東京・上野で国内最大級のクラシック音楽祭 4月15日まで

2018年4月2日(月) 配信 

昨年の「東京春祭ワーグナー・シリーズ」演奏のようす

国内最大級のクラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-」が、東京・上野を舞台に2018年4月15日(日)まで開かれている。上野恩賜公園の美術館や博物館を中心に、都内各所で春の祭典ならではの特別な演奏を提供する。

 4月5日(木)、8日(日)に東京文化会館大ホールで開演する「東京春祭ワーグナー・シリーズ」や、7日(土)に東京藝術大学の奏楽堂で開演する「東京春祭のStravinsky」をはじめとした同祭典の演奏を開催する。

昨年の「東京春祭-合唱の芸術シリーズ」演奏のようす

都内で200を超える有料無料のコンサートを開催

3月17日に公演された「桜の街の音楽会」(JR上野駅中央改札前)

 期間中は上野恩賜公園の各美術館や博物館で開催するミュージアム・コンサート、都内各所へ出張演奏するミニコンサート「桜の街の音楽会」など200を超える有料無料のコンサートが開かれる。なかには、子供がクラシックを身近に感じられる音楽プログラム「東京春祭 for Kids」や、明治維新150年を記念した写真展など、さまざまなイベントを通して春の上野を華々しく彩る。

開催概要

「東京・春・音楽祭」フラッグ

期間:2018年3月16日(金)~4月15日(日)

会場:東京文化会館、東京藝術大学 奏楽堂(大学構内)、上野学園 石橋メモリアルホール、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京キネマ倶楽部、ほか

主催:東京・春・音楽祭実行委員会(鈴木幸一実行委員長)

共催:東京文化会館(公益財団法人東京都歴史文化財団)

後援:文化庁、東京都、台東区

協力:上野観光連盟、上野「文化の杜」新構想実行委員会、上野の山文化ゾーン連絡協議会

助成:公益社団法人企業メセナ協議会、2021芸術・文化による社会創造ファンド

※東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-は「beyond2020プログラム」として認証されている。

オフィシャルサイト:

紹介映像:

写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会/撮影:青柳 聡、飯田耕治、ヒダキトモコ

日本旅行TiS茨木支店リニューアル、キャンペーンも

2018年4月2日(月) 配信

 

オープンを機に「来店予約優先制」を導入。多数キャンペーンも

日本旅行(堀坂明弘社長、東京都中央区)は、JR茨木駅(大阪府茨木市)の改良工事のため一時休業していたTiS茨木支店を、4月1日(日)にリニューアルオープンした。

 同支店は、新しく「来店予約優先制」を導入。事前に要望を伝えることで、スムーズな対応が受けられる。50歳以上の利用者を優先する「おとなび優先タイム」(午前10~11時)や、子供連れの人がゆったりと旅行相談ができるよう店舗を貸し切りにする「子育てママさん応援タイム」(午後4~5時)など、さまざまな時間帯を設定。 

 また、ウェディングやクルーズの専門知識を有したスタッフに相談することも可能。来店予約と併せることで、今まで以上に質の高いサービスが受けられる。オープンを記念し、ほかにも下記キャンペーンを実施する。

キャンペーン概要

1.日本旅行ギフト旅行券をプレゼント
来店予約で宿泊を伴う旅行を予約すると、先着113人に日本旅行ギフト旅行券1千円分をプレゼント。子供は「トレインマグネット」がもらえる。

2.「セルカレンズ(広角レンズ)」をプレゼント
来店予約で海外旅行を予約すると、先着20人に旅先でのスマホ撮影に便利な「セルカレンズ」を1人1個プレゼント。

記念商品

1.国内旅行「赤い風船 JRで行く広島・九州」を記念価格で用意 (4~6月出発)
先着50人に、「さくら車両型シャープペンシル」または「山陽九州新幹線レジャーシート」のいずれかをプレゼント。

2.海外旅行「ベストツアー 日本航空チャーター便で行くイタリア9日間」(8月18日出発限定)
先着5人に、スーツケース無料レンタルが付く。

3.海外旅行「ベストツアー カンタス航空往復直行便で行くシドニー5日間」が記念価格に。
先着20人に、航空券やチケット類の持ち運びに便利な「たびーらトラベルケース」をプレゼント。

