「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(173)」島嶼部の魅力を活かす(広島県呉市)

2019年6月23日(日) 配信

平清盛ゆかりの音戸の瀬戸(呉市秘書広報課提供)

 広島県呉市といえば何をイメージされるだろうか。少し歴史好きの方なら、間違いなく旧海軍鎮守府や司令長官官舎、戦艦大和を建造したドック(船渠)などを思い浮かべることであろう。

 事実、呉市の観光客の圧倒的多数が、海事歴史科学館「大和ミュージアム」を訪ねる。まさに人気集中だか、他のエリアへの回遊性に乏しいのが最大の課題である。

 その呉が、「中世からの鎮守府であった」と言えば驚かれるだろうか。

 鎮守府のある呉湾から外側に向けて少し走ると、平清盛が開削したといわれる「音戸の瀬戸(おんどのせと)」がある。狭い海峡で、干潮時には歩いて渡れたため「隠渡」と呼ばれたのが由来である。この音戸のある地域一体は「警固屋」と呼ばれる。現在の地名は後の毛利氏の時代だが、ここに警護の武士を駐屯させたことが由来である。つまり、この地は古い時代から「鎮守の地」であったのである。

復元遣唐使船を展示する長門造船歴史館(倉橋島)

 海峡の対岸には、清盛が遣唐使船を建造したとされる倉橋島が続く。その復元遣唐使船のある長門の造船歴史館とその周辺の遺構は、この地が古くから造船の島であったことが容易に推測できる。

 呉に限らないが、瀬戸内の島々は海の交易拠点として栄えた。その一つ、下蒲刈島は、世界記憶遺産となった朝鮮通信使の拠点であった。往時の通信使の行列や接待用の料理を再現した御馳走一番館(朝鮮通信使資料館)や松濤園など、誠に魅力的な場所である。

 さらに、突端にある大崎下島には、重要伝統的建造物群保存地区を擁する御手洗の集落がある。ここは日本遺産の北前船の寄港地として有名だが、もとは伊予国(現愛媛県)の河野氏に属する村上水軍が警護していた。室町時代後期、ここを安芸国(現広島県西部)の小早川氏が掌握し、以来、広島藩の先端基地として栄えた。

 こうした魅力に満ちた呉市の島々だが、交通の不便さから、観光客はなかなか足を運びにくい。蒲刈から大島下島に続く「とびしま海道」は、近年その景観を知るサイクリストたちが徐々に増えている。

 現在、広島市に来訪する訪日外国人客は250万人を超えている。しかも欧米系の観光客が多い。呉市の島嶼部の魅力は、間違いなく彼らを惹きつけるであろう。

 その呉市では、来年度から「観光振興ビジョン(仮称)」の策定を予定している。この計画策定においては、海軍鎮守府のある中心部をさらに活かすとともに、これら島嶼部の魅力を引き出す2次交通や観光の受け皿、人材、仕組みづくり、海外向けプロモーションなどが当面の最大の課題である。

 筆者は呉で3年前から「観光未来塾」を開講してきた。呉市の地域活性化戦略を実際に担う民間プレイヤーの育成が主目的である。呉の新たな観光魅力づくりを是非とも早期に実現していきたい。

(東洋大学大学院国際観光学部 客員教授 丁野 朗)

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(6月号)」

2019年6月22日(土) 配信

http://zoomjapon.info

〈巻頭言〉

クロード編集長

 かつて、あるフランス人コメディアンが「日本人は我われと違う」と言っていたとき、私たちは漠然とその言葉に同調していました。本誌でも創刊から9年間、これまで多様な角度から日本社会を取材しているうちに、この国とその国民性を知ったつもりになっていました。けれども、いざ「日本人であるということは?」と自問してみると、その答えが簡単には出てきません。昨今イギリスで出版された「日本人の生き方」という本が、ドイツ、フランス、イタリアそしてスペインで相次いで翻訳出版されたことが示すように、日本人は私たちにとってまだまだミステリアスな存在です。同書の仏語版の発行を機会に、本誌6月号では改めて「日本人とは」を特集。文化面では江戸川乱歩、グルメページでは江戸料理、そして旅ページでは埼玉スタジアムでの浦和レッズ戦を紹介しています。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 「21世紀に日本人であるということ」

