前払い方式も支援対象に 感染防止策の設備強化費用も補助(地域観光事業支援)

2021年5月11日(火) 配信

観光庁はこのほど、地域観光事業支援の補助内容を新たに発表した

 観光庁はこのほど、当初5月末としていた地域観光事業支援の対象期間を12月末まで延長し、対象となる県がより柔軟な県民割を実施できるよう、支援を明確化した。また、各都道府県が行う、宿泊事業者が感染防止策の強化に取り組む際の費用の支援を、国が財政的に補助することを発表した。

 緊急事態宣言が4月25日(日)に発出されたことで、補助対象期間を4月1日~12月31日(1月1日チェックアウト分)の宿泊分まで延長した。なお、補助対象は8月31日(火)までに予約、販売された旅行に限る。

 また、県民割への支援方式については、あらかじめ宿泊・旅行券を宿泊施設や旅行会社などが旅行者に販売し、宿泊代金・旅行代金の一部を前払いする方式が支援の対象となることを明示した。

 この方式を利用した例として、①旅行者は宿泊施設などから1万円分の宿泊・旅行券を前払い5000円で購入②宿泊以降、宿泊施設は都道府県に対し、1万円分の「宿泊・旅行券精算申請」を行う③都道府県は国からの補助金を使い、旅行者の前払い分を除く残金5000円を、宿泊施設に対して精算する──などの使い方ができる。

 また、サーモグラフィなどの設置や、非接触チェックインシステムの導入など、宿泊事業者が感染拡大防止策の強化に取り組む際の都道府県の支援事業も、地域観光事業支援の一環として支援する。

 補助率は、各施設における事業費の2分の1を上限とする。なお、各都道府県が地方創生臨時交付金などを活用して連携補助を行うことを認めている。

 一定の条件を満たした事業については、すでに支払い済みの費用でも補助対象となる。

クラシックホテルで楽しむ優雅な日帰り旅 富士屋ホテルが「デイユースプラン」売り出す

2021年5月11日(火) 配信

客室 フォレスト・ウイング ツインフォレストサイド

 富士屋ホテル(神奈川県・箱根町)は7月31日(土)まで、「富士屋ホテル デイユースプラン」を売り出している。クラシックホテルで楽しむ優雅な日帰り旅を提案するプランで、最大8時間の利用が可能。利用人数は1~3人。

 ランチ付き、ディナー付き、食事なしの3プランから選択でき、フォレスト・ウイング最上階のスパと部屋のバスルームで宮ノ下の温泉が堪能できる。

 食事はランチ、ディナーともフランス料理のメインダイニングルーム「ザ・フジヤ」と洋食のレストラン「カスケード」の2会場から選べ、歴代の料理長から伝わる往年のレシピが味わえる。

 料金は、食事なしが1人1室利用で平日3万円、2人1室利用で平日1万5000円、洋食ランチ付が1人1室利用で平日3万7000円、2人1室利用で平日2万2000円、フレンチディナー付が1人1室利用で平日4万8000円、2人1室利用で平日3万3000円など。なお、1人につき50円の入湯税が別途必要。

数量限定でPCR事前検査付き宿泊プラン発売 プリンスホテル

2021年5月11日(火) 配信

客室(イメージ)

  プリンスホテル(小山正彦社長、東京都豊島区)はこのほど、全国のプリンスホテルで数量限定のPCR事前検査付き宿泊プランを売り出した。

 陰性結果が表示されたアプリを提示すると館内利用券が発行されるお得なプランの提供を通じ、PCR検査を受けやすい環境を整えることが目的。将来的には、宿泊や婚礼などで同ホテル利用する際にオプションでPCR検査を受けられる体制も構築する。

 今回のプランは3月から開始していた宴会、婚礼でのPCR検査のオプションサービスを拡大したもので、検査の実施は医療・福祉分野のモバイルICTソリューションを提供するアルムと提携。PCR検査とアルムが提供する救命・健康サポートアプリ「MySOS」を組み合わせたサービスを提案している。PCR検査は、アルムが提携する「天太会 チームメディカルクリニック」が行う。

