現場リーダーを養成、「店長塾」開校、参加者募集(観光ビジネスコンサルタンツ)

 旅行・観光業の専門コンサル会社の観光ビジネスコンサルタンツ(西川丈次社長、大阪市淀川区)は、観光施設・店舗の「店長、副店長、店長候補者」を対象にした「観光ビジネス店長塾」を7月から年4回、東京と大阪で開講する。

 西川氏は旅行新聞で「もてなし上手」を連載中で、ホテルやレストラン、タクシー、バス、観光地などで受けた自身の体験談を元にしたホスピタリティ実践論が読者に好評だ。

 店長塾では西川氏が塾長を務め、同社の宮内直哉氏が教官となり、店長としての心構えや部下の教育・育成、モチベーションアップ、チームワークの強化、お客の心をいかに掴むかなど、7月から1月まで4回にわたって行う。

 5月20日(東京)、21日(大阪)には、入塾の説明会を兼ねた「観光業の店長育成セミナー」を開催。現在受講者を募集している。

 セミナーでは西川氏が「観光業の時流と潮流を学ぶ」とした講義を行い、リーダーとしての基本的知識と店長としての考え方や捉え方を7項目にまとめ、分かりやすく解説する。

 また、宮内氏は「観光業の店長が目指すべき成長の道」をテーマに「店長職の仕事7ステップ」を具体的に講義する。

 時間は午前11時から午後2時30分。参加料金は、昼食込みで1人2万1600円。

 問い合わせ=電話:06(6885)6335。

観光案内列車「のんびり号」

 長野電鉄の新企画、観光案内列車「特急ゆけむり~のんびり号~」の関係者向け試乗会に参加してきた。

 長野駅から湯田中駅まで通常は45分ほどで運行する両駅間を、車窓からの観光案内を楽しみながら1時間20分かけてゆっくりと走る。千曲川にかかる鉄橋の上や築88年の駅舎がある「信濃竹原駅」など、沿線の撮影スポットで停車または徐行運転を行う。観光案内が特急料金100円分に該当するという仕掛けだ。

 案内役も乗車し景色を解説するほか、栗おこわや笹ずし、栗菓子、ワインなど信州の特産品を使った弁当や飲み物なども初めて車内販売される。観光客はもとより地元の人も普段は車での移動が多く、電車を利用する機会が少ない。これを機に沿線の四季折々の変化を車窓から楽しんでみるのも一興。

【古沢 克昌】

桑田体制が始動、人手不足など課題に挑戦(全旅連青年部)

活動方針を語る桑田雅之青年部長
活動方針を語る桑田雅之青年部長

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の青年部(山口敦史部長、1358会員)は4月16日、東京都内で2015年度定時総会を開き、第22代(15―16年度)青年部長の桑田雅之体制がスタートした。政策実現委員会や宿の未来事業創造委員会など9つの委員会を設置し、さまざまな課題に取り組んでいく。「One for All , All for One~一人はみんなのために、みんなは一人のために」をスローガンとし、事業の6つの柱として(1)政策課題への取り組み(2)流通課題への取り組み(3)インバウンドへの取り組み(4)組織力強化(5)若手経営者育成プログラム(6)宿泊業界のイメージアップ――を掲げた。

 桑田部長は「私がずっとやっていたラグビーには色々なポジションがあり、そのポジションに合った適性がある。全旅連青年部も大規模、小規模旅館、ビジネスホテル、ペンション、民宿など個性がある経営者とスクラムを組み、全旅連青年部チームとして直面する課題に挑戦し、明るい宿泊業の未来に向かって進んでいきたい」と力強く語った。

 政策問題に関しては、まず全国で公平に耐震改修を行える環境づくりに取り組んでいく。流通問題では、全旅連ホームページの「宿ネット」をリニューアルし、各部員の宿の自社販売比率を上げていくことを目指す。インバウンドの取り組みでは、地方への分散も視野に訪日外国人客の約2割しか宿泊していない旅館にもっと宿泊してもらえるように、5月のミラノ万博での「旅館ブランド」の発信なども予定している。

 若手経営者育成プログラムでは、米国のコーネル大学のホテル学部、スイスのローザンヌホテルスクールのように、「宿泊経営のための勉強ができる場所を、専門家やOBなどの協力を受けながら日本の国内事情に合った宿泊業界独自の学校をつくりたい」(桑田部長)としている。

