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蔵書数約6万冊、旅の図書館がリニューアル(東京・南青山)

志賀典人会長
志賀典人会長

 日本交通公社(志賀典人会長)は10月3日に、東京・南青山の日本交通公社ビル内に「旅の図書館」(久保田美穂子館長)をリニューアルオープンした。旅の図書館は、同財団の長期経営計画「22ビジョン」に基づいて進められてきたもので、今後は同財団の調査研究部門とともに、専門性を高めた新たな機能の発揮に取り組んでいく。なお蔵書規模は、調査研究部門が活動のなかで収集してきた統計や、公開可能な調査研究報告書などを含め、約6万冊。

 「22ビジョン」とは、同財団が実践的な学術研究機関として、観光に貢献していくことを目的に定められたもの。9月15日に行われた、同図書館の内覧会で志賀会長は「今年5月に我われ財団は、文部科学省から学術研究機関の指定を受けることができた。この施設を実践的な学術研究の場として利活用していきたい」と語った。

 同図書館は1978(昭和53)年に「テーマのある旅を応援する図書館」として東京・八重洲にオープンし、昨年10月から移転のために一時的に閉館していた。今回のリニューアルにあたり新たに設定したコンセプトは〝観光の研究や実務に役立つ図書館”。観光分野の専門図書館としてより専門性を高め、観光を研究している人や学んでいる人、観光政策の立案、観光産業や観光地の経営実務に携わる人たちなどに、広く観光関連の情報が収集できる場として活用してもらいたいという想いが込められている。

館内のようす
館内のようす

 また、同図書館の特徴として(1)独自の図書分類の構築と専門性・希少性の高い蔵書の公開(2)知見やネットワークを共有する観光の研究・情報プラットフォーム――の2点が挙げられる。なかでも独自の図書分類では、収蔵資料の特徴や観光分野の専門性に対応するため、観光研究資料(T分類)、財団コレクション資料(F分類)、基礎文献(NDC分類)の3つの分類法を導入した。

 さらに、同施設ビル内に100人規模のシンポジウムが可能な、「ライブラリーホール」を設立。図書のある空間の魅力を活かした取り組みとして、研究会やシンポジウム、2014年から〝図書空間でつなぐ&楽しむ研究交流〟を合言葉に、ゲストスピーカーと参加者が気軽に語り合える場として行われている「たびとしょCafe」など、さまざまなイベントを通して、人々の交流を創出していく。

 同図書館の開館時間は月―金曜日の午前10時30分―午後5時。休館日は、土・日・祝日のほかに、毎月第4水曜日と年末年始となっている。

階段横にも多くの資料を配置
階段横にも多くの資料を配置

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