ベトナム国観光総局と調印 全旅連、人材育成へ9大学とも連携
2018年11月12日(月)配信
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の多田計介会長らは10月18―19日にベトナムを訪問し、同国の観光総局やハノイ大学など日本語学部のある9大学と、人材育成や教育プログラムの開発へ連携していくことを確認した。19日にハノイ市内のホテルで調印した。
多田会長は来年4月の運用を予定している日本における外国人の新在留資格制度について説明し、「ベトナムの若い人たちの力を借り、日越両国の観光産業の成長と発展につなげていきたい」と強調した。今後は、連携した大学と委員会組織を立ち上げる。教育プログラムや人材育成の手法を確立し、パートナーシップを強化していく。
調印に先立って、18日にはハノイ大学でシンポジウムが開かれ、9大学の関係者らが参加。基調講演には、観光庁観光産業課参事官兼観光人材政策室長の田村寿浩氏が「宿泊業における人材育成と外国人材の活用に向けた検討状況」などを講演。その後、ハノイ大学日本語・日本文化コラボレーションセンター所長のファム・トゥー・フォン氏が日本の宿泊業に対するベトナム教育機関の取り組みなどを語った。
さらに全旅連常任顧問の佐藤信幸氏と、日本語学部のある4大学の代表が「国際人材の育成と今後の活躍の場」をテーマに討論会を行った。佐藤氏は、日本の宿泊業の人手不足の実情と、インバウンド観光客の増加によるさらなる人手不足の深刻化を説明。この対策として、「外国人材の積極的な受入整備が急務」と話した。