店舗の概要

支店名:日本旅行TiS茨木支店

場所:JR茨木駅構内(大阪府茨木市、JR京都線)

開業日:2018年4月1日(日)

tel:072-621-8601

営業時間:午前10時~午後5時(年末年始を除き年中無休)

座席数:3組6席

第30回 グアム・ミクロネシア・アイランド・フェアをGWに開催へ

2018年4月2日(月) 配信 

第30回 グアム・ミクロネシア・アイランド・フェア イメージ画像

グアム政府観光局は5月2日(水)~6日(日)まで、グアム首都のハガニアのパセオ公園で、第30回 グアム・ミクロネシア・アイランド・フェア(GMIF)を開く。GMIFには、ロタ、テニアン、サイパン、ミクロネシア連邦(ヤップ、チューク、ポンペイ、コスラエ)、キリバス共和国、ナウル、マーシャル諸島、パラオと、グアムと隣接するミクロネシアの島々から使節団が来島する。それぞれの地域の文化がグアムに一堂に会す。ミクロネシアの遺産と、その絆を祝うイベントで、今年で30回目を迎える。今年のテーマは「We Are Micronesia」。

 GMIFは第1回から、30年間、毎年数万人の来場者を集めている。2018年も多くの来場者を魅了する数々のコンテンツを用意。例えば、各国の特産品販売や文化行事のデモンストレーションなどの文化芸能が楽しめる。家族向けにファーマーズ・マーケットや、移動型動物園なども登場予定となっている。

 今年のGMIFは過ごしやすい夕方から夜にかけて行う。日中アクティビティを楽しんだあとからでも間に合う時間帯にした。ゴールデンウイーク中にグアムに旅行する人に向け、同局は「ぜひGMIFにお越しいただき、さまざまな文化が入り混じるミクロネシアのWe Are Micronesiaを体感してください」とコメントした。

開催概要

イベント名:第30回 グアム・ミクロネシア・アイランド・フェア

主催:グアム政府観光局

開催日時:5月2日(水)、3日(木)、6日(日) 午後5:00~午後9:00、5月4日(金)、5日(土)午後5:00から午後11:00

会場:ハガニア地区 パセオ公園(Paseo De Susana)

入場料:無料

奄美大島に1棟貸しの宿がオープン

2018年4月2日(月) 配信

伝泊・奄美 「水平線と朝陽の宿」

奄美イノベーション(鹿児島県奄美市)は4月7日(土)、奄美市笠利町に奄美の伝統的構法で建てられた民家を改修した宿泊施設、伝泊(でんぱく)・奄美 「水平線と朝陽(あさひ)の宿」 を開業する。

 伝泊とは、その地域の伝統的構法で建てられた空き家を改修した、「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための1棟貸しの宿泊施設をいう。奄美イノベーションの代表で奄美出身の建築家の山下保博氏(建築設計事務所アトリエ・天工人 主宰)は、空き家問題や地域コミュニティの衰退に対する挑戦として、2016年から宿泊施設「伝泊(でんぱく)」の設計および運営を手掛けてきた。

 奄美群島における「伝泊」は、2016年に1棟目を立ち上げて以来、2017年までに奄美大島に3棟、加計呂麻島に2棟が営業中。今回オープンする「水平線と朝陽の宿」で6棟目になる。奄美群島が2018年夏に世界自然遺産登録を目指すなか、今後いっそうの国内外からの宿泊・観光需要を期待している。

 今回完成した「水平線と朝陽の宿」は、奄美大島最北端の笠利岬に近い海辺に建つ、築60年の民家を改修した。平屋であること、高床や入母屋造りの屋根、束石(ついかし)の上に乗せただけの柱が土台を貫通して梁まで伸びている「ヒキモン構造」など、台風の多い奄美特有の様式で建てられた伝統的建築だ。目の前には海と砂浜が広がり、今回新設した大きなデッキでくつろぎながら、水平線からのぼる朝陽や、満点の星空を眺めることができ、まるで奄美に暮らすように過ごすことができる。

