「街のデッサン(216)」マルセイユのポートツーリズム 都市港湾観光が次代の目玉

2019年3月30日(土) 配信

ドックスヴィレッジ、ポートツーリズムの目玉

 大型客船による地中海クルーズでは、必ず幾つもの港湾を巡る旅になる。今回のMSCメラビリア号の航海では、夕方出港して夜のうちに航海し、朝目覚めると次の港に着船しているというプログラムだった。従って、昼間デッキで寝そべって海原を眺め、遠く島影を発見するような遠洋航海風の楽しみを体験することはできなかったが、接岸した港湾と昼間の都市観光ができるというのは、また格別な楽しみになる。

 バルセロナから出港し、次の日の朝はマルセイユの港だった。実のところ、大型客船が接岸できる専用の埠頭が整備されている都市はまだまだ世界でも少数で、大概は貨物船の埠頭の一部を活用するような状況だ。これからは、豪華客船クルーズの隆盛の条件には、その豪華さに見合ったターミナル施設の整備がポイントになると思える。日本においても、世界中からクルーズの需要を受け入れるには、近接した観光地の整備と同時に、ポートターミナルの充実を世界に先駆けて整備する必要があると感じた。

 マルセイユは、世界中から交易商品や渡航者を集めたヨーロッパを代表する古い歴史を持つ港であるが、大型客船が発着する埠頭はやはりまだまだ未整備に見えた。船を降りた私たちが都市観光に向かうバス停は、3㌔も離れていて歩くのに難儀した。世界を旅するスタイルが船から航空機に移り、空港施設は素晴らしい発達を遂げているのに、シーポートは逆に衰退していくから、寂れた風景に晒されて歩くことは致し方ないと思えた。しかし逆に、寂れた港湾地域こそがこれからの先端観光の目玉になると思えたのは、街中観光の後に港湾施設を体感したからだ。

 まずは埠頭に隣接した空いた荷倉庫用地を開発して造られたアメリカ型SC(ショッピングセンター)に案内されたのであるが、私には200店のグローバルブランドショップが入居しているSCよりも、その前に存在する年代物の365㍍の長さを持つ古い建物の重要性に、直感的に魅かれていた。ドックスヴィレッジと名付けられた施設は、1853年に地元の開発業者が国の払い下げ用地を海事ビルにしたもので、その残存建築を新たに結成された企業体連合が1階を現地商店の集積したモールに活用し、6階までの上層階はITやコンテンツ、デザイン系企業にリースされ、さらにベンチャー企業のスタートアップ施設になっている。古い建物に伝統商業と先端的企業が群生する姿こそ未来だと、私は寂れた港湾の可能性を読み解いていた。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

〈旬刊旅行新聞4月1日号コラム〉全国旅館おかみの集い30周年  記念事業に「女将セレクション」創設

2019年3月30日(土) 配信

女将セレクション

 
毎年1月1日に新たな年がスタートし、4月1日に新たな年度が始まる。年に2回、新たな気持ちになる。

 
 しかし、今年は5月1日にさらに大きな節目を迎える。平成が終わり、新たな元号がスタートする。西暦とは異なる、日本独自の歴史的な瞬間を境に、時代のムードも大きく変わり、歴史の新たなページが捲られる。

 

 
 節目の年には、新たな試みの機運が高まる。

 
 「全国旅館おかみの集い」(女将サミット)が今年30周年を迎える。30回記念大会は7月1日に、東京・新宿の京王プラザホテルで開催される。30回の節目を記念した事業として、全国の旅館女将約100人による評価制度「女将セレクション」を創設する予定だ。

 
 「女将セレクション」とは、日々おもてなしや立ち居振る舞いなど、「こころ」を体現している旅館女将の目線から、日本の素晴らしい「モノ」を表彰し、広く世の中に発信していく試み。「食」と「美」の2部門で、「こころが伝わる逸品」を広く募集中だ。

 
 優秀賞には、商品のパッケージなどに使用可能な「女将セレクション」のロゴマークも用意している。旅行新聞新社とタナベ経営が実行委員会事務局として同事業を支援する。弊社ホームページ(http://www.ryoko-net.co.jp)にも募集内容を掲載している。

 

