新潟県と山形県庄内地方、日本海美食旅テーマにプレDCを展開

2018年9月25日(火) 配信

新潟、庄内地域の食材の魅力を語る奥田シェフ

新潟県と山形県庄内地域で今年10~12月、「新潟県・庄内エリア プレデスティネーションキャンペーン(プレDC)」が行われる。「日本海美食旅(ガストロノミー)」がテーマ。“食と酒”の魅力を中心に、背景にある歴史や風土、文化をストーリーとして紹介し、食のおいしさの理由を訴求する。

 開催に先立ち「新潟県・庄内エリアDC」推進協議会は9月20日(木)、東京都内で説明会を実施。村上・新発田エリアの「鮭文化」や湯沢・魚沼エリアの「雪国A級グルメ」など各エリアの食の魅力を解説したほか、弥彦・三条エリアの「彌彦神社 パワースポット巡りツアー」なども紹介した。会場には各エリアのさまざまな食材を使った料理も用意した。

新鮮な魚介類は、寿司などで楽しめる

 調理を担当したアル・ケッチァーノのオーナーシェフ奥田政行氏は、「新潟、庄内エリアでは、現代の品種や、温海かぶなどの在来品種を味わえるほか、新品種の開発も行われている。3世代の食材の魅力と、海と山の食材の取り合わせを味わってほしい」と語った。

 またぐるなびと共催して行われる企画、「日本海ガストロノミーレストランウィーク」の概要も発表された。「日本海に内在する本来の日本文化と食文化の体験」がテーマ。8エリア30店舗が、10月1日~1月11日まで特別なメニューやサービスを提供する。

北海道と沖縄から「日本を元気に」  「人・モノ・仕組み」の促進地で地方創生の最先端モデル目指す

2018年9月25日(火) 配信

どさんこしまんちゅプロジェクト実行委員とフォーラム参加企業の皆様

「北海道と沖縄から日本を元気にしよう!」をビジョンに掲げ、北海道と沖縄の多業種の企業が参画する、どさんこしまんちゅプロジェクトが9月1日(土)に発足。9月19日(水)には記念フォーラムが開かれた。

どさんこしまんちゅプロジェクトとは

 どさんこしまんちゅプロジェクトは、端(北海道)と端(沖縄)で力を合わせて、新しいアイデアを基に社会的意義のある新たな価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす人・モノ・仕組みを促進させ、沖縄と北海道、さらには日本を元気にし、世界から愛される場所にすることを目指す取り組み。

250人参加し、発足記念フォーラム開催

 プロジェクト発足に際し、札幌市内のホテルにて発足記念フォーラム「観光・食・ビジネス 北海道と沖縄の共創がもたらす価値」を9月19日(水)に開き、沖縄からの参加者約30人を含む約250人が参加した。基調講演では政府「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」委員の石井至氏が「2020年に4000万人!北海道と沖縄がインバウンドで稼ぐ方法」について話し、パネルディスカッションも行われた。

 プロジェクトの第1弾は9月20日(木)から10月17日(水)まで、北海道内のサツドラ148店舗(一部店舗で扱わない商品あり)で沖縄の食をPRする「沖縄フェア」を実施する。さらに北海道新聞社とスカイマークがコラボした北海道⇔沖縄間のお得航空券プランや、沖縄ツーリストによる東京発で北海道と沖縄両方を1度の旅行で楽しむことができるプランも企画する。

今後の展望

 今後の数値目標として、(1) 観光に関しては、「2020年延べ宿泊者数、北海道+沖縄で1億人泊」、(2) 企業連携モデル、地域連携モデルとなる「地域創生モデル」のプロジェクトを100個作ることを目指し、プロジェクトを通して人材交流を促進し、海外旅行博への共同出店なども企画する。

会員企業一覧

 会員企業は北海道と沖縄、東京の23社でスタート。サポーター・スポンサー企業・団体を随時募集している。発足時の23社は下の通り(敬称略・順不同)

【北海道】
 サツドラホールディングス/北海道新聞社/北海道文化放送/北海道ツアーズ/サッポロビール/ティーバイティーホールディングス/YOSHIMI

【沖縄県】
 沖縄ツーリスト/沖縄セルラーアグリ&マルシェ/琉球インタラクティブ/琉球朝日放送/琉球新報社/沖縄タイムス/フォーモストブルーシール/沖縄ファミリーマート/沖縄銀行/オリオンビール

