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【特集No.527】次世代担う若女将「虹会」 苦難も笑顔に変え 挑戦続ける

2019年6月28日
編集部:入江千恵子

2019年6月28日(金) 配信

 30回目を迎える「全国旅館おかみの集い―第30回全国女将サミット2019東京」が7月1日、東京・新宿の京王プラザホテルで開かれる。新元号「令和」が始まり新しい時代が幕を開けたが、旅館業界でも次世代を担う若女将たちが活躍中だ。仕事や子育てで多忙を極める若女将が集う「虹会」は、勉強会からダンスまで枠に捉われない活動を行い、今回の記念大会でもパフォーマンスを披露する。何ごとにも果敢に挑戦する彼女たちが会発足の経緯や今後の活動などについて語り合った。
           【司会=本紙社長 石井 貞德、構成=入江 千恵子】

              ◇

 ――「虹会」メンバーの自己紹介をお願いします。

柏木:埼玉県飯能市にある創業103年の名栗温泉「大松閣」の〝唄うゆかいな若女将〟柏木由香です。嫁いで7年、前職はミュージカル女優やシンガーソングライターをしていました。その経験を生かして、歌を取り入れたおもてなしをしています。

原:原華織です。宮城県・青根温泉で「山景の宿 流辿」と「流辿別邸 観山聴月」の2軒の旅館を営んでいます。26歳の時に家業を引き継ぎました。開湯480年の歴史ある温泉地ですが、父が創業者で私が2代目です。旅館業としては日が浅く、皆さんから教わりながら成長していければと思います。以前はコピー機の販売会社で働いていました。

佐藤:山形県のかみのやま温泉「日本の宿 古窯」の若女将・佐藤奈美です。「旅行新聞」には初代(佐藤幸子大女将)からお世話になっていて、感謝の気持ちでいっぱいです。

 嫁いで12年になり、3代目です。3人の子供を出産し、育児と女将の二足のわらじで、「若女将」の経験は半分の6年ほどです。日々、勉強させていただきながら、精進していきたいと思っています。結婚する前は、英語を教える仕事をしていました。

 ――30数年前、古窯の大女将の幸子さんやホテル東洋館(長崎・雲仙温泉)の今は亡き女将・石田スミ子さんなどから、「女将がもっと表に出ないといけない」という声があり、「全国旅館おかみの集い」(女将サミット)を始めました。懐かしいですね。

畠:福島県の奥飯坂穴原温泉「吉川屋」の畠暁子です。来年、創業180周年を迎え、私で7代目です。私も嫁いできて、7年目です。子供は1人ですが、子育てと仕事と、どちらも中途半端で、きちんとできていないという葛藤があります。

 皆さんの話を聞いたりダンスをすることで、若女将の仕事の励みになっています。“楽しい”という思いを、お客様にも伝えていきたいです。以前は旅行会社で6年ほど勤めていました。嫁ぐ直前はアパレルの会社にもいました。

長島:長島悦子と申します。群馬県・猿ケ京温泉「ル・ヴァンベール湖郷」の初代女将です。6年前に夫婦で古い旅館を買い、営業を始めました。以前は夫婦でホテルに勤めていたこともあり、サービスについては慣れているつもりでした。しかし旅館を始めてみて、今はサービスの奥深さと楽しさを実感しています。

 昨年夏に出産し、育児と仕事の両立で悩んでいるときに、虹会のメンバーに誘ってもらいました。私は自分の旅館に先輩の女将がいないので、皆さんに教わりながら今後も女将の仕事に精進していきたいです。

田村:最後、6人目は、群馬県・四万温泉から来ました「佳元」の田村ひとみです。草津温泉に姉妹館の「佳乃や」を5年前にオープンしました。九州の奄美大島から嫁いで、前職は鹿児島の百貨店に勤めていました。そのときに主人と知り合って群馬県に来ました。

 ――「虹会」発足の経緯やネーミングの由来について教えてください。

柏木:若旦那である私の主人が全国の若女将に会わせてくれました。そこで佐藤さんと田村さんと知り合い、2人を引き合わせたいと思いました。「きっと面白い事が起きる」とピーンときて、3人で会ったときに予感が的中いたしました。その後も魅力的な若女将を引き合わせていくうちに、自然と人数が増えていきました。

 ――最初の活動は何でしたか。

柏木:佐藤さんが嫁いだ古窯の大女将・佐藤幸子さんから話を聞く勉強会を開きました。まだこのときは会の名前はありませんでしたが、私が幸子さんから「会長」と呼ばれて。それで会長になりました。「この素敵な会、続けてね」とおっしゃっていただきました。

 勉強会のあと、2次会で会の名前を決めることになり、一番楽しい時間を考えたとき、「2次会」ということに行き着きました。少しお酒が入ってから語り合い、泣きながら盛り上がって。雨のあと、空にかかる「虹」と「2次会」をかけて、「虹会」はどうだろうと。赤や青や黄色など虹の各色が「一人ひとりの個性」を輝かせるという意味と、「2次会でつながる」という意味からです。発足日は2017年2月7日です。

 ――素敵な発想ですね。以降はどのような活動をしてきましたか。……

【全文は、本紙1760号または7月5日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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「【特集No.527】次世代担う若女将「虹会」 苦難も笑顔に変え 挑戦続ける」への1件のフィードバック

  1. 次を担う若女将さん・・・・皆さんの考え方は将来を見据えた考えや構想が見えとても若々しくて素晴らしいことと思いますが先駆者の言葉も心の中にとどめこれからの夢ある【福島】にして下さい。かげながら応援します。

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