test

時間をかけることの価値

2014年6月1日
編集部

 和歌山県田辺市は、熊野本宮大社の例大祭で行われる湯登(ゆのぼり)神事を題材にした「平成のタイムカプセル」事業を7月から始める。

 県の無形民俗文化財にも指定されている神事は、父親が稚児(3歳を迎える男の子)を肩車し約4キロを練り歩くという、かなり過酷なもの。タイムカプセル事業も神事にならい、同じ道を父と子がたどる。

 厳しさを乗り越え熊野本宮大社を参拝したあと、両親が子への思いをつづり、木箱に封印する。子が成人する17年後に再び熊野を訪れ、持参したタイムカプセル(=木箱)の封印を解くという。

 時間をかけることに価値を見出す事業として興味深い。木箱は参加者に宝物として保管してもらい、未来の訪問者も創出する。設計も上手な企画だ。

【鈴木 克範】

いいね・フォローして最新記事をチェック

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。