海に向かうようにデッキを新設した
元の姿へと改修した室内

伝泊(でんぱく)について

 伝泊とは、「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための宿泊施設。築50~200年を経過した、空き家となっている民家を、水まわりを中心に改修した、1棟貸し、素泊まりの施設だ。旅に物語を求める人のために、地域の人との出会いの場も提供している。

 現在は、映画「男はつらいよ」で、寅さんとマドンナのリリーが暮らす家として登場した「リリーの家」(加計呂麻島)や、伝統的な茅葺の高倉が残る「高倉のある宿」(奄美大島)など、鹿児島県の奄美群島に5棟、新潟県の佐渡島に1棟が運営されており、2018年中に奄美群島と佐渡島を中心に10棟以上の宿泊施設が加わる予定。

伝泊・奄美 「水平線と朝陽の宿」について

住所    :鹿児島県奄美市笠利町用26-1

アクセス  :奄美大島空港より車で15分

料金    :2人 宿泊時  税込み12,528円/人~(食事なし)

定員    :6人(1棟貸し)

問い合わせ :TEL:0997-63-1910  ※平日午前10:00~午後6:00

メール   :amami☆den-paku.com (☆を@にかえて送信)

日本版DMOの取り組みが活発! 神戸観光局がJTB、アソビューと連携

2018年4月2日(月) 配信

日本版DMOの取り組みが活発化している。昨年12月に設立の神戸観光局では、JTB、アソビューの2社と連携。ローカル地域の観光商品の販路拡大をサポートする(写真はイメージ)

日本版DMO(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)の輪郭がより明確になってきた。とくに、地域事業者らの販路拡大をサポートする取り組みが活発だ。

 神戸観光局(17年12月設立、神戸DMO)は4月2日(月)より、多言語によるオプショナルツアーの販売支援を実現する取り組みを始めた。JTB、アソビュー両社との連携によるもので、運営する観光サイト「FEEL KOBE」がプラットフォームとなり、地域事業者が主体となって体験型商品の販売を行う。4言語(英語・韓国語・中国語・日本語)に対応する。(下記は英語サイト)

 DMOの目的は、地域の観光産業にマーケティングといった経営マインドを導入し、ローカル事業者の稼ぐ力を育てること。16年4月から活動をスタートしたせとうちDMOでは、地域事業者の部会組織「せとうちDMOメンバーズ」を立ち上げ、事業者自らが旅行商品や特産品を販売できるプラットフォーム(せとうちブランド.JP)の運営にも力を入れてきた。地元に住むライターを取り込んだオウンドメディア(瀬戸内Finder)と連動し、情報発信の活性化や消費増を狙う。

 昨年12月に設立された神戸観光局。JTBとアソビュー両社とは、昨年秋より設立準備と平行して連携に向けた協議を重ねてきた。本紙の取材に対し、オプショナルツアーをはじめとした体験型商品の充実は長期滞在に結びつくだけに、地域事業者の情報発信をサポートする仕組みは必要不可欠との見解を示した。

 現時点では、アソビュー社のシステムを用いれば、賛助会員でなくとも「FEEL KOBE」上に商品を掲載できる仕組みとなっている(参画事業者の許可を得て掲載)。大規模なプラットフォーム構築は一事業者では予算的に難しいため、今後は賛助会員を募るツールとしても活用する考え。

山形県・最上の「幻想の森」へ シャトルバス運行

2018年4月2日(月) 配信

森のなかに足を踏み入れるとその名の通り「幻想的な世界」が広がる。

「ブナと巨木のもがみ回廊」をキャッチコピーとする山形県の最上地域。6月2日(土)~7月1日(日)までの週末、戸沢村にある「幻想の森」へシャトルバスが運行される。

 幻想の森に生い茂る山ノ内杉は、最上峡一帯だけに見られる天然杉だ。樹齢1千年を越えていると思われる老木が数多くみられる。大きなコブのあるねじれた幹が複数伸びていて、周囲の植林された杉との違いは一目瞭然だ。

川の駅・最上峡くさなぎからシャトルバス運行

運行日:6月2日(土)~7月1日(日)までの毎週土・日曜日

    ※雨天など、悪天候の場合は中止となる場合がある。

運行時刻:

