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JTB代表取締役専務 日比野 健氏「ITの脅威 峠を越えた」

2013年11月11日
編集部

日比野健氏

東南アジアに210億円投資へ、日本国際観光学会開く

日本国際観光学会(会長=松園俊志・東洋大学国際地域学部国際観光学科教授)は10月26日、玉川大学キャンパス(東京都町田市)で第17回全国大会を開いた。「グローバル化とツーリズム」をテーマに、7分科会46件の発表を行った。

基調講演「ツーリズム産業のグローバル化にむけて」では、JTB代表取締役専務で、JTB総合研究所代表取締役社長の日比野健氏が登壇した。

日比野氏は、「インターネット取引が拡大するなかであっても、ネットで調べ、コールセンターで話を聞き、店頭で契約するという動きも出てきている」として、「インターネット・コールセンター・店頭の3つの結びつきを強化する『クロスチャネル戦略』が必要」との考えを示し、JTBグループではコールセンターを熊本に開設し、現在約300人が在籍していると報告した。

また、グーグルでは60%の契約がコールセンター抜きでは成立しないことや、エクスペディアでも旅行の契約が成立するまでに70%がコールセンターを一度は利用する――などの状況のなかで、日比野氏は「ITの脅威も峠を越えた」とし、「経常利益150億円ベースを今後も安定的に出していけるのではないか」と語った。

今後は「グローバル事業への投資を拡大していく」とし、投資額は2013―15年度に東南アジアを中心に最大210億円規模を予定しているという。さらに、JTBがグローバル企業へと進化していくためのビジョンとして、「アジアの経済成長を梃子にインバウンド、アウトバウンド、業務渡航、MICE、Web事業に加え、それら周辺ビジネスを展開し、グローバルレベルでの交流文化を担う企業グループを形成していく」方針で、インバウンド事業については2020年度に取扱額1千億円を目標に据える。

日比野氏は、「中期目標として、グローバル事業でJTBグループの利益の3分の1を確保できる規模を目指す」と語った。

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