武内涼氏が安来市取材 「尼子経久伝」の著者

2022年7月22日(金) 配信

武内涼氏(前列右から2人目)を歓迎した

 島根県安来市の月山富田城(がっさんとだじょう)を拠点に山陰・山陽を支配した戦国大名、尼子経久(あまご・つねひさ)の生涯を描く歴史小説「謀聖 尼子経久伝」(講談社)の著者、武内涼氏が6月下旬、取材のため同市を訪れた。

 武内氏は2011年、日本ホラー小説大賞最終候補作となった原稿を改稿した「忍びの森」で作家デビュー。15年には「妖草師」シリーズで徳間文庫大賞を受賞するなど、時代小説の気鋭作家で知られる。

 尼子経久の作品は文庫書下ろしのシリーズもので、第1弾「青雲の章」を1月に、第2弾「風雲の章」を5月にそれぞれ発刊した。第3弾を9月に発刊し、12月の第4弾で完結する予定だ。

第1弾の「青雲の章」

 居城としていた月山富田城を追われながらも奪還し、山陰山陽11カ国太守となる勢力拡大の過程などを描く。計略に優れ「謀聖」と称される一方、「天性無欲正直の人」とも評される経久の謎に満ちた人物像も読みどころだ。

 今回の取材は同市の田中武夫市長への表敬訪問で始まり、市図書館、清水寺、洞光寺境内にある経久の墓、市歴史資料館を周った。資料館では横断幕で出迎えを受けるなど、各所で地元からのもてなしを受けた。

【土橋 孝秀】

星野リゾート 九州など4軒開業へ 都市苦戦で温泉地好調

2022年7月22日(金) 配信

「界-由布院」の棚田テラス
星野佳路代表

 星野リゾート(星野佳路代表)は6月27日、福岡県福岡市で九州プレス発表会を開き、今年8月以降に九州・山口で温泉旅館「界」など4施設の開業計画と、沖縄・山陰地区での展開を発表した。

 星野代表は国内施設の予約状況について「旅行需要は戻っているが、地域とホテルタイプで差がある」と話し、「東京などの都市や飛行機で行く沖縄、北海道などは完全回復していない」と説明した。

 ただ、「都市周辺の軽井沢、那須、箱根などの観光地は好調で、温泉地は単価も上がり、稼働も高い。全国の温泉地も同様だろう」と述べ、「海外旅行していた日本人が温泉地に戻り、訪日観光客を失った都市が苦戦している」と分析した。

 九州のインバウンド市場は、「極端にアジア依存で、欧米豪の比率を高めることが重要」と指摘した。

 4施設のうち、「界 由布院」(大分県由布市)は8月3日に、開業する。客室数は45室で、棚田を中心に四季の表情を感じる温泉宿に仕上げる。

 11月25日に開業するのは「界 雲仙」(長崎県雲仙市)で、客室数は51室。噴気や湯気に硫黄の香りが漂う雲仙温泉で、異国情緒あふれる温泉宿をイメージする。

 2023年春には、熊本県熊本市に都市ホテルブランド「OMO」が九州に初進出する。「OMO5熊本by星野リゾート」は熊本城を見上げるメインストリートにあるホテルで、客室数は160室。街歩きを楽しくする旅を発信する。

 山口県下関市の関門海峡に面した「あるかぽーと」には、25年秋にリゾートホテル「リゾナーレ下関」(仮称)を開業。客室は約190室を予定する。

 このほか、島根県出雲市には、11月16日、「界 出雲」を開業する。また、同日には同県松江市にある玉造温泉の「界 玉造」がリニューアルオープンする。

JTB、夏休み旅行は7000万人 遠方への旅行傾向強まる

2022年7月21日(木)配信

夏休み旅行動向推計数値(JTB資料より)

 JTB(山北栄二郎社長)はこのほど、「夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しを発表した。夏休み期間中の国内旅行人数は7000万人で、前年比75.0%増と大幅に増加。近場旅行が減少する一方で、日数を増やし遠方に旅行する傾向が強まり、大都市圏への旅行が回復傾向になると予測する。

 今夏の旅行の傾向は、同行者が近しい家族中心から友人・知人などに拡大傾向がうかがえ、行先はテーマパークやレジャー施設などが増加する傾向がみられる。また、鉄道や航空機、バスなどの他人と同乗する公共交通機関の利用も増加するとみられ、旅行費用も前年と比べて増加の見通し。

