KNT関西、IGLTAに加盟 多様な価値観を大切にするLGBTフレンドリー企業を目指す

2019年2月27日(火) 配信

IGLTAロゴマーク

近畿日本ツーリスト関西はこのほど、IGLTA(International Gay & Lesbian Travel Association、国際ゲイ&レズビアン旅行協会)に加盟した。多様な価値観を大切にするLGBTフレンドリー企業を目指す。

 近年、性的少数者のLGBTに対する社会の関心が高まっており、企業でも社員への研修などを通じて理解を深める取り組みが進み始めている。KNT関西では、正しい知識を身に付け理解を深めるために、社員全員がeラーニングを受講。多様な価値観を持つ社員が働きやすい職場風土の醸成をはかるとともに、利用者が安心して訪れることができる店舗環境を整備する。

IGLTAとは

 LGBTツーリズム普及のため、1983年に創立された旅行業団体。世界80カ国の旅行会社やホテル、航空会社など1千以上の会員が加盟している。情報が少ないLGBTマーケティングの貴重な情報源となっており、旅行商品を企画する際のホテル選定などにも多大な影響を与えている。

国交省、“インフラツーリズム魅力増大PJ”実施へ モデル地区で協議会設立も

2019年2月26日(火) 配信 

会のようす

国土交通省は2月26日(火)、第3回のインフラツーリズム拡大に向けた有識者会議を開いた。事務局は提言(案)と来年度以降の方向性を示した。2020年に向け「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト(仮称)」を進める。PJを通じ、モデル地区でインフラツーリズム推進協議会(仮称)を設立。実施には手引き(試行版)を活用していく。提言と手引きは年度内に公表する見通しだ。

 手引きは「誘客」「受入環境整備」「持続的な展開」を柱に、各インフラツーリズムの勘所(好事例のポイント)を整理してまとめたもの。それぞれの施設が目指す方向性に合わせ、取り組むべき項目を学ぶことができる。

 PJの主なメニューは「モデル地区での社会実験」「国内外への情報発信」「インバウンド対応」となる。

 モデル地区は全国から5カ所ほど選定する。施設の魅力を高め、周辺観光も巻き込んだツアー造成に取り組む考え。

 社会実験後も持続的に取り組むよう、施設ごとに「インフラツーリズム推進協議会(仮称)」を設置する。地元関係機関などで組成し、地域住民の理解を得られやすいようにする。

 ツアーの企画・運営は、観光協会やDMOなどと連携して行う。その後、ファムツアーなどで検証して改善点を把握し、整理・分析する。好事例はさらに横展開していく。

 「インフラツーリズムに関する報道も多くなってきた。だからこそ、表層だけでなく、また単なるPRではなく、しっかりとツーリズムとして落とし込むことが必要になる」。座長の清水哲夫氏(首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授)は同会で意気込みを語った。

 PJでは、「旅行消費額」「満足度」「リピーター率」「認知度」などの質の指標を設定する。

 政府はインフラツーリズムで、20年に来訪者数100万人(17年:50万人)を目指している。ただ、委員から数だけの目標に対する指摘があり、新たに質の指標を設けた。

 一方、国交省はとくに情報発信とインバウンド対応を担う。同省の「インフラツーリズムポータルサイト」をリニューアルし、情報を充実させて多言語化する。

 PR動画も制作する。ドローンなどを活用して、インフラの魅力や迫力を生かしたものとする。このほか、シンポジウムの開催や情報誌を製作していく見通し。

 インバウンド対応はファムツアー時の意見を汲み取るほか、海外ウェブ調査によるニーズ把握も行う狙い。

京都の朝・夜観光の魅力発信イベント 東京と京都で3月開催

2019年2月26日(火) 配信 

京都の名店「喫茶マドラグ」の玉子サンド

京都「千年の心得」推進協議会はこのほど、京都市の朝観光と夜観光の新たな魅力を発信するイベントを3月に期間限定で開くと発表した。

 東京・渋谷で「モーニング イン キョウト ―パンと珈琲で始める京都の朝―」を2019年3月4日(月)~9日(土)まで、京都・祇園で「BLENDED KYOTO」を3月10日(日)~18日(月)まで実施する。

 京都「千年の心得」推進協議会は、参画団体(京都市、京都市観光協会、旅行会社など)とともに、千年を超える歴史に培われ、今も日常に根付いている「京都の奥深い上質な魅力」を体験できるプログラム「京都『千年の心得』」を観光プランとして提供。京都ファンの拡大、リピーターの増加をはかることを目的として活動している。