 
 全国旅館おかみの集いは「女将のための女将による女将の会議」として、1990年3月に京都市内で発足した。毎年100人を超える旅館女将が参加し、著名人や文化人などによる講演や、分科会での意見交換、懇親パーティーなどを通じて女将同士の交流を深めてきた。30年間で、延べ4千人以上の女将が参加してきた歴史あるイベントだ。

 
 阪神・淡路大震災(1995年)や東日本大震災(2011年)などが発生した年には、開催が危ぶまれたこともあったが、絶やさず歴史を刻んできた。

 
 今年の記念大会では、参加した女将同士が、これまでの歴史を振り返る機会もあるだろう。そして、また新しい第一歩を踏み出していく。「女将セレクション」がそのきっかけになればいいと思っている。

 

 
 近年は訪日外国人旅行者も急増し、日本旅館にも訪れるようになった。世界的にスタンダードなサービスを提供するホテルと異なり、日本独自の文化を色濃く残す旅館では、異文化の旅行者を迎え入れることに苦労も多いと思う。

 
 数年前、1週間滞在したパリ郊外の安宿には、マダム(女主人)がいた。フロントは毎回スタッフが変わったが、朝食会場には必ずマダムが姿を見せ、クロワッサンやヨーグルト、リンゴなどを並べていた。彼女はあまり愛想が良くなく、どの客とも「ボンジュール」とあいさつを交わす程度で、滞在中笑顔はほとんど見なかった。

 
 それでも、マダムがいると安心した。異国の地で、ほとんど言葉が通じないなか、造作なく笑顔を浮かべることができるフロントスタッフよりも、素っ気ない態度のマダムの存在が心強く感じた。そこに存在するだけで、安心の度合いが違うから不思議だ。日本の旅館女将も日々、“おもてなしのこころ”で外国人旅行者に安心感を与えている姿を思い浮かべると、その存在の大きさを改めて思い知る。

(編集長・増田 剛)

58旅館のペア宿泊券当たる! プレゼントアンケート間もなく締切

2019年3月29日(金) 配信 

今年1月には新宿・京王プラザホテルで表彰式を開催した。

旅行新聞新社では昨年12月に発表した「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」、「プロが選ぶ土産物施設100選」入選施設の宿泊券や土産物のプレゼントキャンペーンを、旅行新聞新社サイト内で3月31日(日)まで実施しています。奮ってのご応募をお待ちしております。

 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」、「プロが選ぶ土産物施設100選」は、全国の旅行会社の本社・支店・営業所に投票ハガキを郵送し、優れたホテル・旅館や土産物施設を回答してもらうものです。ホテル・旅館100選には「総合」のほか、「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門の100選があります。また土産物施設100選は、オリジナルの土産やその土地ならではの土産を販売する施設(道の駅も含む)を推薦してもらうもので、土産物施設のほか「観光・食事施設100選」も設けています。

プレゼントキャンペーン詳細

内容

 旅行に関するWebアンケートにお答えいただいた人のなかから抽選で、第44回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」入選宿泊施設の宿泊券(各館1組2名様、1泊2食付)ならびに、第39回「プロが選ぶ土産物物施設100選」の入選施設おすすめの名産品(各施設3名様)をプレゼントします。

キャンペーン期間:2019年3月31日(日)まで

参加方法:上記画像か、以下のページリンク先の「キャンペーンに応募する」から

車中泊場所のシェアサービス「Carstay」 OYO LIFEと提携

2019年3月29日(金)配信 

OYO LIFE入居者なら初月1カ月間、最大3回まで無料で車中泊可能

Carstay(宮下晃樹社長、東京都新宿区)は、インドのホスピタリティ会社OYOとヤフーの合弁会社として賃貸住宅事業を展開するOYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPAN(勝瀬博則CEO、東京都千代田区)と提携すると発表した。賃貸アパートメントサービス「OYO LIFE(オヨ ライフ)」の入居者は入居初月1カ月間、最大3回まで無料で「Carstay」の車中泊・テント泊スポットを利用できるキャンペーンを始める。

