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No.464 第5回「ピンクリボンのお宿」シンポ in 塩原、乳がん患者・体験者の旅をサポート

2017年6月21日
編集部

第5回「ピンクリボンのお宿」シンポ in 塩原
乳がん患者・体験者の旅をサポート

 ピンクリボンのお宿ネットワーク(会長=畠ひで子・匠のこころ吉川屋女将、事務局=旅行新聞新社)は5月16日、ホテルニュー塩原(栃木県那須塩原市)で「ピンクリボンのお宿シンポジウムin塩原」を開いた。HOPEプロジェクト理事長の桜井なおみ氏と、おもてなし経営研究所所長の西川丈次氏による講演のほか、愛隣館(岩手県・新鉛温泉)社長の清水隆太郎氏による会員活動報告も行われた。当日は、JTBガイアレックによる関連商品の造成・販売についても紹介が行われた。

【謝 谷楓】

 
 
 ■講演や活動報告が充実

 ピンクリボンのお宿ネットワークの目的は、手術後の痕を気にして旅を諦めてしまう方々に、心ゆくまでホテル・旅館での入浴を楽しんでいただくこと。乳がんを患い、手術を受けて回復への道を辿る方々のサポートを果たしている。

 貸切風呂の無料利用や、ウェルカムドリンクなど、お得なサービスが豊富なクーポンを掲載した「ピンクリボンのお宿冊子」の配布もその一環で、個人からだけでなく、全国の医療機関からの問い合わせも多い。現在、協力会員である医療機関数は計17施設に上る。

 講演だけでなく、愛隣館(岩手県・新鉛温泉)の清水隆太郎社長による会員活動報告も行われた今回。「宿屋の想いを伝える」というテーマのもとピンクリボンのお宿ネットワークへの参画理由や、商品造成する際の工夫、ピンクリボン運動に取り組む意義など、さまざまな側面から会員活動について説明した。

 講演を担うのは、HOPEプロジェクト理事長でキャンサー・ソリューションズ代表も務める桜井なおみ氏と、おもてなし経営研究所所長で、観光ビジネスコンサルタンツ代表の西川丈次氏。両氏の講演テーマはそれぞれ「お客様へのおもてなし~がんになっても旅を楽しみたい」と、「心を動かす〝おもてなし〟とは」。会場には多くのホテル・旅館と企業関係者らが詰めかけ、講演に聴き入った。本紙ではそれぞれについて紹介する。

 なお、シンポジウムには栃木県医師会塩原温泉病院長の森山俊男氏が駆けつけ、乳がん患者・体験者のケアをめぐっての意見交換も活発に行われた。

 ■畠会長、一層の躍進目指す

 シンポジウム冒頭に畠ひで子会長は、「何回でも旅に出て、心行くまで旅先で入浴を楽しんでほしい。そんな思いで、ピンクリボンのお宿ネットワークは立ち上がった。これからも、1人でも多くの方に、お風呂に入ってほしい」と、同ネットワークの理念について改めて説明した。発足してから5年が経つ今年、「本当に多くのホテル・旅館や企業の皆様に支えられて、ここまで来ることができた。ホームページをリニューアルしたほか、参画する宿のクーポンが利用できる冊子も好評で、全国各地の病院や個人のお客様から問い合わせをいただいている」と謝辞を述べた。昨年に引き続き、会員数の増加と、知名度向上を目指す。

 ■地域からの激励も

 君島寛那須塩原市長は、「温泉は、古くから病や傷を癒す場として栄えてきた。那須塩原市もその1つ。大切な役割を担ってきた。今回のシンポジウムを通じ、ピンクリボン活動が一層活発となることを強く期待する」と力を込めた。

 永井洋之栃木県産業労働観光部参事は、「がんは早期発見がとても大切。同ネットワークの活動に対し改めて敬意を表したい。県では〝とちぎ観光おもてなし条例〟を定め、オール栃木で国内や海外のお客様に対し、充実したホスピタリティを提供している。ぜひ協力を深めていきたい」と語った。新井俊一栃木県観光物産協会長は、「今日は塩原温泉の〝女将の会〟に所属する女将も多く来場している。おもてなしを深める機会にしてほしい」と強調した。

 ■来賓者紹介

 君島寛那須塩原市長、永井洋之栃木県産業労働観光部参事、新井俊一栃木県観光物産協会長、木下昭彦那須塩原市観光局長、臼井祥朗塩原温泉観光協会副会長、君島則夫塩原温泉旅館協同組合理事長の6人。…

 

※ 詳細は本紙1674号または6月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

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