スカイホップバス京都、期間限定で増便へ オーバーツーリズム抑制に向けて

2024年10月11日(金) 配信

運行ルート

 明星観光バス(京都府京都市)とスカイホップバスマーケティングジャパン(JTBと京阪バス、日の丸自動車興業の3社共同事業会社)は12月31日(火)まで、観光路線バス「スカイホップバス京都」のパープルコースを1日6便に増便した。利用者の利便性向上と、京都市内のオーバーツーリズムによる公共交通機関の混雑緩和が狙いだ。

 スカイホップバス京都は、今年3月から従来の「レッドコース(メインライン)」に加え、主に二条城や金閣寺などを巡る「グリーンコース(ウエストライン)」、銀閣寺や平安神宮などを巡る「パープルコース(イーストライン)」の計3コースを運行している。

 今回、観光庁補助事業「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」の実証運行として、パープルコースを1日2便(午後運行のみ)から6便(午前3便、午後3便の運行)に増便。パープルコースのバスにのみ利用できる「パープル券」を販売し、東山エリアへのアクセス改善と利便性向上をはかる。

 あわせて回遊性を高める取り組みとして、デジタルクーポン施策(プラチナマップ内のクーポンを提示すると特典が受けられる)を実施する。これによって途中下車を促し、地域事業者への貢献や利用者の満足度向上の双方に努めるという。

 パープル券は、10~12月限定で京都駅烏丸口定期観光バス乗り場、またはパープルコースのバス車内で販売する。料金は大人2500円、子供1300円(乗車当日のみ有効)。なお、銀閣寺から京都駅間はレッドコースのバスも乗車できる。

河口湖の湖上レストラン「HAMANASHI HOUSEBOAT」が開業 屋形船改装した船で豪華ディナーを

2024年10月11日(金) 配信

日没寸前の河口湖に浮かぶHAMANASHI HOUSEBOAT

 飲食店や小売店のマーケティング、プロデュースなどを手掛ける、スリーシックスシティ・チャネル(坂口元邦社長、東京都渋谷区)はこのほど、やまなし美食立地コーディネーターを務める「可不可 Kafuka Tokyo」の宮下大輔氏とともに、山梨県・河口湖に湖上レストラン「HAMANASHI HOUSEBOAT」をオープンした。富士北麓エリア・河口湖周辺を拠点とするシェフとタッグを組み、「山梨ローカルガストロノミー&アート」をテーマに、屋形船を改装した船で豪華ディナーを提供する。

 同レストランは夕暮れ時の湖を周遊しながら富士山の眺めとともに夕食が楽しめる、トワイライト・クルージング・ツアー。日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」でグランプリを獲得し、地元で「notori」を開業している堀内浩平シェフたちが、山梨県の魅力あふれるプレミアムディナーを用意する。同レストランは夜のアクティビティプログラムとして、河口湖周辺の宿泊施設や県内ワイナリーなどと連携し、地域の魅力を発信していきたい考え。

 食のほか、日没後には河口湖湖畔の夜景やその景色と調和するように展開される、映像作家・重田佑介氏のピクセルアート作品「一つ粒の記憶」を鑑賞する。作品は、土地の食文化や歴史、伝統を五感で味わえるものという。

 クルーズは午後5時から2時間15分程度で、1日最大12人まで。メニューはコース6品の3万5000円と、6種のワインペアリングを加えたプレミアムディナーコース5万円、6万5000円を用意している。

HIS、大阪・関西万博ツアー発売開始 10月13日からネットと店舗で

2024年10月11日(金) 配信

ツアーのイメージ。©Expo 2025 APPROVAL TR00007-1

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は10月13日(日)から、オンラインと店舗で2025年4月から大阪府・夢洲で開催される「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の入場券付きツアーを売り出す。

 同社は2023年11月から、個人や法人向けに入場券を発売。10月13日(日)に、ツアーの販売解禁日を迎えることから、提供を始める。

 飛行機に搭乗する商品は、新千歳(北海道)や仙台(宮城県)、羽田(東京都)、成田(千葉県)、新潟、出雲(島根県)、松山(愛媛県)、福岡、鹿児島など24カ所を発着空港として設定。鉄道を利用する場合は、東京と品川、神奈川県の新横浜を出発駅とした。また、梅田(大阪府)や三宮(兵庫)、名古屋(愛知県)など12カ所からスタートする日帰りバスツアーも売り出す。