 宿泊業界のイメージアップでは、3回目となる旅館甲子園をもっと広く発信することにより、サービス業で働くことの素晴らしさを伝えていく考えだ。

新会長に岡本尚子氏、インバウンド委員会新設(全旅連 女性経営者の会)

岡本尚子新会長
岡本尚子新会長

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の女性経営者の会(JKK、北川雅代会長、55会員)は4月14日、東京・浅草の助六の宿貞千代で2015年度総会を開き、新会長に岡本尚子(大阪府・不死王閣女将)氏が就任した。「ネクストステージの幕明け 輝く女性経営者になろう!」を今期のスローガンとし、会員拡大など組織の強化をはかっていくことを確認した。

 岡本新会長は「JKKは昨年設立10周年を迎えた。次の20周年に向け、構造補強特別委員会を設置し、歴代会長にも協力いただきながら、ますます発展していくための礎を築いていきたい」とあいさつした。さらに「政府が2020年までに女性管理職の割合を30%にすると目標を掲げたが、私たち宿泊業はすでに100%近く達成している。JKKの活動を通じて輝く女性経営者をどんどん業界に輩出していきたい」と語った。

 今期は、新たにインバウンド委員会と絆委員会を設置した。ピンクリボン運動も継続して業界全体に広げていくとしている。

助六の宿貞千代で総会を開いた
助六の宿貞千代で総会を開いた

4・1%減の2034件、旅行会社への責任追及増、14年度JATA 消費者相談

 日本旅行業協会(JATA)がこのほど発表した14年度の消費者からの相談件数は、前年度比4・1%減の2034件となった。中国、韓国への渡航数が減少したことなどから苦情件数は減少した。一方、一つの案件に時間を要する傾向は続いており、より旅行会社の責任を厳しく追及する内容が多かったという。

 消費者以外は、旅行会社からが同9・3%減の1031件、消費者相談センターからは同15・0%減の489件などとなり、合計の相談件数は同7・6%減の3603件となった。相談内容の区分で最も多かったのは取消料で527件。続いて、手配内容が384件、申込み・契約が302件の順。

 14年度の消費者相談の傾向は、台風などの自然災害や情勢不安による旅程管理責任、条件書面などに記載されている案内の口頭説明など、旅行会社の責任を求める申し出が目立った。

 消費者相談室の山下仁志室長代行は、テロ事件が世界中で多発するなか、不安になった参加者がツアーの取り消しを求めた際に、旅行会社側は安全が確保されていると判断し、ツアーの催行を決定していることから通常分の取消料が発生し、トラブルになった事例を紹介。「情勢不安のなか、『安全を確保できるのか』という申し出が多い。各社は現地情報をきちんと収集しながら催行しているが、旅行会社の説明不足によるトラブルも起きている。お客様に申し訳ができる環境づくりが必要」と述べた。

【観光庁 2014年宿泊旅行統計調査 】延べ宿泊数は微増、外客は 34%増の4482万人泊

1584_07_01

 観光庁はこのほど、2014年10―12月の宿泊旅行統計の調査結果(暫定値)を発表した。これにより、14年1―12月の累計(速報値)は、延べ宿泊者数が前年比1・4%増の4億7232万3820人泊で、このうち日本人が同1・1%減の4億2750万1730人泊、外国人が同33・8%増の4482万2090人泊。外国人延べ宿泊者数の大幅な伸びが日本人延べ宿泊者数の減少をカバーし、トータルで前年比プラスとなった。

 14年の延べ宿泊者数全体に占める外国人宿泊者数の割合は9・5%で、前年より2・3ポイント増えた。

 14年の都道府県別延べ宿泊者数をみると、全国の27都道府県で前年を上回り、伸び率が最も高かったのは滋賀県で、前年比13・6%増となった。延べ宿泊者数のトップは東京都で同2・8%増の5428万4510人泊。次いで北海道が同4・6%増の3239万3790人泊、大阪府が同12・1%増の2677万6200人泊、千葉県が同4・9%増の2139万3690人泊、静岡県が同1・6%増の2124万8360人泊、沖縄県が同3・6%減の2003万6650人泊、京都府が同6・5%減の1878万3820人泊、長野県が同4・3%減の1795万670人泊、神奈川県が同3・9%増の1749万5600人泊、福岡県が同12・0%増の1565万9150人泊、愛知県が同5・3%増の1542万6030人泊、兵庫県が同1・6%増の1344万2600人泊、宮城県が同3・3%減の1095万5520人泊、福島県が同2・4%減の1048万7960人泊、新潟県が同1・4%増の981万1840人泊と続いた。

