂明弘社長)と読売旅行(坂元隆社長)は2019年9月30日(月)、両社の強みを生かした企業価値やブランド価値の向上、顧客へのサービス強化を目的に、包括的業務提携契約を結んだと発表した。

 両社は対等な立場から連携を深めるとともに、株主であるJR西日本グループと読売新聞グループの強みも生かし、販売チャネルや商品・コンテンツの拡充を推し進め、新たな価値の創造に取り組む。今後、2社連携商品をはじめとした具体的展開を両社で推進する。

業務提携の目的・狙い

両社の強み(表)

 日本旅行は、国内・海外旅行のWeb販売や店頭販売、特定会員向け販売、法人営業(大都市・地方都市)、インバウンド営業など多様な販売チャネルを通じて営業を展開。さらにJR西日本グループの一員として、北陸や瀬戸内など西日本エリアに向けたJRセットプラン(主にフリー型商品)や、ヨーロッパを中心とした海外旅行を強みとして商品展開を行っている。

 一方の読売旅行は、読売新聞へのチラシ折り込みや、既存顧客へのダイレクトメールなどで集客をはかってきた。全国の営業所を足掛かりに、各地発に加えて着地合同型のエスコート商品を得意とするほか、南極クルーズなど特色ある商品や巨人軍観戦ツアー、交響楽団のツアーサポートなど読売新聞グループならではの催行実績も強みとする。

 これら両社の強みを有機的に相互活用し、企業価値とブランド価値の向上をはかるべく具体的な取り組みを順次推進。同時に、両社の提携でそれぞれの顧客や新規の顧客に対するサービスの強化をはかっていく狙い。

具体的な取り組み

<2社連携商品>

 業務提携に基づき、両社の強みを生かしたユニークなツアーを順次展開する。

 国内旅行は共同主催として、11月16日(土)と17日(日)に出発する「ハイグレード車両なごみ(和)」を組み込んだ1泊2日ツアーを10月1日(火)に発売。海外旅行は共同催行として、ヨーロッパとアジアでそれぞれ周遊5~8日間の添乗員付きツアーを2020年3月まで設定し販売している。同じく、2021年1月18日(月)に出発する南極クルーズを共同催行しているが、こちらは順次発売としている。

<その他の展開> ※今後の実施を含む

(1)主催商品の相互販売

 ①西日本エリアとの交流拡大(国内旅行)

 西日本エリア着発のJRセットプランに強みをもつ日本旅行主催商品を、新聞媒体をはじめとしたメディア販売に強みを持つ読売旅行で取り扱うことで、北陸や京阪神、瀬戸内をはじめとした西日本エリアと各地との相互交流の拡大をはかる。

 ②エスコート(添乗員付き)商品の展開拡大(国内・海外旅行)

 飛行機などを利用する募集型の団体旅行(国内・海外)や日帰りバスツアー、25年以上の歴史を持つ南極クルーズなど、各地発のエスコート(添乗員付き)商品を得意とする読売旅行主催商品。日本旅行のホールセール商品である赤い風船やマッハ、ベストツアーを、読売旅行と日本旅行グループの店舗ネットワークを通じて展開し、相互の店舗での品ぞろえの拡充、相互の商品の販売拡大に取り組む。

(2)共同商品の開発

 上記のツアーに加え、日本旅行のJR個人型商品に読売旅行の現地集合・現地解散ツアーを組み合わせた商品の造成など、両社の特長とノウハウを生かした共同商品の開発、展開に取り組む。

 あわせて、首都圏を中心にカルチャーセンターを運営する読売・日本テレビ文化センターなどの読売新聞グループ企業とのコラボ企画など、それぞれが持つ特徴あるコンテンツの相互活用を推進し、商品内容のさらなる充実をはかる。

(3)教育旅行プログラムの共同開発

 読売新聞社をはじめとした読売新聞グループ各社との連携により、新聞社の社内見学や小中高校生向けの媒体を活用したイベントなど、新学習指導要領なども踏まえた新たな教育旅行プログラムの開発に取り組む。

(4)インバウンドでの共同展開

 日帰りバスツアーなど読売旅行が得意とするエスコート(添乗員付き)商品をインバウンド向けにカスタマイズし、日本旅行のインバウンド向けWebサイトなどでの販売に取り組む。あわせて、読売グループの英字新聞“The Japan News”を活用した国内イベントや着地商品などの告知に関して、両社の連携のもと推進する。

(5)地方創生事業での共同展開

 読売旅行が展開する「あなたの街応援イベントツアー」や、旅行に関する月刊誌「旅行読売」の活用、そのほか読売新聞グループでの取り組みなどを地方創生事業の有力コンテンツとして磨き上げ、日本旅行の地域ネットワークを活用して自治体やDMOなどへの提案に取り組む。

