年間5.5回、過去最多に キャンプの「日常化」進む(オートキャンプ白書2024)

2024年7月25日(木) 配信

オートキャンプ白書2024(表紙)

 日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長)が7月11日(木)に発表した「オートキャンプ白書2024」によると、23年の平均キャンプ回数は前年比0.1回増の5.5回と過去最多を記録した。これは1年を通して、2カ月に一度はキャンプ場に訪れている計算となる。同協会は「キャンプが特別の機会ではなく、より日常に近い存在になっている」との見解を示した。

オンラインで発表会見を行う明瀬一裕会長

 平均キャンプ泊数では、同0.2泊減となったものの7.0泊と高い数字を保っている。一方で、オートキャンプ参加人口は同7.7%減の600万人だった。明瀬会長は「オートキャンプ人口そのものは減少する一方で、頻度と密度は高まる傾向にある」と述べ、23年のオートキャンプの動向について説明した。

同行者の上位に変化、ソロキャンプ3位に

 キャンプの同行者は、「子供連れ」が43.6%で一番多く、2位の「夫婦だけ」が25.0%。3位はこれまで「他の家族と」だったが、「1人(ソロキャンプ)」が同2.8ポイント増の19.4%と過去最高の割合に達し、3位に上昇した。

 前年に引き続き増加傾向にあるソロキャンプ人口について、明瀬会長は「ソロキャンパーは賑やかな週末を避けて、ゆっくりと過ごせる平日に訪れる傾向がある。それがオートキャンプ場の稼働率を押し上げる要因にもなり、昨年のオートキャンプ場の平均稼働率は19.6%と非常に高い水準を前年に引き続き維持できた」と言及した。

 さらに、同じキャンプ場を繰り返し訪れるリピート回数は同1.1ポイント増の4.7回となり、過去最高を記録した。明瀬会長は「冒険的な楽しみ方もオートキャンプの魅力の1つだが、行き慣れたキャンプ場でのんびり過ごす日常の延長としての楽しみ方も、徐々に定着しつつある」と伝えた。

 このような現状を踏まえ、明瀬会長は「コロナ禍が誘因となって新たにキャンプを始めた個人や家族を含め、オートキャンプが多様な階層の人々が年間を通して実践するレジャーとなった。これまで以上に、国民の生活に密着したものとなっていく」と締め括った。

9月ピークで平準化、平均利用料金5000円

 「キャンプをした月」は、近年の猛暑の影響やたき火を楽しむ人が増えたことから、23年も引き続き9月がピークで、コロナ禍前の19年より平準化が進んでいる。また、利用者がキャンプ場を予約する方法は、インターネットが59.4%、次に電話が34.0%となり、初めてインターネットが電話を上回った。

 全国キャンプ場の平均利用料金(大人2人、子供2人、1区画)では、5041円と初めて5000円を超えた。人件費、電気代のほか、運営に関わる費用の増大が要因。このため、キャンプ場の47.9%でシーズン料金を採用し、近年増加傾向にあると語った。

キャンプ用品の価格、コロナ前から微増に

 用品業界は、コロナ以前と比べて右肩上がりの傾向にある。主力であるテントの輸入金額は、22年にピークを迎えて23年は前年を大きく下回ったが、コロナ前の19年と比べて右肩上がり。コロナ禍の影響で急激な増減はあったものの、長期でみると堅調な動きと見てとれる。23年の特徴は、従来と変わらずファミリーキャンプが中心で、ソロキャンプのほか、2人用のデュオキャンプの用品購入者も目立った。日帰りでアウトドアを楽しむ「パークキャンプ」に使うクーラーボックスや、サンシェードなどの需要も増えていると述べた。

