旅行系メタサーチ、「検索機能」に注目

2018年4月5日(水) 配信

複数の航空会社やOTAを比較し、最安値を見つけるのに便利なメタサーチに注目が集まっている

1つのサイトを訪れるだけで、複数の航空会社やOTA(オンライン旅行会社)を比較し、最安値を見つけることができる。さまざまなサービスに対する満足度を可視化する「オリコン顧客満足度ランキング」はこのほど、格安航空券比較サイト、いわゆるメタサーチサイトのランキング・比較結果を発表した。ランキングの結果については、オリコン社に詳細があるためそちらを見てほしい。本紙が注目したのは、ユーザーが比較する際、「検索機能」を重要視している点だ。

 オリコン社による今回の調査では、サービスを利用する際に重要視した項目を5つ(「検索機能」「サイトの見やすさ」「検索結果」「比較のしやすさ」「問い合わせのしやすさ」)に分類。「検索機能」が、最も重要視した項目となった。

 実際に利用してみると分かるのだが、出発地(日)と到着地(日)を入れて検索をするというただそれだけのことだが、これが意外と奥深い。「検索機能」で上位となった2つのサービスの「アプリ」を例に、検索機能を比較してみた。各々の検索条件を、「羽田空港←→台湾桃園国際空港、大人1人、エコノミー、4月12日(木)~4月22日(金)」に統一した。

 スカイスキャナーでは、必要事項入力後の操作が不要。いわゆる「検索ボタン」が省かれている。人数や座席クラス、ソートなどの選択は、一度結果が表示されたあとに行う仕組みとなっている。トラベルコでは、必要事項入力後に「検索ボタン」を押す前に、人数や座席クラス、直行便か否かの条件の選択が可能となっている。

 どちらが便利かはユーザーの属性や目的によって異なるだろう。気ままに1人旅を楽しみたい独身ユーザーにとってはスカイスキャナーが便利かもしれない。最安値のエアチケット情報を最短距離で知ることができるからだ。一方、家族連れ旅行での利用なら、検索前に人数指定を行えるトラベルコの方が使い勝手が良いかもしれない。

 一度結果が表示されたあとの絞り込み検索でも違いがある。スカイスキャナーでは「乗継」「所要時間」「時刻」「航空会社」「空港」「モバイルサイト」「複数都市への航空券予約」と7区分が表示される。トラベルコは「乗継回数」「出発/到着時間」「航空会社」「空港(〈乗継空港を指定〉を含む)」「価格」「支払方法」「復路変更」「」乗継時間」「便名」「予約サイト」とより細かい10区分を用意する。ここもどちらが良く悪いではなく、サービスに対する理念の違いが良く出ている。

 スカイスキャナーでは、「モバイルサイト」という項目から、モバイル対応の予約サイトのみを指定できるようになっている。検索はモバイル、実際の予約はPCでというユーザーもいるなか、モバイルだけで済ませたいという人にとっては使い勝手の良い機能かもしれない。トラベルコでは、「支払方法」の絞り込みが可能だ。コンビニ払いのほか、リアルエージェントのカウンターで支払いたいというニーズにも応える仕様となっている。

 なお、結果が表示されるまでの時間には、両社で違いがあった。本記事は「検索機能」に的を絞ったものとなっているため、気になる方は双方のアプリを試してみてほしい。

IDOLiSH7、JR東海ツアーズの広告タレントに就任

2018年4月5日(木) 配信

限定グッズ付セットプランの販売を開始

ジェイアール東海ツアーズはこのほど、バンダイナムコオンラインが提供するスマートフォンゲームから生まれた男性アイドルグループ「IDOLiSH7」の広告タレント就任を発表した。

 ジェイアール東海ツアーズは、オフに行く旅をコンセプトに「OFF/旅キャンペーン」の展開を開始。「若い女性の旅行機会をより多く創出し、OFFの日に旅行を楽しんでほしい」という思いを込め、東海道新幹線で行ける各地の観光を推進していく。「IDOLiSH7」を広告タレントに任命することで、若い女性への訴求効果を高める。
 