朝観光イベント「モーニング イン キョウト―パンと珈琲で始める京都の朝―」

日時:2019年3月4日(月)~9日(土) 午前7:30~午後11:00

 ※4日(月)午前9:00からオープニングイベントを実施予定

  9日(土)午後7:00からクロージングイベントを実施予定

場所:ホテル コエ トーキョー 1F koe lobby(東京都渋谷区宇田川町3-7)

内容:

 国内でも有数のパンと珈琲の消費量を誇る京都。同地のパンを使用した窯出しバゲットショーやベーカリーアイテム、ブランチプレート、京都のコーヒー店の豆を使用したコーヒーの提供のほか、京都の朝マップの配布などを実施する。2018年2月、渋谷の中心にオープンし、若年層を中心に話題の「ホテル コエ」で、パンと珈琲をテーマに朝観光の推進につなげる。

料金:各コンテンツにより異なる

ホテル コエ トーキョーHP詳細は以下のホームページを参照ください

hotel koé tokyo
http://hotelkoe.com
hotel koé は、ライフスタイルブランド「koé」のブランドコンセプトである「new basic for new culture」を体現する場として、「今」と「未来」、そして「日本」と「世界」を見据えたグローバルな視点でデザインされたホテルです。ステイ/ファッション/ミュージッ...

夜観光イベント「BLENDED KYOTO」

京都の玉子サンドの名店「喫茶マドラグ」が特別出店

日時:2019年3月10日(日)~18日(月)午後2:00~10:00

 ※12日(火)は定休日

 ※15日(金)、16日(土)午後5:00~11:00まで音楽イベントを実施

場所:y gion(京都市東山区弁財天町19)

内容:

 2017年10月に祇園にオープンし、さまざまなジャンルとのコラボレーションで話題を集めるクリエイティブ雑居ビル「y gion(ワイ ギオン)。新旧が混ざり合う京都を「BLENDED KYOTO」として、京都で若年層を中心に話題の飲食店、施設などと音楽、アートを組み合わせたイベントを午後10時まで開催し、夜観光の推進につなげる。

料金:各コンテンツにより異なる

y gion HP:詳細は以下のホームページを参照

SEN 和体験可能なカプセルホテル「hotel zen」の1号店をオープン 

2019年2月26日(火) 配信 

和モダンな空間

SEN(各務太郎社長、東京都中央区)は、4月上旬に「泊まれる茶室」をコンセプトにした次世代カプセルホテル「hotel zen」の1号店「hotel zen tokyo(ホテルゼントーキョー)」を人形町(東京都)にオープンする。

茶室をモチーフにした客室

 客室は全78室。千利休が16世紀後半に生み出した「待菴」を各務社長が現代型にアレンジした。各客室の壁1面に和紙を使用し、日本画を設置している。天井は高さ2㍍以上確保し、シモンズ・ベッドを採用。シングルベッドやセミダルベッドを使用した、5つのルームタイプを用意している。また、地下に宿泊者以外の人も利用可能なバーラウンジと茶室を併設。今後イベントを予定している。

お茶をたてる高津住職(右)とルームウェアを着たモデル(左)

 2月25日(月)に開いた「オープニングイベント&内覧会」では高津研志住職が茶室で、簡素な作法でお点前を披露した。また、SOMA DESIGNクリエイティブディレクターの廣川玉枝氏がデザインしたルームウェアを披露。廣川氏は「茶室の中で禅の心を引き寄せるデザイン。深い海と空の間をイメージし、職人が丁寧に染め上げた」とコメントを発表した。

 場所は人形町駅から徒歩1分の好立地。浅草や東京駅、成田空港、羽田空港へのアクセスが良好で、訪日外国人旅行客と出張利用を見込んでいる。料金は6千円から設定している。

各務太郎社長

 各務社長は「訪日外国人旅行客は旅館・和室に宿泊したい要望は多くあるが、約10%の人しか宿泊していない。原因は高価格帯と立地で、『hotel zen』はこの問題を解決した」と語った。

 今後、同社は外国人に人気の京都や札幌など、日本各地で「hotel zen」をオープンする予定。さらに、ホテルの価格が上昇している「シンガポール」や「香港」などに展開する計画で、今後10年間で、日本と海外を合わせて50店舗開業を目指す。

https://www.hotelzen.jp/ja/
https://www.hotelzen.jp/ja/

「女将のこえ219」伊藤 知子さん、十八楼( 岐阜県長良川温泉)