ガリマール社から出版された仏語版表紙

 マルコ・ポーロが日本を「黄金の国」と称したのは1298年。欧州人の多くが日本に幻想と好感を抱く理由の根底には、このジパング伝説があるのではないだろうか。1958年、仏人ジャーナリスト M. ジュグラリスは、著書の中で「幾多の外国作品は日本の切腹や四季、着物にインスピレーションを得ているが、この国にいる9000万人の人々を知ろうとしていない」と指摘している。ゴーン日産前会長の一連の出来事が欧米人にとって不可解だったことは、まさにその結果の象徴だ。一方で、昨今訪日外客数は急増、日本への関心度が高まっている。社会学者J-M. ブイソーが指摘するように、日本人の特徴は個性の対極にある「協調性」に見られるものの、日本の工業やポップカルチャー、文学は世界レベルで、この矛盾に驚かされる。外国人労働者や観光客の急増が市民生活に大きく影響するなかで、国民が「日本人である」という意識の持ち方にも変化がでるだろう。国民性とは時代と共に変わるものという前提で、「21世紀の日本人」の姿を追った。■「日本人の生き方」著者・矢澤豊氏インタビュー。■日本人の習慣を知る。■一般家庭にホームステイ。■日本に帰化するには?

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉相次ぐ地方物産展

リッツ・パリの会場での商談会

 6月に入って一気に夏の陽気になったパリ。日差しの強さと比例するように人々も活動的になるこの時期に、世界に名高い5つ星ホテル、リッツ・パリで日本の自治体のビジネス商談会が開催されました。このホテルを展示会場に選んだのは、石川県。広いレセプションホールには、日本酒、食材、そして工芸品を扱う合計21社が集合。パリで相次ぐ物産展の中で、今回は工芸品のプロモーションが印象的でした。何年も前からフランスに向けてアピールしてきた輪島塗は、フランス人の嗜好に応じたデザイン性を取り入れ革新を続けているようす。ナイフ・フォークの食文化のフランスで、お箸を前提として考案された食器が浸透しにくい一面があるなか、創業150年の歴史を持つ塩安漆器工房の輪島塗スピーカーなどは、その伝統技術の美しさを幅広く伝えられる商品として期待されます。そのほか、会場内では加賀友禅の絵付けや金箔貼りなどの体験ができ、 このB to B イベントとしては珍しい試みに来場者の積極的な参加が見受けられました。このような機会に観光面でのアプローチも行うことにより、地方の全体像が伝わり、地域の魅力を発信しやすくなるかもしれません。

 

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

〈観光最前線〉北の神様セワポロロ

2019年6月22日(土) 配信

セワポロロとセワプッテ(中央)

 北海道・網走で見つけたちょっといいものを。

 北方民族・ウイルタの守り神を原形にした木彫りの創作人形「セワポロロ」は、JR網走駅の近くの大広民芸店で造られている。足元まで伸びた「イナウ」と呼ばれるリボンのような飾りが特徴だ。首に巻いた襟巻き(今はフェイクファーだが以前は毛皮だったそう)もおしゃれ。おおらかな表情や胴に彫られたアイヌ模様のなかに「ハート」型があるのが人気とか。

 そんなセワポロロに最近、新しい仲間が増えた。名前は子供の神様を意味する「セワプッテ」。小さな人形は白木で仕上げてあり、彩色や飾り付けを楽しんでもらいながら「育ててほしい」という。地元で絵画教室を開いている店主・大広朔洋(さくよう)さんらしいアイデアだ。

【鈴木 克範】

 