 現在就任を記念し、愛知県(名古屋)エリアを対象とした新幹線+ホテルのセットプランを売り出している。プラン購入者限定特典として、メンバーのOFFショットが載った「特製愛知観光パンフレット」や「ウェルカムフォト」などオリジナアイテムをプレゼントする。今後の予定は、アイドリッシュセブン公式アカウントジェイアール東海ツアーズ公式アカウントで、随時更新される。
  
  ジェイアール東海ツアーズ 企画担当の橘絵莉花氏は、「全国のジェイアール東海ツアーズ店舗のうち、10店舗には大きなデジタルサイネージを設置する10店舗でIDOLiSH7メンバーの個別広告を映し出します」と今後の展開を紹介。「駅構内で通り掛かりの人にもカッコイイ姿が目に付き、弊社の店舗やOFF/旅に関心を持ってもらえたら嬉しいです。また、これを契機に、愛知県の知られざる魅力をメンバーを通じて知っていただきたいです」と意気込みを語った。
 

沖縄で日ごろの疲れを癒す「脱デジタル滞在・2018夏」開催へ 

2018年4月5日(木) 配信 

海をサバニで駆け抜ける

沖縄県・竹富島にある滞在型リゾート「星のや竹富島」は2018年6月1日(金)から、「脱デジタル滞在・2018夏」を始める。脱デジタル滞在は、デジタル機器から離れ、ストレスの緩和などを目指す2泊3日のプログラム。14年から始め、これまで軽井沢・京都・富士・竹富島にある星のやで行ってきた。今夏は琉球に伝わる伝統的な木造船「サバニ」で帆走するプログラムを造成した。ザバニ体験にはガイド付きで、ウェーク(櫂(かい))を作製する体験もできる。スパも用意し、日ごろの疲れを癒せるようなプログラムとした。

星のや竹富島の「脱デジタル滞在・2018夏」とは

 星のや竹富島で開催する2018年夏のプログラムは、漁や移動手段として琉球で親しまれていた伝統的な木造船「サバニ」の帆走体験をメインに構成した。波と風が落ち着いている夏に、竹富島の近海をサバニで帆走することで「日常の忙しさを忘れ、すっきりすることができます。また、自分の時間を確保し、自分と向き合うことの大切さを再認識してもらうことにも期待しています」(同社)。

概要

 期間:2018年6月1日~9月30日

 料金:1人 6万3500円(税・サ、宿泊料別)

 含まれるもの:ウェークづくり、サバニガイド料(昼食含む)、スノーケルセット、スパトリートメント

 持ち物:水着、ラッシュガード、日焼け止め、着替え

 定員:1日1人限定

 予約:星のや竹富島公式HPより14日前の午後5:00までに予約

*潮位により、サバニが運航できず本プログラムが不催行になる場合がある

星のや竹富島

 竹富島の東に位置する琉球赤瓦の集落「星のや竹富島」。約2万坪の敷地には、島内の家々と同じように「竹富島景観形成マニュアル」に従い、伝統を尊重して建てた戸建の客室、白砂の路地、プール、見晴台などで、小さな集落が構成されている。

 住所:〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町竹富

 アクセス:石垣港からフェリーで約10分 竹富港より送迎有

 客室数:48室

 tel: 0570-073-066(星のや総合予約)チェックイン午後3:00~/チェックアウト~午後0:00

 料金:1室1泊5万4千円~(税・サ込、食事別)

*通常予約は2泊より 

バラエティ形式のWebチャンネル「JTBとらべるTV」5日(木)から

2018年4月5日(木) 配信

商品の魅力をバラエティ形式の動画で伝える

JTB(髙橋広行社長、東京都品川区)は、商品の魅力をバラエティ形式の動画で伝えるWeb専用チャンネル「JTBとらべるTV」を4月5日(木)から公開する。

 年々スマートフォンの利用者が増加するなか、これまでJTBはパンフレットやサイト上のテキストでは伝えきれない商品の魅力を、動画サイトYouTubeに自作の動画を投稿するYouTuber(ユーチューバ―)やタレントを起用して動画を配信してきた。