 「Carstay」は、全国各地に点在する駐車場や空き地を車中泊・テント泊スポットとして旅行者に貸し出すシェアリングサービス。車中泊・テント泊スポットを素早く検索・予約・決済し、滞在・宿泊することができる。さらに、「Carstay」利用の際、追加料金なしで設備の破損や利用中の怪我、利用者同士のトラブル、騒音などを補償する「車中泊保険」が自動付保される。

 Carstayは今回、スマートフォン1つで物件探しから入居ができる「OYO LIFE」と提携し、「OYO LIFE」が提供する物件入居者に日本全国で安心安全に車中泊ができるサポートを行うことで、「OYO LIFE」のコンセプトである“旅するように暮らす”世界をともに推進する。

OYO LIFE × Carstay キャンペーン内容

対象:「OYO LIFE」の入居者

サービス内容:

 「Carstay」掲載のすべての駐車場ステーションで車中泊・テント泊が無料で予約可能。以下リンク先の「Carstay」地図上赤色のPスポット。

利用回数上限:3回まで(4回目以降は通常料金)

キャンペーン期間:

 入居日から1カ月間(3月28日「OYO LIFE」サービスローンチ以降順次開始)

申込方法:info@carstay.jp宛に名前と電話番号を明記の上、メールで申し込む

KNT関西京都四条営業所、「ハワイサテライトオフィスオブザイヤー2018」に選出 4月1日(月)から受賞記念キャンペーン行う

2019年3月29日(金) 配信

アロハシャツイメージ

近畿日本ツーリスト関西の京都四条営業所(京都市下京区)はこのほど、ハワイ州観光局アロハプログラムの「ハワイサテライトオフィスオブザイヤー2018」に選出された。4月1日(月)から、受賞を記念したキャンペーンを行う。

 京都四条営業所はハワイ方面の販売に注力し、2017年には京都府下の旅行会社で初めて「ハワイ州観光局認定ハワイサテライトオフィス」に認定された。同オフィスは、ハワイ州観光局が行うハワイスペシャリスト検定の上級(ハープウ)を取得したハワイのプロが複数いる旅行会社を認定。現在、日本全国で81グループ、207店舗認定されている。

 「ハワイサテライトオフィスオブザイヤー2018」は、同オフィスのなかから、年間を通じてハワイプロモーションを積極的に行い、アロハプログラムに貢献した優秀店舗を表彰する。今回は、同営業所を含め3店舗が認定された。

 キャンペーンは、「ベストアロハ賞」と、「エコアロハ賞」、「発見ハワイ賞」の3つを用意した。ベストアロハ賞では、地元の「四条繁栄会商店街」の老舗「ノムラテーラー」とコラボレーションする。当選者は、好みの生地を選び、オリジナルオーダーアロハシャツをつくることができる。

近畿日本ツーリスト関西・京都四条営業所ハワイサテライトオフィスオブザイヤー2018受賞記念キャンペーン概要

期間:4月1日(月)~7月31日(水)

対象:上記期間中に、京都四条営業所で近畿日本ツーリスト海外企画旅行商品「ホリデイ」のハワイ旅行を申込み、2019年4月~2020年3月末の間に出発する人

内容

ベストアロハ賞「あなただけのオリジナルアロハ」:

期間中、月に1回抽選を行い、毎月ペア1組2名様にプレゼントする。

エコアロハ賞:

対象者のなかから先着20人にハワイローカルデザイナーNick Kucharのトートバッグをプレゼント

※ベストアロハ賞に当選した人は、エコアロハ賞の重複はない

発見ハワイ賞:

実施期間中対象者全員に『発見ハワイ図鑑』(ハワイ州観光局発行)をプレゼント

京都四条営業所|株式会社近畿日本ツーリスト関西
http://tempo.knt.co.jp/shop_search/1316.html
旅行情報を探すなら「近畿日本ツーリスト」。 こちらのページでは、京都四条営業所の店舗の店舗地図、お電話番号、混雑目安などをご案内しています。

 

 

 

JTBグループが大型DC「日本の旬 国立公園」を開始

2019年3月29日(金) 配信

JTBは4月から、国内デスティネーションキャンペーン(DC)「日本の旬 国立公園」を開始する。「自然と人が育んだ日本と出会う」をコンセプトに、国立公園の大自然や体感できるプランを展開していく。

