読売旅行協力会、本部理事総会開く 販促事業と会員数拡大へ

2024年7月16日(火) 配信

読売旅行協力会の岡崎彌平治会長

 読売旅行協力会(岡崎彌平治会長、914会員)は7月5日(金)、京王プラザホテル(東京都新宿区)で2024年度本部理事総会を開いた。今年度は、一般顧客向けにインターネットによる情報公開のほか、読売旅行とのコラボレーション企画による誘客事業、同社運営ECサイト「ツナモ」の会員施設ショップの参画拡大に力を入れる。

 岡崎会長は、コロナ禍が明けて訪日外国人旅行客が爆発的に伸びている一方で、「あらためて国内の観光需要を考え直す必要性がある」と指摘。観光需要の回復を担う国内旅行の需要喚起に向けて、会員施設への販促事業に注力し、会員数拡大を目指す方針を示した。

読売旅行の坂元隆会長

 来賓で出席した読売旅行の坂元隆会長は「協力会の方針を全面的にバックアップする」と強調。具体的な販促施策として、①商談会をきめ細かく開催②シーズンオフの集客に向け、広告やイベント開催の強化③月刊誌「旅行読売」に会員施設を紹介する専用ページの設置継続――を挙げた。

 商談会について、坂元会長は「ツアー造成のため、現地で下見会なども可能な限りあわせるカタチで行いたい」との考えを明かした。このほか、リニューアルした読売旅行のWebサイトで会員施設の紹介、読売グループ企業へ会員施設の宣伝活動などを検討していると語った。

読売旅行の貞広貴志社長

 続いて、読売旅行の貞広貴志社長は、読売旅行の新体制と経営方針を説明したうえで「23年度は5期ぶりの黒字で、財務も劇的に改善した。24年度は原点回帰し、団体旅行に人もエネルギーも注視して、しっかり利益を上げる」と述べた。

 あわせて、今年3月で終了予定だった送客キャンペーン「読売ロマンの旅in北陸」を半年間延長したことにも触れ、「旅で北陸を応援することに取り組んでいく」(貞広社長)と力を込めた。

読売旅行の阪本健司取締役事業統括本部長

 最後に、読売旅行の阪本健司取締役事業統括本部長は「主要部門である国内、団体旅行を中心に、きめ細かい手配と商品をつくっていく」と、読売旅行の業績状況や今年度の方針を説明した。

日本橋・ふくしま館で「メイドイン双葉町」の高品質タオルを特別販売 7月19日(金)から3日間 

2024年7月16日(火)配信

 東京・日本橋にある福島県のアンテナショップ「日本橋ふくしま館 MIDETTE(ミデッテ)」で2024年7月19日(金)~21日(日)までの3日間、高品質タオルを製造・販売する浅野撚糸(あさのねんし)が双葉事業所(福島県双葉町)で生産したタオルの特別販売会が開かれる。

 同社は昨年4月、福島復興の後押しをしたいという思いから、双葉町内にショップやカフェを備えた撚糸工場を開設した。本社は岐阜県内にあり、「エアーかおる」ブランドで販売するタオルは、吸水力や速乾性が高く肌触りもよいと人気だ。特別販売会では双葉町と共同開発し、双葉工場の糸で織られたタオル「ダキシメテフタバ」を販売する。期間中、フェイスタオル(19日)などを日替わりで20%引き販売するほか、税込3000円以上の購入でハンカチタオルをプレゼントする。

松江で貸切観光専門タクシー開始、21のモデルコース設定

2024年7月16日(火) 配信

貸切ジャンボタクシーで快適に観光

 運送やバス・旅行事業を行う流通(江原剛社長、鳥取県倉吉市)は7月11日(木)、島根県松江市などで貸切観光専門タクシー事業「松江観光タクシーR2」を始めた。

 松江市内発または同市内着の21のモデルコース(所要3時間から7時間30分)をそろえた。松江城と出雲大社(出雲市)の定番観光地をめぐるものから、レンタル着物とパワースポット巡りのセット、人気ドラマのロケ地となった奥出雲周遊など多彩だ。