 「JTBとらべるTV」はお笑い芸人の東京03飯塚悟志さんをメインMCに迎え、サブMCにタレントのRaMu(らむ)さん、商品の魅力を熱く語るJTB社員などを交えて国内旅行を中心にPR。サイトは自由に視聴でき、問い合わせや申し込みも受け付ける。

サイト概要

サイト名

 「JTBとらべるTV」

紹介商品

 国内旅行商品(サンキューチョイスシリーズ、わいわいファミリー沖縄、
  テーマパーク商品、まるごとシリーズなど)
サービス開始日

 4月5日(木)

※4月5日(木)の公開時はサンキューチョイス北海道(函館編)、サンキューチョイス東北(青森・秋田・岩手編)について、牧場体験や函館グルメ、東北の秘湯、観光スポット、東北グルメなどを紹介。 

商品プレゼンター

 JTB社員(商品により変更予定)

 旅人:実際にJTBの商品で旅行に行き、動画に出演しているYouTuber(ユーチューバ―)、インスタグラマー、俳優など

視聴キャンペーン

 商品により懸賞付キャンペーンを実施。JTBの旅行商品を利用した旅行者の体験を募集し、メディア内で当選発表・体験内容を公開予定。

問い合わせ先

 tel:  JTB旅の予約センター(東日本発)0570-023-489

日本版DMOが全70件、ローカル事業者を巻き込む環境づくりを

2018年4月5日(水) 配信

日本版DMOが70件に。現時点での登録法人をまとめた

観光庁は3月30日(金)、新しく登録された日本版DMO(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)法人を発表した。第2弾となる今回は、2つの広域法人を含む29法人が登録された。昨年11月と合わせ、全70法人が日本版DMOとして認められた。

 広域DMOであるせとうち観光推進機構(せとうちDMO)や山陰インバウンド機構(山陰DMO)ではすでに、海外旅行会社や民泊プラットフォーマーと連携するなど、活動が活発化している。とくに、せとうちDMOでは、ローカル事業者の有料会員組織を立ち上げるなど、事業や補助金以外からの運営資金でも成果を出している。事業者が自社商品を販売できるモールをオープンするなど、販路拡大に直結するサポート体制の整備が、地域から信頼獲得につながった。

 DMOの目的は、ローカル観光産業の自立と持続的発展の確立にある。登録法人は、定めた戦略目標の達成状況を可視化するための指標(KPI)の設定も必要とされている。

 長い間、観光産業のメイン市場が国内に留まっていた。一方、SNS(交流サイト)の発達により近年は、一地域といえど、グローバル間での競争にさらされるようになった。マーケティング手法の導入は、予算消化という惰性からの脱却や、利益の望める施策実現にも寄与する。具体的な戦術を実行に移すために必要な戦略策定に、根拠あるデータを収集し利用することで、参画する地域事業者らの競争力を高めることができるという考え方だ。

 一部DMOでは、ローカル事業者が集う会員組織を立ち上げるまでに至った。競争力アップを実現するためには、デジタルマーケティングに対する知見獲得が不可欠。科学的な方法に基づく経営マインドを根付かせるためにも、事業者らを巻き込める環境づくりが求められる。登録法人だけでなく、候補法人にとっても、今後の課題となりそうだ。

