キッズコースター導入、新キャラクターショーも(志摩スペイン村)

約1500人を先行招待
約1500人を先行招待

 志摩スペイン村は2月12日、マスコミなどを対象に今期の見どころを紹介する内覧会を開き、新たに導入したアトラクションやキャラクターショーなどを披露した。今回は、ネットで募集した一般客や地元の幼稚園児など、約1500人の招待客も参加し、一足早く新たな魅力を楽しんだ。

 新アトラクションは、以前から要望の多かった幼児でも乗れるジェットコースター「キディモンセラー」。バルセロナのアートな世界とモンセラー山を、精霊サラマンダーに乗って疾走する。3歳前後(身長90センチ以上)から乗車できるので、家族みんなで楽しむことができる。乗車時間は1分15秒。

 5年ぶりの新作となるキャラクターショー「ドンキホーテのアー・べー・セー・デー・エスパーニャ!」は、スペイン語のABCに合わせて、ドンキホーテたちがスペインの楽しさや情熱を唄とコミカルなダンスで紹介する約25分のミュージカルショー。11月30日まで1日2回上演する。

 今年のフラメンコショーは、フラメンコの本場、セビーリャの春をテーマにした「フィエスタ・デ・セビーリャ」を上演。スペイン三大祭りの一つである「春祭り」や闘牛、聖週間などを、情熱的な唄と踊りで表現する。上演時間は約25分。期間は11月30日まで。

 このほか、4月22日には「キッチン」「航海」「闘牛」をテーマにした3Dトリックアートが体験できる新アトラクション「3Dトリックツアー」も登場する。

 今期の営業期間は来年1月9日まで。ゴールデンウイークや夏休みはナイター営業を実施。6月27日から7月1日までは休園となる。

 また、今期から大人パスポートが5300円、小人パスポートが3500円になるなど、入園料金が一部改定した。

ウェブ小説で誘客、堀江氏ら著名人が執筆(福岡県)

著者と小川知事(前列右から2人目)
著者と小川知事(前列右から2人目)

 福岡県は2月12日、福岡県を舞台にしたウェブ小説「ぴりから」の配信を開始した。誘客促進を視野に、同県を愛する7人の著名人がリレー形式で執筆し、毎週金曜日に1作品ずつ配信していく。これに合わせて同日、東京都内で完成披露イベントが行われ、同県出身で起業家の堀江貴文さんや直木賞作家の東山彰良さんなど、7人の執筆者と小川洋知事が出席。企画の概要や小説のあらすじなどを紹介した。

 「ぴりから」というタイトルは、各小説に、名物の辛子明太子のように“ぴりから”な格言が込められていることから付けられた。物語には「大宰府天満宮」や「炊き餃子」をはじめ、実在の場所やグルメなどの観光情報が盛り込まれ、小説と連動した県発行の観光ガイドブック「ふくおか本」も製作・配布を開始した。小川知事は「ウェブ小説を読んだあとは、ガイドブックを手に、ぜひ物語の舞台・福岡県へお越しいただきたい」と話す。

 著者はほかに、放送作家の鈴木おさむさん、小説「ビリギャル」著者で塾講師の坪田信貴さん、フリーアナウンサーの小林麻耶さん、読者モデルの田中里奈さん、コピーライターの佐々木圭一さんの計7人。堀江さんと東山さん以外は他県の出身だが、福岡ファンとして観光誘客を応援する趣旨に賛同し、短編小説に挑んだという。

 企画にも携わった佐々木さんは「観光動画ではない、ウェブを使った観光PRの新しい手法を目指した」とし、「小説を読み終えた人のみ、各著者のとっておきスポットが閲覧できる仕掛けも用意した。小説を楽しみ、実際に福岡を訪れてほしい」とアピールした。

大賞は「水戸芸術館」、イメージアップ大賞(茨城県)

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 茨城県のイメージアップにつながる活動や取り組みを表彰する「2015年度いばらきイメージアップ大賞」の表彰式が2月5日、東京都千代田区の都道府県会館で開かれた。今年度の大賞は「水戸芸術館」、特別賞の「ウラ大賞」には県非公認キャラクターの「ねば~る君」が選ばれた。

 水戸芸術館は昨年、開館から25周年の節目を迎え、同館長で世界的指揮者の小澤征爾氏をはじめ国内外で活躍する芸術家たちが活動を継続的に発信し続けている場となっている。また、子供たちへの教育プログラムや市民参加型プロジェクトなどの自主企画事業を積極的に実施しており、身近で多彩な芸術文化の発信基地として茨城のイメージアップに貢献している点が評価された。

 表彰式では水戸芸術館の小澤館長や、同館を運営する水戸市芸術振興財団理事長を務める世界的デザイナーの森英恵さんらが登壇。小澤館長は受賞のあいさつで、茨城とのゆかり話と感謝の言葉を述べた。受賞者には橋本昌茨城県知事から表彰プレートのほか、副賞の常陸牛、茨城県産のコシヒカリ、アクアワールド茨城県大洗水族館の招待券などが手渡された。

 大賞以外の表彰団体は次の通り。

 【奨励賞】2年連続どんぶり王座「友部サービスエリア(上り線)」▽ラムサール条約登録湿地「涸沼(ひぬま)」

5年かけ草創1300年祝う、西国三十三所が記念事業

厳かな読経が行われた
厳かな読経が行われた

 日本最古の巡礼所33寺院で構成する西国三十三所札所会(会長=鷲尾遍隆・石山寺座主)は1月26日、東京都台東区の浅草寺で会見を開き、2018年に草創1300年を迎えることを記念し今年から20年までの5年間、「西国三十三所草創1300年記念事業」と題し、特別行事を展開していくことを発表した。鷲尾会長は冒頭「1300年記念は奈良の長谷寺を開いた、徳道上人に由来したもの。石山寺での33年に1回の開白法要を事業の幕開けとし、5年間かけてお祀りしていく」とあいさつした。