 ツアー特典として、利用客にオリジナルハンディファンやオリジナル木製入場記念証を贈る。

 同社は、大阪・関西万博のPRにシルバーパートナーとして協賛していることから、「全国にある営業所を活用し、大阪・関西万博の魅力を発信したい」とコメント。今後は「海外からも送客ができるよう、ツアーを造成していく」という。

JALが大谷選手と若者の夢を応援 航空券を提供するプロジェクト始動

2024年10月11日(金) 配信

「DREAM MILES PASS」#大谷につづけ

 日本航空(JAL)はこのほど、夢に挑戦する若者たちを応援するプロジェクト「DREAM MILES PASS」を始めた。同社がサポート契約を結ぶアメリカMLBロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手をシンボルとし、大谷選手が高校球児からメジャートップ選手になるまでの総移動距離89万2440キロ分(同社調べ)を、夢を追うのに「移動」が必要な若者へ航空券として還元する。

 同社は近年、若者を取り巻く社会課題の「移動格差」や「体験格差」に注目。部活動の遠征費用や海外留学の渡航費や学費が捻出できず、断念してしまうケースもあり、移動の経済的負担が夢を叶える障壁になっていると指摘する。また、コロナ禍で物理的な移動制限があった期間を過ごした若年層は他世代に比べ、経験・体験の数が少ないことも問題視されているという。今回のプロジェクトでこうした社会課題の解消をはかり、移動の機会を増やしたい考え。

 プロジェクトでは、「すべての夢に、羽ばたくチャンスを。」のメッセージのもと、夢のために移動が必要な若者を募っている。若者は「Dreamer」として、専用サイトに自身の夢、出発地、目的地などを入力すると、オリジナルデザインの「ドリームパス」が発券される。それをSNSでシェアすると応募完了となる。対象は義務教育を終えた満15歳以上の人。賞品はJALグループ国内線、またはJAL国際線の往復航空券で、対象搭乗期間は2025年1月14日(火)~6月30日(月)まで。

 また、大人は夢を追う若者を応援する「Supporter」になることができる。JMB日本会員は自身が持つマイルで1口500マイルから寄付を行うことができ、協力したマイル相当額の航空券がDreamerに還元される。寄付特典として、Supporterには大谷選手のデジタル壁紙をプレゼントする。

 Dreamer、Supporterとも応募は10月31日(木)午後11:59まで。当選者数は応援マイル数により変動するが、多くの若者に移動機会を提供するため、今回の第1弾を皮切りに来年にかけて複数回の実施を予定する。

 なお、同社はプロジェクトシンボルとして、大谷選手をデザインした特別塗装機「DREAM SHO JET」を9月29日(日)から就航している。夢を追う若者を応援したいという大谷選手やJMB会員、JALの想いをのせ、26年3月ごろまで羽田―新千歳間を運航する予定だ。大谷選手の奇跡をテーマにしたプロジェクトCMや各種広告も公開している。

JTB、東京の伝統工芸品 製作体験の予約サイト開設

2024年10月11日(金) 配信

「東京の伝統工芸体験予約サイト」トップイメージ

 JTBは10月10日(木)、東京都と東京都中小企業振興公社の委託を受け、「東京の伝統工芸体験予約サイト」を開設した。東京本染や東京手彫り印章をはじめ各伝統工芸品の事業者の工房などで、職人が直接、製作手法や伝統、歴史や背景を伝えながら製作体験を行えるプログラムを提供する。

 2024年度は、20事業者の東京の伝統工芸品の製作体験を提供する予定。開設時点で掲載されていない江戸切子や東京銀器などの製作体験は用意でき次第、体験予約サイトで掲載して申し込みを受け付けるという。

 JTBは「訪日外国人をはじめとする観光客が製作体験を通して伝統工芸品に触れ、古き良き日本文化を正しく理解してもらうことで、東京の伝統工芸品産業の活性化に貢献したい」とした。

 製作体験の申し込みは、予約サイト(https://www.lapita.jp/tokyo-kosha/dentokogei/)から。JTBレジャーチケットサイトからも利用できる。

渋谷駅構内でステーションコンサート 10月19~20日に開催

2024年10月11日(金) 配信

入場は無料

 メトロ文化財団(奥義光会長、東京都千代田区)と東京地下鉄(東京メトロ、山村明義社長)、東急電鉄(福田誠一社長、東京都渋谷区)は10月19日(土)と20日(日)に、東急電鉄・東京メトロ渋谷駅構内で「ステーションコンサートin渋谷」を開く。