【東京都】
 大日本印刷/ケン・コーポレーション/全日本空輸/日本航空/スカイマーク/DMM.com

代表理事コメント

【東 良和代表理事】
 「まだ立ち上がったばかりのこのプロジェクトに、各方面のプロフェッショナルの皆様に参加いただき率直に嬉しいです。北海道と沖縄の交流に関しては、これまでのさまざまな先人の皆様の礎があったからこそだと感じ、改めて感謝しております。今後は、一つの地域では解決が不可能な問題もお互いで連携し合い、経済発展と文化交流に貢献したい。」

【富山 睦浩代表理事】
 「これからは地域の時代になると思います。東京一極集中ではなく、それぞれの地域が特色や魅力を発信し稼ぐ、社会課題を自ら解決していく。これが日本の次のスタンダードとなると思います。北海道と沖縄はこのモデルとなる可能性を大いに秘めています。このプロジェクトを通じて、さまざまな企業と人が集まり、新しいアイデアが生まれることを期待しております。2つの地域がタッグを組み、お互いのノウハウや人脈をオープンにつなげていくことで、新たな地域創生のモデルができると確信しております。」

SKE48出演!愛知県の観光PR動画・ポスターの新作を公開

2018年9月25日(火) 配信 

愛知県の新作観光PRポスター(横位置)

愛知県はこのほど、LOVEあいちサポーターズのSKE48を起用した2018(平成30)年度の観光PR動画・ポスターの新作を公開した。県内の観光資源を紹介し、愛知の魅力を発信して誘客をはかる。

 動画は、10月から12月にかけて開催する大型観光キャンペーン「愛知デスティネーションキャンペーン(DC)」と連携した内容。キャンペーンサイトやYouTubeなどで視聴でき、動画の短編版はDC期間にテレビCMやJR主要駅のビジョン広告などでも放映される。

 動画冒頭でSKE48の松井珠理奈さんが登場するほか、DCキャラクターのロボットが県内観光資源の犬山城(犬山市)、からくり展示館(同市)、香嵐渓(豊田市)、リニア鉄道館(名古屋市)、名古屋城本丸御殿(同市)、やきもののまち(常滑市)、ミツカンミュージアム(半田市)、三谷祭(蒲郡市)、SKE48劇場(名古屋市)などを取り上げてPRする構成としている。

 ポスターはSKE48の松井珠理奈さん、須田亜香里さん、小畑優奈さんを起用し、動画と同様に県内の観光資源を取り上げてPRしながら誘客をはかるデザイン。JRや県内交通事業者の駅、観光イベントでの掲出などにより、愛知の観光の魅力を発信していく。

LOVEあいちサポーターズ「SKE48」

 東京・秋葉原を拠点に活動するAKB48の全国進出第1弾として、2008年7月に名古屋・栄に誕生したアイドルグループ。本拠地の栄(SAKAE)の頭文字からSKE48(エスケーイーフォーティエイト)と命名される。

動画に登場するSKE48メンバー

松井珠理奈さん(ポスター、キャンペーンサイトも登場)

須田亜香里さん(ポスター、キャンペーンサイトも登場)

大場美奈さん

惣田紗莉渚さん

古畑奈和さん

高柳明音さん

小畑優奈さん(ポスター、キャンペーンサイトも登場)

北川綾巴さん

SKE48須田亜香里さんのコメント

 「今回、愛知県の観光PR動画・ポスターに出演させていただきました。このなかで私たちが活動する名古屋市・栄のSKE劇場も観光施設として紹介されています。愛知県には歴史に残る英雄たちの遺産やモノづくりを感じる観光施設、ユニークな食文化など、訪れたくなる観光資源がたくさんあります。魅力いっぱいの愛知へ皆さん是非遊びにきてください。」

キャンペーンサイト

 新作の観光PR動画を紹介するとともに、SKE48が観光施設を紹介するオリジナル動画も掲載。動画で取り上げた観光資源を紹介し、愛知の公式観光サイト「Aichi Now」へジャンプするようリンクしている。

URL以下のページリンクから

ジェットスター、宮崎市、日向市と連携しサーフィンイベントなど展開

2018年9月25日(火) 配信

日本有数のサーフスポットである宮崎が舞台

ジェットスター・ジャパンはこのほど、宮崎県宮崎市、日向市と連携し関東近郊在住のサーファーが宮崎の波を気軽に楽しめるキャンペーンやイベントを展開すると発表した。同社が今年8月からスタートさせた、低運賃のLCCの特徴を生かし、行きたい場所で「好き」を追求するライフスタイル「フライ&アクティビティ」の関連企画。