 午後1:00 最上川芭蕉ライン舟下り「川の駅・最上峡くさなぎ」(発)

    1:20 幻想の森(着、20分間滞在)

    2:00 最上川芭蕉ライン舟下り「川の駅・最上峡くさなぎ」(着)

料金:大人1千円、子供500円

その他:事前申し込み必要、添乗員はなし

旅行企画実施、申込み: 最上川交通 TEL:0233-34-7051

全国1位、最上川芭蕉ライン舟下りも

日本三大急流をめぐる船旅

 シャトルバスが発着する「川の駅・最上峡くさなぎ」は、旅行新聞新社が主催する「第1回プロが選ぶ水上観光船30選」(2017年12月発表)で全国第1位に選ばれた「最上峡芭蕉ライン舟下り」の降船場になっている。

 奥の細道の松尾芭蕉ゆかりの地として知られ、山形県立自然公園に指定されているこの地を、船頭が唄う「最上川舟唄」を聞きながら、ゆったりと下る1時間の旅も併せて、楽しんでみては。

明治時代の京町家をフルリノベ、1棟貸切の宿泊施設へ

2018年4月2日(月) 配信 

正面外界

マック(城守茂右衛門代表、京都市左京区)は2018年4月1日から、1棟まるごと貸し切ることができる古民家「京都漆楼わかさや」を開業した。明治時代の京町家をフルリノベーションした。以前の居住者は70年間を過ごしていた。家にまつわる思い出などを物語にし、宿泊体験の1つとして提供する。川端二条にも位置し、地下鉄三条京阪駅から徒歩7分と好立地。観光名所である平安神宮や京都御所などへも徒歩圏となっている。

京町家カルテについて

 「京町家カルテ」は、京都市関連事業の「京都市景観・まちづくりセンター」が、大学教授など建築専門家の調査のうえ、一定の基準を満たす町家だけに発行する。当該物件には、このカルテが発行されている。調査の中で、西暦1901(明治34)年ごろ、120年ほど前に建てられたことがわかった。

 周辺は江戸・明治時代にかけて「二条新地」と呼ばれた大きな遊郭があった。「京町家カルテ」の地図にもあるように、並びは「茶屋」の造りであり、この家の近辺に昔の遊郭建築の名残が見られる家が残っている。

 現在、京都では保存の大変さから、年に800軒もの町家が消えていっているという。京都らしい風情ある街並みを守るため、京都市も助成金などを出し、保全活動に力を入れている。

 「京都漆楼わかさや」は市の助成金も利用し改装している。以前のオーナーであり、70年間住んでおられた千代子おばあちゃんに会い、家の歴史や思い出話を聞いた。これらをとりまとめたストーリーを家の物語として設置している。「家の思い出話を知ることで、さらに心に残る宿泊ができる」(同社)。

※予約はBooking.comから

ジェットスター・ジャパン、カラオケ便就航!?エイプリルフールCP

2018年4月2日(月) 配信

機内でまさかのカラオケ熱唱体験(エイプリルフール企画)

ジェットスター・ジャパンは現在、お得なジェットスター・フライトバウチャーをプレゼントするキャンペーンを行っている。エイプリルフール企画を楽しんでもらうためのもの。

キャンペーン概要

 エイプリルフールの企画をWebサイトで楽しみ、ジェットスター公式サイトまたはモバイルアプリから「おトクな熱唱カラオケ便を予約する」体験をした人の中から抽選で41人に、1千円分のジェットスター・フライトバウチャーをプレゼントする。

応募期間:2018年4月1日(日)午前12:00~4月5日(木)午後11:59

応募資格:日本国内在住の方

応募方法: 要事項をフォームに記入

※以下の内容はエイプリルフール企画で、実際にサービスは開始されない

 通信カラオケシリーズ「JOYSOUND」を全国に展開するエクシングとジェットスター・ジャパンはこのほど、機内でカラオケが楽しめる世界初の「熱唱カラオケ便」を就航することを発表した。片道運賃4010円~で、ジェットスター公式サイトとモバイルアプリ、JOYSOUND公式サイト、その他旅行会社のJOYSOUND TRAVELと熱唱トラベルで販売。