 PCR事前検査付き宿泊プランは、5月21日~7月21日までが宿泊対象期間で、41ホテルが対象となる。

 宿泊者は事前に郵送されてくる検査キットを使い自身で検体を採取し、提携の検査機関に郵送。結果は宿泊前日までに通知される。1泊の室料、朝食、PCR検査キットがセットになっており、陰性結果が表示されたアプリを提示すると1 泊1 室につき5千円か3千円の館内利用券がもらえる。

 なお、陽性が判明した場合は宿泊できないが、宿泊のキャンセル料は発生しない。

エアトリ、予約サイト刷新へ 「国内ホテル」に新機能

2021年5月11日(火) 配信

刷新されたエアトリ国内ホテルのトップページ

 エアトリ(柴田裕亮社長兼CFO)はこのほど、運営する総合旅行プラットフォーム「エアトリ」内で、「国内ホテル」予約サイトのトップページを大幅に刷新した。ニューノーマル時代の宿泊需要の獲得に向け、利便性向上を目的に新機能を追加した。

 今回の刷新により、東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンなど、日本のランドマークによる検索や、人気エリアからの検索機能を拡充。レジャー・ビジネス、ファミリー層など目的に沿ったエリア検索を充実させた。

 あわせて、フリーワード検索機能を顧客データ利活用による「候補ワード抽出機能」を最適化し、検索の利便性を飛躍的に向上。さらに、日本地図から希望エリアを検索し、目的地に1番近い宿泊施設が検索できるようになった。

 このほか、従来の日程・出発地・目的地での検索だけではなく、都市別での人気ホテル・高級旅館をランキングで掲載。利用客の利便性向上のため、「エアトリ」での特別価格をランキング上に最安値で掲載し、予約ができる機能を実装した。これにより、目的地の最寄りのエリアから宿泊施設を予約できなかった人も、多くの選択肢から宿泊先を検索、予約することが可能となった。

ヴィソン ホテルズ、7月20日オープン 予約の受付始める

2021年5月11日(火) 配信

ホテルヴィソンの外観。コンセプトは「身体と自然をつなぐ宿泊施設」

 HISホテルホールディングス(岩間雄二社長)と住友林業、アクアイグニスが出資するヴィソンホテルマネジメント(清水学社長、三重県・多気町)はこのほど、7月20日(火)に開業する宿泊施設「ヴィソン ホテルズ」の予約受付を公式ホームページで始めた。

 同ホテルは商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」内にオープン。「身体と自然をつなぐ宿泊施設」をコンセプトに、建物には三重県産木材を使う。「ホテルヴィソン」と「旅籠ヴィソン」で構成される。運営はヴィソンホテルマネジメントが担う。

 ホテル内にはさまざまな飲食店や温浴施設を設置した。地元である三重県や近隣の東海圏・関西圏の消費者の利用も促進する。

 「ホテルヴィソン」は全6棟のプライベートヴィラを備える。1棟ごとに季節を表す名称を冠し、露天風呂と外居間を配置するなどした。全棟から雄大な山の緑を望めるという。また、茶人の千宗屋氏監修の茶室付ヴィラのほか、ペットと泊まれる棟も用意した。価格は1泊1部屋当たり7万800円(税・サ込)から。

 同ホテルには全155室のホテルタイプも開く。一部客室には客室内と同面積のテラスを設け、大自然を感じながら露天風呂や食事などを堪能できるプライベート空間を提供する。料金はダブルルームで1泊1部屋当たり3万4600円(税・サ込)から。

 「旅籠ヴィソン」は全4棟からなり、客室数は全40室。1棟ごとに異なるデザイナーがプロデュースする洗練された世界観を各客室で体感できるという。予約の受付は5月下旬に開始し、オープンは8月となる。

 同ホテルは名古屋駅から約1時間30分、難波駅から約2時間の場所に位置する。7月1日(木)には、名古屋・松坂・伊勢・南紀方面から三重交通の路線バスが運行を始める予定だ。