 国立公園は、優れた自然を守り後世に伝えていくことを目的に、国が指定、保護、管理している。現在、北は北海道から南は沖縄まで全国に34カ所の国立公園があり、日本は土地の所有に関わらず指定を行う「地域制自然公園制度」を採用し、世界でもめずらしい「人の暮らしと共にある国立公園」となっている。

エースJTBが売り出すプランの一例

津別峠の雲海(イメージ)

■阿寒摩周湖国立公園(北海道)
屈斜路湖雲海ガイドツアーin津別峠
 晴天で風が弱く、気温と湿度の条件が重なった日にしか現れない雲海。日の出の時間には、屈斜路湖を覆う真っ白な雲海の中から赤く染まる朝日が見られることもある。
【設定期間】2019年6月1日(土)~10月14日(月)
【旅行代金(1人)】大人2300円、子供1400円

八幡平ドラゴンアイ(イメージ)

十和田八幡平国立公園青森県・岩手県・秋田県
地元ガイドとあるく八幡平ドラゴンアイ
 八幡平エリアにある湖沼の中でも「龍の目」のように神秘的な融け方をみせる鏡沼。雪解けの時期だけしか見られない自然現象を専用ガイド専用ガイドとともに見学する。
【設定期間】2019年5月25日(土)~6月9日(日)
【旅行代金(1人)】大人・子供2500円

熱気球体験(イメージ)

日光国立公園(栃木県・群馬県・福島県
熱気球飛行体験プラン(係留フライト)
 気球から自然に囲まれた日光を眺める。関東ではなかなかできない体験。ドローンでの空撮で、絶景の空の旅を旅の思い出に残せる。
【設定期間】2019年7月21日~9月22日間の日曜日
【旅行代金(1人)】大人2千円、子供1千円

海女漁(イメージ)

■伊勢志摩国立公園(三重県・志摩半島一帯)
伊勢志摩で海女さんと潜ろう!」
 約3千年の歴史を持つ海女漁。伝統的な素潜り漁を海女さんと一緒に潜り、間近で見学する。
【設定期間】2019年5月7日~9月28日間の火・土曜日
【旅行代金(1人)】大人1万8千円

 
ローソク島(イメージ)

大山隠岐国立公園(鳥取県・島根県・岡山県)
ローソク島遊覧船プラン」
 夕暮れ時、奇岩ローソク島の先端に太陽が重なる現象は、まるでロウソクに火を灯したよう。海上からしか見られない幻想的な光景を船から見学する。
【設定期間】2019年4月1日(月)~9月30日(月)
【旅行代金(1人)】大人1万8千円、子供(小学生1500円)

タデ原湿原の花々(イメージ)

阿蘇くじゅう国立公園(熊本県・大分県)
地元ネイチャーガイドと歩く「天空のお花畑タデ原湿原」ツアー
 地元ネイチャーガイドの案内で、整備された木道から季節ごとに咲く花々を観賞。
【設定期間】2019年4月21日~9月30日の土曜日及び4月29日、5月2日(8/31除外)
【旅行代金(1人)】大人1500円、子供(小学生)500円

雄川の滝(イメージ)

霧島錦江湾国立公園(鹿児島県・宮崎県)
本土最南端佐多岬・雄川の滝を巡るバスセットプラン
 エメラルドブルーの大海原を眺められる「本土最南端のパノラマ佐多岬」、さらに白糸の滝と深緑の水面をたたえる雄川の滝」を見学。
※指宿温泉の対象施設宿泊限定プラン
【設定期間】2019年4月1日~9月30日土・日曜日及び祝日
【旅行代金(1人)】大人2500円、子供1千円

ナガンヌ島(イメージ)

■慶良間諸島国立公園(沖縄県慶良間諸島・周辺海域)
那覇発ナガンヌ島日帰り海水浴プランクリアカヤック付」
 クリアな素材のカヤックで透明度抜群の慶良間の海を滑走。目線が海面に近く、迫力満点。
【設定期間】2019年4月1日~10月31日(利用日基準)
【旅行代金(1人)】※利用日により変動
大人4200円~2500円、子供3200円~4800円

Loco Partners ペア宿泊券が当たる動画投稿CPを実施 

2019年3月29日(金) 配信 

 

