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【オープンから1年 さらに進化】強羅花扇グループ 3軒目の新旅館、強羅花扇 円(まど)かの杜(もり)

「円かの杜」外観
「円かの杜」外観

箱根の森の“隠れ家”に滞在、エステ棟や蔵バーで安らぐ

 強羅花扇グループ(飯山和男社長)は、2014年12月5日に神奈川県・箱根強羅温泉に、日本的で上質なおもてなしを求める顧客層のニーズに対応するため、同温泉地に3軒目となる最上級グレードの新旅館「円かの杜」(まどかのもり)をオープンして1年。4月には敷地内の離れにエステ棟が開業したほか、“箱根の森に潜む隠れ家”をより意識した蔵バー「こだま」など、豊かな自然に囲まれた環境に滞在し、心身ともにリフレッシュできるさまざまな魅力を紹介する。

 自然豊かな箱根であるが、昨年5月6日に箱根山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2)が出され、6月30日に噴火警戒レベル3に上がると、箱根を訪れる観光客の足が止まった。とくに大涌谷に近い強羅温泉を訪れる日本人の宿泊客は一時激減した。その後、9月11日にレベル2に、11月20日にはレベル1まで下がった。箱根町観光協会の高橋始専務理事によると、「11月の箱根全体の宿泊人員は前年同月比で8割近くまで回復している」状況という。箱根にはリピーター客が多く、彼らの戻りは早かった。また、欧米系を中心とした多くの外国人観光客は警戒レベルが上っても自己判断で強羅温泉エリアにも宿泊していた。今は日本人観光客も戻ってきており、高橋専務理事は「今後もより正確な情報を伝えていきたい」と語る。

 強羅花扇「円かの杜」も、6―7月には客足が減少したが、夏休みにはリピーター客を中心に日本人宿泊客も徐々に回復し、9月の大型連休「シルバーウイーク」には満館になるなど、稼働率は9割以上の水準まで戻っている。

自然の曲線を残す梁が連なる広い玄関
自然の曲線を残す梁が連なる広い玄関

 箱根の森に潜む隠れ家といった佇まいの「円かの杜」で旅人を最初に迎えるのが、独特の“木の美学”。「格式の高い一流の安らぎ」を与える宿をテーマに、全館畳敷きで、欅や檜をふんだんに使った情緒のある純和風旅館だ。自然の曲線を残す梁が連なるエントランスには圧倒される。フロントに置かれた2つの長いカウンターは、神代欅の長大な一枚板を使用している。

長大な欅の一枚板のカウンターが落ち着く蔵バー「こだま」
長大な欅の一枚板のカウンターが落ち着く蔵バー「こだま」

 その館内に、さらに秘密めいた場所がある。それが蔵バー「こだま」だ。重厚な土蔵の扉の奥には、やはり一枚板の神代欅が、薄暗がりの空間で落ち着いた雰囲気を醸し出し、日本酒やスコッチなどさまざまなお酒を楽しむことができる。ウォッカベースで幻想的なグリーンのオリジナルカクテル「円かの杜」はとくに人気。葉巻の販売代理店の認可も取得しており、バー「こだま」で葉巻の販売も始める。

離れのエステ棟(エステティシャンの高瀬宏美さん)
離れのエステ棟(エステティシャンの高瀬宏美さん)

 4月2日にオープンしたエステ棟は、敷地内の離れに2ルームを完備する。大きな窓からは季節ごとに変化する木々が彩りを演出する。野鳥のさえずりに耳を傾けながら心地よい眠りに誘われる利用客も多いという。エステティシャンの高瀬宏美さんによると「20―30代のお客様や、『人生初めてのエステ』というご高齢の方々まで幅広くご利用になられています。奥様が岩盤浴をされている間にボディマッサージで利用される男性も増えています」と話す。

3階客室「尾花」
3階客室「尾花」

 客室は飛騨の匠による木製の調度が和のくつろぎを与え、「特別な開放感」に満たされる。全20室は個室露天風呂付きで、清々しい白木の湯船には、柔らかな感触の透明な湯が敷地内の源泉から引かれている。箱根連山の稜線を眺めながら浸かる露天大浴場は、自然の森林に包まれた“癒し”の空間だ。

3階客室「風知草」の客室露天風呂
3階客室「風知草」の客室露天風呂
自然の木々に包まれた露天大浴場
自然の木々に包まれた露天大浴場

 料理は「飛騨亭花扇」「花扇別邸いいやま」のある岐阜県・飛騨高山からA5ランクの飛騨牛を独自のルートで取り寄せ、陶板焼きやしゃぶしゃぶで提供。また、相模湾などから獲れる新鮮な魚介や、箱根周辺の山々に息づく野菜や茸も振る舞われる。今後、立場割烹「むげん」の稼働も計画している。

 館内イベントも昨年は9月にロビーでコンサートを行ったが、16年も実施する予定だ。

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