 離陸後、高度が上がるにつれテンションも上がり、つい歌いたくなってしまった人。今から会いに行く恋人への気持ちを抑えられず、歌で愛を熱唱したい人。実家を離れるときの、故郷を離れる寂しさを紛らわせたい人。出張先の取引先へのプレゼンに備え、歌で自分を奮い立たせたい人。「熱唱カラオケ便」では、高度1万㍍の上空で、思いのままに歌い、楽しむことができる。

熱唱カラオケ便運航情報

便名:GK4010

片道運賃:4010円~

サービス概要:

機内でキャビンクルーに曲をリクエスト(先着順) 。利用料金は1曲につき401円(税込)。

機内オプションサービス:

熱唱カラオケ便でもゆっくりおやすみになるための耳栓(1セット、4万100円)

搭乗客の拍手による採点(1曲、401円)

□ジェットスター公式サイトだけ!就航記念セール実施

 片道運賃4.1円~(税込)で航空券を提供する就航記念セールを実施(完売次第終了)。価格エコノミークラス「Starter」の片道運賃で、支払手数料、空港使用料などが別途必要になる。受託手荷物の料金は含まれない。セールには諸条件が適用される。

国内初、女性バス運転手ら交流

2018年4月2日(月) 配信

「第1回女性バス運転手の会」を開催。バス運転手不足へ取り組み

女性バス運転手協会(中嶋美恵代表理事、東京都港区)は3月28日(水)、東京都内で「第1回女性バス運転手の会」を開いた。現在、深刻な運転手不足を抱えるバス業界。運転手は高齢化が進み、10年後には約半数が定年を迎えるといわれる。同協会は問題の打開策として、「女性運転手の積極的な採用」に注力している。

中嶋美恵代表理事によるあいさつ

 女性バス運転手の比率は、全体のわずか1・5%と少ない。そこで、普段なかなか会う機会のない現役女性運転手同士、またバス運転手を志す女性が交流する機会が設けられた。

 5人の現役バス運転手によるトークセッションでは、それぞれの業務内容やバス運転手を志したきっかけ、やりがいや課題点など仕事への思いが語られた。

5人の現役女性バス運転手が仕事への思いを語った。

 羽田京急バス所属のさとみさんは、同社が積極的に女性の採用に取り組んだ3年前に就職した。羽田空港内のターミナル間を移動する連絡バスに乗務している。「道路が広く、一方通行で歩行者や自転車が他路に比べて圧倒的に少なく、運転がしやすい」と語った。

 日立自動車交通のあきこさんは、小型のコミュニティバス(地域住民の移動手段を確保するために地方自治体などが実施するバス)を運転している。高齢者やベビーカーを押した方が利用者に多いため、急発進や急停車にはとくに気を配るという。「お客様の乗り降りに時間がかかっても、安全が確保されるまで気長に待つ」と細やかな気遣いも忘れない。

 企業と年間契約を結び、従業員送迎などを手掛ける大新東に勤務するりえさんは、大手テーマパークで送迎を担当。「憧れの制服を着て、毎日幸せな気分で働けることが喜び」と目を輝かせた。ゲストとの距離の近さが魅力であることもアピール。

 東京空港交通のあゆみさんは、ターミナルと飛行機間を運行するランプバスに乗務。羽田空港の高速バス乗り場で旅客ポーターとして勤務していたときに志したが、当時同社は女性運転手を募集していなかった。「自分が女性乗務員第1号になる」と決意し、夢を叶えた。 

 京王バス南に勤務するきみえさんは、もともと車の運転が大好きだった。街なかを走る路線バスの運転手として、主に南大沢エリア(東京都八王子市)を担当している。都心に比べて交通量は少ないが、走行距離が長い。往復1時間半から2時間かかることもあるという。「大変なことも多いが、それに代えられない喜びがある。社員を含め色々な方に助けられてきたからこそ、長年勤めてこられた」と振り返った。「少しでも興味がある方はぜひバス業界に足を踏み入れてほしい。今後多くの女性運転手が見られることを願っている」とメッセージを送った。

 やりがいが大きいと語られる一方、未だ男性社会である業界の課題も明らかになった。女性のための休暇を取りにくい点や、パートタイマーのような労働時間の設定を希望するなど、現場の視点ならではの声もあった。