いち早く動画を強化する

宿泊予約サイト「Relux(リラックス)」を運営するLoco Partners(篠塚孝哉社長、東京都港区)は5月12日まで、動画共有サイト「Tik Tok(ティッククトック)」と協働し、ホテル・旅館の無料宿泊券が抽選で当たる「#Relux思い出 Tic Tokキャンペーン」を実施している。

 Tik Tokで旅館・ホテルの動画を撮影し、位置情報を送信。「#Relux思い出」を付けて投稿すれば応募完了。同社が「優れた投稿」と判断した5人に、静岡県・河津町の玉峰館や沖縄県・読谷村のホテル日航アリビラなどの無料ペア宿泊券が当たる。応募者全員にReluxで使用できる「5%割引クーポン」をプレゼントする。応募回数の上限は設定していない。

 同社主催のTik Tokのセミナーは盛況で、企画推進グループ PRチームの金原晶氏は「旅館・ホテルをはじめ、旅行会社の関心も高まっている」という。

 同社のアカウントは2018年11月に開設。国内外の観光地や、宿泊施設、食事、体験を発信している。若年層への認知拡大が狙い。同チームの畑博美氏は「動画コンテンツは流行の傾向。いち早く取り組んだ」と話す。アカウント登録者数は約1万3千人で、累計視聴回数は1400万再生以上だ。

TikTok(ティックトック)とは

 中国発祥のモバイルアプリ。ショートムービーの作成およびシェアリングサービスを提供する。最大の特徴はAI(人工知能)を活用した、ユーザーの最適化だ。ユーザーの視聴した動画のジャンルと、いいね、コメントした動画の内容から、AIが趣味嗜好を分析し、トップ画面に動画を掲載している。日本のユーザー数は950万人。10代~20代が中心だったが、年齢層は拡大傾向だ。動画は旅行やグルメ、ファッション、スポーツなど幅広く、コンテンツを設定している。旅行は「Tic Tok急上昇コンテンツトップ10」にランクイン。2億6千万本の動画が投稿され、注目度の高さが窺える。

 

鹿児島市平川動物公園がコアラの赤ちゃんの名前を募集中 4月7日(日)まで

2019年3月29日(金) 配信

コアラの赤ちゃん

12頭のコアラを飼育している「鹿児島市 平川動物公園」(鹿児島県鹿児島市)がコアラの赤ちゃん3頭の名前を募集している。昨年6月から8月にかけて生まれ、今年2月に母親のお腹の袋から外に出て、元気に成長中だ。

 同園にコアラが来た経緯は、1975年に市民が「コアラを鹿児島に連れてくる会」を発足し誘致活動が始まったのがきっかけで、80年にオーストラリア政府のコアラ輸出禁止解除を受け、鹿児島市長がコアラの輸出を要請。84年10月にオス2頭、85年にメス4頭がやって来た。

 現在、広大な敷地内にホワイトタイガーなど約140種の動物が飼育されていて、園内数カ所に設置されている足湯に入りながら動物や鹿児島のシンボルである桜島を眺めることができる。遊園地も併設し、メリーゴーランドや観覧車などの遊具もある。

 

名前を募集しているコアラの赤ちゃん

◆エントリーナンバー1

性別:メス

生年月日:平成30年6月25日

親コアラ:父・ブンダ、母・ユメ

エントリーナンバー1

◆エントリーナンバー2

性別:オス

生年月日:平成30年6月26日

親コアラ:父・バンブラ、母・ココロ

エントリーナンバー2

◆エントリーナンバー3

性別:メス

生年月日:平成30年8月12日生まれ

親コアラ:父・ブンダ、母・ジェイン

エントリーナンバー3

募集要項

募集期間:平成31年4月7日(日)まで

募集方法:

(1)平川動物公園コアラ館の応募用紙に記入後、応募箱に投函

(2)郵送での応募(4月7日必着)

  各コアラの名前(カタカナ)、応募者の氏名(ふりがな)、年齢、住所、電話番号を記載して郵送してください。詳しくは添付の応募用紙をご覧ください。

  ※電話、メールでの応募は受け付けは行っていない。

選定方法:選定委員会により、応募があった名前の中から決定

発表  :平成31年4月21日(日)(予定)