 国内の旅行動向は、各種経済指標や交通機関各社の動き、宿泊施設の予約状況などを基に算出。国内旅行人数は7000万人(2019年比3.3%減)、国内旅行平均費用は3万5500円(前年比7.6%増、19年比2.7%減)、総額2兆4850億円と推計する。

 旅行日数は「1泊」が35.7%と最も多く、次いで「2泊」が33.1%、「3泊」が18.3%の順。「1泊」は同6.2ポイント減となった一方で、「2泊」「3泊」はそれぞれ増加し、旅行日数は長くなる結果となった。

 旅行先は、居住地と同じ地方である域内旅行の割合がすべての地域で減少した。一方で首都圏を含む関東居住者はとくに北海道、九州・沖縄を、近畿居住者も北海道、関東、九州・沖縄と、遠方を旅行先に選ぶ傾向が増えた。地方部からは関東、近畿のような大都市を含む地域への旅行も増加した。

 利用宿泊施設は、「ホテル(63.2%)」が最も多く、前年より20.1ポイント増加し、都市部への旅行の回復がうかがえる。次に「旅館(24.3%)」、「実家や親族の家(18.9%)」となったものの、いずれも減少。これまで感染対策を兼ねて、「キャンプ場・グランピング・キャンピングカー・車中泊など、アウトドアに関する宿泊(5.1%)」や「民泊・貸別荘(2.2%)」が増加していたが、今夏はいずれも減少となった。

 調査は22年6月22~24日の期間、全国の15~79歳までの男女1万人を対象に、インターネットで実施した。夏休みに旅行に「行く」または「たぶん行く」と回答した人の合計は36.1%。生年代別でみると、男女とも若い年代ほど旅行意向が高くなる傾向がみられた。

 旅行に行かない理由は「夏休み期間は混雑するから」が29.3%と最多で、「家でのんびりしたいので」(25.0%)と続いた。また、「新型コロナウイルス感染症がまだ収束していないから/拡大の懸念があるから」(24・8%)は、前年から39.7ポイント減と大きく減少した。

 なお、夏休み期間の海外旅行人数は50万人(前年455.6%増)を予測。海外パッケージツアーの一部再開に伴い関心は高いものの、水際対策や入国者数制限に伴う出入国手続き、入国規制が現在の大きな壁になっているとみている。

県民割は8月末まで、最繁忙期も含めて延長 観光目的入国希望者は1万4580人(観光庁長官会見)

2022年7月21日(木) 配信 

観光庁の和田浩一長官は7月20日(水)、会見を開いた。

 観光庁の和田浩一長官は7月20日(水)に開いた会見で、全国旅行支援を延期し、県民割支援の期間を8月末まで延長したことに触れ、「全国的に感染状況が落ち着けば県民割支援の終了を待たず、全国旅行支援を開始する場合がある」とした。また、6月の訪日外国人観光客数は252人。7月18日(月)時点での7月以降の入国希望者は約1万4580人だったと報告。今後の新規入国希望者数については、毎週公表する考えだ。

 政府は7月14日(木)、全国的な新型コロナの感染拡大などの影響を受けて、全国旅行支援の開始を見送った。和田長官は、「全国旅行支援やGo Toトラベル事業の再開など、今後の観光需要喚起策は、感染状況や観光需要の動向などに注視し、臨機応変に対応していく。政府の考えとして、新規感染者数や病床使用率、療養者数、死亡者数など感染状況を見極め、専門家会議の評価を踏まえて総合的に判断する」とした。

 旅行の考え方として、「今年3月にまん延防止等重点措置が終了して以降、国としては移動や旅行の自粛を求めてはいない。観光庁としては専門家会議の判断を踏まえ、『全国一律の旅行支援』は見送ったが、県民割支援はお盆の期間など最繁忙期を含めて実施期間を延長するなど、地域の状況に応じた観光支援をしていくこととしている」と説明した。

 また、旅行自体が感染拡大に直結しているという認識は持っていないとして、「旅行者の皆様には『新しい旅のエチケット』を参考にした基本的な感染対策の徹底をお願いする。そのうえで、8月末まで延長した県民割などを利用してもらいながら、旅行にお出掛けいただきたい。観光・交通事業者の皆様にも業種別ガイドラインを遵守してもらいたい」と呼び掛けた。

 

訪日再開への第一歩 段階的緩和待たれる

 6月10日(金)から添乗員付きパッケージツアーによる訪日観光客の受け入れが始まったことを受け、和田長官は、「インバウンド再開の第一歩と認識している」とした。なお、6月の入国者数は252人。入国予定者の事前登録に使われる入国者健康確認システム(ERFS)の事前申請受付済証が発行された数から計算したところ、7月以降の新規入国希望者数は、7月18日(月)時点で約1万4580人だった。入国希望者のおもな国籍は、韓国、タイ、米国、インドネシア、フランスなど。

