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元気になろう観光日本!、原発事故に強い懸念

2011年6月21日
編集部
約1000人が参加した全国大会で佐藤会長が冒頭あいさつ
約1000人が参加した全国大会で佐藤会長が冒頭あいさつ

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(佐藤信幸会長、1万6697会員)は6月7日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で「元気になろう観光日本!がんばれ東日本!」をテーマに第89回全国大会を開き、約1千人が参加した。

 佐藤会長は東日本大震災の影響について「震災後、旅館に来る電話はすべて予約キャンセル。被災地域はもちろん、全国各地で旅行、外出の自粛が起こった。外国人観光客もすべてキャンセルになり、我われの業界が最も被害を受けたといっても過言ではないと思っている」と語った。

 とくに未だに見通しのつかない、福島第一原発事故については「今後、国内外の旅行行動に大きく影響してくる。日本全国の観光地は負の遺産を背負うことになる」と強い懸念を示した。

 協会としては、組合員の積極的な協力を受け、旅館・ホテルを第2避難所として被災者受け入れの対応をしたことをあげ、金融問題については「国の緊急保証のなかに、すべての地域に対し、無担保で8千万円の貸し出し支援制度ができ、主に宿泊業を想定したと明記していただいた。全旅連で努力した成果が少しずつ出てきている」と報告した。

 さらに震災被害を含め業界を取り巻く環境が厳しくなっていることから「旅館は他業種と比べ、創業100年以上の企業が最も多く強い業種と思っているが、このままの仕組みでは、将来一層厳しくなる。先人にならい英断を以て時代の変化を受け入れ対応すべきではないか」と語った。

 式典では、東日本大震災や福島原発事故発生に伴う被害に対し、全国業界の力を結集し、初期の目標である、経営の安定化と活性化に努め、人と環境に優しい宿づくりを目指す、大会宣言を採択。この宣言の趣旨にのっとり、「被災組合会員の早期復旧に全力を期す」「安心・安全な環境を早期に取り戻し、国内外のお客様を迎える体制整備を期す」「地域と環境に優しい旅館の再生促進を期す」などを決議した。

 次期開催地は、来年6月、岡山県の予定。47都道府県のなかで最後の開催地となる。

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■「あけぼの会」が受賞

 第14回「人に優しい地域の宿づくり賞」の表彰も行われ、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長賞は静岡県ホテル旅館生活衛生同業組合女性部「あけぼの会」の「ふじのくにの女将が作成した『女将の地震初動マニュアル』~安全・安心なお宿を目指して~」が受賞した。選考委員会賞は大分県旅館ホテル生活衛生同業組合の「『みえないおもてなし』寝具を中心としたハウスダスト除去事業(全国初、加熱振動吸引除去)」が受賞した。

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