 キャンペーン期間中の10月1日(月)~12月21日(金)は、成田国際―宮崎線でサーフボードやボディボードを預け入れした人に、ボード受託にかかる大型手荷物料金2千円分のジェットスター・フライトバウチャーをプレゼント。同路線の搭乗券を提示することで、現地のサーフショップや飲食店でさまざまな特典を受けられる。

 また同社は、10月19日(金)に開幕するワールドサーフリーグ女子世界戦”White buffalo HYUGA PRO”に協賛。大会中、出場選手を対象にエアリアルを競うエキシビション「ジェットスターエアーセッション」を開催し、優勝者には「Surfstar★賞」として、東京(成田)=宮崎間の往復航空券を授与。開催前日の18日(木)には、サーファー同士の交流を目的としたビーチクリーンイベントを実施し、参加者にジェットスターオリジナルビーチタオルをプレゼントする。

ジェットスター「フライ&サーフ」成田―宮崎路線搭乗キャンペーン 概要

対象路線:東京(成田)―宮崎路線

キャンペーン期間:10月1日(月)~12月21日(金)

※延長になる場合もある

提供特典:2千円相当のジェットスター・フライトバウチャー

※毎月合計60枚を先着で提供、なくなり次第終了となる。

条件:対象路線のジェットスター旅程表または搭乗券(当日のみ有効)と、サーフボードまたはボディボードの提示。引換時の簡単なアンケートへの回答。

引換場所:宮崎空港インフォメーションカウンター(1階国内線到着ロビー)

引換時間:午前7:00~最終便到着

宮崎県内の一部の飲食店、サーフショップ等における割引などの条件:

対象路線のジェットスター旅程表または搭乗券の提示

※旅程表と搭乗券は、キャンペーン期間中のものに限る。1回の搭乗で各店舗1度のみの提供となる。特典が提供される店舗はデジタルマップで確認。やむを得ない事情により予告なく変更・中止となる場合があるほか、その他の諸条件が適用される。

ビーチクリーンイベント概要

日程:10月18日(木)。午後4:30~午後5:30

   11月11日(日)、12月9日(日)

場所:お倉ヶ浜海水浴場

参加者特典:オリジナルビーチタオル、オリジナルサングラス

「トラベルスクエア」2020ボランティアショック

2018年9月25日(火)配信 

東京五輪へ急ピッチで建設中の新国立競技場

 まるまる2年先の話だけれど、もう間に合わないかもしれない、などと半分脅し口調だけれど、やっぱり手は打っておかなければいけない。2020東京オリンピックがらみの話だが、開催時に起きるであろうボランティアラッシュによる、サービス業への影響だ。

 オリンピック組織委員会は、9月からボランティアスタッフの募集を開始し、合計11万人集めたいとしている。それもできれば学生主体で、という。参加しやすいのはシニア層だが、今回の募集要項にシニアの文字は入っていない。一説には熱中症が怖く、シニア層にあまり来てほしくないのが本音とか。ともあれ、このボランティア参加熱が高まれば、飲食やホテル産業がバイト不足に陥るのは、今から予想できることだ。

 無償ボランティアとはいえ、国家的イベントに参加しているという高揚感、仕事の国際性などの魅力を考えると、雪崩のように若者が向かう事態もありえる。

 東京を中心に開催スポット周辺に、お客は余るほどいても、バイト不足でお店が回らないことになるだろう。というか、すでに、今の今、すでにそういう状況になっているだろう。地方リゾートなど、予約は入るのに、手が足りないから、客室販売に制限をかけたり、別館とかある場合はまるごと閉鎖とかの処置をとっているところもある。

 現在の人員確保も喫緊の課題だろうが、それの数倍になる人手不足が20年の夏に起きることを覚悟すべきだ。

 だから、今の業務体系を見直し、顧客満足を失わないで、営業体制をスムースに行えるローコストオペレーション(LCO)の仕組みを考えないといけない。ここは、やはり勤労モラルの高い正社員ベースで大半のオペレーションをこなせるということを念頭にしないといけない。LCOというと、すぐ正社員のバイトへの置き換えとばかり考える悪しき習慣とも、この際、おさらばする。正社員で素晴らしいおもてなしができて、トータルで人件費の合理化ができる。そういうことを必死に考えるべきだろう。