 タクシー車両は6台保有し、うち5台が最大9人乗りのワゴンタイプ。シートや床面を改良した特別仕様で、家族やグループでの観光に便利だ。

 料金はモデルコース利用の場合、1台あたり3万3000円から。それ以外は30分5500円から。

じゃらん観光国内宿泊旅行調査2024 日本人の半数が宿泊旅行へ 若年男性の消費額が高い傾向に

2024年7月16日(火) 配信 

 

 じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)はこのほど、全国1万5520人の宿泊旅行者を対象に、「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2024」を実施し、観光などを目的とした宿泊を伴う23年度(23年4月~24年3月)国内旅行の実態を調べた。

 この結果、観光目的での国内の宿泊旅行実施率は49・5%、国内宿泊旅行にかけられた費用総額は推計7兆9172億円、費用の4割以上を現地消費が占め、とくに若年男性で消費額が高い傾向にあることが分かった。

 23年度に国内宿泊旅行を行った人は49・5%となり、性・年代別では若年層の旅行実施率が高い傾向にあった。一方で、年間平均旅行回数や平均宿泊数は60代以上のシニア層も多く、延べ宿泊数でみると、18~29歳男女、60代男性、70代男性がボリュームゾーンとなった。

 都道府県別で、延べ宿泊旅行者数が最も多かったのは東京都。関東や九州などは居住ブロックからの旅行者が最も多かったが、東北、甲信越・北陸、東海、沖縄は、関東からの旅行者が最も多い傾向にあった。

 同行者については、「夫婦2人での旅行」が24・9%と最多。次いで、「ひとり旅」が15・9%。18~29歳男性では、「ひとり旅」が24・9%を占める。同じ年代でも女性では「友人との旅行」が24・5%とトップになった。

 国内宿泊旅行にかけられた費用総額は、推計7兆9172億円。このうち、3兆3773億円(42・7%)を現地消費が占めた。また、現地消費額が最も高いのは18~29歳男性で、平均3万1300円。

 じゃらんリサーチセンターの森戸香奈子主席研究員は、「新型コロナが5類へ移行し、本格的に動き出した23年度の国内旅行市場は、日本人の半数が宿泊旅行に出掛けたという結果になった。若年層が牽引したコロナ禍の市場動向の流れは続いており、女性若年層における旅行実施率の高さや、男性若年層における現地消費の高さが目立っている。一方で、シニア層は宿泊数が多く、宿泊費も高い傾向にある」と分析した。

「おかやま白桃パフェDays」 今年も8月9・10日(白桃の日)に開催

2024年7月16日(火) 配信

おかやま白桃パフェDaysリーフレット表

 8月9・10日を「白桃(はくとう)の日」と銘打ち、岡山特産の白桃とぶどう(シャインマスカット、オーロラブラック)を贅沢にあしらったフルーツパフェが楽しめるイベント「おかやま白桃パフェDays」が、東京(丸の内・新橋・汐留)で開かれる。開催日は8月9日と10日の2日間限定。今回は5店舗で開催、各店舗1日限定50食(※各店売り切れ次第終了)。販売価格や提供時間は店舗ごとに異なる(一部事前予約制の店舗もあり)。

 岡山が誇る特産品の白桃とぶどうを使ったスペシャルパフェは、共通したルールとして「岡山県産の白桃、シャインマスカットとオーロラブラックを使用した特製パフェを各店舗独自に考案して提供する」というもの。

 参加店舗は、丸の内エリアで「アフタヌーンティー・ティールーム丸の内新丸ビル」「デリーモ東京カフェ(大丸東京店)」「ダイワTOKYO(丸ビル)」、新橋エリアで「ビストロカフェももてなし家(とっとりおかやま新橋館)」、汐留エリアで「CHAYAマクロビ汐留(ザロイヤルパークホテル アイコニック東京汐留)」の計5店舗。