2019年2月26日(火) 配信

十八楼 伊藤知子さん

観光ホテルから老舗旅館へ

 格子戸の古い町並みの一角に十八楼はある。創業159年の老舗で、建物の向こうには鵜飼で知られる長良川がゆったりと流れている。
 

 現在の十八楼は評判のよい旅館として知られるが、約20年前はクレームの嵐が吹き荒れた。バブル期は団体客向け観光ホテルとして連日満室を経験するも、個人客の時代が来ると個別対応できずに没個性化。ダンピングで成り立つ状態に陥った。
 
 知子さんが家業に入ったのはこの頃だ。父の要請で、東京の大学を卒業すると、「お嫁に行くまでの最後の親孝行」として働き始めたが、「東京の友達が来てくれても、泊まってほしくないな」と思うような状態だった。
 
 転機は、夫の豊邦さんが勤務先の豊田合成を退職し、旅館を継ぐと言ってくれたことだ。「私は駐在を夢見ていましたが(笑)、これで決心がつきました」。
 
 十八楼らしさを残しつつ、カイゼンやQC活動を参考に効率化を進め、ブランディングに取り掛かった。「気づいたのは、お金を出しても買えないのが150余年の歴史だということです」。
 
 観光ホテルから老舗旅館へ。転換に当たっては、支配人制をやめて女将職を設け、ワンフロアずつ改装を進め、おもてなしや料理の質を高めていった。今では表彰を受けるまでに。
 
 興味深いのは、誰かが強力なリーダーシップで人を動かし続けたのではないということだ。「いま、スタッフが自分たちの希望で経営理念を考えてくれています」と、知子さんはさらりと言う。昔ながらの率先垂範ではなく、時にスタッフ主導で進めるスタイルができているのだ。
 
 岐阜市教育委員も兼務する知子さんは、11歳の娘と6歳の双子の息子を持つ母でもあり、任
せる大切さを子育てで学んだという。「時短を優先して私が先に動いてしまい、子供たちに『ママ、次は何をしたらいいの?』と、聞かれてハッとしたんです」。
 
 人は本来、自分で考えたことを自分でやるのが一番輝く。そのほうが失敗時の反省も深く、本当の改善につながっていく。
 
 「私がよく言うのは、ここは県庁所在地で観光地ではないけれど、私たち観光業の発展は岐阜市の経済に寄与できるということです。だから街の素晴らしさを自慢していこう、と」。知子さんが伝えるのはノウハウよりも思想だ。だから、一人ひとりが代表意識を持って具体策を考えるのではなかろうか。
 
 長い歴史の宿で、新しい未来を感じる話を数多く聞くことができた。

(ジャーナリスト 瀬戸川 礼子)

            ◇

住所:岐阜県岐阜市湊町10▽電話:058-265-1551▽客室数:111室(534人収容)、一人利用可▽創業:1860(万延元)年▽料金:1泊2食付16,000円~(税別)▽温泉:単純鉄冷鉱泉▽岐阜市景観賞を3度受賞。同市ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業。長良川温泉若女将会会長(7旅館共同の社員勉強会等開催)

 

コラムニスト紹介

ジャーナリスト 瀬戸川 礼子 氏
ジャーナリスト・中小企業診断士。多様な業種の取材を通じ、「幸せのコツ」は同じと確信。働きがい、リーダーシップ、感動経営を軸に取材、講演、コンサルを行なう。著書『女将さんのこころ』、『いい会社のよきリーダーが大切にしている7つのこと」等。

 

白山比咩神社(石川県白山市)でみそぎ体験 境内の禊場で心身浄化

2019年2月26日(火) 配信

清冽な水で心身を清める

石川県白山市の白山比咩(しらやまひめ)神社では、神職の指導のもと白山の伏流水が満ちる禊場(みそぎじょう)で「みそぎ」を体験することができる。

 日本三名山の1つ白山(はくさん)は、古来から霊山信仰の聖地だ。ふもとで暮らす人からは、生活に欠かせない「命の水」を供給してくれる「神々の座」として仰がれてきた。その白山を神体山とする白山比咩神社は、全国に3千社もある白山神社の総本宮。ご祭神、白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)は、またの名を菊理媛神(くくりひめのかみ)といい、ご縁を「くくる」神といわれることから、縁結びの「しらやまさん」として親しまれている。

昇段参拝とみそぎ体験

樹齢1000年以上の杉やあすなろがそびえる表参道

 境内に「禊場」を持つ神社は珍しく、貴重な体験ができる。神職の案内で昇殿参拝やみそぎについての学び・体験を行うと、修了証が授与される。※滝行でないため、髪や顔は濡れない。