JTB、「東京 2020 オリンピック公式観戦ツアー(観戦チケット付)」7月24日(水)から抽選エントリー開始

2019年6月21日(金) 配信

イメージ

 JTB(髙橋広行社長)は7月24日(水)から、「東京2020オリンピック公式観戦ツアー(観戦チケット付)」の抽選エントリーをWeb限定で開始する。首都圏地区のホテルと競技観戦チケットがセットになったプランのほか、開会式や閉会式のチケット付きプランも設定する。

 予定しているプランの一例として、開会式から閉会式までの毎日、1日1競技を観戦する18泊19日プランや、大会期間を3つの日程に分けて6泊7日で観戦するプランなどがある。そのほか、停泊している大型客船に宿泊するホテルシッププランは、すでにWebでの抽選エントリーを開始している。

 ツアーの詳細は7月24日(水)に発表され、エントリーは同日午後12時(予定)~8月15日(木)午後12時(予定)まで受け付ける。Webのみの受け付けで、電話やJTB店舗では行わないので注意が必要だ。当選発表は9月中旬を予定している。

 6月20日(木)には、2020年東京オリンピックのチケット販売抽選結果が発表され、次回は秋~冬に先着順の販売となる。今回、JTBが抽選エントリーを受け付けるプランは、今後も激戦が予想される観戦チケットと混雑が予想される首都圏での宿泊がセットになっている。当選した際は、東京オリンピック開催を心待ちにするだけだ。チャンスは多いほうが当選確率も上がるかもしれない。ぜひ、この機会を活用してみては。

設定プラン(予定)

東京2020オリンピック競技大会期間【長期滞在プラン】
◆1日1競技観戦チケット付首都圏ホテル宿泊プラン(開会式と閉会式付:7月23日(木)~8月10日(月) 18泊19日)
 7月23日(木)~8月10日(月)までの18泊19日、開会式から閉会式まで、毎日1回1つの競技を観戦、期間を通じて、東京でのオリンピックに浸るプラン。
◆1日1競技観戦チケット付首都圏ホテル宿泊プラン(開会式付:7月23日(木)~8月9日(日) 17泊18日)
 7月24日(金)の開会式から、7月25日(土)~8月8日(土)まで毎日1回1つの競技を観戦、シティホテルに滞在し、オリンピックを満喫。
◆1日1競技観戦チケット付首都圏ホテル宿泊プラン(閉会式付:7月24日(金)~8月10日(月) 17泊18日)
 7月25日(土)~8月9日(日)まで毎日1回1つの競技観戦し、8月9日(日)の閉会式まで、シティホテルに滞在し、オリンピックを満喫。
◆1日1競技観戦チケット付首都圏ホテル宿泊プラン(7月24日(金)~8月9日(日) 16泊17日)
 7月25日(土)~8月8日(土)まで毎日1回1つの競技観戦、シティホテルに滞在し、オリンピックを満喫。

東京2020オリンピック競技大会期間【6泊7日滞在プラン】
◆1日1競技観戦チケット付首都圏ホテル宿泊プラン(7月24日(金)~7月30日(木)、7月29日(水)~8月4日(火)、8月3日(月)~8月9日(日) 6泊7日の設定)
 オリンピックを前半、中盤、後半の3つの日程に分け、6泊7日で毎日1回(滞在2日目から6日目まで)1つの競技観戦、首都圏地区のホテルに滞在し、オリンピックを楽しむ。

詳細は、7月24日(水)に下記URL(JTBホームページ)で発表される。

上記以外の東京 2020 オリンピック公式観戦ツアー

◆観戦チケット付ホテルシップ宿泊プラン
7月15日(月)午後11:59 まで購入権の Web での抽選エントリー受付中。

東京 2020 オリンピック観戦チケットホルダー向けプラン 

 東京2020オリンピック観戦チケットを持っている人向けプランは、7 月下旬以降発表予定。最新情報は、JTBホームページ参照。

近鉄とおやつタウンがコラボツアー造成 ベビースターの手作り体験など

2019年6月21日(金) 配信

おやつタウン(イメージ)