 そのあと、和やかな雰囲気の中で交流会が開かれた。数少ない現役女性運転手とドライバーを志す女性が出会い、熱心に情報交換を行った。

参加者33人が交流 熱心に情報交換を行った。

「登録有形文化財 浪漫の宿めぐり(84)」(新潟県新潟市)髙志の宿髙島屋≪ 古色とぬくもりのロビーや明治天皇休息の間がある≫

2018年4月1日(日) 配信

右手が玄関で、左手前の部分が駐蹕の間。明治天皇は廊下側から直接入室した

 玄関前の築山に「明治天皇御駐輦碑」という石碑が立っていた。「輦(れん)」とは天子の乗り物。1878(明治11)年、明治天皇が北陸巡幸の際にこの地で休息したことを示している。休息場所となったのが髙島屋であり、その1室が「駐蹕(ちゅうひつ)の間」の名称で残されている。「駐蹕」は天子の乗り物をとどめるとの意味で、碑に書かれた「駐輦」と同義である。当時はまだ旅館業ではなく、岩室の庄屋であった。髙島家は近江の国高島の出身で、初代の髙島秀高が大坂夏の陣に参戦したという旧家なのだ。その後岩室に流れ着き、7代目の髙島庄左衛門道順が岩室温泉を発見したとの歴史が伝えられている。

 駐蹕の間は玄関の左手前方向にある30畳敷き余りの和室で、天井高が約3・5メートルもあって広壮だ。天井からの下がり壁で縦横に4分割され、床の間が2つ。畳床と欅床で一方には筆返しのある床脇が付き、床柱は四方柾。部屋全体にぐるりと長押が回され、波を彫りぬいた欄間が力強い。現在は朝食処に使われていて、じゅうたんの上にイスと赤い輪島塗りのテーブルが置かれる。和洋のややちぐはぐな感じが、かえって近代という時代感覚があって面白い。

 駐蹕の間に隣り合って喫茶コーナーがあり、ロビーやギャラリーが続く。この一帯を主屋と呼んで登録有形文化財の部分だ。主屋に続く蔵の間はかつての米蔵で、こちらも登録有形文化財。江戸末期に建てられ、今は小宴会場として使われる。

 喫茶コーナーやロビーは、豪農の屋敷といっていい。喫茶コーナーは天井に松の丸太の梁を見せた力強い造りで、囲炉裏の切られたロビーは高さのある棹縁天井。その間を仕切る下がり壁は幅50センチほどの貫が支えている。建築は約1755(宝暦5)年だが、堅牢な構造は東日本大震災や2004年の中越地震などにも耐えた。宿泊客も「いちばん安全な場所だろう」とロビーに集まってきたそうだ。床は縁(へり)のない琉球畳を敷いて田舎家の雰囲気を演出。風呂上がりにサービスする地ビールに、客はのんびりくつろげるのだ。

 館内は主屋のほか本館と別館があり、客室は全18室。そのうち登録有形文化財になっているのは主屋2階の山吹の間1室で、内装は変えられているが舟底天井や円形の下地窓がかつての雰囲気を伝える。

 宿としての創業は1950(昭和25)年。吊り天井で50畳敷きの広間もあり、登録有形文化財になりそうなものだが、「私共としては新しいので」と女将の髙島基子さんは申請しなかったという。将棋の棋聖戦や囲碁の十段戦が行われた常磐の間など、静かで品のいい部屋も多い。竹林や古木の多い庭を含めて敷地は3千坪。源泉かけ流しの風呂や、板前4人をそろえて1品ずつ出す夕食は外国人にも評判がいい。文化財以外も楽しめることの多い宿である。

 

コラムニスト紹介

旅のルポライター 土井 正和氏

旅のルポライター。全国各地を取材し、フリーで旅の雑誌や新聞、旅行図書などに執筆活動をする。温泉、町並み、食べもの、山歩きといった旅全般を紹介するが、とくに現代日本を作る力となった「近代化遺産」や、それらを保全した「登録有形文化財」に関心が強い。著書に「温泉名山1日トレッキング」ほか。