 

「鹿児島市 平川動物公園」概要

所在地 : 〒891-0133 鹿児島県鹿児島市平川町5669-1

開園時間: 午前9時から午後5時(入園は午後4時30分まで)

入園料 :大人(高校生以上)500円、子供(小・中学生)100円

※かごしま水族館の入館券もセットになった共通チケットもある。

アクセス:鹿児島駅からバスで約55分

休園日 : 12月29日から1月1日

【特集No.519】観光公害 解決の糸口を 人数は半分で売上は1.5倍に

2019年3月29日(金) 配信 

1750号1面特集イメージ

 

雪化粧した白川郷(岐阜県)の街並みが暗闇に淡く照らされ、訪れる観光客を楽しませる――。30年以上も前に村民が考え出した「白川郷ライトアップ」は今も人気を博している。ただ増え続ける外国人観光客に悩まされ、いつしか観光公害にまでなっていた。一方、今年はこれまでから大きく舵を切り、イベントは変化した。初めて完全予約制を敷いた結果、人数は半分以上減らしたものの、売上は1.5倍となった。観光公害解決の糸口を探る。 【平綿 裕一】

完全予約制に大きく舵切る 「白川郷ライトアップ」に変化

 「白川郷ライトアップ」は近年、8千人から1万人が詰めかけていた。うち7―8割が外国人旅行者だった。会場となる白川村荻町の人口は約580人で、受入能力をはるかに超えていた。村内混雑や渋滞、住民とのトラブル、景観破壊など、問題は膨れ上がっていた。さらにイベントは補助金頼りの運営が続いていた。

 対応策を打ったものの抜本的な解決には至らなかった。16年に警察から指導を受け、「これ以上状況が悪化するならば開催見送りを検討する必要がある」とくぎを刺された。村内では「もう続けるのは難しいのでは」と疲弊感が漂っていた。

 イベントは今年1月(計6日間開催)で33回目を迎えた。課題を解決するため、運営方針を刷新した。初の試みとして完全予約制を敷いた。運営・管理を委託されたNOFATE(旧社名:旅ジョブ)の藤田雄也代表は「(観光公害に対し)一定の成果を上げることができた」と振り返る。

 予約制により、来場者数を例年から半分ほどの4―5千人に抑えた。村内で唯一集落を一望できる、展望台へのシャトルバスの乗車券は1日1千枚に絞った。公共交通機関のバス利用者も、予約なしでは乗車できないようにした。スムーズなイベント運営を目指し、決済は事前に済ませた。

 この結果、常に渋滞していた道路は長くても10分程度の待ち時間にまで減った。展望台行きシャトルバス乗り場でも大きな混乱はみられなかった。大幅に人数を減らし混雑を回避することができた。

 「会場がこんなにも整然としているなんて。2011年からイベントに参加しているが驚いた。予約制にして大成功だ」。30回目の来村となった台湾人写真家のチウ氏は、変わりように舌を巻いた。

  予約制は、イベント管理などのプラットフォームを運営するPeatix(ピーティックス)を利用した。予約申込から抽選、決済を事前に済ませ、予約者情報を一元管理した。

  予約者情報から国籍・懸念点などのデータを集めることで、現地スタッフの言語や人員を効率よく決定できた。従来20人ほどいた村民らのボランティアをなくしても、問題なく現場を回せるようになった。

  「人手が不足する地域でいかに業務を効率化していくか。行動を起こす根拠となる数値をしっかりと把握しなければならない」。藤田氏は経験則だけではなく、客観的なデータによる対策が重要だとする。……

【全文は、本紙1750号または4月4日(木)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

観光庁、新DBで違法民泊排除 旅館数 短期で公表も可能に

2019年3月29日(金) 配信 

省令、ガイドラインも改正

観光庁は4月から、住宅宿泊事業(民泊)における違法民泊排除に向け新たなデータベースの運用を始めた。同庁の民泊物件と厚生労働省の旅館業法に基づく宿泊施設、内閣府による特区民泊の認定物件の情報を一括管理する。仲介業者にデータベース情報を提供し、違法物件の締め出しを強化する。併せて3省庁が管理していた情報を定期的にDBを更新することで、毎月旅館ホテル数などを公表できるようにした。短い期間で施設数などの動向を把握し、今後の施策に生かしていく方向だ。【平綿 裕一】