 近畿日本鉄道(都司尚社長)とおやつタウン(松田好旦代表)はこのほど、コラボレーションツアーを売り出した。ベビースター工場一体型テーマパーク「おやつタウン」でベビースターラーメンの手作り体験などが楽しめる。また、近鉄の観光列車「つどい」社内では、ベビースターキャラクター「ホシオくん」との写真撮影会などが開かれる。また、7月1日(月)から、個人型旅行商品の販売も開始する。

 「おやつタウン」は、「大人も子どもも『遊べる』『学べる』『創れる』、みんなが笑顔になれる場所」がテーマの工場一体型テーマパーク。自分だけのオリジナル味のベビースターラーメン作りや、ベビースターのチョコクランチ作りが体験できる。また、フードエリアでは、ベビースターラーメンを使用したさまざまな料理が味わえる。

「夏休み企画『つどい』で行くGRAND OPENのおやつタウン」 概要

実施日

大阪上本町駅発

・8月9日(金):おやつカンパニー久居工場見学&ベビースター作り体験プラン

・8月25日(日):ミニファクトリーツアー&ベビースター作り体験プラン

近鉄名古屋駅発

・8月18日(日) :ミニファクトリーツアー&ベビースター作り体験プラン

・8月24日(土) :ミニファクトリーツアー&ベビースター作り体験プラン

募集人員:各日とも70人(最少催行人員50人)

募集期間:6月21日(金)から旅行実施日の14日前まで

※満員になり次第締め切り

旅行代金:

8月9日(金)・25日(日)、 大阪上本町駅から、大人7610円、子供5170円

8月18日(日)・24日(土) 、近鉄名古屋駅から、大人6530円、子供4790円

※他駅からの設定もある。(大和八木駅以遠の設定)、旅行代金に含まれるものは、近鉄運賃とつどい料金、バス代、おやつタウン入園料、ミールクーポン、体験代、諸税など

行程:

発駅=(観光列車「つどい」)= 久居駅=(三重交通バス)=おやつタウン(オリジナルベビースター作り体験・昼食等・ミニファクトリーツアー)=(三重交通バス)=久居駅=(観光列車「つどい」)=着駅

※8月9日(金)の大阪上本町駅発のツアーは、おやつタウンに隣接するおやつカンパニー久居工場を見学。近鉄名古屋駅発のツアーは、オリジナルベビースター作り体験後解散となる。

特典:

① 往路車内でベビースターキャラクター「ホシオくん」が参加者の座席に赴き、 ちょっぴりプレゼントの配布や写真撮影会を行う。

② 「おやつタウン」で使用できるソフトドリンク券(1人、1枚)をプレゼント。

「近鉄電車で行く おやつタウン」(個人型旅行商品) 概要

期間:8月1日(木)~9月30日(月)まで

販売開始日:7月1日(月)~

旅行代金

大阪難波駅から:(土休日)大人4100円、子供2310円

        (平日) 大人 3790円、子供2160円

※他駅からの設定も用意している。旅行代金に含まれるものは、近鉄運賃とバス代、おやつタウン入園料、諸税など

行程:

各駅=(各自)=久居駅=(三重交通バス)=おやつタウン(入園・各自)=(三重交通バス)=久居駅=(各自)=各駅

特典:「おやつタウン」で使用できるソフトドリンク券(1人、1枚)をプレゼント。

申し込み:近鉄駅営業所

宮古島「ホテル シギラミラージュ」7月グランドオープン

2019年6月21日(金) 配信

「ホテル シギラミラージュ」イメージ

 南西楽園リゾート(髙橋洋二社長、沖縄県宮古島市)は、7月20日(土)に、宮古島のホテルズ&リゾート「シギラリゾート」内に、「ホテル シギラミラージュ」をグランドオープンする。

 「シギラリゾート」は宮古島の最南岸に位置し、国内外の富裕層をメインターゲットとし、「ザ シギラ」と「シギラベイサイドスイート アラマンダ」、「アラマンダ インギャーコーラルヴィレッジ」、「ホテル シギラミラージュ」の4つのホテルがある。