 それにしても五輪委の提示したボランティアの条件ってすごいなあ、と思う。①事前研修(費用など自前)義務②連続5日間含む10日以上で1日8時間以上。ちなみに、ボランティアは労働ではなので、労基法の適用外。すごいシフトも出現しそうな予感③滞在時の宿泊料、交通費自己負担(交通費はさすがに不評で1日上限1千円で支給になったとか)。だいたい宿泊施設確保できるのだろうか? これも疑問。そういう悪条件を「国家イベント」の美名で押し通そうとする。

 そのあおりをサービス産業界もくらう。この矛盾も皆さんに真剣に考えてほしいところだ。

(跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健)

 

コラムニスト紹介

松坂健氏

跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健 氏
1949年東京・浅草生まれ。1971年、74年にそれぞれ慶應義塾大学の法学部・文学部を卒業。柴田書店入社、月刊食堂副編集長を経て、84年から93年まで月刊ホテル旅館編集長。01年~03年長崎国際大学、03年~15年西武文理大学教授。16年から跡見学園女子大学教授、現職。著書に『ホスピタリティ進化論』など。ミステリ評論も継続中。

最大半額で民泊施設向け防災サービスなどを販売 楽天LIFULL STAYとALSOKが業務提携

2018年9月25日(火) 配信 

民泊事業で、共同でサービスを開発(画像はイメージ)

 

楽天グループの楽天LIFULL STAYとALSOK(綜合警備保障)はこのほど、民泊事業で業務提携した。空き家や別荘などの遊休資産を民泊施設として活用してもらうため、共同でサービスを開発する。具体的な内容は「現在、協議を進めている段階」(ALSOK広報)だという。このほか9月20日(木)からは、民泊施設向けの防災の機器やサービスなどを、特別価格として最大半額での提供を始めた。

 今回は主に「法定必須機器」と、「ALSOK火災監視機器」の2種類を割り引いて販売している。民泊施設は消防法上「特定防火対象物」となる。このためオーナーは、法で定められた「自動火災報知設備」などを設置する必要がある。さらに、設置するだけでなく火災発生時の宿泊者に対する避難誘導も課題だ。

 今回の販売では、機器だけでなく、設置や消防署への届け出のほか、オンラインで火災発生を感知して駆け付けるサービスなどもサポートしている。「防災・防犯面における不動産オーナーの負担や不安を軽減できる」(楽天LIFULL STAY)とする。

防災・防犯機器を特別価格でご提供 - ALSOK - Vacation STAY
https://vacation-stay.jp/contents/alsok/
消防法への対応について ご存知ですか?宿泊施設には自動火災報知設備の設置が必要になります。そしてALSOKの自動火災報知設備を楽天LIFULL STAY特別価格でご提供します。 設置するべき機器は延べ床面積によって異なり …

茨城県・袋田の滝ライトアップ「ダイゴライト」 11~1月

2018年9月21日(金)配信 

「大子来人」イベントチラシ

茨城県・大子町のライトアップ事業「大子来人(ダイゴライト)」が、日本三名瀑に数えられる「袋田の滝」で2018年11月1日(木)~2019年1月31日(木)まで開かれる。

 期間中は毎日、袋田の滝と道中にあるトンネルをライトアップし、自然と光が作り出す幻想的な空間を演出。秋は周囲の紅葉とともに、冬には凍結し氷瀑に変わっていく袋田の滝ならではの絶景が眺められる。

秋は鮮やかな紅葉も楽しめる「袋田の滝」(写真はイメージ)

 袋田の滝は高さ120㍍、幅73㍍を誇り、滝の流れが四段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれている。また一説には、その昔に西行法師がこの地に訪れた際、「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したからとも伝えられている。

冬は氷瀑の「袋田の滝」(写真はイメージ)

ライトアップ事業の内容

実施日:2018年11月1日(木)~2019年1月31日(木)毎日開催

開催場所:袋田の滝

住所:〒319-3523 茨城県久慈郡大子町袋田3-19

時間:11月/日没から午後8:00まで、12月~1月/日没から午後7:00まで

入場料:大人300円、子供150円

交通:常磐道那珂ICから国道118号経由 50分

問い合わせ:

 大子町観光協会 TEL:0295-72-0285

 大子町観光商工課 TEL:0295-72-1138

ホームページ:以下のページリンクから

ツーリズムEXPOで「北海道は元気」を発信 北海道女将の会

2018年9月25日(火) 配信

「北海道は元気」を伝えた

北海道女将の会(須賀紀子会長=登別温泉郷滝乃家女将、26会員)は9月21日(金)、東京都内で開かれたツーリズムEXPO(エキスポ)ジャパン2018の北海道ブースなどで「北海道は元気です」と来道を呼び掛けた。

 北海道胆振東部地震で観光に深刻な影響がでているが、9月19日(火)に高橋はるみ知事が、同庁のホームページで「現在は、旅行される方の移動や滞在に支障がない程度までに回復していますので、安心して旅をお楽しみいただけます」とのメッセージを発信した。これを受け、風評被害を払しょくするため「生の声を届けたい」と、9人の女将が急きょ会場に駆けつけた。

 須賀会長は「ご心配もいただきましたが登別温泉は泉質・湯量も変わりません」と地元のようすを報告。「これからは紅葉が素晴らしい季節を迎えます。皆様のお越しをお待ちしております」と呼び掛けた。北海道第一ホテルサッポロの金井小百合女将は「観光客の皆さんに訪れてもらうことが何よりもの復興支援です」という秋元克広札幌市長からメッセージを伝えた。

「ふっこう割」導入へ

 女将会のメンバーは同日、首相官邸で安倍晋三首相を表敬し、北海道観光の現状を伝えた。安倍首相は「本日、北海道旅行への割引を行うことを指示した」と応じた。政府は北海道全域を対象に宿泊割引制度「ふっこう割」を導入することを決め、実施方法などの制度設計を早急に詰める。

「女将のこえ214」渡邉 栄子さん、姫宿 花かざし(愛知県西浦温泉)

2018年9月25日(火) 配信

渡邉 栄子さん 姫宿 花かざし

女性客だけの姫宿

 太平洋を見下ろす「姫宿 花かざし」は、ありそうでない女性限定の宿だ。筆者が訪ねた9月の平日、母娘や20―30代らしきグループが目立った。カラフルな家具、ドレスや打ち掛けを着てお姫さま気分を味わえる写真館、彩美しい料理など、インスタ映えも考慮されている。 

 同館は、「記念日の宿」を掲げ18旅館を展開するSPA&RESORT海栄RYOKANSの一つ。経営難の旅館に再建を託されたのだ。 

 夫で会長の幸一氏は、旅館や金融機関の依頼で再建を引き受け、栄子さんと長男と次男(社長と副社長)が経営を担うスタイル。昨年は、大学時代から30年勤める社員がグループ旅館の社長に就任した。地域のために同業間の価格競争を避け、前オーナーと社員には極力残ってもらうのが信条だという。

 「花かざしのオープンに際しては、何か特徴がほしいと考えたとき、間口は狭くなりますが、12歳以上の女性専用を思いつきました。グループ旅館・源氏香の女性フロアや女性旅の増加、都心の女性専用車両などが浮かんで」と、発案者の栄子さんは語る。

 かつては、女性だけの旅行を非難する時代もあった。女性一人客が敬遠された時代もあった(今も残るが)。それを振り返ると、同じ女性として感慨深いものがある。

 「企業で活躍する女性の褒賞としても使っていただけたらうれしいです。当社も、5年勤めた人は好きな旅館に行けるんですよ」

 栄子さんは、百貨店の広報マンと結婚したはずだった。だが、義母が始めた旅館を手伝ったのをきっかけに、夫婦は宿泊業の道へ。

 「私もそうですが、2人の息子も生活は激変しました。あれから37年。知らない世界だったからこそ、やって来られたのだと思います」

 元来、喋らない女性だったそうだが仕事に鍛えられた。「同級生に会うと、どうなっちゃったのってびっくりされます(笑)」

 グループに新しい宿ができるたび、今度こそ着物を着て女将さんらしい感じになれるかしらと淡い期待を抱くが、やはり裏方に納まるのだと笑う。

 「いくら接客係の子たちに『笑顔でね』と言っても、料理が出て来なかったり、布団が敷かれていなければ笑顔は出せませんよね。裏で支える役目が必要になるんです」

 花かざしが新生オープンして3年目。軌道に乗せるのが当面の目標だという。「たくさんの女性のお客さまにのびのび楽しんでいただきたいですね。そろそろゆっくりしたいけれど、しばらくはがんばります」。