 VISONの面積は約119㌶で、東京ドーム24個分ほど。敷地内には産直市場とレストラン、スイーツエリア、オーガニック農園、木育エリアなど68店が出店する。国内では初めて認可された高速道路のインターチェンジと直結する民間施設となる。

JALの客室乗務員が出雲観光タクシー「うさぎ号」ガイドに コロナで開始は延期

2021年5月11日(火) 配信

共同会見(左からJAL山陰支店・澤山支店長、客室乗務員の瀬沼さん、出雲市・伊藤副市長)

 出雲観光協会(島根県出雲市)はこのほど、出雲市内の観光名所を案内する「出雲周遊観光タクシー うさぎ号」で、日本航空(JAL)の客室乗務員がガイドとして乗務する旅を企画した。新型コロナウイルスの感染状況を見て、開始時期を決定する。

 出雲市とJALは3月26日(金)に「出雲の観光イメージアップ事業」として、JALの客室乗務員が市内の観光業務に従事する事業を発表。20人の客室乗務員が「JALふるさと応援隊」として、毎週火・水・木曜日に1人ずつ市内の観光業に従事する。うさぎ号のガイドデビューに向けては、4月に研修を行い、5月4日(火)のデビューを目指していたが、緊急事態宣言の発令で延期となっている。JALの客室乗務員が観光タクシーにガイドとして乗務することは初の取り組みという。

 

「うさぎ号」現役ガイドによる現地研修のようす

 「うさぎ号」は2020年9月から運行を開始。専属ガイドが1人同行して公共交通では訪れにくいパワースポットなど、タクシーの利点を生かした場所を巡りながら、歴史や神々の系譜などをわかりやすく説明する。少人数で密を避けながら、自由な旅を楽しむことができるのが売り。検温や消毒に加え、運転席と後部座席間の飛沫防止シートなど感染対策も施している。

 出雲観光協会によると、「1万円~1万8000円と高額商品にもかかわらず昨年10月から12月には毎日のように申し込みや問い合わせがあり、人気商品となった。とくに女子旅やご夫婦でも利用が増えている」と好評という。

 4月1日(木)からは、「森、海、郷、美、湯」をテーマに新たに9つのコースを設定。パワースポットや特別な食事、温泉などが楽しめる。

 なお、5月は島根県民対象の「再発見!あなたのしまねキャンペーン」やセットの「しまねっこクーポン」を利用すると、7千円割引になるため、同協会は県民への利用を呼び掛けている。

20年度沖縄観光客数は258万人 過去最大の減少に 外国客は初のゼロ

2021年5月11日(火) 配信

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 沖縄県が4月30日(金)に発表した2020年度の入域観光客数は、前年度比72.7%減(688万5600人減)の258万3600人だった。新型コロナウイルス感染症による甚大な影響を受け、減少率、減少数ともに過去最大となった。1988年度の241万1700人に次ぐ低水準で、年度の観光客数としては2年連続で減少した。外国客は、1972年の本土復帰後初めて0人となった。

 国内客は、国や県からの緊急事態宣言発出による旅行自粛などから前年度を大幅に下回った。東京・関西方面からの観光客は、下地島路線の新規開設や石垣路線の提供座席数の増加があったものの、那覇路線などの減便数が多かったこともあり、大きく減少した。

 外国客は、日本への入国制限措置、航空路線の運休やクルーズ船の運航停止などにより、前年度の249万400人から皆減となった。減少数、減少率ともに過去最大の減少だった。

G20観光大臣会合に小林政務官が出席 オリパラで地域の魅力を発信

2021年5月10日(月) 配信

各国に向けて発表を行う小林政務官(国交省HPから)

 G20観光大臣会合が5月4日(火)にテレビ会合で開かれ、日本からは小林茂樹国土交通大臣政務官が出席した。新型コロナウイルス禍の影響からの包摂的、強靭かつ持続可能な旅行と、観光の回復に向けた国際的な連携強化について議論を行い、G20観光大臣宣言などを採択した。