 「ホテル シギラミラージュ」は、11階建てで高層の「ベイサイド」と小高い丘に建つヴィラタイプの「ヒルサイド」の異なる特徴を持つ2つの建物で構成される。「ベイサイド」は2019年4月に開業し、「ヒルサイド」が7月20日(土)に開業することでグランドオープンとなった。

「ホテル シギラミラージュ」概要

名称:ホテル シギラミラージュ(英語名:HOTEL SHIGIRA MIRAGE)

開業日:ベイサイド 2019年4月29日(月)/ヒルサイド 2019年7月20日(土)

所在地:〒906-0202 沖縄県宮古島市上野新里1405-201

アクセス:宮古空港から車で約20分/みやこ下地島空港ターミナルから車で約50分

総敷地面積:9436.93平方㍍(2859.67坪)

延床面積:1万8001.11平方㍍(5445.34坪)

客室数:ベイサイド 120室/ヒルサイド 40室

客室の広さ:ベイサイド 51.58平方㍍~114.94平方㍍/ヒルサイド 61.83平方㍍~132.2平方㍍

フロア構成:ベイサイド 地上11階/ヒルサイド 地上3階

客室付帯施設:

ベイサイド:プール 9室、キッチン 7室、ジャグジー 112室、デイベッド 79室

ヒルサイド:プール 40室、デイベッド 40室

料飲施設:レストラン(しゃぶしゃぶ38席、鉄板焼26席、天ぷらカウンター6席、ステーキグリル44席)、ラウンジ&バー(72席)

料飲付帯施設:地中海料理(店内82席、テラス68席)

エステ:トリートメントルーム 2室

宴会場:バンケット(2019年秋オープン予定)

付帯施設: 屋外プール、ショップ、インルームリラクゼーション、コンベンション、駐車場、メディカルリゾート 総合健診センター(2019年オープン予定)など

川根本町のクーポンブック「カワネパスポート2019」8月発売

2019年6月21日(金) 配信

クールジャパンアワード2019受賞「湖上駅」(静岡県川根本町)

 ジャーニーオブレイルウェイinカワネ推進協議会(事務局=川根本町商工会)はこのほど、大井川鐵道の奥大井湖上駅をはじめ、川根本町の“COOL”をよりディープにガイドするクーポンブック「カワネパスポート 2019」を制作した。大井川鐵道各駅をはじめ、川根本町内のサービス提供店で2019年8月1日(木)から売り出す。なお、Amazonや静岡県内の書店でも取り扱う予定。

 2019年版は、初めて訪れる外国人でもまるで故郷のように川根本町を楽しめる内容と工夫を凝らしているのが特徴。価格は1冊600円(税込み)。

クーポンブックの特徴

◎大井川鐵道沿線(島田市~川根本町)の52店舗&施設のサービス特典クーポン付き

◎スマホアプリを使って観光スポットの検索やバス&電車の乗り換え機能、対象施設利用で貯まるポイントのマイルやnanacoへの交換機能、ビンゴ機能など搭載

◎タテ21・6㌢×ヨコ12・6㌢のポケットサイズ。オールカラー100ページ

◎クーポンは発売日から2年間有効

◎大井川鐵道「大井川周遊きっぷ」(電車&バス全区間 2日間乗り放題)とともに使えばおトクに

◎「川根本町の暮らしを体験できる農家民宿特集」や「川根茶特集」など、この地域だからこそ楽しめる情報が満載

観光庁×REVICで総額30億円の新ファンド 観光遺産を磨き上げ

2019年6月21日(金) 配信

設立当日の記者会見のようす

 観光庁と官民ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)は6月19日(水)、外国人旅行者の地方誘客や消費額増加をはかるため、多業種から成る「観光遺産産業化ファンド」を設立した。ファンド総額は30億円の見通し。日本ならではの観光資源である「観光遺産(文化財や国立公園など)」を軸に、観光事業者らに資本や専門人材を投入。観光遺産を磨き上げ、地域の観光振興の起爆剤とする。第1弾では、北海道と岩手、神奈川、山梨の4地域で取り組みを始める。