 インバウンドやアウトバウンドの本格的な回復が待たれるなか、入国者数の上限や72時間前の陰性証明、ビザの免除措置などが大きな課題になるという声が業界団体から上げられている。

 和田長官は、日本旅行業協会(JATA)の幹部が観光庁を訪ね、水際対策緩和の要望があったと報告。「政府としては、感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りながら水際対策の段階的案緩和を進めているところ。今後は、内外のニーズや検疫体制を鑑みて、感染状況、主要国の水際対策状況を踏まえ政府全体で適切に判断する」考えを示した。

セミナーイベント「パンダの隠れ家」参加者を募集 アンテナショップは期間限定で「わかやまパンダ館」に

2022年7月21日(木) 配信

 和歌山県観光連盟は7月22日(金)から、セミナーイベント「パンダの隠れ家」の参加者の募集を開始する。

 8 月28 日(日)にベルサール虎ノ門で行われる同セミナーは、現在の飼育下の自然交配で 16 頭の繁殖に成功した、世界最高齢のお父さんパンダ「永明(えいめい)」が今年30歳を迎えることを記念し、「アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)」の協力を受け企画した。

 永明のこれまでの功績や家族のエピソードの紹介や、秘蔵映像の上映、俳優の「杉浦 太陽さん」とジャイアントパンダ飼育スタッフ「中谷 有伽さん」のクロストークなどを行う。また当日は、パンダグッズ抽選会やアドベンチャーワールドのオリジナルパンダグッズ販売 なども予定。参加費は無料(土産付き)。

 セミナーはオンラインとリアルの2通りの方法で参加可能で、定員はリアルが親子50 家族(小学生を含む、1家族最大5人まで)、オンラインは年齢、性別問わず1000人まで。申し込みは、8 月7 日(日)まで「男の隠れ家デジタル」で受け付ける。

 7月22日(金)からは、東京交通会館B1の和歌山県のアンテナショップ「わかやま紀州館」が、期間限定で「わかやまパンダ館」となる。

 店内には、アドベンチャーワールドのパーク内で販売しているパンダの可愛いぬいぐるみや選りすぐりのグッズを取り揃えるほか、永明、良浜と子どもたちのフォトスポットを用意。8~9 月のパンダファミリーの誕生日

 8月14日、9月6日、14、18日)には記念グッズを販売。これに加えパンダを育ててきた竹を有効活用した「竹あかり」も展示する。

パンダ缶バッジ

 また22日にはオープニング記念として、パンダグッズ購入先着100 人に「わかやまポンチ」のドリンクをプレゼント。24日までは、パンダオリジナル缶バッチづくり体験を各日先着50人限定で実施する。

舞妓さん舞う「花街舟」(最上峡芭蕉ライン観光〈山形県〉)

2022年7月21日(木) 配信

最上川花街舟(イメージ)

 山形県・戸沢村の「最上峡芭蕉ライン観光」では今春、酒田舞娘の舞を船上で楽しめる貸切舟企画を始めました。

 企画タイトルは「最上川花街舟」。普段は紅花交易の要として湊町文化を形成してきた、酒田市・相馬楼で活躍する酒田舞娘とのコラボ商品です。山形観光を盛り上げるのはもちろん、インバウンド再開も視野に入れた企画としてPRしています。

 貸切料金は16万円(税込)。最大30人まで乗船できます。追加料金で、食事・飲み物の手配も承ります。間近で舞妓さんの芸が見られる絶好の機会です。皆様のご乗船をお待ちしております。

屋形船を個室感覚で(船清〈東京都〉)