 岡山市東京事務所の関係者は「晴れの国おかやまはフルーツ王国。岡山産の絶品フルーツを使ったフルーツパフェを展開する取り組みも今年で15周年。白桃の日の東京開催は5店舗に減ってしまいましたが、食べられなかった方は岡山まで足を運んでいただければ、季節ごとの旬のフルーツを使用したフルーツパフェが通年で食べられます」とPRした。

ANA総研が聖心女子大学と連携協定 人材育成支援を

2024年7月16日(火) 配信

聖心女子大学安達学長(左)とANA総合研究所㓛刀社長

 ANA総合研究所(㓛刀秀記社長、東京都港区)は7月2日(火)、聖心女子大学(安達まみ学長、東京都渋谷区)と連携に関する基本協定を結んだ。連携授業の開講やイベントでの連携強化など、エアライン産業の魅力や将来性を伝えながら、人材育成支援を行う。同日、両者は聖心女子大学で基本協定調印式を開いた。

 連携内容は①教育、研究、文化の発展・向上に関する相互支援②聖心女子大学の学生及び教職員とANAグループ社員の相互交流③人材育成・キャリア形成に資する支援に関すること④聖心女子大学の学生及び教職員の研究成果・活動をANAグループの業務に生かすこと⑤地域社会の発展・活性化に関すること⑥そのほか、相互に連携・協力が必要と認められること――の6項目。

NAA、空港の仕事学ぶ小学生向けスクール開催 航空業界への就職を選択肢に

2024年7月16日(火) 配信

企画のイメージ

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は8月1日(木)と2日(金)、全国の小学生を対象に、成田空港を支える仕事とその舞台裏について学ぶ「成田エアポート ワンデイ・サマースクール2024」を行う。航空業界への就職を将来の選択肢にしてもらいたい考え。

 同企画は毎年、夏休みに実施。今年は参画する空港内事業者数を増やしたほか、体験型のイベントも用意した。

 当日は税関の仕事を体験。グランドハンドリングや空港専用の大型消防車を見学する。さらに、機内食工場から届く弁当も食べることができる。対象は小学校5~6年生。保護者は同伴できない。募集人数は各日25人ずつ。応募者多数の場合は抽選となる。応募は成田空港ホームページで受け付けている。

名鉄観光バス協力会のドラゴンズパック会 ゆのくに天祥で総会開き100人が参加

2024年7月16日(火) 配信

総会であいさつする山本会長

 名鉄観光バス(荻本正久社長、愛知県名古屋市)の協力会「名鉄観光バス・ドラゴンズパック会」(会長=山本剛史㐂びの宿高松社長)は7月11日(木)、山代温泉「ゆのくに天祥」で今年度通常総会を開き、会員約100人が出席した。

 山本会長は「コロナ禍前と後では観光業界の景色が大きく変わっている。インバウンドで明るい兆しが見えているが、依然として厳しい状況が続いており、ピンチをチャンスに変えて、名鉄観光バスならびに会員皆様と有意義な情報を共有して、発展をしていきたい」と述べた。

名鉄観光バス・荻本社長

 名鉄観光バスの荻本社長(ドラゴンズパック会名誉会長)は、能登地震で風評被害がある北陸の地を応援し、同社も現地にバスを派遣して復興の手助けをしていることを伝えたうえで、「コロナ禍の4年間厳しい状況だったが、昨年より回復してきた。3月に観光バス会社として初めてのEV車を、5月には大型のサロンバス(トイレ付)2台を導入した。今後も新しい旅行コースなど積極的に会員の皆様と連携していきたい」とあいさつした。