 観光庁の金井昭彦審議官は同日に開かれた会見で、「観光資源の磨き上げは非常に重要。多様な関係者と連携し、より一歩踏み込んだ取り組みをしていきたい」と期待を込めた。

 観光遺産産業化ファンドはREVICとして初めて、異業種と連携し事業を進めていく。観光は裾野が広く、多様なプレイヤーが参画する。このため、同ファンドの構造も官民公金が連携するなど多層化した。

 さまざまな主体と手を組み、モデル事業を創出することで、ノウハウを地域金融機関や事業者に横展開していく。特定の地域ではなく、全国規模で支援地域を選ぶ。

 地域への投資では、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といった最新技術を駆使するなど観光遺産を磨き上げていく。

 2次交通などの観光産業そのものが抱える課題にも取り組む。各関係者とのプラットフォームを構築し、ICTやIoT、AIなどを用いて、解決に向けた実証を試験的に行う予定だ。

 同ファンドの構造は4つの大枠がある。

取り組みのイメージ

 1つ目のファンド出資者(有限責任組合員)はゆうちょ銀行や横浜銀行、山梨中央銀行、岩手銀行、北洋銀行の6行。

 2つ目が、同ファンドを運営する観光産業化投資基盤(TiPC)となる。TiPCは、同ファンドの無限責任組合員として出資する。これまで国内外の観光地100カ所以上をVR化してきた凸版印刷のほか、ANA総研とNTTアドらから出資・出向を得ている。今後はREVICがTiPCの主体となり、ファンドの全体的な戦略作りなどに取り組む。

 3つ目は戦略パートナー。日本航空(JAL)とJR東日本、近鉄グループホールディングス、ウィラーを向かい入れた。同パートナーは地域の案件ベースで連携していく。

 このほか、REVICはすでに観光庁や日本政府観光局(JNTO)、日本観光振興協会、文化庁、環境省と包括連携協定を結んでいる。観光遺産を活用する際に、政策連携や支援を受けることがきる。

 これら官民公金が連携し地域の課題解決の事業などを進め、地方創生を目指す考えだ。

〈旬刊旅行新聞6月21日号コラム〉魅力度47位の茨城県だが……  「有名観光地の景色は世界中同じ」

2019年6月21日(金) 配信

大洗海岸の岩礁に屹立する鳥居

 
 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(多田計介会長)の第97回全国大会が6月5日、茨城県水戸市で開催された。全国大会の前日には、大洗町の大洗ホテルで2019年度の通常総会も開かれた。

 
 大洗町に行くのは、約2年ぶりだった。2年前の夏、大洗港から北海道の苫小牧港まで商船三井フェリーの「さんふらわあ」号に乗ってオートバイで北海道一周の旅をして以来のことで、再訪に胸を膨らませた。

 

 
 もう一つの楽しみは、大洗海岸に構える「里海邸 金波楼本邸」の主人・石井盛志さんと会えることだった。

 
 1年前の5月に、石井さんと、日立・太田尻海岸のビーチに面した「うのしまヴィラ」の館主・原田実能さんとの対談を本紙1面で行った。テーマは「茨城の海辺の〝独創的〟な小宿」だ。自画自賛だが、とてもいい対談企画だったと思う。

 
 茨城県は太平洋に面した200㌔近い海岸線を有する。安っぽいリゾート地のように、観光客に迎合した海には一切興味はないが、大洗の海は「脳に纏わりついた雑念を洗い流す」には最も適した海である。

 
 「里海邸 金波楼本邸」は保養地・大洗海岸の自然環境を生かした「別荘宿」をテーマとしており、石井さんが創造しようとする〝透明感〟のある世界観に、いつも刺激を受けている。

 
 今回の総会会場では、エントランスで石井さんと、奥様の文佳さんも笑顔で迎えていただき、うれしかった。少し到着が早かったので、大洗磯前神社に参拝し、岩礁に屹立する鳥居と広大な海を眺めていた。

 