「亀山温泉ホテル」(千葉県)がサービス料導入 鴇田社長が“想い”を発信

2024年7月25日(木) 配信

亀山温泉ホテルの鴇田英将社長

 千葉県奥房総の亀山湖に佇む温泉旅館「亀山温泉ホテル」(鴇田英将社長)は8月1日(木)から、館内飲料と追加料理に限り、サービス料(10%)を導入する。

 サービス料導入に向けて、鴇田社長は次のように語っている。

 「私は千葉県の中央部、地方の温泉地である亀山温泉に生まれ育ちました。

 サービス料の導入は、都会のホテルや、地方においてはブランド力のある事業者に限定されており、優秀なサービス『おもてなし』を提供している、名もなき地方の温泉旅館にはサービス料が導入されていないのが、今までの常識でした。

スタッフのサービス向上へと投資し、お客様に還元していく

 しかし、私はその常識を疑います。今、人手不足で疲弊する地方の温泉旅館や、私たちのような地方の名もなき宿は、決してマニュアル化されない心の籠ったサービスを提供しており、いただいたサービス料をさらなるスタッフのサービス向上へと投資し、お客様に還元していくことができると信じています。

 このアクションが、人手不足や物価の高騰で悩む、ニッポンの地方旅館や宿に連鎖して、疲弊する地方の宿の福音となれば幸いです」。

関西国際空港の環境対策学ぶ、夏休み親子特別企画

2024年7月25日(木)配信

 関西エアポート(山谷佳之社長)は8月19日(月)、20日(火)、関西国際空港開港30周年記念「夏休み特別企画 関西国際空港親子環境ツアー2024」を実施する。

 小学4~6年生の児童とその保護者を対象にしたツアーで、空港内をバスで巡り、空港での環境対策やSDGsの取り組みを学ぶ。普段は立ち入ることができない場所で、航空機の運航における環境対策の取り組みが間近で見学できるという。

 例年1日のイベントだが、30周年記念として各社協力のもと今年は2日間実施する。

 各日25組50人、計50組100人の募集。8月2日(金)正午までウェブで応募を受け付けている。応募多数の場合は抽選となる。

「アパ社長カレーのビーフカレーパン」を限定販売(8月2日~9月26日) サンマルクカフェとコラボ企画

2024年7月24日(水) 配信

アパ社長カレーのビーフカレーパン

 アパホテル(元谷芙美子社長、東京都港区)はサンマルクカフェ(鎌田滋之社長、岡山県岡山市)と初めてコラボレーションを行い、サンマルクカフェで「アパ社長カレー」を使用した「アパ社長カレーのビーフカレーパン」を限定販売する。

 石川県の金沢カレーをベースにしたオリジナルスパイスの風味と、牛肉と野菜をじっくり煮込んで引き出した自然の甘みが特徴の「アパ社長カレー」が、今回特別に用意したジューシーな牛ほほ肉とともに、サンマルクカフェらしい焼き立てで香ばしい生地のなかにたっぷりと入っている。

 販売期間は8月2日(金)~9月26日(木)まで。価格は420円(税込)。なお、店舗により取り扱いがない場合や、終売時期が異なることもある。

23年度のリネンサプライ市場規模は8・5%増の4551億円に(矢野経済研究所調べ)

2024年7月24日(水) 配信

 矢野経済研究所(水越孝社長)はこのほど、国内リネンサプライ市場に関する調査を行った。これによると、2023年度のリネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比8・5%増の4551億円と3年連続の回復となった。

 リネンサプライとは、ホテル・旅館などの宿泊施設や病院、レストラン・飲食店・アミューズメント施設などの店舗、企業、工場などにリネン類をレンタルするサービス。

 コロナ禍による行動制限は、22年度から徐々に緩和され、23年5月には感染症法上の位置づけが5類に移行。同研究所は「インバウンド需要が戻ったことによる観光業の急速な回復があり、ホテルリネンを中心に好影響を大きく受けている」と見ている。

 一方で、フードリネン(レストラン・飲食店)や、交通リネン(新幹線・特急列車・船舶・航空機向け)などの需要も回復の兆しを見せているが、人手不足や物価高、円安の影響を受けており、「これらの分野はホテルリネンほど十分に回復しているとは言えない状況」と分析する。