日本版DMO登録一覧(第1弾、41法人、順不同)2017年11月28日付け

広域・5件

(公社)北海道観光振興機構、(一社)東北観光推進機構 、(一財)関西観光本部、(一社)せとうち観光推進機構 (一社)山陰インバウンド機構

地域連携・23件

(一社)大雪カムイミンタラDMO、(一社)釧路観光コンベンション協会、(一社)千歳観光連盟、(一社)ふらの観光協会、(一社)秋田犬ツーリズム、(一社)秩父地域おもてなし観光公社、(公財)宮ヶ瀬ダム周辺振興財団、(一社)かながわ西観光コンベンション・ビューロー、(一社)雪国観光圏、(公社)とやま観光推進機構、(公社)やまなし観光推進機構、(一社)八ヶ岳ツーリズムマネジメント、(一社)長野県観光機構、(公社)静岡県観光協会、(一社)近江ツーリズムボード、(一社)京都府北部地域連携都市圏振興社、(公財)大阪観光局、(一社)鳥取中部観光推進機構、(一社)山口県観光連盟、(一社)そらの郷、(公社)香川県観光協会、(公財)佐世保観光コンベンション協会、(一社)豊の国千年ロマン観光圏

地域・13件

(特非)阿寒観光協会まちづくり推進機構、(一社)下仁田町観光協会、(一社)小田原市観光協会、(一社)金沢市観光協会、(株)まちづくり小浜、(株)阿智昼神観光局、(一社)飛騨・高山観光コンベンション協会、(一社)下呂温泉観光協会、(公社)京都市観光協会 、(一財)神戸国際観光コンベンション協会、(一社)DMOやつしろ、(一社)高千穂町観光協会、(一社)北谷ツーリズムデザイン・ラボ

日本版DMO登録一覧(第2弾、29法人、順不同)2018年3月30日付け

広域・2件

(一社)九州観光推進機構、(一財)沖縄観光コンベンションビューロー

地域連携・16件

(一社)ニセコプロモーションボード、(一社)宮城インバウンドDMO、(公財)福島県観光物産交流協会、(公財)群馬県観光物産国際協会、(一社)渋川伊香保温泉観光協会、(一社)信州いいやま観光局、(公財)するが企画観光局、(公財)浜松観光コンベンションビューロー、(一社)奥三河観光協議会、(公社)びわこビジターズビューロー、(一財)奈良県ビジターズビューロー、(一社)麒麟のまち観光局、(一社)しまなみジャパン、(株)くまもとDMC、(公財)阿蘇地域振興デザインセンター、(公社)ツーリズムおおいた

地域・11件

十勝川温泉旅館協同組合、(一社)いわき観光まちづくりビューロー、(一社)DMO日光、(一社)みなかみ町観光協会、(一社)墨田区観光協会、(一社)佐渡観光協会、(一社)加賀市観光交流機構、伊勢まちづくり(株)、(一社)南丹市美山観光まちづくり協会 、(一社)湯浅観光まちづくり推進機構、(一社)長崎国際観光コンベンション協会

地域活性化で包括連携、北海道上川町など3者

2018年4月5日(木) 配信

包括連携協定式のようす 

北海道上川町とスノーピーク(新潟県三条市)、上川大雪酒造(北海道上川町)は2018年4月3日(火)、「観光振興および地域活性化に関する包括連携協定」を締結した。

包括連携の背景及び経緯 

 上川町でも人口減少や観光客減少が課題となるなか、その解決のために町では「地域資源の高付加価値化」が必須と考えた。

 町の強みである大雪山周辺の自然と、それを軸足にした産業の価値をさらに高めるために、スノーピーク、上川大雪酒造とタッグを組み、「アウトドア」や「日本酒」を切り口に、観光事業の拡充や商品づくりなど、地域のブランド化につながる取り組みを進める。

連携事項

(1) 魅力ある観光地づくり及び地域活性化に関すること

(2) 山岳リゾート地としての認知度向上及びブランド化、交流人口並びに関係人口の増加に関すること

(3) 大雪山をはじめとする自然環境の保全及び活用などに関すること

(4) 商品づくりや販路の開拓、人材の確保育成に関すること

(5) 移住者の増加やローカルベンチャー創出に関すること

(6) その他観光振興や地域活性化に関すること

3者の特徴

 上川町:

 日本最大の山岳公園である「大雪山国立公園」を抱える町で、大雪山を軸に据えた地域ブランド化や認知度向上をはかるなど、魅力ある観光地づくりを通じた観光振興および地域活性化を推進している。

 スノーピーク:

 高品質で高いサービスを提供するアウトドア用品メーカー。アウトドアを切り口にした新しいライフスタイルの提案において豊富な実績をもつ。地域の自然資源を生かす「地方創生」事業にも積極的に取り組んでいる。

 上川大雪酒造:

 上川町に2013年にオープンした三國清三シェフの手掛けるレストラン「フラテッロ・ディ・ミクニ」を経営する三國プランニングの代表・塚原 敏夫氏の発案で創業。2017年に川端慎治氏を杜氏に「緑丘蔵(りょっきゅうぐら)」を設立し、上川地方を中心とした道産の酒造好適米を使用した純米酒「神川(かみかわ)」を醸造する。この日本酒をメインの題材に、観光事業の活性化等への寄与が期待されている。

産経新聞社、台湾で日本統治時代の面影を訪ねるツアー造成

2018年4月5日(木) 配信

台湾有数の景勝地「日月譚」

日本統治時代の面影を訪ねて――。産経新聞社は現在、シリーズ「認識台湾」の第2回台湾中部編の参加者を募集している。

 ツアーでは、台湾五大財閥の1人である辜家の旧邸宅や、蓬莱米として普及した「台中65号」の種籾を保存する台中農業試験場、霧社事件の舞台となった南投県仁愛郷などを巡る。当時の理蕃政策のもと、婚姻した日本人警官とタイヤル族マレッパ社王女の孫である下山操子氏が日本人、台湾原住民の双方の視点から霧社事件について特別講演を行う。

ツアー概要

日程:5月30日(水)~6月1日(金)

集合:5月30日(水)午前8:00、関西国際空港国際ターミナル

旅行代金:13万5千円(税込み)

定員:先着25人(最少催行人員15人)

宿泊ホテル:中科大飯店または同等クラス(1人1室利用)

旅行条件:食事6(朝食2、昼食2(弁当含む)、夕食2※機内食除く)現地係員による案内

旅程:

1日目

鹿港、台中駅・台中州廳・市役所見学(車窓含む)。夜、講演会(講師、古川勝三氏。予定)

2日目

台中區農業改良場、霧社、慰霊碑見学  夜、講演会(講師、下山操子氏。予定)

3日目大觀發電廠、台中観光  午後9:10、関西国際空港着予定

申し込み・問い合わせサンケイツアーズ

TEL:03・5283・8250(平日午前9:30~午後5:30、土曜は午後3:00まで)

エクスペディアが兵庫県と初の協定、インバウンド事業を支援

2018年4月5日(木) 配信 

エクスペディアグループ 兵庫県と観光・地域活性化連携協定を締結

 

エクスペディアグループはこのほど、兵庫県と観光・地域活性化連携協定を結んだ。同社が日本の都道府県と協定するのは初めてとなる。県下の観光PRや同社の持つ世界水準のマーケティングデータなどを提供。地域経済の活性化やインバウンドの取り込みなどを支援する。県は減少が予想される国内旅行者数を、堅調な伸びが続くインバウンド需要でカバーしたい考え。

 今回で同社は県の公式アドバイザーとなる。グループ内の複数ブランドに特設ページを設け、マーケティングキャンペーンを展開していく。観光協会の多言語サイトに、グループ内の検索・予約機能も設置する。

 このほか、インバウンドセミナーを定期的に開き、実用的なガイダンスを行う。これまで日本人向けだったサービスなどを、世界水準にまで引き上げていく。

 みずほ総合研究所によると、県の日本人延べ宿泊者数は2016~20年で約30万人減少すると予想している。一方で、同じ期間で外国人延べ宿泊者数は71万人増えるという。旺盛なインバウンド需要の取り込みを次の一手とし、地域経済をテコ入れする。