 同コンサートは、毎秋の恒例行事として行われる「渋谷音楽祭」の一環としてメトロ文化財団が主催し、東京メトロと東急電鉄が後援するもの。入場料は無料。

 10月19日は、サクソフォン五重奏を「Saxophone Quintet『Five by Five』」が演奏する。時間は午後2~4時まで。

 20日は、「木管五重奏『ロン・ポワン』」が午後2~4時まで演奏する。会場はいずれも駅構内B1出口方面。

ビッグホリデーが旅行会社に特化したページ公開 問い合わせも迅速に対応

2024年10月10日(木) 配信

旅行会社向けページイメージ

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)はこのほど、旅行会社向けのウェブページを公開した。旅行会社に特化したプラットフォームで、旅行情報や特別なサービスを提供する。旅行手配がスムーズに行えるほか、全国7拠点の総勢約100人のサポートチームが問い合わせに迅速に対応する。

 取り扱うコンテンツのうち、ダイナミックパッケージ商品は専用の管理画面を通じて簡単に旅行商品の検索・予約ができる。また手配旅行は、国内外から仕入れた独自の多彩な商材に手配力を加え、より魅力的な商品提案を行っていく。

 同社は今回のページ公開を成長戦略の一環と位置付けており、効率的で有益なサイトの実現を目指す。今後は高齢化社会のニーズに応じた介護タクシーの取り扱いや、オフィス用品の取り扱いなど、旅行業界の枠にとらわれない発想で新たな商材を拡充していくという。

 現在、同社は全国約6000店舗の旅行会社と契約しているが、5年後の契約数は1万店舗を目指しており、「単なる旅行会社から一歩進んだ『旅行商社』としての地位を確立することを目指している」と意気込む。

トリプラ、航空券付き宿泊予約を「tripla.ai」で提供

2024年10月10日(木) 配信

「tripla.ai」検索画面イメージ

 宿泊施設向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ、高橋和久CEO)はこのほど、オンライン旅行代理店(OTA)サービス「tripla.ai」に、ホワイト・ベアーファミリー(近藤康生社長)が提供するダイナミックパッケージと連携を開始した。

 「tripla.ai」は、AIが宿泊者の要望を汲み取り、おすすめのホテルを検索結果として表示するサービス。一方、ホワイト・ベアーファミリーは全日空(ANA)、日本航空(JAL)、スカイマーク、peachの発券認可代理店で、国内線では10社の航空券を取り扱っている。

 今回の連携により、「tripla.ai」を利用する宿泊者は、国内大手航空会社やLCCの航空券、レンタカー付き宿泊プランの購入ができるようになる。

はとバス 平和への願いを込めた手すき紙の「ツアーバッジ」作成 バスツアー「貴賓席の旅」で配布

2024年10月10日(木) 配信

千羽鶴が福祉施設で一枚の折り紙に戻され、さらに手でちぎって手すき紙の素材に

 はとバス(武市玲子社長、東京都大田区)は、コトブキ印刷(宗藤勝美社長、広島県府中市)製作の「めぐる、手漉(てすき)紙。おりづるペーパー」をツアーバッジの素材に採用した。2024年10月12日(土)から、最上級バス「ピアニシモⅢ」で運行するバスツアー「貴賓席の旅」の参加者に配布する。

 同社は現在、人と環境にやさしい持続可能な社会の実現を目指し、新たな価値を創造し続けるという理念のもと、SDGsのさまざまな取り組みを推進している。今回の企画はその一環。採用した「おりづるペーパー」は、古紙に平和記念公園(広島市)へ寄せられた千羽鶴を再利用した紙を漉き込み、つくられている。平和への願いや祈りが込められた商品だ。

 ツアーバッジのデザインは、はとバスの社名の由来となった「平和の使途」である「はと」の姿を描いた2代目のシンボルマーク(1950年から40年近く使用)と、現在の「HATO BUS」ロゴを融合させることで、「過去と現在を繋ぎそして将来へというサステナブルへ」という思いが込められている。「思いの詰まった手漉紙のツアーバッジが、バスの旅の彩りのひとつとなりましたら幸いです」(はとバス)という。