 なお、24年度の国内リネンサプライ市場規模は、同4・6%増の4760億円を見込む。

隠岐プラザホテルがリニューアル、客室やレストランなど一新

2024年7月24日(水)配信

半露天風呂付デラックスコーナールーム

 島根県・隠岐の島町の隠岐プラザホテル(横地廉平社長)は7月1日(月)、客室やレストラン、ラウンジなどの大幅リニューアルを行い、グランドオープンした。

 「隠岐の島がもっと好きになる」をメインコンセプトに、老朽化した施設の商品力向上と個人客化への対応などを行った。総投資額は5億5000万円。

 8、9階の上層階をエグゼクティブフロア「黄昏(こうこん)」「東雲(しののめ)」にリニューアル。元々、和室と和洋室だったが、全室オーシャンビューのベッドタイプ客室に一新した。各階には1室ずつ、半露天風呂付デラックスコーナールーム(53平方㍍)を設けた。ほかは、スーペリアツイン(35平方㍍)10室揃える。

 2階にあった宴会場はメインダイニング「緋翠」にリニューアルした。隠岐諸島の知夫里島の赤壁をイメージした内装を施し雰囲気を高めた。10階レストランは「Sky Lounge天藍」として朝食会場になる。

 エントランスやラウンジも様変わり。ラウンジの奥のエリアにはコワーキングスペースを新設し、滞在中のワーケーションに対応する。コンセントを完備した窓側のカウンター席からは、隠岐諸島をイメージした庭園を眺められる。

メインダイニング
コワーキングスペース

 

観光庁「先駆的DMO」募集開始(8月19日まで) 3法人程度選定へ

2024年7月24日(水) 配信

 観光庁は8月19日(月)まで、2024年度「先駆的DMO」を募集している。世界に誇れる持続可能な観光地域づくりを行う「世界的なDMO」の候補となる「先駆的DMO」について、新たに3法人程度を選定する。

 三大都市圏にインバウンドが集中するなか、同庁は地方誘客やオーバーツーリズムの未然防止・抑制に積極的に取り組み、「持続可能な観光地域づくりを加速化することが喫緊の課題」と捉えている。

 応募要件は、①世界的なDMOを目指していること②インバウンド誘客の強化やオーバーツーリズムの未然防止などに取り組んでいること――とし、選定された場合には、地方誘客やオーバーツーリズムの未然防止・抑制に寄与する「観光地域経営アクションプラン」の作成を求めている。

 また、同アクションプランに基づく取り組みの着実な実施に加え、目標達成への取り組みを進めることなどを条件としている。

 なお、22年度には、先駆的DMOとして次の3法人を選定している。

 田辺市熊野ツーリズムビューロー(マネジメントエリア:和歌山県田辺市)▽京都市観光協会(同:京都府京都市)▽下呂温泉観光協会(同:岐阜県下呂市)

都営バス×はとバス 周年記念コラボで親子限定、都営バス自動車工場潜入ツアーを企画

2024年7月23日(火) 配信

都営バス自動車工場

 はとバス(武市玲子社長、東京都大田区)は東京都交通局とタイアップし、2024年8月20日(火)に、親子参加限定の日帰り都営バス自動車工場潜入ツアーを実施する。

 今年は都営バスが開業100周年、はとバスは定期観光バスの運行開始から75周年という節目の年にあたる。2003年から、はとバスが都営バスの一部路線を管理受託する関係にあるなか、双方が特別な年を迎えたことを記念してツアーを企画した。

 ツアータイトルは「都営バス100周年×はとバス75周年コラボ企画 夏休み親子限定!!都営バス自動車工場潜入ツアー」。目玉は、約1400台を整備する都営バス自動車工場の見学だ。普段見ることのできない点検作業等を見学するほか、バスに乗車しながらの洗車機体験や、運転席に座っての写真撮影(子供のみ)もできる。参加特典として、東京都交通局とはとバス、両社局のオリジナルグッズも用意している(子供のみ)。