 「仲介サイトに掲載されている違法物件は、ほとんどが無くなるはずだ」。観光産業課民泊業務適正化指導室長の波々伯部信彦(ほほかべのぶひこ)氏はデータベース運用に期待をかける。DBは違法物件排除が肝だが、所管する省庁が異なる宿泊施設の一元的な把握に役立つ。

 

 届出は原則として同庁の民泊制度運営システムを使うため、事業者の各情報はシステムのDBに日々更新されている。今回は厚労省と内閣府が所管する宿泊施設情報のDBも新たに作った。各自治体の担当者に、月末までの施設数を翌月半ばまでに更新してもらう。

 これにより民泊・特区民泊・簡易宿所を含む旅館ホテルなどの宿泊施設数が、1カ月ごとに把握できるようになる。データの具体的な公表方法については関係省庁で調整している。時期は月の第3週目辺りを予定する。早ければ4月に1回目の数値を公表する見通し。

 DBの運用開始を前に、3月に省令とガイドラインを改正した。仲介サイトに違法物件が掲載されないように、確認に必要な情報や方法を見直した。仲介業者の掲載物件における確認精度を上げる狙い。ともに施行日は4月1日となる。

 省令で、民泊事業者が仲介を委託する際に、届出番号や商号・名称、物件所在地などの通知を義務付けた。これまでは届出番号だけだった。

 ガイドラインでは、仲介業者が掲載物件の適法性を確認する方法などを示した。確認方法は2通り。1つは都道府県などから送付された各書面の写しなど。もう一方はDBの情報となる。2つのいずれかで、事業者から通知された情報が同一か確認・照合し、掲載することとした。

 DBの情報は観光庁が両省からのデータを更新したあと、仲介業者に提供する。なお、届出後すぐの物件は、DBに情報がない場合があり、観光庁か都道府県らに個別に確認してもらう。

 このほか、仲介サイトに届出番号など適法性に関する情報を表示することとした。

 観光庁によると、昨年9月時点で違法と疑われる物件は6585件あった。前回調査から全体に占める割合は減ったが数は増えていた。届出番号は本物で実在の物件が異なっている、いわゆるなりすましなどが横行していた。

 仲介業者を介さないSNS(交流サイト)での違法な取引なども散見される。「根深い問題だが、現場でのゲリラ的な取り締まりも必要。DBによって違法民泊の絶対数が減れば、個別の事案に対応しやすくなる。引き続き関係省庁との連携して排除していく」(波々伯部氏)。

 一方、届出件数は右肩上がりで増えている。2019年3月15日時点で、届出件数は1万4701件(うち事業廃止済みは642件)だった。施行日の2210件からおよそ6・7倍となった。波々伯部氏は「このままのペースが続けば、年内には2万件の大台に乗る」と意気込む。

 簡易宿所の営業許可施設数や特区民泊も増加傾向にある。とくに特区民泊は18年3月末で666施設1994居室だったが、19年1月末で2046施設6144居室にまで増えた。このうち大阪市だけで1933居室5609居室と9割以上を占める。

 ただ届出物件数をみると、大都市圏と一部の地方部への偏りが顕著だ。届出件数の約1万4千件のうち、1位は東京都で5088件(うち23区:4889件)で3分の1以上を占める。2位は大阪府で2265件(大阪市:2115件)、3位は北海道で2093件(札幌市:1679件)。京都府は493件だが、簡易宿所の営業許可施設数は昨年8月末時点で2627件だった。

 「本来、民泊は日本の生活文化などを楽しめる体験型の宿泊コンテンツで、地方部でこそ馴染むはず。我われとしても成功事例の収集・公表しはじめたところ。ぜひ活用してほしい」という。

 民泊を活用する動きには、複合的な地域関係者との連携が必須だ。外国人旅行者を呼び込む外資系仲介業者や地域住民、古民家などを再生する管理業者も絡んでくる。違法民泊の排除だけでは、健全な民泊の普及は進まない。さまざまなプレイヤーを巻き込み、地域ごとに連携をはかれるかが、普及へのカギになりそうだ。