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経営者VS後継者、本音で“事業継承”語る

2011年6月21日
編集部
経営者チームの4人
経営者チームの4人

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の女性経営者の会(JKK、石橋利栄会長)は6月7日に全国大会の分科会で、経営者とその後継者4組のパネリストを呼び、「消すな!燃やし続けろ!宿屋の火―未来につなげる宿屋のこころ―」と題するパネルディスカッションを行った。

 コーディネーターに、JKK広報委員長の永山いずみ氏(岡山県美作市、ゆのごう美春閣)、パネリストには、ホテル志戸平(岩手県・花巻南温泉郷)の久保田浩基代表とご子息の久保田龍介常務、ホテル美やま(埼玉県秩父市)の北川雅代専務取締役とご子息の北川誠八専務、旅館こうろ(京都府中京区)の北原茂樹社長とご子息の北原達馬常務、土佐御苑(高知県高知市)の横山佳代子社長とご子息の横山公大専務(全旅連青年部長)の4組が登壇。それぞれの親子が事業継承について体験談を語った。

後継者チームの4人
後継者チームの4人

 北原常務は「言葉には出さずに態度で『継いでほしい』というのを示された。いずれ旅館を継ぐのであれば、他の仕事をせずに今すぐやろうと思った」と当時を振り返った。

 小さい頃からよくホテルの手伝いをさせられたという北川専務は、「手伝いのおかげで、すぐに旅館の仕事に入っていけた」と話し、事業継承について「現場への早くからの理解」がポイントにあがった。

 経営者と後継者という親子関係について、すでに子供に旅館ならではの過ごし方を体験させ、教育をしているという横山専務は「青年部で掲げている『利他精神』同様、子供には旅館で働く父親の背中を見せていきたい」と話した。久保田代表は、「親父が酒飲みながら仕事の愚痴ばかりを言っていたら、子供が継ぎたいとは思わないのでは」と疑問を投げかけ、「旅館で働く楽しさを子供に見せていけば、自然と子供は親の仕事を継ぎたいと思ってくれるはず」と語り、会場からは共感の拍手が巻き起こった。

 ディスカッション後の質疑応答では、同じように事業継承について悩む経営者などから、たくさんの質問や相談が飛び交い盛況のうちに幕を閉じた。

 最後にJKKの石橋会長が登壇し、「同業者、仲間の前で本音を語っていただきありがたい。事業継承については、よそはどのようにしているのか実はみんな聞きたいけど、なかなか聞けないというのが本音。私もそろそろ継承について考えなくてはいけない年齢に差し掛かってきたので、今回の話はとても参考になった」と述べ、「宿の火を消さないよう、みんなでがんばっていきましょう」と呼びかけた。

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