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VJC10年、観光庁発足5年の節目、ビザ緩和の東南アジアに焦点

2013年9月1日
編集部

久保 成人(くぼ・しげと)観光庁長官

 8月1日に4代目となる観光庁長官に就任した久保成人長官は、8月21日の会見で、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)が始動して10年、観光庁が発足して5年になる今年について、首相をトップとする観光立国推進閣僚会議やそこで出されたアクションプログラムを挙げ、「観光が、政府が本気で取り組む成長戦略の重要な柱の1つになった節目の年」と語った。

 上半期の訪日外客数が前年比22・8%の495万人となり、13年目標の1千万人達成が見え、さらにその先には「20年に2千万人」を掲げるインバウンド政策について、久保長官は(1)訪日需要の掘り起こし(2)訪日の決定と実行(3)出入国手続き(4)訪日満足度――の4つに分け方針を語った。

 訪日需要の掘り起こしでは、焦点をしぼった訪日プロモーションの重要性を強調。「ビザ緩和が追い風となる東南アジアに集中プロモーションをかける」と話した。今後のビザ緩和については、7月の緩和時に含まれなかったミャンマー、ラオス、カンボジアを次なるターゲットに見据え「議論に参加していきたい」とした。尖閣問題以降落ち込む中国については、個人旅行は回復してきているとし、「FITにターゲットを絞ったプロモーションを行っていく」という。

 出入国手続きについては、クルーズ船観光を例に挙げ、「出入国手続きなど出入り口のスムーズ化が重要」と語った。また、訪日客の満足度については、課題点として、道路・交通・観光施設などでの多言語化、免税、ムスリムの受入環境整備強化、観光地域づくりなどを挙げた。

 旅行業に関わる現行制度の見直しなど、4月に出された観光産業政策検討会の提言については、「広範な議論が必要なので、9月中に有識者会議を開き議論を深め、制度的見直しが必要なものは見直していく」と語った。また、旅行業、宿泊業など関係業界について「現場で働いている方がいるから観光が成り立つ。現場の声を謙虚に聞いていきたい」と述べた。

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