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バルーンで「海中旅行」21年実現へ制作中 100㍍の深海を体感

2019年6月19日
編集部:木下 裕斗

2019年6月19日(水) 配信

海中旅行のイメージ

 オーシャンスパイラル(米澤徹哉社長、東京都港区)はシーバルーンを使用した海中旅行を2021年に実現させたい考えだ。「Team OCEAN」と名付けた企業連携を結び、日本の旅行会社からはJTBとANAセールスが参画している。沖縄やタヒチなどのダイビングスポットを中心とした展開を目指す。将来は、大きいバルーンを制作して、海中ホテルや結婚式場への活用を視野に入れる。

100㍍の深海を体感

 海中旅行を提案するオーシャンスパイラルは「海を日常に」をミッションに掲げ、地上と同じように過ごせる海中バルーンの実用化に向けて実験・制作中だ。

 同社は6月10日(月)に、東京都内で「Sea BALLOON(海中バルーン)での海中旅行マーケット創出に向けた事業発表会」を開いた。

母船・海中バルーンと米澤徹哉社長

 米澤社長は同事業を始めるきっかけについて、「モノやコト消費からオリジナルティある体験・体感などの経験に重点を置くようになってきた。従来のマリンアクティビティに加えて、海中バルーンはさまざまな地点から水深100㍍まで潜水できるので、莫大なマーケットと捉えている。さらに、静かさや未知の景色から価値観を変える体験が可能」と説明した。

 当初導入地の候補地として沖縄とタヒチを挙げている。今後は日本と海外のダイビングスポットを中心に展開する予定だ。

 同社は投資家やメーカー、旅行会社などと連携し、海中バルーンの拡大をはかる。日本の旅行会社からはJTBとANAセールスが参画し、導入地への送客とマーケティングを担う。

 参画理由についてJTBの大山恵一執行役員は「地球の未開拓地は新たな目的地になると思った。新しい価値観を創出したい」と話した。

 ANAセールスの本宮重人執行役員は「深海に安全で気軽に入れる点が収益確保につながると考えた」と説明した。

バルーンに乗り込む際のイメージ

 海中バルーンは母船とチューブでつながれている。地上と同じように過ごせ、最大100㍍まで潜れる。万が一に備え、4日分の酸素と食料をバルーン内に搭載する。また、アメリカのトライトンサブマリーナ社と技術連携している。「世界各地で1万2千回以上の実験をし、1度も事故を起こしたことはない。さらに、同社の別事業では1万1500㍍の潜水も成功した」(米澤社長)と安全性に自信を示した。

 バルーンの定員は5人で、高さ1・87㍍、床部面積3・68平方㍍、球体内径2・5㍍。船の総事業費は12億円だ。

 水深100㍍は、スキューバダイビングで到達できない深さで、深海ならではの海中生物や沈没船などが見られる。

 価格は3人で約400㌦、日本円で約4万円(6月18日時点の為替による)を想定している。潜水時間は30分ほど。価格はより低価格を目指し、ダイビングよりも安い価格設定を実現したい考え。

結婚式のイメージ。今後は拡大し、定員増をはかる

 バルーンは改良を施し、拡大したうえで海中ホテルやレストラン、結婚式場への活用を検討している。 

 米澤社長は「ダイビングができない小さな子供を連れたファミリーに、体験してほしい」と語った。

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