 各国大臣のほか、国際労働機関(ILO)や世界観光機関(UNWTO)、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)などの団体が参加した。

 会合では、①安全な移動②危機管理③強靭性④包摂性⑤グリーントランスフォーメーション⑥デジタル化⑦投資とインフラ──の7つの政策分野について議論。その結果、「観光大臣宣言」や「観光の未来に関するG20ローマガイドライン」に合意した。

 日本からは、文化観光に関する基調発言を行い、文化資源を観光資源として活用し、官民一体となって地域の活性化につなげることの重要性について強調した。

 また、「東京オリンピック・パラリンピックでは、魅力ある地域の情報などを発信していく」(小林政務官)と紹介した。

「地方×観光」転職説明会、5月25日にオンラインで開く

2021年5月10日(月)配信

定員は先着500人、参加費無料のオンラインイベント

 やまとごころキャリア(磯部武秀社長、東京都江東区)は5月25日(火)、「地方×観光」転職説明会をオンラインで開く。インバウンド専門の求人サイト「やまとごころキャリア」を運営する同社による、転職や地方移住などに興味がある人に向けたオンラインの転職イベントを実施する。

 今回は「地方×観光」をテーマに、地方を拠点とする観光関連の企業3社が出展し、募集中の求人について紹介する。当日は、(1)出展企業プレゼン(2)移住のお悩み相談会(3)応募方法の案内――の3つのプログラムで構成。第2部の「移住のお悩み相談会」では、実際に地方移住を成功させ、地方の観光に携わっている人をゲストとして呼び、地方移住のアドバイスを聞くことができる。

 出展企業は、エイジェーインターブリッジ、ちいおりアライアンス、ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄の3社。

 開催時間は午後7:30~9:00で、オンライン会議システム「Zoom」を利用する。参加費は無料、先着順で定員500人。詳細と申し込みは、「やまとごころキャリア」ウェブサイトから。

JTA純損失60億円を計上、大幅な減収減益に

2021年5月10日(月) 配信

新型コロナ感染拡大で経営環境厳しく

 日本トランスオーシャン航空(JTA)がこのほど発表した、2021年3月期(20年4月1日~21年3月31日)の決算は、当期純損失60億円(前期は62億円の利益)の赤字となった。新型コロナウイルスの感染拡大で経営環境が厳しく、固定費の削減などに努めたが、売上高は前期比55・3%減の191億円、営業損失は84億円(前期は86億円の利益)、経常損失は85億円(同84億円の利益)と大幅な減収減益となった。

 旅客収入は、同59・9%減の150億円と大幅に減少した。収支への影響を最小限にするため、需要に応じた減便や運休を実施。生活路線は公共交通機関の使命から必要便数維持に努めた。一方、感染状況が落ち着いた地域に対しては、政府や沖縄県主催のキャンペーンを活用し、「安全、安心、環境ニーズ」に即した旅行商品を販売して集客力を高めた。こうした結果、提供座席数は同35・5%減の272万9000席、旅客数は同59・1%減の126万1000人だった。

 貨物・郵便収入は同20・4%減の17億円。コロナに加え、前期の消費税増税の影響などから全体的に減少傾向となった。

 21年度の通期業績見通しは、売上高が前期比73・8%増の332億円、営業利益16億円、経常利益16億円、当期純利益11億円を見込む。コロナの影響で先行きが不透明な一方、秋以降はワクチン接種が進み、旅行需要が回復するのではと期待する。

 同社は2021~25年度新中期経営計画をスタート。沖縄の経済回復に貢献する施策として、需要が旺盛な本土―先島諸島間の輸送力を強化する。3月に新路線の宮古―名古屋(中部)線を開設したほか、石垣―名古屋(中部)線の運航再開などで、ネットワークの拡充をはかる。「コロナ禍で毀損した財務基盤を早期に立て直し、いかなるイベントリスク・競争環境下においても存在し続け、次なる成長につなげるよう持続可能な事業構造への変革を目指す」(同社)と意気込む。