2019年開催日:
 4月13日(土)、28日(日)、5月11日(土)、25日(土)、6月9日(日)、23日(日)、7月13日(土)、20日(土)、8月11日(日)、17日(土)、
9月15日(日)、28日(土)、10月12日(土)、27日(日)、11月9日(土)、30日(土)の16日間

料金:3千円(1人、装束を持ってない人は別途下の料金が必要)
   ※男性:白ふんどし1500円
    女性:白衣7千円(レンタルの場合1千円)

催行人員:2人(11月は5人)から最大40人

申込み締切:実施日の1週間前

集合場所:白山比咩神社表参道駐車場「おはぎ屋」前

日程:
 午後1:10 表参道の「おはぎ屋」前から観光ガイドが案内
 午後1:45 昇殿参拝
 午後2:15 座学、みそぎ行法指導
 午後2:45 みそぎ体験~修了証授与
 午後3:45 解散

問い合わせ、申込み:白山市観光連盟 Tel 076-259-5893

日本橋長崎館が開館3周年 3月1日(金)から1週間イベント開催

2019年2月26日(火) 配信

宮﨑香連さん

長崎県のアンテナショップ「日本橋長崎館」は、3月1日(金)~7日(木)まで「3周年感謝キャンペーン」を開く。3日(日)の午後1時からは、長崎県島原市出身の俳優・宮﨑香蓮さんのトークイベントを開く。

 長崎伝統菓子として知られる「桃カステラ」の販売や、全国和牛能力共進会(和牛オリンピック)で2大会連続上位入賞した「長崎和牛」の試食、日本遺産に認定されている「波佐見焼(はさみやき)」の転写体験など、長崎の食・文化・観光をたん能できる1週間だ。

 長崎郷土芸能「龍踊り」、書道パフォーマンス、ジャズバンドによる音楽ライブ、お笑いライブなども企画している。3月3日(日)は、島原市が舞台となったNHKの地域発ドラマ「かんざらしに恋して」に出演した宮﨑香蓮さんを迎え、県の魅力などを伝えるトークイベントも開く。

 飲食エリアでは新鮮な魚を使用した「ワンコイン丼」(3月4、5日)、県産食材を使ったフルコース(3月6日夜、7食限定)も楽しめる。

3周年感謝キャンペーン主なイベント

波佐見焼ポーセラーツ(転写)体験

龍踊り&佐藤鳳水氏書道パフォーマンス
 日時:3月2日(土) 午後1:00~、午後3:30~

宮﨑香蓮さんトークイベント
 日時:3月3日(日) 午後1:00~
 内容:「かんざらしに恋して」の撮影秘話や島原のお気に入りなどを紹介。1日店長就任と店長名刺の配布なども。ドラマに登場した「かんざらし」もイートインで提供。

MASH弦樂団ライブ
 日時:3月3日(日) 午後2:00~、午後4:00~
 内容:GYPSY JAZZを基本に、オリジナル楽曲までをレパートリーとし、超絶テクニックと絶妙なアンサンブルを得意とする。長崎館では3回目のライブ。

松竹芸人による第5回お笑い祭
 日時:3月7日(木)午後6:00~
 内容:ウルトラトウフ、じなんぼ~いず、ほせいとよだ、あひるちゃんスポンジクラブ、たぬきごはんの5組が共演。

波佐見焼ポーセラーツ(転写)体験(有料)
 日時:3月5日(火)午前11:00~午後6:00
 参加費:2160円(税込)予定
 内容:転写シールを貼って、世界に1つだけの波佐見焼を。(後日、窯元で焼いたものを長崎館で受け取り。郵送希望の場合は送料別途。)

おおむらMarket&大村寿司の実演販売
 日時:3月1日(金)~3日(日)

大抽選会
 日時:3月1日(金)~7日(木)
 内容:期間中2千円以上の買い物で、特産品などが当たる大抽選会を開催。

「灯台観光振興支援」を本格化 海保、有識者懇談会を設立

2019年2月26日(火) 配信

懇談会のようす

海上保安庁は2月18日(月)、有識者懇談会を設立し「灯台観光振興支援」を本格化した。地域連携と魅力発信のあり方を検討し、地域の活性化につなげる。併せて課題となる安全面の問題や受け入れ態勢の構築についても議論する。6月を目途に取りまとめを行う。