 同事業は観音様の「慈悲の心」を多くの人に知ってもらうため、(1)慈悲の心を表したロゴマークの設定(2)各札所の特別拝観(3)月参り巡礼(4)徒歩巡礼(5)スイーツ巡礼(6)アメリカ人が巡る西国三十三所巡礼――の6つの柱を設定した。ロゴマークには「1300年前、観音菩薩が人々を救うために示した観音霊場」という西国三十三所独自のストーリーを具現化し、ハスの花に立つ観音菩薩が、三十三所のルートを身にまとい、人々を見守っているイメージをロゴマークに採用した。ロゴマークは、スイーツ巡礼に参加しているスイーツのパッケージに用いられるほか、旅行会社や各札所の名物菓子を製造販売している企業などにも無料で提供を行っている。

3番札所粉河寺の黒豆大福
3番札所粉河寺の黒豆大福

 女性や家族で楽しめる新しい巡礼の形として企画された「スイーツ巡礼」は、各札所で長年愛されている〝お寺スイーツ〟を食べ歩きながら、巡礼を楽しんでもらい、寺院を身近に感じてもらうために考案された。現在、各札所のスイーツ100種類以上が同巡礼に参加することが決定しており、今後さらに数を増やし、スイーツを通じた寺院への参拝のきっかけづくりを行っていく。

 会見当日は、僧侶33人による同事業の成功を祈念した読経も行われた。

観光業者がバス運行、限界集落の交通手段に(山梨・昇仙峡)

昇仙峡地域でバス運行を 始める村松資夫社長
昇仙峡地域でバス運行を
始める村松資夫社長

 山梨県甲府市北部の奥昇仙峡・黒平地区とその周辺で4月から、地元の観光業者による循環乗合バスの運行が始まる。同地域はシーズンには観光客でにぎわう一方、利用者の減少を背景に、冬季の路線バス運行が約2年前から一部区間で廃止。車を持たない高齢者などの地域住民や観光客などから、交通手段の利便性向上を求める声が上がっていたという。

 これを受け、昇仙峡で観光施設などを経営する「さわらびグループ」の村松資夫社長が一昨年、バス運行会社「昇仙峡渓谷オムニバス」を設立。住民など利用者からの電話予約を受け、バスを運行させる。高齢化や過疎化により社会的な生活インフラの維持が困難となる“限界集落”地域の交通手段を支える、新たなモデルケースとしても注目が集まっている。

 バスの運行ルートは、県営グリーンライン駐車場を起点に、北部の金櫻神社や荒川ダム駐車場などを結ぶ。冬季(12―3月)には、路線バスが運休となる南部の千代田小学校方面にも立ち寄る。14人乗りのマイクロバス(車種NV350)4台体制で対応し、専用の運転手も雇用する。乗車料は1区間当たり300円、4枚綴りのチケット利用で250円。

 ただ、ほぼ実費という乗車料収入だけでは事業の継続は難しく、村松社長は「市の地域公共交通会議の場でも、収支に対する声が多かった」と話す。そこで考えたのが、観光客にもバスを利用してもらう仕組み作りだ。

 昇仙峡は秩父多摩甲斐国立公園にあり、新緑の時期など、渓流沿いでハイキングを楽しむ観光客が多く訪れる。バスの利用料は同じく1区間300円、チケット利用で250円に設定。村松社長は「バスだからこそ行ける、黄金色の桜が咲く金櫻神社や紅葉や新緑がすばらしい野猿谷、秘境といわれる板敷渓谷など、まだあまり知られていないスポットにも案内できる」といい、徒歩でまわる散策コースにバスを組み合わせた、周遊観光の提案を目指す。

 バス運営費用の直接支援も募る。1口1万円で、支援者には御礼として、地元住民が作ったマタタビ酒や日本蜂蜜、新鮮な山菜、刺身こんにゃくなど季節の品が送られる。村松社長は「高齢者が多い地域住民の仕事の支援にもつなげていきたい」とし、「バスの運行が昇仙峡の新しい魅力を知ってもらう一つのきっかけになれば」と話す。

 問い合わせ=電話:055(251)8899。

ふくしま産業賞受賞、地産地消や保育園開設で(ホテル華の湯)

昨年7月に企業内保育園を開設
昨年7月に企業内保育園を開設

 第1回ふくしま経済・産業・ものづくり賞(ふくしま産業賞、主催=福島民報社)の福島民報社賞に福島県磐梯熱海温泉の栄楽館・ホテル華の湯(菅野豊社長)が選ばれた。地産地消の推進や県内の旅館として初めて企業内保育園を開設したことなどが評価された。

 同賞は福島の産業や雇用の創出、伝統工芸の発展など、県内の活力を高める業績や活動を顕彰しようと創設された。今回は県内89社・団体の応募を選考委員会で評価し、最高賞の知事賞(大七酒造)など25社・団体を選んだ。

 宿泊業としての受賞は栄楽館・ホテル華の湯が唯一。福島民報賞は知事賞に次ぐ表彰。食の地産地消を進め、県内食材の安全性、魅力を発信し復興に貢献したことや、企業内保育園を開設し女性の活躍を推進、人材確保の先進的な取り組みに力を入れていることなどから受賞が決まった。