1584_07_02

 14年の都道府県別外国人延べ宿泊者数をみると、40都道府県で前年を上回り、伸び率が最も高かったのは山梨県で同91・3%増と大幅に拡大した。外国人延べ宿泊者数のトップは東京都で同36・8%増の1345万2970人泊。次いで大阪府が同35・3%増の583万7800人泊、北海道が同31・4%増の403万4510人泊、京都府が同29・8%増の340万9270人泊、千葉県が同34・3%増の275万70人泊、沖縄県が同55・5%増の231万3070人泊、愛知県が同29・6%増の148万7260人泊、福岡県が同47・5%増の132万7200人泊、神奈川県が同23・8%増の132万1240人泊、山梨県が同91・3%増の94万1830人泊、静岡県が同42・4%増の79万6970人泊、岐阜県が同58・9%増の66万2100人泊、兵庫県が同29・4%増の65万6090人泊、長野県が同19・6%増の64万9550人泊、熊本県が同20・1%増の50万6060人泊と続いた。延べ宿泊者数21位の山梨県が外国人延べ宿泊者数では10位に、延べ宿泊者数26位の岐阜県が外国人延べ宿泊者数では12位に、延べ宿泊者数24位の熊本県が外国人延べ宿泊者数では15位に入っており、外国人宿泊客の割合が高いことが分かる。

 14年の外国人延べ宿泊者数を国籍別にみると、第1位は台湾で前年比26・6%増の783万人泊。次いで中国が同84・3%増の764万人泊、韓国が同11・8%増の422万人泊、アメリカが同7・9%増の312万人泊、香港が同22・0%増の311万人泊、タイが同38・4%増の198万人泊、オーストラリアが同31・8%増の117万人泊、シンガポールが同23・0%増の108万人泊、マレーシアが同42・1%増の72万人泊、英国が同23・8%増の72万人泊、フランスが同22・7%増の67万人泊、ドイツが同13・3%増の54万人泊、インドネシアが同20・8%増の52万人泊、カナダが同27・9%増の41万人泊、フィリピンが同106・4%増の37万人泊と続いた。伸び率の高さをみると、フィリピン、中国、ベトナム(同73・7%増)、マレーシア、タイと続く。

 14年の客室稼働率の全国平均は、旅館が35・9%、リゾートホテルが54・5%、ビジネスホテルが73・8%、シティホテルが78・0%、会社・団体の宿泊所が28・7%となった。

全国で説明会開く、4月拡充の消費税免税制度(観光庁)

1584_08

 観光庁と国土交通省、経済産業省、中小企業庁は、外国人旅行者向け消費税免税制度のさらなる拡充を受け、国税庁と農林水産省の協力のもと、全国で説明会を実施している。

 4月から、地方の免税店のさらなる拡充に向け、免税手続一括カウンターを運営する第三者にまとめて免税手続を委託できる「手続委託型輸出物品販売場制度」が創設。また、外航クルーズ船の寄港時に埠頭へ免税店を臨時出店するための手続きの簡素化も認められた。

 これを受けて、全国を北海道、東北、関東、北陸信越、中部、近畿、中国、四国、九州、沖縄の10ブロックに分け、説明会を実施する。

 4月は関東、中部、中国、九州で行い、5月は北海道、東北、北陸信越、近畿、四国、沖縄で行われる。対象は地方自治体や商工会、商工会議所、観光関係団体、商店街、民間事業者など。

クラシカが一新、トップデッキを新設(シーライン東京)

クラシカ
クラシカ

 シーライン東京は今春、東京湾のレストランクルーズ船・シンフォニーの「クラシカ」をリニューアルした。

 リニューアルではスカイデッキの上階にトップデッキを新設し、船の最上部からの景色が楽しめるようになった。また、バーラウンジとスカイデッキの間に可動式ドアを設け、天気の良い日はこのドアを開放し、バーラウンジとスカイデッキの移動をスムーズにできるようにした。さらに1階から3階までのエレベーター導入やバリアフリー対応の化粧室、乗降時のバリアフリー用ブリッジも設けた。