住所:愛知県蒲郡市西浦町大山17-1▽電話:0433-57-5721▽客室数:17室(60人収容)、一人利用可▽創業:2016(平成28)年リニューアルオープン▽料金:1泊2食付23,000円~(税入湯税別)▽温泉:アルカリ性単純泉▽蒲郡の女将会「こはぜの会」の会長も務める。毎月第2水曜は11旅館が持ち周りでスイーツイベント開催。

コラムニスト紹介

ジャーナリスト 瀬戸川 礼子 氏
ジャーナリスト・中小企業診断士。多様な業種の取材を通じ、「幸せのコツ」は同じと確信。働きがい、リーダーシップ、感動経営を軸に取材、講演、コンサルを行なう。著書『女将さんのこころ』、『いい会社のよきリーダーが大切にしている7つのこと」等。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(9月号)」

2018年9月24日(月) 配信

http://zoomjapon.info
クロード編集長

〈巻頭言〉

 9月。長い夏季休暇の甲斐あって、街中でも職場でもまだまだストレスフリーな時間が流れています。対照的に、課題が山積みなフランス政府は、フル稼働の時期。7月には大統領側近が暴力スキャンダルを起こし、9月早々には環境大臣とスポーツ大臣が辞意を表明。これらの騒ぎの中で発表される年金改革や、就労対策がさらに国民の不信を煽り、マクロン大統領の支持率は、31%まで下落、今後の対応が注目されます。日本はちょうど自民党総裁選挙の時期にあたり、改めて今後求められる国の姿について考える機会でもあります。弊誌最新号では、小説家・高橋源一郎氏にご協力いただき、特集ページにて氏の目に映る日本社会とその思いをお聞きしました。文化ページでは、フランス文学者・水林章氏にインタビュー、旅ページでは宮崎県を紹介しています。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 「高橋源一郎氏に聞く日本」

鎌倉の自宅にて3時間にわたって話を聞いた

 約40年前から、日本ポストモダン文学の第一人者であり続ける高橋源一郎氏。1981年に群像新人長編小説賞で注目されたデビュー作「さようなら、ギャングたち」は、仏語にも訳されている。エッセイスト、文芸評論家、大学教授であり、日本では競馬好きとしても知られる傍ら、さまざまな媒体での政治的発言もいとわない。■変わりゆく時代に即応しつつ、社会を見つめる目は常に厳しい高橋氏は、今年4月から月刊「新潮」で小説「ヒロヒト」の連載を開始。なぜ今、歴史の一幕を掘り起こし、天皇という主題を選んだのか。出版社からの制限はないのか。読者の反応はどうか。記者の率直な質問に、高橋氏は丁寧に答えてくれた。■当然ながら、この連載への批判も多いという。しかし高橋氏は、それらのほとんどが匿名によるネット上のバッシングであることにも注目し、この現象自体が現代の最も懸念すべき社会問題でもあると指摘する。■自由とマナーのバランスの崩れが生む他人に不寛容な社会、差別問題、憲法9条と自衛隊のあり方などについても、高橋氏独自の見解が繰り広げられた。考え方には賛否両論がある。が、その意見を聞く貴重な機会が与えられたことに感謝したい。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉21世紀のジャポニスム展

チームラボによるフォトジェニックな展覧会「境界のない世界」は、SNSでも拡散されやすい

 今年7月から始まったフランスにおける日本政府主導の複合型文化芸術イベント「ジャポニスム 2018:響きあう魂」。9月に入ってパリ市内でも「JAPON」という文字が浮き立つポスターを見かける機会が増えてきました。プログラムを見ると、来年2月まで、公式企画と賛同者による独自企画を合わせ、パリを中心に大小200近いイベントが開催される見込みです。編集部にも連日イベント案内が届きます。その中では、アーティストの個性を「和」に集約している傾向があるのですが、実は、今回これまで最も話題になり、抜群の集客力があったのは、「日本」というアピールをまったくしていなかったウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」によるデジタールアートの展覧会。来場者の中には、作者が日本人であることも知らず、夢中でアートを「体験」していた人も。
 「ジャポニスム2018」を機に、日仏文化交流は新しい関係性を築き始めています。「日本の伝統」かマンガならウケるという短絡的な思惑を捨てる時期かもしれません。観る人の心の中に、自然とストーリーが生まれてくるようなコンテンツで、世界に挑戦し続ける21世紀のアーティストたちの活躍を期待しています。

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