 「灯台観光支援」は、海上保安庁の重点施策の1つで、地方公共団体などによる灯台の観光資源としての活用を促し、地域活性化につなげることが狙い。同庁は灯台の価値と魅力を広める観光支援を通じて、「灯台の役割が広く浸透し、ひいては海難防止への関心が高まる」ことを期待する。

 18日に開かれた懇談会では、これまでの灯台活用の事例を整理した。座長を務める東京工業大学の名誉教授藤岡洋保氏は、維持や安全確保の難しさなどを理由に、「海上保安庁単独の対応は困難で、自治体などとの連携が必要」と語った。

“VFR(友人訪問)”がカギに 民泊軸にシンポジウム開催へ

2019年2月25日(火) 配信 

観光庁の田端浩長官が講演を行った

共同通信社は2月25日(月)に東京都内で、民泊を軸にした「観光立国と地域社会の創生に向けて―2020以降を踏まえた持続可能な観光の成長を考えるシンポジウム―」を開いた。基調講演では観光庁の田端浩長官が登壇し、民泊の現状や方向性を語った。パネルディスカッションでは、これからの観光にVFR(友人、親族訪問)が1つのカギになると指摘。会場に詰めかけた160人ほどの参加者は熱心に耳を傾けた。

 観光庁によると、外国人旅行者の民泊利用率は7・8%(18年10~12月期)だった。国別ではマレーシアが16・0%、カナダが15・9%、フィリピンが12・8%と続く。

 田端長官は民泊届出件数を報告した。2月15日現在で1万3660件となり、施行日(6月15日)の2210件から約6・2倍となった。一方、事業廃止済件数は全体で474件と、ヤミ民泊の排除にも力を入れている。

 今後は他法令に関する手続きの見直しも検討する。田端長官は「事業者の指摘を踏まえ、廃棄物処理法や水質汚濁防止法など、他法令における手続きの民泊事業への適用合理化に向け、関係省庁間で調整している」と説明した。

エアビーのクリストファー・レヘイン氏

 このほか、Airbnb(エアビーアンドビー)のクリストファー・レヘイン氏が講演を行った。このなかで、エアビーのゲストの目的地で、東京が最も需要があると報告。大阪は第3位だと述べた。「2020年の東京五輪の機会は非常に重要だ。持続的に利益を得るため何をすべきか考える必要がある」と呼び掛けた。

 パネルディスカッションは「持続可能な観光の成長のために必要なこと」をテーマに据えた。

 東洋大学の国際観光学部国際観光学科教授の矢ケ崎紀子氏は、民泊について「外国人旅行者はさまざまなニーズを持っている。民泊などの宿泊形態の多様化が大事になってくる」とした。

 他方、仏国や米国などのいわゆる観光先進国で、宿泊は重要な指標となっていると指摘した。「滞在時間と観光消費額はきれいに相関する。宿泊の観光における大きな意味は、消費額をのばすだけではない。その先の地域での消費をいかに地域内で循環させるかが重要。これが観光振興による地域活性化の要諦の1つとなる」と述べた。

右端が矢ケ崎氏、右から2番目は望月氏

 望月照彦氏(日本商工会議所観光専門委員会学識委員)は、「これからの観光の最大のポイントは、一人ひとりが地域に友人を作り、そして訪れるフレンドツーリズム(VFR)だ」とし、「地域コミュニティ内にあり、地元の人と触れあえる民泊であれば可能になる」などと語った。

 矢ケ崎氏は「日本では極めて少ないが、すでに英国では旅行者の3割ほどがVFR。季節による需要変動はなく、観光需要の平準化も望める」と声を合わせ、VFRの拡大に期待感を示した。

館山まで期間限定の高速ジェット船運航 東海汽船

2019年2月25日(月) 配信 

富士山と七色の虹

東海汽船(東京都)は東京・竹芝桟橋―千葉・館山夕日桟橋を結ぶ高速ジェット船「セブンアイランド」を、2019年3月24日(日)まで運航している。

 ジェット船は竹芝と館山をわずか75分で結ぶ。船上から流れる東京や千葉、神奈川の景色はもちろん、富士山の雄大な姿も見ながら、しかも渋滞を気にすることなく、現地までの移動時間も旅気分が存分に味わえる。

 ダイヤは竹芝発午前8:00~館山着9:15(3月10日(日)までは竹芝発午後0:50~館山着2:05の便も運航)と、館山発午後4:10~竹芝着5:25。運賃は往復で大人4,800円、子供2,400円。

 問い合わせ=東海汽船お客様センター TEL:03(5472)9999。