 参加は小学生・中学生と保護者のペア限定。午前または午後の出発で、料金は大人・子供とも1万2000円。予約は公式ホームページから。

JTB時刻表、来年で創刊100周年 25年3月からCP実施へ

2024年7月23日(火) 配信

JTB時刻表100周年キャンペーンロゴ

 JTBパブリッシング(盛崎宏行社長、東京都江東区)は、2025年3月から「JTB時刻表100周年キャンペーン~旅は続くよ、どこまでも~」を実施する。「JTB時刻表」の前身となる「汽車時間表」の創刊から100年を記念し、読者や運輸関係各社へ感謝の気持ちを込めたキャンペーンを企画した。

 「JTB時刻表」は、1925(大正14)年に鉄道省運輸局編纂「汽車時間表」として創刊されてから、2025年で100年を迎える。時刻表と鉄道と旅を愛するファンや関係運輸会社への感謝と、未来への“鉄育”を目的に、2026年3月まで実施する見通し。

 ファン感謝イベントや時刻表・鉄道関連の記念図書や児童書の発行などを計画。詳細は10月にオープンする特設サイトから順次発信を予定する。

日本初進出「ラッフルズ東京」が28年に開業 世界貿易センタービルディング建替えで

2024年7月23日(火) 配信

世界貿易センタービルディング完成イメージ模型(㈱世界貿易センタービルディング提供)

 世界貿易センタービルディング(宮﨑親男社長、東京都港区)は7月22日(火)、東京・浜松町で「世界貿易センタービルディング構想発表会」を開いた。同ビルディング建替えプロジェクトとして、27年から順次開業する「本館・ターミナル」内のホテルや施設などを紹介した。同ビルには同社と東京建物(野村均社長、東京都中央区)、アコーホテルズ(セバスチャン・バザンCEO、フランス・パリ)がマネジメント契約を結び、日本初となるアコーの最高級ラグジュアリーホテルブランド「ラッフルズ」が進出する。2社が開発、アコーが運営する「ラッフルズ東京」は28年の開業を予定する。

大志万延也開発企画部長

 同PJは浜松町駅を含むエリア一体の整備を行う大規模なもの。鹿島建設や東京モノレール、東日本旅客鉄道(JR東日本)ら各社が推進している。発表会で世界貿易センタービルディングの大志万延也開発企画部長は「日本と世界をつなぐ第1歩目のエリアとして、賑わいある施設に生まれ変わろうとしている」とし、「浜松町の歴史や同地のおもてなしの精神などを継承し、それを我われなりに表現していきたい」と意気込みを語った。

 新ビルディングにはホテルのほか、観光案内所の進化版となる観光地への訪問を喚起させるような機能を付帯した「観光プレ体験施設」や、カンファレンス、メディカルセンターなど国際性・観光機能の特色ある施設を備える。また、JRやモノレール、地下鉄、バスなど交通機関をスムーズにつなぐステーションコア、隣接する旧芝離宮庭園と視覚的につながる屋上庭園などを整備。ユニークベニューとしての活用も可能という。

 欧州大手ホテルグループ、アコーが運営する「ラッフルズ東京」は高層フロアの36~46階に入居。ホテル階にも1000平方メートルを超える屋上庭園を設け、唯一無二の空間を提供していきたい考え。客室数は150室、3つのレストランやバーを備える。

 東京建物の髙橋浩ホテル事業部長は訪日外国人観光客が急増するなか、東京は世界の都市と比べ、5スターホテルが不足している現状を紹介。「ラッフルズの開業で国際競争力の強化につなげたい」とした。国内外の富裕層や世界のアコーの顧客、ラッフルズへの憧れを持つ人々などの利用を想定する。客室単価などは未定。