 エクスペディアホールディングス代表のマイケル・ダイクス氏は、今回の協定について「兵庫県は外国人旅行者が旅行先に求める条件をすべて満たしている。我われの技術力やノウハウ、グローバルネットワークを活用して、世界に向け存在感を高めてもらえれば」と意気込みを語った。

芝政ワールドに世界初のウォータースライダー「ザ・モンスターウイング」登場

2018年4月4日(水) 配信 

ザ・モンスターウイング

芝政観光開発(福井県坂井市)が運営する日本海側最大級のテーマパーク「芝政ワールド」では、最大傾斜約68度ものそそり立つ絶壁に思わず息をのむ、世界初のウォータースライダー「ザ・モンスターウイング」を、2018年6月30日(土)よりオープンする。

 一昨年にオープンし、これまで30万人以上が体験した「ザ・モンスタースライダー」の熱も冷めやらないなか、またしても世界初のウォータースライダーが芝政ワールドに登場する。

 「ザ・モンスターウイング」は、急降下・急上昇を繰り返す巨大コンビネーションスライダー。6人乗りの専用ボートでスタート、連続カーブを抜けると突然、高さ約15㍍からの急降下。そのまま怪物が大きな翼を広げたかのような巨大な絶壁を一気に駆け上がり、また急降下。安心したのもつかの間、不意にもう一度上昇し、まるで無重力になったかのような感覚になる。最後は長い直線をプールへと滑り込んでフィニッシュする。

芝政ワールド、世界初の「ザ・モンスターウイング」の特徴

 まるで急上昇と急降下を繰り返すジェットコースターのようなウォータースライダー。そそり立つ絶壁や、急降下直後の2段ドロップなど、さまざまなスライド要素を組み合わせた、世界初の巨大コンビネーションスライダーだ。

(1)6人乗りのボートに乗り込み、左右に揺さぶられながら滑走

(2)重力を置き去りにするかのような、高さ約15㍍からの急降下

(3)最大傾斜約68度の絶壁を一気に駆け上がる!

(4)フィニッシュ直前、不意にもう一度急上昇!まるで無重力体験

(5)勢いよくボートごと水に突っ込んでフィニッシュ。

2016年にオープンした世界初の「ザ・モンスタースライダー」

ザ・モンスターウイング概要

2018年オープン:2018年6月30日(土)

2018年営業期間:6月30日(土)~9月24日(月・祝)

プール営業時間:

 6月30日(土)~7月13日(金)の平日 午前 10:00~午後4:00

 6月30日(土)~7月13日(金)の土日 午前9:00~午後5:00

 7月14日(土)~7月31日(火) 午前9:00~午後9:00

 8月1日(水)~8月19日(日) 午前9:00~午後10:00

 8月20日(月)~9月2日(日) 午前9:00~午後9:00

 9月3日(月)~9月24日(月・祝)の平日 午前9:00~午後4:00

 9月3日(月)~9月24日(月・祝)の土日祝 午前9:00~午後5:00

料金:1人1回500円

 ※スーパーパスポートには含まれない

 ※荒天時は運行を中止

釜石市が観光誘致に本腰 3月にDMO候補、4月に楽天と包括連携

2018年4月4日(水) 配信

釜石大観音と、釜石湾。日本の近代化に寄与した製鉄業の資料を収集公開する鉄の博物館(釜石市)より。2016年10月、記者撮影

釜石市(岩手県)が観光誘致に本腰を入れた。3月30日(金)には日本版DMO候補法人〈かまいしDMC釜石オープン・フィールド・ミュージアム(仮称)〉の登録を済ませ、来年3月には日本版DMOへの申請を予定する。4人の専任スタッフが1年掛け、ローカル事業者のサポート体制を確立していく。民間企業との連携も、積極的に取っていく方針だ。

 本紙の取材に対し、地域事業者による会員組織の設立については未だ検討段階。最終的なビジョンとしてはあるものの、まずは関連ローカル事業者、行政部署との連携を密にする体制づくりに励む。一口に関連企業といっても、旅館や土産物など商いによって課題も異なるため、しっかりしたコミュニケーションのとれる仕組みづくりが先決とみる。

