test

デザイン都市づくり、神戸で全国観光振興大会、日本商工会議所

2009年12月1日
編集部

 日本商工会議所(岡村正会頭)は11月20日から22日まで、地域観光の促進を目指す「全国商工会議所観光振興大会2009in神戸」を開き、関係者約1700人が参加した。

 6回目となる今回は、兵庫県神戸市を主会場に「デザイン都市づくりと生活文化体験型観光の推進」をテーマにした基調講演やパネルディスカッションを実施。2日目は神戸市や姫路市で分科会が行われた。

 初日の本大会で、岡村会頭は「今大会の成果を各地に持ち帰り、個が光る地域の魅力を確立する契機としてほしい」とあいさつ。続いて開催地である神戸商工会議所の水越浩士会頭があいさつし「神戸市は昨年、名古屋と共にアジア初のユネスコのデザイン都市に認定され、新しい魅力を発信している。また、5月に新型インフルエンザ感染者の発生により深刻な風評被害に見舞われた。今大会を通じ、元気な神戸をアピールしたい」と意気込みを述べた。

 「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」表彰では、「昭和30年代」の町づくりで商店街活性化に成功した大分県の豊後高田商工会議所が大賞を受賞。振興賞は鳥取県の境港と佐賀県武雄の2商工会議所が選ばれた。境港は、地元出身の漫画家・水木しげるさんの「妖怪」をテーマにしたユニークなまちおこしを評価。武雄市は空港からの利便性や30分圏内に10のゴルフ場を持つ条件のよさを生かし、旅館ホテルの従業員への韓国語講座を開くなど韓国人ゴルファーへの誘客促進の取り組みが評価された。

 続いてマーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏が「デザイン力による《地域“イキイキ化”》戦略」と題して基調講演。

 「五感を満足させる観光」をテーマにしたパネルディスカッションでは、日本観光協会常務理事の丁野朗氏をコーディネーターに、作家の玉岡かおるさんと山口浩神戸北野ホテル総支配人・総料理長、サラダや洋惣菜ブランドなど全国約340店を展開する岩田弘三ロック・フィールド社長がパネリストを務めた。

 ディスカッションの中で、デザイン都市・神戸市の歴史・文化、有馬温泉などの魅力を写真などで紹介。玉岡さんは「神戸の夜景に加え、夕景の美しさもセットでアピールすれば新たな魅力になる」と提案し、「旧居留地などの歴史ある建物の見学だけでなく、生活感を体感してもらう工夫が必要」と述べた。

 山口さんは神戸の魅力を「常に新しいものが入ってくるなかで、何でも取り入れるのではなく、本物を見極める力があること」とし、「料理をコミュニケーションツールに、時代にあった料理を提供すれば人は集まる」と述べた。岩田さんは「旧居留地など歴史的建造物とウォーターフロントを一体化するまちづくりが必要」と強調した。丁野さんは「水辺を身近に感じるまちづくりや、エコなど観光以外の視点も取り入れた新しい視点からのデザイン都市づくりが期待される」と述べた。

 最後に、「観光とデザインのコラボレーションを通じて、都市や地域の滞在性を引き出す運動に取り組む」など3つの「神戸アピール」を採択。  次回は青森県青森市を主会場に2011年2月3、4日の2日間、「旅と健康」などヘルスツーリズムをテーマに実施する。

いいね・フォローして最新記事をチェック

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。