「アルツ磐梯」と「猫魔スキー場」をつなぐ雪上徒歩ルート 来年1月中旬に開通

2020年10月2日(水)配信

アルツ磐梯/猫魔スキー場 徒歩ルート(イメージ)

 「星野リゾート アルツ磐梯」と、裏磐梯エリアの北斜面に位置する「星野リゾート 猫魔スキー場」をつなぐ、雪上徒歩ルートが2020年1月に開通する。これまで両スキー場間は車で約1時間を要していたが、雪上徒歩ルートの開通で、歩いて約15分での移動が可能になる。

 磐梯山と猪苗代湖を望む「アルツ磐梯」と、全国でも屈指の良質なパウダースノーが降り積もる「猫魔スキー場」。猫魔ヶ岳の南斜面と北斜面に位置し、それぞれ異なる表情を持つゲレンデが広がっている。雪上徒歩ルートは、ゲレンデに設置したゲートからブナ林の中を15分ほど、距離にして約800メートルの道のりだ。パウダーが降り積もった朝一番は猫魔スキー場に行き、バーンが緩んだ午後にアルツ磐梯のパークを楽しむなど、天候や時間によって2つのスキー場を使い分けることで、さらに楽しみ方が広がる。

「雪上徒歩ルート」概要

雪上徒歩ルート地図

開通日:2020年1月中旬予定
距離   :約800メートル
料金   :無料
時間   :午前10:00-午後3:00 
         2020年3月30日(月)-5月6日(振休)の期間は午前10:00-午後1:30
備考   :同日内に両スキー場が滑走可能なリフト券が必要
         気象状況などにより、内容を変更する場合もある
         雪上徒歩ルート上はスキー、スノーボードによる滑走は禁止
         開通日は積雪状況をみて判断し、公式サイトで発表

星野リゾート アルツ磐梯

アルツ磐梯ゲレンデ(イメージ)

 磐梯山の麓、猪苗代湖をみおろす絶好のロケーションに位置するスキー場。国内有数の規模のゲレンデが広がり、スキー・スノーボード、様々なスノーアクティビティを楽しむことができる。

所在地       :〒969-3396 福島県耶麻郡磐梯町大字更科字清水平6838-68
電話          :0242-74-5000
営業期間    :2019年12月21日(土)-2020年3月29日(日)
                リフト・ゴンドラ数:8基
リフト料金:1日券大人4,900円、中高生3,700円、小学生2,100円(税込)
アクセス :東北自動車道郡山JCT経由磐越道「磐梯河東IC」より車で15分

星野リゾート 猫魔スキー場

猫魔スキー場ゲレンデ(イメージ)

 日本でも有数のリゾート地である磐梯山系猫魔ケ岳の北斜面に、まるで白鳥が羽を広げたようなコースレイアウト。裏磐梯の美しい湖沼群を眼下に、霧氷林を背景にさまざまなコースが楽しめる。

所在地       :〒969-2701 耶麻郡北塩原村桧原猫魔山1163
電話          :0241-32-3001
営業期間 :2019年11月30日~2020年5月6日
リフト数 :5基 
リフト料金:1日券大人4,200円、中高生3,400円、小学生2,100円(税込)
アクセス  :JR猪苗代駅から車で約40分(無料送迎バスあり・要予約)

観光キャンペーン「ラプラス プラス 宮城巡り」スタート 県内にオリジナルマンホールなど設置

2019年10月1日(火) 配信

ラプラスマンホール(仙台市) ©2019 Pokémon. ©1995-2019 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標

 宮城県は10月から、観光キャンペーン「ラプラス プラス 宮城巡り」を実施している。みやぎ応援ポケモン「ラプラス」を起用し、同キャンペーンの特設サイト上で、県の魅力をまとめた特別動画も公開している。

 県内では10月上旬から、沿岸の15市町に15種類のオリジナルマンホールを設置するほか、県内全スキー場にラプラスのスノーチュービングが登場する。2つを周遊する企画として、ラプラスの完全オリジナルグッズなどが抽選で当たるスタンプラリーも実施する。

 そのほか、ラプラスのお出迎えなど企画が盛りだくさんのトレッキングコンテンツ宮城県「オルレ」イベントや、こけしなどの宮城県の特産品とコラボレーションしたグッズも多数販売する。10月19日(土)から11月4日(月)までは、スマートフォンゲーム「ポケモンGO」との連動企画も行われる。

 宮城県は9月30日(月)、東京都内で発表会を開き、村井嘉浩知事や、ポケモンの宇都宮崇人COOが概要などを紹介。村井知事は、「いよいよラプラスと一緒に行う観光キャンペーンがスタートする。世界中から多くの人に宮城県に訪れてもらいたい」と力強くアピールした。

村井嘉浩県知事(中央左) ©2019 Pokémon. ©1995-2019 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標