 総会では、2023年度活動報告・収支決算を報告。24年度活動計画・収支予算案、役員選任、年会費の減額措置など議案通り可決した。

今年度は取扱高1000億円が目標 ㈱全旅が株主総会開く

2024年7月16日(火) 配信

中間幹夫社長

 ㈱全旅(中間幹夫社長)は6月25日(火)、ホテルロイヤルクラッシク大阪(大阪市中央区)で第51期株主総会・懇親会を開いた。当日は47都道府県の代表はじめ、取引企業約120人が参加した。

 中間社長は懇親会席上で「㈱全旅は前年度取扱高870億円を達成した。これもひとえに皆様のおかげ。来年の大阪万博のチケット販売もあり、国内観光の起爆剤としていきたい。そして今年度は、1000億円を目標にしたい」と感謝と意気込みを述べた。

 来賓の全国旅行業協会(ANTA)の近藤幸二副会長は「変化し続ける旅行業界のなかで、成長し続ける㈱全旅は、中間社長はじめスタッフの結集が実を結んでいる結果だと思う」とあいさつした。なお、今期の取締役会で吉岡真佐人高知県旅行業協会会長が選任された。     

 また、「全旅クーポン2023年度取扱全国部門」の表彰式が行われ、賞状と賞金が授与された。ベスト3は次の通り。

 【第1位】株式会社ドリームワールド(神奈川県・石井達也代表取締役)【第2位】シンファート(大阪府・吉田亮代表取締役)【第3位】ハッピートラベル(福岡県・瀧良太代表取締役)

「観光革命」地球規模の構造的変化(272) カオス(混沌)の深化

2024年7月15日(月) 配信

 6月23日は「沖縄慰霊の日」であった。太平洋戦争末期の沖縄戦で命を落とした日米双方の約20万人を慰霊する日だ。この日は79年前に旧日本軍による組織的戦闘が終了した日で、最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で戦没者追悼式が営まれた。

 私は1945年10月生まれなので戦後派であるが、私自身は母親の胎内で戦争を感じていたので「戦腹中派」と勝手に名乗っている。私は平和希求論者であるが、現在でも世界各地で戦争状態が現出し、数多くの悲劇が繰り返されている。

 6月中旬にイタリアでG7サミット(先進7カ国首脳会議)が開催された。ロシアによるウクライナ侵攻や中東での戦乱が続くなか、国際秩序形成への貢献が期待されたが、G7の指導力の無さを印象付けた。

 G7サミットに続いて、スイスでウクライナ和平を首脳級で話し合う「世界平和サミット」が開催された。100の国・国際機関が参加したが、ロシアは招待されず、中国は欠席したために実効性を欠く会議になった。

 その間にロシアのプーチン大統領は北朝鮮を訪問し、軍事や経済分野で幅広く協力する「包括的戦略パートナーシップ条約」締結調印を行った。日米欧による対露制裁に対抗して、露朝結束の強化をはかっている訳だ。

 日米欧の結束も決して一枚岩ではない。とくにEU(欧州連合:加盟27カ国)は6月上旬の欧州議会選挙で、自国第一主義を掲げて欧州連合に懐疑的な極右や右派が大幅に伸長した。現にフランスのマクロン大統領の与党は極右に大敗し、国民議会(下院)の解散・総選挙を実施する。ドイツでも右派が躍進している。EUにおける最大の争点は、移民・難民問題とウクライナ支援の見直しであった。

 世界的に社会の分断化が拡大し、自国第一主義が勢いを増している。11月5日(火)に予定されている米国大統領選挙で「もしトラ」が現実化するならば、「米国第一主義」が猛威をふるうことになり、世界のカオス(混沌)の度合はより深化する。

 観光産業は基本的に「フラジャイル(脆い、壊れ易い)な産業」であり、戦争や自然災害や疫病や経済不況などの影響を受け易い。観光産業のリーダーは常にさまざまなリスクを事前に察知して危機対応を周到にはかる必要がある。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。