音声ARの普及・浸透を エイベックスグループが「SARF」事業を本格化

2024年10月10日(木) 配信

SARFアプリ利用イメージ

 エイベックスグループで、アライアンス事業やライセンス事業を展開するエイベックス・アライアンス&パートナーズ(丹雅彦社長、東京都港区)は10月8日(火)、同社で記者説明会を開き、音声ARサービス「SARF(サーフ)」について、今年度から本格的な事業化を推進すると発表した。音声ARを新しいコンテンツフォーマットとして、普及・浸透を目指す。

 音声ARは、位置情報と音声情報を組み合わせた音による拡張現実(AR)で、新しい体験を演出するソリューション。GPSやビーコンを使い、特定の場所に紐づけた音声コンテンツを専用アプリで配信するもの。アプリを起動した状態で音声スポットへ入るとその場所でしか聴くことができない音声や音楽を楽しむことができ、観光分野との親和性も高い。

 同社は2018年に和歌山県・友ヶ島で音声ARの実証実験を開始。21年から音声ARサービス「SARF」の展開を始めた。同年はコロナ禍のAR観光を軸に、福岡県福岡市や愛知県名古屋市、福島県会津若松市など計7都市で採用。23年には管理ツール「SARF Studio」の提供を開始し、音声ARをより簡単に企画・制作し、多言語化して運用できるようにした。これまで全国30以上の自治体や観光協会、DMOらが観光ガイドや謎解き・肝試しなどのイベント、地域防災などさまざまな用途で活用している。

 音声ARの利点ついて、同社事業開発グループの渡部宏和ゼネラルプロデューサーは「音声ARはスマホとイヤホンさえあれば誰でも利用できることと、何よりもスマホはアプリを起動しておけばしまっておけるので、歩きスマホにならないことがポイント。また、設置物不要で景観を壊さない」とし、誰でも安全に利用・運用できる高い汎用性を挙げた。

 VRと比較されることも多いというが、それに対しては「リアルや視覚のARと比べて現実世界を拡張しやすい。壮大なセットやグラフィック制作がないので、どこでも簡単に低コストで現実を拡張できる」と強調した。音声を特定の位置情報と結びつければよく、時間帯によって異なるコンテンツの配信も可能なため、多層性へ対応できる。例えば会津若松市は今夏、昼は観光案内の「表会津」、夜は街を舞台にした日本最大級の音声肝試し「裏会津」を配信。同じ場所で昼夜別のコンテンツが楽しめる仕組みを作ることで、滞在時間の増加や宿泊促進などをはかった。

 また、利用者は音声から想像するので個々に没入感が味わえ、視点を増やせることも特徴だ。世代や興味関心によって、異なる体験をさせたい場合の多視点性を持たせることができ、音声ドラマのエンディングが選択したキャラクターで異なるコンテンツを展開した例などがあるという。

新サービス「SARF+」を開始

 同社はこのほど、博報堂(水島正幸社長、東京都港区)と音声AR事業で連携し、知的財産(IP)を組み合わせた音声ARコンテンツの企画制作からマネタイズまで一貫した運用が可能な新サービス「SARF+」の提供を開始した。SARFの機能を拡充したサービスで、利用者情報の分析などのマーケティング機能とコンテンツの課金機能を付与した。

 同社の持つさまざまなIPを起用したPRイベントやプロモーション、インバウンド施策など、音声ARコンテンツを軸とした企業価値の最大化とオーバーツーリズムなどの観光課題の解決、地域の賑わい創出などを行っていきたい考え。

内藤桂ゼネラルマネージャー

 事業開発グループの内藤桂ゼネラルマネージャーは、グループのIP最大活用と今回のようなパートナーシップの構築により、「音声ARを普及・浸透させ、音声ARでヒットコンテンツを生み出したい」と意気込んだ。

 なお、サービス開始を記念した第1弾企画として、10月11日(金)~27日(日)まで、音声ARを活用したデジタルスタンプラリー「LDH SOUND STATION」を実施する。10月26(土)~27日(日)に大阪府大阪市のヤンマースタジアム長居で開かれる「LDH LIVE-EXPO2024」に連動したもので、Osaka Metoroの協力で8駅に設置された音声スポットを巡る。21人のアーティストの音声コンテンツが設置してあり、すべてを再生するとオリジナルのスマートフォン専用壁紙がもらえる。

 今後は、2025年にワン・パブリッシングが発行するオカルト情報誌「ムー」と連携し、ムーの世界観で地域を周遊するコンテンツを展開する予定という。