 運航スケジュールはランチクルーズ(午前11時50分出航、130分)、アフタヌーンクルーズ(午後3時出航、50分)、サンセットクルーズ(4時20分出航、120分)、ディナークルーズ(7時出航、150分)の4本。

 乗船料はランチとサンセットクルーズが大人3千円、子供1500円。アフタヌーンクルーズが同1500円、同750円。ディナークルーズが同3800円、同1900円。食事代は別途かかる。

 問い合わせ=電話:03(3798)8101。

新設したトップデッキ
新設したトップデッキ

カヌーに乗って観光PR、連休は塩原・板室温泉へ(栃木県那須塩原市)

カヌーに乗って観光PRした(写真はスカイツリ―周辺水路)
カヌーに乗って観光PRした(写真はスカイツリ―周辺水路)

 栃木県那須塩原市の「塩原温泉・板室温泉PR事業委員会」(齋藤靖委員長)は4月19日、東京スカイツリー(東京都墨田区)周辺の水路をカヌーで移動しながら、同地の観光の魅力をPRするキャラバンを行った。

 同委員会は市内の観光関係者などで構成し、今春、任意団体として発足した。今回のプロモーションは、アウトドアも楽しめる両温泉地への誘客促進を目的に、大型連休を前に首都圏に向けて情報発信するねらいで、今年4月に設立した那須塩原市観光局の協力も得て実現した。

 当日は、地元の観光関係者ら約40名が温泉地名入りののぼりを立てたカヌーに乗り、5時間ほどかけて約12㌔のコースを巡った。塩原温泉の旅館「彩つむぎ」の君島理恵女将は、「塩原渓谷や板室ダムでは、カヌーをはじめ、自然に囲まれて、さまざまなアウトドア体験が楽しめる。ゴールデンウィークはぜひ、塩原温泉・板室温泉にお越しいただければ」とアピールした。

No.400 貸切バス新運賃制度による影響、さまざまな角度から総力取材

貸切バス新運賃制度による影響
さまざまな角度から総力取材

 貸切バスの新運賃・料金制度施行から1年が経過した。新制度導入後、バス会社や旅行会社のツアー造成など、さまざまな影響が観光業界全体に及んでいると聞く。また、交替運転手の距離規制の厳格化なども重なり、大きな打撃を受けているエリアもある。国土交通省「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」の座長を務めた名古屋大学大学院准教授の加藤博和氏をはじめ、日本バス協会、全国旅行業協会(ANTA)、信州諏訪ガラスの里など、多角的に総力取材を行った。

 

 国土交通省「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」の座長を務めた名古屋大学大学院環境学研究科准教授の加藤博和氏に、導入の背景や今後、業界が発展するためにはどのような方向性が望ましいかを聞いた。

――貸切バスの新運賃・料金制度施行から1年が経ちますが、改めて、どうして新制度導入が必要だったのか、これまでの問題点も含めて教えて下さい。

 一言でいうと、貸切バス事業者が本来必要な額の運賃が取れていなかったということです。このままだと貸切バスがなくなってしまうのではないかという危機感がありました。災害時や今後の地方創生でも、貸切バスは日本にとってなくてはならないインフラですが、「10年後、うちの会社はどうなるか分からない」というバス会社の経営者が多いのが現実です。

 根本的には、バス会社自体がいくら必要か主張できないところが問題で、バスを買ってきて設備を設け、運転手を雇って営業して運行する、という一連の業務の流れにいくらお金がかかるのか原価計算ができていないのです。計算していないので、買い手に値段を尋ねられても、どんぶり勘定でしか答えられない。そもそも、バス運賃が高すぎるということで規制緩和したのですが、バス会社が増えたときに「うちはこの品質でこのサービスだからこの値段」という主張ができなかったため、価格は下がる一方になってしまった。そうなると安全をきちんと確保できず、サービスも劣化し、人材の確保が困難になって、長期的にみると滅亡してしまいます。それでは困るので、業界の体質を改善するため、自分たちで対価を決められないのなら、目安を提示しなければいけないということになったわけです。

 ただ、よく誤解されますが、…

 

※ 詳細は本紙1583号または4月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。