2022年7月21日(木) 配信

 「船清」では、個室感覚でお楽しみいただける「間仕切り付き」のスタンダード乗合い船を運航。お隣のテーブルとの間を仕切り、プライベートな空間を演出しています。

プライベート空間で船旅を

 「船清のテーマは『一期一会』。プライベート感を保ちつつ、スタッフや乗り合わせたお客様との一期一会もお楽しみいただけたらと思っています」(伊東陽子女将)。

 スタンダード乗合い船では、隅田川を浅草まで上り、スカイツリーを間近で鑑賞、その後お台場を周遊する2時間45分の船旅をお届けします。

 また6月からは、より優雅なひと時をお過ごしいただける「半個室」のプレミアム乗合船の新プランも展開しています。

 見どころは、陸と船の灯りが水面に反射し、2倍の輝きを放つお台場の風景。また、船内では、旬の食材を取り入れたお料理を味わっていただけます。

 「船良し、味良し、人も良し」の屋形船を、ぜひご体験ください。

アクティビティジャパン、鹿児島の体験最大5000円割引 県外からの誘客はかる

2022年7月21日(木) 配信

CPのイメージ

 アクティビティジャパン(陳明明社長、東京都新宿区)は2023年1月31日(火)まで、鹿児島県内の体験予約に使える割引クーポンを活用した「鹿児島 体験たっぷりプレゼントキャンペーン」を展開している。同CPは鹿児島県主催の「体験たっぷりプレゼント事業」の一環。県外の観光客に県内への誘客と観光消費額の拡大をはかる。

 同CPは「割引クーポンコード」の入力で体験料を1人当たり最大5000円割り引く。対象は鹿児島県外在住者で、参加時に全員分の身分証を確認される。

 アクティビティジャパンは、屋久島でのトレッキングや奄美大島のマングローブをカヌーで巡る体験、奄美の里(鹿児島市)で織物「大島紬」を手織りするアクティビティなどを用意している。

ジーリーメディアグループなど、台湾市場の回復探るセミナー開く 訪日旅行の再開受け

2022年7月21日(金) 配信

パネルディスカッションも開催した。(左から時計回りに)矢崎誠氏、蔡宇淮氏、吉田皓一氏、片桐康幸氏

 ジーリーメディアグループ(吉田皓一社長、東京都渋谷区)と訪日ラボを運営するmov(渡邊誠社長、東京都渋谷区)は7月15日(金)、オンラインセミナー「台湾インバウンドの回復シナリオを各界の専門家が徹底考察」を開催した。6月10日(金)に訪日旅行が再開されたことを受け、コロナ禍前には入国者数が約400万人だった台湾の現状などを探った。

 第1部では、世界の観光市場と口コミマーケティングと題して、訪日ラボコンサルティング事業部部長の川西哲平氏が登壇した。

川西哲平氏

 川西氏は冒頭、国際航空運送協会(IATA)のデータを引用し、「2022年5月の国内と国際線の旅客需要はコロナ禍前の68・7%まで回復した」と述べた。「日本と台湾両国は回復が遅れている」としながら、台湾は到着後の隔離期間が7日から3日に緩和され、日本は団体旅行の受け入れが再開されるなど緩和傾向にあることを話した。

 今後については「感染状況によって水際措置が変わるので、注視してほしい」と呼び掛けた。

 このため観光業界が現在行うべきこととして、高評価のクチコミの獲得を挙げた。

 具体的なサイトについては、「無数にあり、国によって認知度などの強みは変わる」とした。台湾については「グーグルビジネスプロフィール」を推奨。理由として、台湾では約80%以上の人がグーグルを使っており、検索エンジンのシェアが1位であることを挙げた。

 そのうえで、同サービスのクチコミは利用者の設定言語に自動的に翻訳され、点数は星の数で表されることから、「日本人への対策が、訪日外国人観光客への需要喚起につながる」と語った。

 「来るべきFIT再開に向けて、台湾インバウンドについてよくある質問と誤解」と題した第2部にはジーリーメディアグループ営業部長の萬歳昂大氏が登壇した。

萬歳昂大氏

 萬歳氏は「コロナ禍の前と現在のニーズは大きく変わっていない」と述べた。台湾人が現在、求めている情報として、京都府や池袋(東京)などコロナ禍前に馴染み深かった場所の現状を挙げた。

 また、日本政府観光局(JNTO)のデータから、台湾人における地方エリアへの訪問意欲が世界一であることを強調。ジーリーメディアグループが行った調査では、台湾人の訪問県数の中央値が「5県」であり、人気の東京と京都、大阪、北海道、沖縄を除いた場合、地方への訪問経験がほぼないため、「まずは地域の王道からアピールすべき」と話した。

 発信するタイミングについては、グーグル検索で、中国語で日本での自由旅行を意味する「日本自由行」の検索回数が、訪日観光の再開後過去1年間で最大だったことなどから「すでに情報収集は始まっている」と強調した。

往来再開検討の報道 「廃業情報発信を」

 台湾インバウンドの回復シナリオとリアルニーズをテーマにパネルディスカッションを行った。

 パネリストは誠亜国際有限公司社長の矢崎誠氏と、日本空港ビルデング 営業推進室長の片桐康幸氏、ジーリーメディアグループ「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」編集長の蔡宇淮氏の3氏。ファシリテーターはジーリーメディアグループ代表の吉田皓一氏が務めた。

