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炭鉄港や塩のまちなど16の地域物語を新たに認定 日本遺産、83件に

2019年5月27日
営業部:後藤 文昭

2019年5月27日(月) 配信

認定者らが記念撮影

 日本各地の魅力的な地域の物語を認定し、文化財を広く活用する日本遺産。文化庁は5月24日(金)、新たに16件を認定した。地域型(1つの自治体のみ)は、「『日本第一』の塩を産したまち播州赤穂」(兵庫県・赤穂市)など5件。シリアル型(複数の自治体で展開)は、「本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命『炭鉄港』~」(北海道内8市4町)など11件で、日本遺産の総数は83件となった。新たに岩手県と鹿児島県、沖縄県内の地域ストーリが認定された。

 選考委員を務める丁野朗氏(東洋大学大学院国際観光学部客員教授)は、「今回も、全国各地の縄文から近代・現代に至る実に多様な物語が示された」と認定結果を総評した。一方で、「認定の要件である物語としての興味深さ、斬新さを生かすための地域活性化計画や推進のための組織・人づくりが問われている。日本遺産認定は決してゴールではなく、新たな地域づくりのための出発点であることを忘れないでほしい」とコメントした。

新規日本遺産認定リスト・主なストーリーの紹介

本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命「炭鉄港」~

申請者:

◎赤平市、小樽市、室蘭市、夕張市、岩見沢市、美唄市、芦別市、三笠市、栗山町、月形町、沼田町、安平町(北海道) ※◎印は代表自治体

ストーリー:

 明治の初めに命名された広大無辺の大地「北海道」。その美しくも厳しい自然の中で「石炭」・「鉄鋼」・「港湾」とそれらをつなぐ「鉄道」を舞台に繰り広げられた北の産業革命「炭鉄港」は、北海道の発展に大きく貢献してきた。

 当時の繁栄の足跡は、空知の炭鉱遺産、室蘭の工場景観、小樽の港湾そして各地の鉄道施設など、見る者を圧倒する本物の産業景観として今でも数多く残っている。

 100㌔圏内に位置するこの3地域を原動力として、北海道の人口は約100 年で100 倍になりました。その急成長と衰退,そして新たなチャレンジを描くダイナミックな物語は、これまでにない北海道の新しい魅力として、訪れる人に深い感慨と新たな価値観をもたらす。

「日本第一」の塩を産したまち 播州赤穂

申請者:

赤穂市(兵庫県)

ストーリー:

 江戸時代、システマティックな入浜塩田による塩づくりが確立された播州赤穂。

 瀬戸内の穏やかな海と気候に抱かれ、千種川が中国山地からもたらした良質の砂からできた広大な干潟は入浜塩田の開発に適していた。その製塩技術は、瀬戸内海沿岸に広がり、市場を席巻するまでに成長した。中でも赤穂の塩は、国内きってのブランドとして名を馳せ、赤穂に多彩な恵みをもたらした。

 このまちには瀬戸内海から生み出される塩とともに歩んできた歴史文化が蓄積され、現在に息づいている。赤穂は今なお「塩の国」なのである。

薩摩の武士が生きた町~武家屋敷群「麓」を歩く~

申請者:

◎鹿児島県(鹿児島市、出水市、垂水市、薩摩川内市、いちき串木野市、南さつま市、志布志市、南九州市、姶良市)

ストーリー:

 勇猛果敢な薩摩の武士を育んだ地、鹿児島。そこには本城の鹿児島城跡や、県内各地の山城跡の周辺に配置された麓と呼ばれる外城の武家屋敷群が数多く残っている。

 麓は、防御に適した場所に作られ、門と玄関の間に生垣を配置するなど、まるで城の中のように敵に備えた構造を持っていた。そこでは武士たちが心身を鍛え、農耕に従事し、平和な世にありながら武芸の鍛錬に励んだ。

 鹿児島城跡や麓を歩けば、薩摩の武士達の往時の生き様が見えてくる。

日本遺産認定一覧:

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