 民間企業との連携については、市が中心となって楽天グループとの関係強化に取り組んでおり、DMO組織でも、その包括連携協定を活用していきたいとの考えを示した。

 4月4日(水)には、釜石市と楽天グループとの連携協定締結に関する説明会が、東京都内で行われた。野田武則市長と、楽天の中村晃一上級執行役員、Voyagin(ボヤジン)の高橋理志代表、楽天LIFULL STAY(楽天ライフルステイ)の太田宗克社長が出席。連携の意図や、具体的な取り組みについて説明した。

 「東日本大震災から7年。住居再建の見通しが立つなか、地元経済への波及効果を実現し、持続可能なまちとなるよう、ソフト面での整備も行っていきたい」と語った野田市長。キャッシュレス決済や、民泊、海外向けオプショナルツアー販売で強みを持つ楽天グループのノウハウを取り入れることで、消費増に結びつくソフトインフラ整備に注力していく。

楽天グループと包括連携

(左から)ボヤジンの高橋代表、釜石市の野田市長、楽天の中村上級執行役員、楽天ライフルステイの太田社長

 楽天カードや楽天Edyなど、好調なフィンテック事業を牽引する「カード&ペイメントカンパニー」の責任者でもある中村上級執行役員。「世の中で一番広く使われ、支持されている楽天サービスを釜石市の発展に役立てていきたい。インバウンドの取り込みでも力を発揮する決済サービスを提供することで、消費増にも寄与できる」と強調した。楽天カード会員数は1500万人を超え、取扱額は6兆円を(2017年通年)突破した。台湾楽天カードなど、東北への来訪が増加傾向にある海外エリアでの知名度も高まっている。まずは、釜石商工会議所の会員(200弱)店舗への、決済サービス(楽天ペイ)の導入に着手する。

 2019年に開催するラグビーワールドカップによる来訪者増を見据え、長期滞在と消費増の仕組みを実現することが同連携の目的の1つでもある。地域の特産品やお土産など、買いたいものをその場ですぐ買える仕組みを整えることで、ローカル事業者の収入アップをサポートする。

釜石市と楽天グループの連携内容

 観光や宿泊分野については、ボヤジン(高橋代表)と楽天ライフルステイ(太田社長)(ともに楽天グループ)のアセットを活用する。ボヤジンは、海外向け体験型商品の開発・販売で実績を持つ。月間の成約数は5万件にも上る体験商品販売の一大プラットフォーマーだ。日本政府観光局(JNTO)とも協力関係にあり、近年は富裕層の取り込みでも活躍している。

 高橋代表は、「ワールドカップの観戦だけでは長期滞在は望めない。長期滞在と消費額増を実現するために、体験型コンテンツを発掘し生かしたい」と語った。外国人の視線に立った商品開発が同社の強み。市と連携することで、魅力的でディープな体験商品の造成に期待が掛かる。

釜石市での取り組みイメージ(ボヤジン)

 昨年の立ち上げ以来、海外プラットフォーマーやOTA(オンライン旅行会社)と積極的な提携を進めてきた楽天ライフルステイ。合法民泊を標語に、地域の空き家活用にも力を入れている。ブッキングドットコムや、ホーム・アウェイ、楽天トラベルなどさまざまな販路を持ち、住宅宿泊事業法(民泊法)の施行後に本格的にサービスを展開する予定だ。同連携では、空き家活用や観光コンテンツづくり面で協力。観光需要や、市内の雇用創出に寄与する。

釜石市での取り組みイメージ(楽天ライフルステイ)

 ラグビーワールドカップ開催後の展開も念頭に計画を立てている。楽天の中村上級執行役員は、「インバウンドに使ってもらうだけでなく、地域全体での活用も視野に入れている。地域事業者と協力することで、リピート率の増加などを期待できる」と、長期間に渡って、継続的な事業展開を進めていく考えを示した。