 吉田氏から現在の台湾における海外旅行について問われた矢崎氏は7月15日現在の情報として、「海外への団体旅行が禁止されている。日本では団体のみ受け入れているため、台湾人は日本に訪れることができない」と語った。

 感染者数はピーク時の9万人から3万人まで減っている。現地では、1万人程度で国際往来の再開を本格的に検討すると報道されているという。

 また、日本の受入施設の廃業情報が少ないことから、自治体などに最新の情報発信を求めた。

 片桐氏は台湾からの訪日旅行再開後に、羽田空港と北海道内の空港を結ぶ路線の利用を促そうと、第1ターミナル内にアンテンナショップ北海道どさんこプラザを開店したことを話した。現在は、北海道の魅力を伝えるため、現地に赴いて地域産品の発掘に力を入れているという。

 自社の通販サイトでの成果を聞かれた蔡氏は台湾人への人気商品として、北海道のハッカ飴、山梨県の桃などを挙げた。高級品としてカニなども人気だという。また、円安でコロナ前から6~7割程度の価格になり、富裕層以外でも高級品を買えるという。

【特集No.615】第31回全国女将サミット2022長野 3年ぶりの開催、笑顔の女将集まる

2022年7月21日(木) 配信

 

 「全国旅館おかみの集い」運営委員会と旅行新聞新社は7月7日(水)、グランドエクシブ軽井沢(長野県・軽井沢町)で「全国旅館おかみの集い―第31回全国女将サミット2022長野―」を開いた。新型コロナウイルス感染症の影響で延期していたため、19年の第30回サミットから実に3年ぶりの開催となった。今回のテーマは、「笑った分だけ幸せに!~あなたの笑顔が誰かの元気に~」。湯本英里運営委員長(渋温泉湯本旅館女将)主導のもと、会場には全国から38人の女将たちが一堂に会した。

【馬場 遥】

 

「笑った分だけ幸せに!~あなたの笑顔が誰かの元気に~」

 

 第31回サミットの運営委員長を務めた湯本英里女将(湯本旅館)は冒頭のあいさつで、「長らく新型コロナに苦しめられてきたが、インバウンドも徐々に増え、旅行業界が回復に向かって少しずつ明るい方向へ進み出してきている」と語った。

 前回の第30回記念大会から3年ぶりの開催となったことに触れ、「大人にとってはそこまで長い期間でもないが、自分の子供に例えれば生まれてから会話のキャッチボールができるようになるような年月。たかが3年、されど3年。皆様の3年はどのようなものだったでしょうか」と会場に向かって訊ねた。

 今大会のテーマは、「笑った分だけ幸せに!~あなたの笑顔が誰かの元気に~」。湯本委員長は、テーマ決定の経緯について、「前大会で実行委員を務めていたとき、女将さんや若女将さんの笑顔がキラキラ輝いていたのがとても心に残ったため」と説明した。

 「女将さんの笑顔を見ることでお客様は癒され、元気をもらう。眉間のシワが似合う女将さんはいない。目尻の小ジワは笑いジワとも言い、笑顔が最高のおもてなしになる。長野県は全国のちょうど中心にあるので、ここから笑顔と元気を全国に発信していきましょう」と参加者に笑顔で呼び掛けた。

 

 運営委員会特別委員で旅行新聞新社の石井貞德社長は、運営委員7人と共に登壇し、「本日ようやく皆様にお会いできて本当に嬉しく思います。やはりこの大会は、お互い目と目を合わせ、和やかな空気で進行できるのが魅力」と喜んだ。

 「30年の歴史の中でさまざまな自然災害などを経験してきたが、それでもサミットを開いてきた。しかし、この3年間はコロナという今までにない大きな敵があった」と振り返った。

 「残念ながら、コロナとはもう少し付き合っていかなければならず、そこから逃げるわけにはいかない。女将や従業員の皆さんが日々やっていることをこれからも続けていくことが大事であり、それがお客様に喜んでもらえる結果につながる」と力を込めた。「運営委員の皆さんが楽しい企画を考えてくれた。本日は30年やってきたおかみの集いとは異なる、新しい会となる。いずれ老若男女すべての人が集える大会になるよう、私たちも応援していく」と意気込みを語った。

 開会式終了後は、人とホスピタリティ研究所代表で元リッツ・カールトン日本支社長の高野登氏の講演が開かれた。…

 

【全文は、本紙1875号または7月27日(水)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】