 
 そのような魅力あふれる茨城県であるが、ブランド総合研究所が毎年発表する都道府県魅力度ランキングでは、13―18年まで6年連続で最下位の47位に位置している。2日間の茨城県滞在中、何度も「魅力度全国47位の茨城県」という自虐的なあいさつを耳にした。

 
 ちなみに18年の魅力度ランキング上位は①北海道②京都府③東京都④沖縄県⑤神奈川県――の順で、〝メジャー〟な都道府県が占めている。

 
 一方、下位は47位が茨城県、46位が徳島県、45位が佐賀県。確かに上位の顔ぶれと比べると、地味な印象を受ける。しかし、魅力が劣るかといえば、それは別問題だ。

 
 温泉で例えるならば、草津温泉や下呂温泉、有馬温泉、別府温泉などは多くの人が認める魅力的な温泉である。でも、自分だけが知っているような小さな雰囲気のある秘湯は、世間的なランキングが低くても、その人にとっては魅力度1位である。

 
 私は中途半端に上位のエリアよりも、茨城県や徳島県、佐賀県を旅したいと思う。

 
 極論だが、「有名観光地の景色は世界中どこも同じ」と感じている。

 

 
 総会後は大洗ホテルに宿泊し、翌朝は全旅連が手配してくれていた大型バス2台に分乗し、水戸の日本最大規模の藩校「弘道館」や、日本三名園の1つ「偕楽園」を訪れた。徳川御三家の歴史が色濃く残る街並みは、派手さはないが、しっかりと文化の年輪を刻んでいた。

 
 大会会場の水戸プラザホテルでは、うのしまヴィラの原田さんとも再会できた。1年前の石井さんとの対談の舞台となった太田尻海岸の海の表情は、「世界中どこにもない景色だった」と、妙に懐かしく思い出された。   

 (編集長・増田 剛)

夏のリトアニア風景を投稿してトートバッグ獲得 7/15まで

2019年6月21日(金) 配信

キャンペーンイメージ

 リトアニア政府観光局が2019年6月20日(木)~7月15日(月)まで、「夏のリトアニア フォトコンテストキャンペーン」を実施する。旅した夏のリトアニアの風景をSNSでシェアすることで、リトアニアのトートバッグかリネンクロスが10人に当たる。

 とくに美しい夏のリトアニア。見るべき風景や、たくさんの体験・出会いが夏のリトアニアにはある。同局は自然や街並み、森、湖、田舎の風景など、旅したリトアニアの夏の風景をSNSでのシェアをお願いしている。まだリトアニアを訪れたことがない人や、夏のリトアニアを体験していない人へ夏の魅力発信を呼び掛ける。夏のリトアニアの風景を投稿された人の中から10人に、リトアニアのトートバッグまたはリネンクロスをプレゼントする。

10人にリトアニアのトートバックかリネンクロスをプレゼント

「夏のリトアニア フォトコンテストキャンペーン」概要

応募期間:2019年6月20日(木)~7月15日(月)

応募方法:Facebook、Twitter、Instagramから応募できる。

 STEP1:リトアニア政府観光局の公式SNSに、いいね!またはフォローをする

 STEP2:キャンペーンの投稿記事をシェアまたはリツイート

 (キャンペーン記事をシェアすることが応募条件となる)

 STEP3:ハッシュタグ「#夏のリトアニア旅フォト」をつけて、あなたの夏のリトアニアの風景を投稿する

 STEP4:応募完了!

 TOP10に選ばれた写真は、リトアニア政府観光局の公式SNSでシェアされるため、了承のうえ応募を。名前の公表は行わないが、添えられたコメントは編集して掲載する場合がある。

投稿する際の注意点:

※Instagramで投稿する場合、メンション「@lithuania.travel.jp 」を付ける。

※Facebookで投稿する場合、必ず投稿を公開設定にする。

※応募いただいた人の中から選ばれた写真は、リトアニア政府観光局の公式SNSでシェアされる(7月末を予定)。

※選ばれた人にはコメント欄またはDMで連絡がある。連絡が取れない場合、ほかの人へ権利が移る場合があるため注意。